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1995年 北欧ツーリング B 
    
8月13日(日) カラシェーク〜オールダージョルド

-北極海とご対面-

 
  (坂のピークで休憩中! フィヨルド内だが、この海は北極海) 

 SASホテルを8:40出発。ラルクセレブが当面の目標、80kmの道のりである。氷河に削られたような大地の
アップダウンを乗り越えて北へ北へと進む。周りの風景は、山には高い木がなく、岩肌が見え、高い箇所
には雪または氷河があり、低い窪地にはあちらこちらに湖がある。日本とは違う殺風景な風景だが、あら
あらしいこの地の迫力に押され気持ちが高ぶる。今日は天気もよく半袖・短パンで快調に進む。途中の
キャンプ場でコーヒーブレイク、温かいホットチョコレートを流しこむ。また、周りに民家も無いようなバスの
待合室で一昨日イナリで買った、菓子パンで昼食をとる。走っていると道路の脇に時々、テントを張って
土産物を販売している人がいる。これらの人々は多分ラップ人と呼ばれる人種の方で、古くからこのラップ
地方に住んでいる人々である。
 
 
(走行中、道路周辺の風景)

13時、いよいよラルクセレブに入る下りの道に入る。真直ぐの道の先には青々とした海が見える。
北極海だ!!」、今まで山の風景から海岸沿いの開けた町につく。町の中央にある比較的大きな
ガソリンスタンドで休憩、ジュースやお菓子で一服だ。


(ラルクセレブに続く道、向こうは北極海だ)

さて、これからどこまでいくか考える。「まだ、昼だし天気も良いのでちょっと頑張ってみるか。」と、
オールダージョルドまで向かう事にする。道は、海外線に変わり入り江と入り江の間の丘を越え
ながら進む。この地方はフィヨルドが多くまた風が強い、一つのフィヨルドから次のフィヨルドに入ると
思いっきり風向きが変わり、ペースが突然変化する。ラルクセレブから北上している時は、風邪が向
かい風で、じっくりと落ち着いて距離を稼ぐ。4時ごろ次のフィヨルドとの分岐(岬みたいなもの)の教会
に着く。周りに何も無いところに立派な教会が目立つ。


 
(フィヨルド分岐に立つ教会。周りは殺風景で何もない。

教会を過ぎ、コーナーを曲がり次のフィヨルドで西に進路を取ると突然風が追い風に、今までの我慢
の走りから快走でガンガンペダルを踏む。あっという間に、オールダージョルドに。さあ、宿探しだ。
町の入り口にキャンプ場があるが宿屋は見当たらない。しばらく町の中を進みながら北上する。1km
・2km・3kmと進むが民家はあるが宿屋が見つからない、さらにもう1km進むととうとう町から出て
しまった。これはいけない、今日はこの町で泊まると決めていたから、もう気持ちが先に進むことが
出来ない。仕方なしに来た道を戻る。宿を探しながら戻るととうとうキャンプ場に帰ってきてしまった。
これは仕方ないので、「いよいよ今日はテントを張るか。」と覚悟を決めてキャンプ場のフロントへ、
受付で話をしていると、キャビンが開いているとのこと。1人で泊まるには割高だが、テントを張るわず
らわしさや、カギがかえる安心感、何より温かいベットで眠れる事が嬉しい。迷わず、キャビンを予約
する。私は海外ツーリングにはテントを持っていくが、基本的には宿派です。「私のツーリングは自転車
に乗っていろいろな所を走ること。」だから非常時以外にテントを張るつもりはない。いわばテントは保険
のようなものである。


  
(借りたキャビン2人用。中は洗い場に電気プレートや食事テーブルがある)

キャビンの中は、意外と使い勝手がよく機能的である。しかし、2段ベットに布団がなく持参の寝袋を
使用するようだ。シャワーは共同の温水コインシャワーがあり、受付フロント横には売店があり必要な
食料は入手できた。しかし、私は持参の五目御飯のアルファ米とコンソメのスープで夕食を済ませる。
どうやらキャンプ場の受付はPM11:00までやっているようだ。さすが白夜の世界、ガンガン走る人は
遅くまで走るようだ。たしかに翌朝起きるとキャンプ場には多くのサイクリストのテントが私が寝る前より
増えていた。どうやら、キャビン派は「早い出発・早い宿探し」、テント派は「遅い出発・遅い宿探し」のよ
うである。白夜の旅のスタイルは走る時間まで違うようである。



(夕食の最中)
 本日の宿 オールダージョルド キャンプ場 キャビン 12号室

本日の走行距離    148km
総走行距離       316km
 
 
 

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