
M6を北へ。

頼みの綱の黒牛亭。

階下は居酒屋であった。アウトドア系の若者多し。

エ−ルは裏で、というのが又良い。酒蔵の裏はすぐに小川である。
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- 土曜日である。大方の調査は終了と言う事で、ロンドンに向かうという遠藤さんと別れ、私一人再び北に向かう。目的地はコニストン湖である。
- マンチェスターの方向感覚がどうもぴんと来ず、市内脱出に手間取る。
- 午後2時過ぎにマンチェスター都心を出て、高速6号、国道590号経由コニストン着が午後4時過ぎだった。夕焼けが美しい。高速も国道も退勤時間であった。山へ入る車には観光客だけで無く、土帰月来族もいるのだろう。
Curfew may tell the knell of the parting day
Commuters homeward drive 40mph through their 8feet way
という感じ。この詩のモトネタの作者がどうしても思い出せない。駅の本屋にあった「ワーズワス選集」巻末にあった頭出し索引にはなかったので、ワーズワスではないのだろう。
- 国道590号から北に向かうと、ミニが25mphで走っている。観光客丸出しである。付いて行く。
- 北の方に黒雲が見えて雷鳴が聞こえると思う間に降って来た。
- コニストンのツーリスト・インフォは既に閉まっている。
- 1軒目満員、2軒目も満員、ずぶ濡れでだんだん様になってくる。3軒目「黒牛亭」は一階が居酒屋という昔風の旅篭である。「部屋ある?」「シングルですか?」「うん。」「あります。」「いくら?」「14ポンド」安い、と思ったら、出る時に見ると40ポンドであった。しかしその値打はある。
- 部屋に荷物を突っ込んでお湯をかぶって体を暖めようと思ったら、これが電気湯沸かし器なのだね。200Vなんだろうが、何となく頼り無い。とにかく着替えて下におりる。「本屋はあるかい?」と聞くと「向かいの2軒先。」というので覗いてみる。
- 本屋兼雑貨屋である。ARの本を漁る。あるある、昨日見た本の他にも昨年出版された伝記あり、ジョナサン・ケイプのオリジナルも揃っている。
昔風の、ARの挿し絵の通りのオイルスキンの防水帽も売っているのだが止めておいた。値段はそこそこだったが、飛行機の中で凄い匂いを出して足留めを食いそうなおそれがあった。
- 伝記を仕入れて「黒牛亭」一階の居酒屋に陣取る。先ずは
- ホットワイン
甘ったるいのをなめていると、やっとこさ人心地が付いてくる。
- クンブリアン・サウセイジ
手作りらしい、荒引きの、ハーブも荒っぽくて旨い。
- ブルーバード・ビター
裏で作っているというエールである。しかし一杯で止めて
- フェイマス・グロウス
に移行する。ストレートだと中々片付かない。 「上に持っていくよ。」 「どうぞ、どうぞ。」
- 明日の活動に備えて早く寝ようとすると、どこからか鐘の音がする。ガーン・ガーンと湿った鐘が八ツ。そういえば向かいに教会があったぞ。
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