昭和40年代の分譲地
天龍杉の家
Seven Years After
実施図面(.pdf)





杉というと秋田杉が有名ですが、天龍杉も捨てたもんではありません。江戸時代、秋田から江戸に杉を出そうとすれば、輸送コストは現在の数十倍になったはずで、そうして江戸に送っても採算のとれた、もっとも高価な杉が「秋田杉」として我々の知るものではないでしょうか。マグロのトロと同じで、秋田にも安い杉はあるはずですし、天竜川筋にも秋田杉にまけない杉材はあるはずです。

御主人はロジステイックス関連の仕事をされており、そうした話に御理解がありました。そのため建具も浴室等を除いて玄関ドアから障子まで、全て天龍杉で作ってもらいました。

ついでに言うとコンクリート用骨材の産地としても天竜川水系は優秀で、「伊勢湾台風」の被害が矢作川水系の骨材によって大きかったのと対照的です。



おや、こんなところに落ち葉が、、、といった「ナンチャッテ度」は江戸時代の日本人の方が上手のような気もします。



とにかく天龍杉っ。下足入れも天龍杉だっ。

床にべったりおかないで、浮かせておくと玄関の限られた空間が狭く感じられません。



階段も天龍杉っ。もの入れも天龍杉。 うーん、いい匂い。



外部建て具は障子/ガラス戸/網戸を全て戸袋に引き込みます。
・・・風が通るって気持よい。



二階まで通しの大黒柱はさすがに大迫力。



普通、小屋梁は「天井裏の力持ち」ですが、今回はトップライトの中に巨大な姿を現しました。

ページトップ
住宅設計