A「ついに、久しぶりに日経平均が15,000円を割れてしもたな。」

B「証券、建設株はボロボロで100円割れ続出やんけー。もう日本も尾張ナゴヤやな」

A「そーかいな。今こそ個人が株を買うチャンスやと思うけど。」

B「なんでやねん?」

A「日本の上場している会社がみんな倒産するんかい? そんなことはあらへんで。」

B「確かに銀行の預金金利は、大口定期で優遇してもらっても6ヶ月で0.46%が限界やもんな。」

A「そしたら10万円で株に投資して年間6千円の配当もろたら利回り6%になるでー。

訳のわからん危ない銀行やら信金に預けるより、潰れん会社の株の方がよっぽど安全

とちゃうか」

B「そしたら何の銘柄買えちゅうの?」

A「ズバリ建設株やな。」

B「無茶ゆわはるわ。そんなもん買うたら自分の財産ドブに捨てた方が

まだ値打ちあるで。」

A「そうかいな。日本のゼネコンみな潰れてしもたら誰がビル建てたりね道路作る

んやな。ええか淘汰の時代ちゅうんは潰れる会社もあれば、それを踏み台にして

ますます巨大化する企業もあるちゅうこっちゃ。選択のコツは2つ、メインバンクは

どこかと固定資産の欄の土地の額と偶発債務保証額はなんぼかやな。

そこは自分で見極めなあかんで。」

B「そんなん素人に見極め付くかいな。」

A「アホやな。今からは付き合う銀行も証券も生保も損保も全部見極めなあかんねんで。

全部同じことやないか。なんぼ少ないゆうても自分の財産や。命かけて守らな

どないすんねん。」

A「そもそもアンタの寿命より今アンタの加入してる生保会社の方が寿命短いで。」

B「ようわかった。そやけどワシは株の初心者や。もうちょっと安全なとこでなんか

ないの?」

A「そういうお方には鉄道株はどうかいな。これは意外にいけまっせ。」

A「代表選手のJR3社見てみ。日経平均とあんまり関係無い動きしてるんやな。

それにみんな結構安いからワシらでも買えるで。」

A「いずれにせよ。株は新聞で毎日一喜一憂するヤツでは向かん。買った株は売って

始めて損得が確定するんやから、含みの話しで盛り上がるのは銀行の益出しだけに

しといたらええわ。あとな、いろんな不祥事のイメージダウンに惑わされたらあかん。

人の噂も75日やから日本人の文化は。」

B「なるほどな。慌てんとじっくり持てゆうことやな。」

A「慣れたら店頭銘柄も研究したら以外とおもしろいで。まぁバクチに近いから、

全額向けることは勧めんけど。」

B「なんかやる気出てきたな。定額貯金は時代遅れやし、一発やろかな。」

A「とにかく個人投資家には今が一番チャンスや。四季報買うて勉強しーや!」

これは98年11月2日の会話です。

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