Cheap Suit Serenaders
R.Crumb and The Cheap Suit Serenaders


コミック作家のロバート・クラム(R.Crumb)が、仲間達と組んでいたチープ・スーツ・セレナーダーズ(The Cheap Suit Serenaders)。このイカした安背広楽団の、偉大なる足跡を、一緒に辿ってみよう。

What's CRUMB
ロバート・クラムって、なんだ?
(What's about Crumb)



R.Crumb and The Cheap Suit Serenaders

・Laughing Rag
・True Blue Lou
・Little Rascals Medley
・Willie The Chimney Sweeper
・Kiwi Bump
・Chukoo Waltz
・Sweet Lorraine
・I'm Gonna Get It
・Lucille
・I Had But Fifty Cents
・Down in Jungle Town
・Get a Load of This
・Cheap suit Special
・I'll see You In My Draems

R. Crumb (Banjo & Vocals)
Allan Dodge (Mandlin,Mando-Cello,Violin & Vocal)
Robert E.Armstrong (Guitar.Accordian,Banjo,Saw & Vocal)

Richard Oxtot (Bass,Fiddle & Tuba)
Paul Woltz (Bassoon)

recorded 1974
Blue Goose BG-2014

Produce by Blue Goose Records.
a division of Yellow Bee Production,
Nick Perls
Cheap Suit Serenaders

Cheap Suit Serenaders
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チープ・スーツ・セレナーダーズの記念すべき初めてのアルバム。
この前に、R.Crumb & His Keep-On-Trackin' Orchestra、Good Tone Banjo Boys 名義のSP盤があるが、チープ・スーツとしては、このアルバムが最初となる。ジャケットの雰囲気を見てもらえば判るが、まだこの時点では"仲間うちのパーティ・バンド"の要素が強かったようにも思われる。

メンバーのロバート・E・アームストロングは、クラムと同じようにコミック・ブックの仕事に携わっているイラストレイター/アート・ディレクター/パブリッシャーで、やはりクラムと同じようにオールド・ジャズ、ブルースの収集家/研究家である。もうひとりのメンバー、アラン・ダッジはアームストロングの古くからの友人。プロデュースは、ブルー・グース/ヤズー・レーベルの創始者で、ブルースの研究家のニック・パールが担当している。彼は自らのレーベル・ヤズーで、数多くの戦前のブルース/オールド・ジャズのリイッシュ盤を手掛けている。

チープ・スーツの音楽を一言でいえば、黒人ストリングス・バンドをベースに、オールド・ジャズやブルース、ジャイヴ、ラグタイムの風味をふりかけたサウンドといえる。SPコレクターらしい凝りまくった選曲に、まるでクラムのコミックの登場人物のような乾いたユーモアを交え、独特のヤニ色に煙るサウンドを奏でているのがチープ・スーツ・セレナーダーズなのだ。


Number 2 R.Crumb and The Cheap Suit Serenaders /
Number 2


・Alabama Jubilee
・Chasin' Rainbows
・Fine Artiste Blues
・Hula Medley
・I Want A Little Girl
・Persian Rug
・Mysterious Mose
・Crying My Blues Away
・She Lived Down by The Firehouse
・Diane
・Make My Cot Where
 The Cot-Cot-Cotton Grows
・Moana March

R. Crumb (Banjo & Vocals)
Allan Dodge (Mandlin,Violin,Ukulele & Vocals)
Robert E.Armstrong (Guitar.Accordion,Banjo,Saw & Vocals)
Terry Zwaigoff (Cello)

and
Irene Hermann (Bells)
Tom Marion (Guitar,Banjo,Mandlin)

recorded 1976
Original Release
Blue Goose BG-2019
Re-Issue Shanache 6002 as "Chasin' Rainbows" '93
Produce by Blue Goose Records.
a division of Yellow Bee Production,
Nick Perls
テリー・ズウィコフが加入しバンド形態を強めた、チープ・スーツ・セレナーダーズのセカンド・アルバム。"仲間内のお楽しみバンド"から、プロフェッショナルなグループとしての自覚を強めたアルバムでもある。

この時期(1st.アルバムを出した74年から76年にかけて)のクラムは、このバンドに熱中している。コミックをやめてミュージシャン業に転向しようとまで思っていたようだ。クラブでの演奏だけでなく、トム・パクストンやジュディ・コリンズと共に全国ツアーを行った、という情報もある。

勢いと雰囲気のファースト・アルバム(個人的には、そのアブなっかしさがチープ・スーツの本領でもある、と思っているが)に比べ、演奏力は著しく向上している。中でも、ドライブの効いたスライド・ギターが鳴り響く「Alabama Jubilee」のアンサンブルは、ライブで仕上げられたものだろう。オールド・ハワイアンを取り上げた「Hula Medley」、アコーディオンとバンジョー、マンドリンが怪しげな雰囲気を作り出している「Persian Rug」など、音楽の幅も見事に広がっている。

Acco.Girl
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This Page Edited by Shinichi Ogawa