海外産業博物館 NO.2


アイアンブリッジ峡谷博物館 The Ironbridge Gorge Museums

ティーチャーズ・ハンドブック

教育の試みではなく、教育を担う教師の教育のために


石田正治  by ISHIDA Shoji


アイアンブリッジ峡谷博物館の
ティーチャーズ・ハンドブック

 アイアンブリッジからセバーン川の右岸を歩く。街路樹が歩道を押し潰すようにに枝を広げている。沿道には、レストランやショップ、博物館インフォメーション事務所などか立ち並ぶ。町並みの外れには石灰石を焼いた窯の遺構があった。 アイアンブリッジから歩いて約10分のところ、ゴシック風のレンガ造りの建物、川の博物館がある。ここは、アイアンブリッジ峡谷博物館のビジターセンターとなっている施設で来訪者に様々な情報提供を行っている。アイアンブリッジを訪ねたならば、最初にここに来るとよいだろう。
 このビジターセンターで私が入手した資料の中に、大変興味深いものがあった。ティーチャーズ・ハンドブック、黒表紙の三六頁の冊子である。産業考古学や技術史という分野に関心を持つようになって幾多の博物館を見てきたが、教師用のガイドを手にしたのは初めてであった。内容は、教師がこのアイアンブリッジの博物館や産業遺産を教育の場として活用するための手引きであった。
 ハンドブックは、博物館や産業遺産の解説の他、図書館、産業考古学研究所、産業革命期の絵画資料を収めたエルトンギャラリー、教育資料センターなど、関連する施設の概要と問い合わせ先をていねいに紹介している。内容からすると日本で言えば中学校、高等学校の教師向けの手引書であるようだ。序文に「教育を担う教師の教育のために」とある。教育におけるイギリスの博物館活動の充実ぶりを示す好資料である。(いしだ しょうじ・愛知県立豊橋工業高等学校教諭)


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