11月23日 index

脱線事故のハットフィ−ルドはミルトン・ケインズより少し手前。切り通しの感じが似ている。


ここら辺がまあ、英国のヘソのあたりで、するとロンドンはヘソの下か。

  • 9時過ぎにユ−ストン発の列車でマンチェスターに向かう。車掌さんに聞くと、脱線事故のあったハットフィ−ルドの現場はアスプレイ駅からロンドン寄りの場所、先程列車がスピ−ドを落とし、線路際に人が立っていた辺りらしい。窓から見える高速道路は渋滞中。

  • ミッドランドの真中辺、川に船が並んでいる。今はレジャ−ボ−トが主なのだろうが、かっては水運がイングランドの物流を支えていた名残か。

  • 遠くまで見晴らせるところでは、丘の彼方は暗い霧に沈んでいる。シェ−クスピア等に出て来るお化けはこの手の霧の中から現れる。

  • 保線作業の終わっていないところではスピ−ドを落とす事になっているのだろうか、しばらく走っては時速20-30km/hの低速運転が続く。

  • 馬はコ−トを着ているが、牛と羊は「裸」である。小屋飼いという事はなく、全てが放牧らしい。ヨ−クシャーというのはどの辺りなのか、豚は見えない。

  • 見渡す限りの牧草地が生垣、石垣、フェンスなどで一町歩程毎に区切られている。プランテ−ションの原形は英国本土の牧草地の囲い込みかも知れない。


4時過ぎというと、もう夜中であります。左手の灯し火が白薔薇亭。


雉子を悔い損ねた。ピ−タ−ラビットを食ってたのはもう大分昔の事という。


中央のタウンハウスの左半分が白薔薇亭。


心づくしの朝食は多すぎて食べ切れない。

  • 1時過ぎにマンチェスター着。レンタカ−屋を聞くとすぐらしいので一安心。

  • 道路地図を買い込み、レンタ屋で荷物を車に詰め込む。市街地は後回しにして山間部を見よう、という事にして北に向かう。

  • ウィンダミアは19世紀に鉄道の駅が出来た時に付けられた名前で、最初、湖畔のボウネスを通るはずだったものが、「ワ−ズワスの湖を岡蒸気で汚す等、以ての外。」という大反対に会い、鉄道路線は丘陵中腹に路線を変更されたという。ベアトリクス・ポタ−がピ−タ−・ラビットを書いたのはそれから後のこと。駅前駐車場に付けて案内所で民宿を紹介してもらう。

  • ルノーのリバ−スギアの入れ方が解らず、駐車場から出られない。近くに居たタクシー指導車のおやじさんに教えてもらう。シフトレバーに付いた首輪の様なリングを持ち上げて入れる。

  • 二軒長家の片側を使った民宿「白薔薇亭」の女主人はキャロラインさん。夫君は40マイル程離れた学校で経済学を教えているとか。

  • 夫君は室内の飾り付けの様な事はやらないので、全てキャロラインがしている。クリスマスまでにバスル−ムを新しくと工事業者を頼んだら、結構な金額になったので、これから「頑張らなくっちゃ。」と言う。ピンクを基調にした、ピ−タ−ラビットの好きな女性が新婚旅行に選びそうな内装。

  • ボウネスまで降りてみる。途中まで歩くが、結構遠そうで、雨がぱらついて来たので引き返して車で出直す。

  • ボウネスも古い民宿やら新しいボートハウスやらで伊豆の観光地に近い感じ。

  • 「壁の穴亭」にて夕食。「運転手用のエールは?」と聞くとすかさず低アルコ−ルのやつが出て来るのは飲屋である。

  • 「お食事は6時からです。」と言われ、取りあえず咽をうるおした上で外に出る。

  • 新聞店兼雑貨店でア−サ−ランサム関係の本を2冊。「ピ−タ−・ラビットが食いたいんだけど、何処か知らない。」と聞くと、「オレが子供の頃までは食って居たんだけど、今は無くなっっちゃったなあ。昔は山から色々捕って来て食ってたもんなあ。」と面白そうに教えてくれた。

  • 「壁の穴亭」に戻る。季節外れの為か、周辺住民とお馴染みさんが主な客らしい。

  • 「フィッシュ・パイ」残念ながら「雉子のロースト」は売り切れとのこと。夏メニューなのかも知れない

  • 酒屋でウィスキイのミニチュア瓶を買って帰る。
11月23日
古山恵一郎
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