ライン

 
12月30日(木)ワナカ〜オマラマ
 
 今日のコースはちょっと気合が違う。10年前、初めての海外サイクリングで
旅の勝手が日本と違い毎日が必死だったNZ。平成元年12月末、今日と同じ
コースをプランした。持っていた地図は、NZ南島全体がB4一枚程度の尺度
で、高低差や街の状況を読み取ることができなかった。そのため標高965m
lindis峠を含め80kmにも及ぶ水分・食料の無補給地帯で、水・携帯食を
十分に確保していなかった。加えて走行プランにも無理があり、連日ハード
な距離に社会人3年目で学生時代のような距離を走っていない弱体した脚力
に疲労が蓄積していた。それら要因が重なりとうとう峠手前3kmで膝を痛め、
走行を断念。日本人家族のレンタカーに自転車ごとヒッチしてしまったという
因縁のコースである。
 10年経った今、脚力はその頃よりも更に弱体し、体重も10%以上増量して
いる。通常ならまた今回も駄目かと考えてしまうが、この10年の間、数回の
海外サイクリングの経験から自転車・装備に対してのノウハウが分かり、地図
等の情報も得る方法もわかってきた。しかも今ではインターネットによる情報
収集も強い見方で、ネットによって今回南島のサイクリングガイドブックを入手
できたことが大きかった。今日のコースについても高低図・レストエリア等が
記載されていて、事前準備に大いに役に立った。ただ英語なので語学力のない
自分には、全てを読み取ることができなかったのが残念である。
 今日のコースの走破の為、750mlのボトル3本を全て満タンにした(水2本・
オレンジジュース1本)。食料も、2食分程度持参してワナカを8:50スタート。
10:40、34km地点のTarrras着。ここから本日の目標宿泊地のOmarama
まで80kmの無補給地帯が始まる。Tarrasのドライブインで十分な水分補給と
休憩をして11:00出発。Tarras郊外のゴルフ場でプレイしていた家族に声援を
受け一丘超えてLindis Valleyに、ここで羊の道路横断で3分程度の休憩。
12:00ごろ川沿いのレストエリアで、今朝自分で作ったサンドウィッチで昼食
とする。
 (羊の横断、あっという間に何百等の羊が渡る。)       (川沿いのレストエリアで昼食)
 14:00、峠まであと10km地点まで来る。計算どおり非常に良いペースで進
む。ここで、川沿いの道から山側の方向に道が分かれる。いよいよ峠超えの
アタックが始まった。斜度がきつくなってきた、思うように進まなくなる、1km
走ったら休憩し、また1km頑張る。途中で軽装備の女性サイクリストに抜か
れる。しばらくしたら、タンデム(2人乗り)の夫婦に抜かれる、これも軽装備だ。
この無補給地帯をどうして軽装備で走れるのか考える。やっぱり地元の人は
80kmぐらいは一気に走り抜いてしまうから軽装備でいいのか・・
 峠手前3km地点、10年前ヒッチした地点だ。バテてはいるが気力は十分
ある。しかし、ここから更に斜度がきつくなった。10%はゆうに超える坂道だ。
16:00、峠までのラスト10kmを2時間もかけてLindis峠につく。
    (タンデム夫婦に抜かれる。)          (疲労困憊、しかし峠にたどり着く)
 少し休んで峠からの風景を眺めていると15人乗りミニバンが一台、さらに
車一台分の大きさのトレーラーを牽引している。良く見ると2台ほどトレーラー
には自転車がのっている。ミニバンには「ペダルツアー」の切り文字が、運転
手の青年が降りてきたので一言二言会話する。どうやら北島からのサイクリ
ングツアーで1週間ほど南島を走るそうだ。先ほど抜かれた軽装備の面々は
このツアーの参加者だそうだ。あと一人、お客さんが峠を超えていないので
待っているそうである。ツアーの青年から水を分けてもらい峠をくだる。もの
すごい勢いでスピードはぐんぐんでる。最後、向かい風で苦しんだが、峠から
34kmを1時間20分で走りきり、17:20Omaramaに到着。町の中心の
交差点際にあるモーテルに飛び込む。
                                  (峠からこれから下る道を望む)
 
本日の宿       オマラマ ヘリテージ・ゲートウェイホテル 80号室
本日の走行距離   117Km
総走行距離      200K
 


旅日記トップ

NO.4へ
トップ アイコン
トップ

ライン