<アコースティック・ギター編> |
アルバムジャケットの写真に写っている見知らぬ楽器に心奪われて、いつのまにかたくさんのCDやビデオ、はては楽器本体までもコレクションしていた−−というような経験をお持ちではないだろうか?
世界を揺るがすような大事件も、そのきっかけは案外たわいのないことだったりするものだ。偶然の出会いが、運命を大きく変えることもある。私の場合で言えば、デビッド・ブロムバーグというシンガー&ギタリストのデビューアルバムとの出会いが大きかったように思う。このアルバムの裏ジャケットで、たくさんのギターにかこまれてニヤニヤしているブロムバーグ氏の写真を発見したときの気分は、いまでもよく覚えている。無造作に置かれている楽器たちに、なぜか胸がときめいた。
この写真の影響は、ずいぶんあとまで残っていたらしく、実際に楽器を集め出すようになると、これをズラリと並べ、同じような構図で記念撮影をするようになった。−−というか、正直に告白すると、いまでもときどきやっている。
やがて、ギターだけではあきたらなくなり、バンジョー、マンドリン、フィドル、オートハープ、ブズーキ、シターン、ハンマーダルシマー、ハーダンガーフィドル、ニッケルハルパ……といった感じで、弦楽器全般に興味の対象が広がっていくことになるのだが、それは後の話。最初のうちは、ごくごく穏当に、アコースティック・ギターのアルバムを集める程度で満足していた。
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