朝7時、ホテルをチェックアウトし、モンタレーに向けて出発。日曜日なので高速道路もややすいている。太平洋とサンフランシスコ湾を隔てる峠にはもやが掛かっていた。1号線に出て海沿いを南に向かう。古い農家と新しい通勤用住宅が混在しているようだ。途中のセブンイレブンでハンバーガーを食べた。店先にゲームマシンが置いてある。中身は「ストリートファイターII」。店番の青年に

「どうだい?」と開くと、

「難しすぎて、皆でデモを見てるだけ。」

1時間ほどでモンタレーの公共桟橋に到着。「9時より」と書いてあるパーキングメーターに車を置いた。海藻の漂う海にはヨットが停泊し、沖にはフリゲート艦が休んでいるのが見える。桟橋には数人の釣り人。「魚直売」と書かれた建物を覗いてみると、平目のフィレを作っていた。開き方がじつにぞんざいである。和風の魚屋なら5枚におろす1枚分くらいをとって、後はくずに捨てている。もったいない話だ。魚加工場まわりには魚くずをねらってカモメ、ペリカンが群れている。

桟橋の脚には大きなオットセイが寝ている。マリーナに停泊しているヨットの内の一艘には、放置されているためであろうか、オットセイが群れており、海藻が散らかってまるでオットセイの巣と言う有様。


モンタレー公共桟橋
殆どが観光、レジャー的利用である。


公共桟橋と水族館を結ぶ遊歩道
左が港務事務所

桟橋の付け根にあるマリン用品、土産物屋で

「駐車違反が来るだろうか。」と聞くと、

「こっち側に停めれば大丈夫。」

と教えてくれる。すぐ横に「お客様用無料駐車場」があった。となりが港務事務所なので観光地図がないか間いてみる。観光地図だけでなくマリンレジャー向けの各種案内や、注意書きが用意されていた。ついでに

「モンタレーの海はこの季節、泳げますか。」と聞くと

「ここは一年中泳げることで有名なのだ。」

と胸を張って見せる。なんなら泳いでも良いかなと、海水浴場の指定、危険な潮流がないか等、根掘り葉掘り聞いてみたら、「こいつ、本当に泳ぐかもしれん。」と急に真顔になって、

「ただし、海水は冷たいから、ちゃんと準備をしないと心臓麻療で死ぬぞ。」