MacintoshにLinux DR2.1をインストールしよう!

MkLinux DR2.1をダウンロードする!
 mklinuxのDR1から超怒素人の私が、なんとかLinuxを勉強してきたのですが、やはり出来れば苦労はしたくないものです。アップデートは普通のマックユーザーのレベルではないので、インストーラー一発のバージョンをだましだまし使っていくのをおすすめします。ここでいうそのバージョンとは、DR1、DR2、DR2.1のことです。おそらく最新のDR2.1もアップデータがリリースされると思いますが、DR1ならともかくここまできたらほとんど安定しています。アップデータせずともおそらく大丈夫でしょう。
 メーリングリストでは、多くの方が参加して活発な情報交換がなされており、ぜひとも参加をおすすめします。私のこのページでは、単純にMkLinuxの初心者がつまずきやすいレベルでの話を中心にしたいと思っています。よりハイレベルなページはリンクページの貴兄にお任せしますので、どうぞそちらもよろしくお願いします。

 まず、インストールの前に必要なハード・ソフトについて述べておきます。MkLinuxは現在PowerPCを搭載したMacintoshを前提に開発されていますので、68KMacintoshについてはサポートされておりません。こちらの方はBSDの方をおすすめします。現在BSDでは030・040などを中心にサポートされています。話を戻しますが、ハードについては第1世代のPowerMac6100・7100・8100から最近の7600・8500・9500に対応しています。
あとは、十分な大きさのハードディスクです。だいたい1GBくらいあると良いですね。DR2.1ではインストールするには214MB程のソースがあります。それに、swap領域などを考えると350MB程が最低ラインと考えられます。実際はもう少し余裕を持たせないとほかのソフトのインストールもままならないので、500MBくらいが良いのでしょうけど、最近は500MBなんて見つけるのが難しいので1GBくらいを探してくるといいでしょう。
 最後にインストールするDR2.1を入手しなければなりません。アップルのftpから落としてくるのもいいですが、普通のユーザーさんがpppで落としてくるにはあまりにも巨大なサイズ(90MB)なので、通販等でCD-ROMを購入することをおすすめします。値段は20$で、国内でも2500円ぐらいです。バックアップなんかすると安いくらいなので、今すぐ今晩にでもインストールしないとという方以外はネットワークの負担を考えるとftpは大変ですよ。

 最近初心者の一番難しい部分がパーティションを切るということがわかりました。パーティションを切るソフトはハードディスクフォーマッターで、アップル純正ではApple HD SC Setupというものがあります。これで十分にパーティションは切れるのですが、ゆいつ欠点はサードパーティー製ハードディスクはフォーマットできないということ。この場合はSilverliningィ 5.7、Drive7、HardDisk Tool Kitなどを使う必要があります。

 とりあえず、Silverliningを使ったパーティションの切り方です。まずSilverlining君を起動して、インストールしたいハードディスクのIDをクリックしてOKします。

 そして、真っ白にする為にフォーマットしてください。パーティションを切るにはDriveメニューからTests & formatを選択してformatします。当然中身は失われますのでバックアップはお忘れなく。あと、Volume ManagerのSize (K)の項目にpartition_mapと、driver以外に0を入力しUpdateします。すると真っ白になり未使用領域が1000000KBくらいできます。Volume nameのExtra (Free)のところをクリックして選択します。この部分が選択されているときにVolumeメニューからPartition Typesをプルダウンします。
 そしてここからが勝負で、このようなウィンドウが開かれるので、まずはA/UX Root slice 0を選びOKします。するとVolume Managerのウィンドウに戻り、小さな値がとりあえずSize (K)に入っているので、すかさず102400〜409600KBくらいを入力します。私の場合は3500000KBとしました。Appleでは、100〜400MBを薦めていますが、400MB以上ももちろん大丈夫です。

 次に同様な操作を繰り返し、swapを設定します。Volume nameをクリックしてからPartition Typesをメニューから選びます。今度はA/UX Swap slice 1を選んでOKです。Swapは、仮装記憶の内容を一時的に書き込むためのスペースです。Appleでは、32〜128MBを薦めています。DR1をインストールしたときは、unix使いに「Swapってどれくらい?」と聞いたところ「実装メモリの2倍が目安だよ」と云われ104MBのメモリだったので、200MBとしてましたが、MkLinuxでは128MBまでしかサポートされません。一応大きすぎて死んだということはありませんでしたが。私は128000KB設定しました。これはMBですと125MBになります。

そして、userのパーティションを設定します。同様にA/UX User slice 0を選択します。サイズはアップルでは350MB以上をすすめています。多くのアプリケーションがuserの下にインストールされるので、私の場合は550000KB設定しました。

 最終的にはオプションで、HFSと云うマック用のファイルシステムもパーティションで切ることができます。順番はHFSは一番最後でないとちょっとやばいです。ここにはMkLinuxを起動するのに必要な最低限システムをつくると便利なので一応作ってあります。普段使っているシステムとMkLinuxの機能拡張等が当らないとも限らないからね。あとコントロールパネルでMkLinuxを選択してリスタートするよりシンプルなsystemを組んで、MkLinuxを起動したいときに起動ディスクをこのディスクに設定することで起動した方が若干便利に思えます。

 ここまで来ると、DR2.1はインストールできたも同じです。ゲットしてきたDR2.1フォルダには、Install MkLinuxと云うインストーラとMkLinuxFiles、MacFilesと云うフォルダがあるはずです。インストーラを起動すると、インストール先のSCSI IDを聞いてきます。jazは5番なので、5 returnでOK。あと、/(root)のパーティション、Swapのパーティション、/usrの設定とパーティションを聞いてくるので、[Y/N]で答えていくとインストールが始まります。だいたい30〜50分くらいです。前より長くなりましたね。X11R6.3もインストールされるし、サイズも90MB近いですから。

 最後にHappy Huck!とか云うのを表示して止まってるのでそれでOKです。インストーラーは終了させます。すると、Extensionsに2つ、Control Panelsに1つファイルが出来ています。Control PanelsにはMkLinuxと云うのがあって、こやつでMkLinuxをチェックして、Restart Nowでリスタートさせます。私の7100/84av場合、MkLinux Booterのバージョンが1.1、1.1.1では起動できませんでした。601系では1.0.1でないと起動できないかも。DR2.1を入手された方は以前のMkLinux Booterをダウンロードしてみてください。うちはこれで問題なくDR2.1を起動できてます。

 リスタートすると、MacOSの起動途中で、MkLinuxを起動するか、MacOsを続けるか10秒のカウントダウン付きで聞いてきます。10秒迷っているか、MkLinuxを選択することによってLinuxが起動します。

 DOSの起動画面と同じ様な感じで(じっくり読めるといいんですが)、高速スクロールで起動します。最後にlogin:のプロンプトが表示されて準備OKです。
さっそくrootと打ち込んでreturnです。するとこのシステムの名前を聞いてくるので、マックに名前を付けるのと同じように素敵な名前を付けてあげましょう。うちではlisaと付けました。会社じゃ鳥の名前シリーズだったな。

 ネットワークの設定も聞いてきますが、後でも出来るので、すぐにはしなくてもいいでしょう。
 linuxの本を持っているのならば、適当にコマンドを打ってみましょう。比較的安全なものから試すといいです。初心者はmanと云うコマンドに最初のうちはお世話になリます。man (知りたいコマンド)returnで、オンラインマニュアルです。man manなんて云うのもありです。長文の場合spaceキーで、次のページがでてきます。マニュアルを終えたいときは、 q です。

Linuxを終了させたいときは、rootで入って shutdown -h now と打ち込むと、しかるべき手順を踏んで終わってくれます。

 rootで入って、pwd と打ち込み、/rootがカレントディレクトリであることを確認します。hmount /dev/sdf6 と打ち込むとマウントできました。 うちの場合は、jazはID=5なので、0=a、1=b、2=c、3=d、4=e、5=fとなり、マックではuntitledと云う名前でマウントされるApple_HFSフォーマットのパーティションは6番目なのでこのように打ち込むのだそうな。後ろの2文字をそれぞれの環境に合わせると上手くいくはずです。
ちなみに、hmount /dev/cdromとやるとCD-ROMもマウントできます。ただしこれだとHFSで書かれたものしか読めません。
ISO9660の場合は、mount -t iso9660 -o ro /dev/cdrom /mntとします。

 マウントさえすれば、hdirと云うコマンドで、中を確認します。マックのインビジブルファイルなんかも見えます。すぐに見つからないときはhcdと云うコマンドでディレクトリを移っていきます。
自分の居場所が分からなくなったら、hpwdも使えます。なんでも h をあたまに付けたコマンドを試してみると結構動きます。 hcd 'Macintosh HD:bin:' これでMacintosh HDと云うハードディスクのbinと云う名のフォルダにディレクトリが移ります。

 あとは、hcopyと云うコマンドを使って、/tmpなどにコピーする方法です。
hcd とこれだけ打つとHFSの一番上まで一気に戻れます。こうしておいて、
hcopy "Macintosh HD:vmlinux" /tmpとやると、Macintosh HD上のvmlinuxと云うファイルを /tmp にコピーします。
ごくまれに、26文字オーバーのファイルがあるとファイルネームが後が切れている場合もあります。fvwm95-modules-2.0.41f-1.ppc.rp と云うのは fvwm95-modules-2.0.41f-1.ppc.rpmのことです。マックのファイルシステムでは切れてしまいます。そういう場合は、
hcopy "rpm.bin:modules-2.0.41f-1.ppc.rp" /tmp/modules-2.0.41f-1.ppc.rpm とすると良いでしょう。MkLinuxはもちろん大丈夫です。
テキストファイルをコピーするときは、改行コードに注意しなくてはなりませんが、READMEなどは、hcopy -t "Macintosh HD:README" /tmp とすると、改行コードの変換と、/tmp/README.txt と云うように、拡張子も付けてくれます。

 X11に関して、DR2では簡単です。最初からプリインストールされているからです。おまけに、少々手荒ですが、rootで入って、X11 と打てば、なぜか起動してしまいます。あとはstartxでも起動します。両方試すとわかるんですが、ちょっと設定が違うので面白いです。twmとfvwm2の二つを使い分けれます。と云うわけで、いとも簡単にX11までは使えるようになってるんです。DR2.0では256色までしかサポートしていないようでしたが、DR2.1では3万色OKです。3万色でる速いXなので嬉しいですね。

 でも、rootでいつも使っていると危険なので、ユーザーでX11を使えるようにします。 /home/(ユーザー)にカレントディレクトリを移動します。ここでexportコマンドを使ってパスを通してあげます。export PATH=$PATH:/usr/bin/X11 とやるとそのユーザーさんから使えるようになります。
それと、ユーザーがX11を起動させるために、2つのファイルを流用します。 / にカレントディレクトリを移し、
cp /usr/X11R6/lib/X11/.x11start /home/(ユーザー)/.x11start
cp /usr/lib/X11/twm/system.twmrc /home/(ユーザー)/.twmrc
そして、ユーザーがX11R6を使えるように許可します。
chmod 4711 /usr/X11R6/bin/Xmklinux
 後は、rootを logout して、(ユーザー)でloginします。X11とコマンドを打てばX11R6が起動します。やっとマルチタスクを実感できますね。ウィンドウをたくさん開いて時間のかかりそうなjobをさせてみましょう。ps コマンドでいくつかのプロセスが動いているのを見るのもいいですしね。
もし、.x11startが見つからないときは、find / -name .x11start として探してください。すると /usr/X11R6/lib/X11/.x11start /home/(ユーザー)/.x11start と返ってくるはずです。
X11を終わりたいときには、最初に現れたコンソールをexitすると終われます。twmから終了は、exitを選択すると髑髏マークになりますから、それをexitしたいコンソールにクリックすると終われます。

マウスのこと
 UNIXでは、3ボタンマウスが一般的なので、マック用の3ボタンマウスを買った方が圧倒的に便利です。私は安くあげようと某サードパーティー製3ボタンマウスを買ったのですが失敗。パッケージにはAUX100%コンパチブル、パワーPC対応、system7.5対応とあるのでなかなか良さそうだ、とつなげてみたら全くだめ。しょうがないので、少々高いのですが、LOGITECH社製に交換してもらったところばっちり動作しました。NETBSD、MachTenユーザーに聞いたところ、昔からLOGITEC社をみんな使ってるよとのこと、やっぱり実績が違うようです。ワイヤレスのものも、トッラクボールのもすべて大丈夫です。

 とりあえず、jazがあるとインストールはかなり楽だと思います。バックアップを気楽に素早くとれるので、今までの環境にすぐに戻せると云う安心感からいろいろ試せるし、MkLinuxをインストール失敗しても、またフォーマットから気楽にやり直せるし、1GBあるので、MkLinux用にちょうどお手ごろなサイズで後でも困らない。リムーバブルメディアのくせしてスピードは普通のハードディスクなので、問題なく使える。一度お試しあれ。

つづく   
MkLinux DR1
MkLinux DR2

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