20130425

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里山の民家





園部の辺りにも製造業が押し出して来て、今風のアパートが立ち並んでいる。欧米人の度肝を抜く「マンション」というのは、労働力を集中管理する「監獄」に似た構造をしているのだが、皆さんなかなかこれにお気付きにならない。

一見素敵なモダンハウスの様に見えるものも、実は建物のおかげではなく、敷地計画のおかげでもなく、周辺環境によるものだ。





道路と鉄道によって、産業立地の及んだ所では、そうした近代住宅が並ぶとともに「地主様」の邸宅が目に付く。モダンハウスの敷地が、駅とインターまでの距離だけで計られるのと対照的に、「地主様」の邸宅は建物が立派なだけでなく、災害に対する敷地の構えが見事なのは、地域の災害に対する深い造詣によるものだ



産業施設がまばらになるにつれ、新しい住宅が少なくなり、昔からの住まいを大切している姿が目に付く。長屋門をきれいに手入れしているお宅がある。







屋根勾配が45度を超す、立派な屋根の家が目に付く。雪は年に数回、それでも10cmくらい積ることもあるそうだ。昔からの家を大切にできるのも、敷地面積が充分にあるからだ。

  • 子供部屋が欲しければ庭先の物置を改装
  • 子供が結婚したら離れを建てる
  • 母屋を明け渡して離れを隠居屋に改装
となる。ところが大都市の郊外住宅地では50坪に足りない敷地しか無いので、
  • 子供部屋が欲しいから建替え
  • 子供が結婚したから建替え
  • 老人室が欲しいから建替え
となってしまう。日本の産業廃棄物の、2/3が建築廃材と言うのもうなづける。「一生働いて家一軒」というが、30年で粗大ゴミという住宅をせっせと建て替え、住宅産業にご奉仕しなければならないのが、今の都市住民だ。

こうした所であれば、一度建てた住宅は、物としての寿命が尽きるまで使い続けることが出来るので、新築に際しては充分なコストを掛けることが出来る。



しかしそうした「立派な」家だけでなく、「それ程大きくない家」を大事に使っている方も見受けられる。 「狭いながらも楽しい我が家」と言う雰囲気が感じられる。

昔の言い方でいえば「母屋より納屋の方が大きな家は金が増え、納屋より母屋が大きな家は金が減る。」ということもあるだろう。ここでいう納屋は今では納屋は工場に変わっている。

子供が新たに家を建てたので、隠居屋としては広くなくても良い、と言う事例もあるだろう。

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