1995年 北欧ツーリング I
8月20日(日)
オールダーダレン〜トロムソ
-北極探検のベース基地に到着!!-
(ノルウェー北部最大の都市「トロムソ」。市街地に渡る巨大な橋が目印)
朝起きて外を見ると今日も雨。今日はフェリーを2本乗り継いで最終目的地トロムソに向かう。まともに
走るとトロムソまで170kmほどの道のりがフェリーを乗り継ぐことでフィヨルドをショートカットしてわずか
70kmほどの距離になる。日程では明日もう一日余裕があるのだが膝の具合が相変わらず良くないの
でフェリーを乗り継ぐコースで行くことに決めた。8時10分宿屋の前のフェリー乗り場から出発。車が数台
ぐらいしか乗らない小さなフェリーだ。フェリーが出発して昨日泊まった宿屋が遠ざかっていく。実は今朝
起きて受付のある売店の建物に行くと主人はおきていないようで鍵がかかったままでベルを鳴らしても
起きてくれない。これでは宿代が払えない、フェリーの出発の時間が迫っていたので、しかたなく宿泊し
た部屋に鍵と宿代をおいてでてきてしまった。きちんと支払いができなかったことが心残りである・・・。
このフェリーは昔は国道路線だったらしく甲板の古い地図にこのフェリーが国道だという色分けされて表示
されていた。40分ほどで対岸の町レイングセイデットに到着。このフェリーのおかげで40km近く距離が
短縮できた。
(オールダーダレン「左」からレイングセイデット「右」までをフェリーで結ぶ。40分の船旅)
レイングセイデットから次のフェリー乗り場セブンスバイまでの約20数kmはとても狭いフィヨルドの渓谷を
進む道だ。切り立ったがけの上には氷河も確認できた。これが晴れていたらどんなに素晴らしい風景だろう
と想像できるだけに非常に残念な気持ちでペダルを回す。膝の具合は今日も相変わらずで、無理をしない
ように軽めのギヤでゆっくり17km/hぐらいのペースで進む。10時30分セブンスバイのフェリー乗り場に
到着。次の出航まで1時間ある、自分の予定ではフェリー乗り場に行けば何か売店があり休憩できるだろ
うと思っていたが、そこは船着場があるだけで何もないところだった。3・4km先にミュージアムがあるとい
う看板を目にするが冷えた体に雨というシチュエーションにその場から移動する気になれずフェリー乗り場
にある電話ボックスで雨宿りをしながら時間をつぶす、体があまりに冷えるので危ないなと思いつつもボッ
クス内でガスバーナーをつけて湯を沸かしてコーヒーを飲む。
(セブンスバイのフェリー乗り場。店屋が何もなく体を温めるため電話ボックスで湯を沸かす。)
11時30分ようやく船上の人となる。フェリーに乗り込むやすぐに売店に向かい暖かい飲み物・食べ物で
体を潤す。今までの状況からすると天国のようなこの場所もたった30分で終了。12時にブレイクデッドに
到着。再び雨中の旅人となる。
(セブンスバイ〜ブレイクデッド間のフェリー内の売店にて暖かいものを食べる)
ブレイクデッドからファーゲンスまでは両側を崖に囲まれた溝のようなところを走る。ここも晴れていれば
すごく雄大な風景が見れるんだろうと想像しながらゆっくりと進む。ファーゲンスからは国道に戻り、いよ
いよトロムソまで最後のペダリングとなる。トロムソに向かう最後の坂を今まで我慢したパワーを出し
切ってダンシングで上りきる。坂を下り右に道路が回り始めるとトロムソの街がある島が見えてきた。
そしてゴールの目印になるトロムソに渡る巨大な橋が見えてきた。15時とうとう今回の旅のゴールで
あるトロムソの街に到着。
(最終目的地トロムソに渡る橋にて)
トロムソの街で今日・明日2日間お世話になる宿屋を探す。程なく街の中央にある宿に入れた。
トロムソ観光は明日にして後の時間はのんびりと部屋で体を休ませよう。
(最後の宿屋で非常食で持っていた「出前一丁」を食べる)
本日の宿 トロムソ グランドノルディクホテル 420号室
本日の走行距離 73km
総走行距離 956km