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昭和40年前半期の
スワローキャンピング復活!

えらい自転車を引き取りました。
(なかば強引に引き取らされた)

 

高校時代からお世話になっている自転車屋。そこにはある噂が以前からあった。

「あそこの倉庫には
片倉シルクキャンピングがあるらしい。」と。しかし、店の倉庫
にはなじみの私たちでもおいそれと入させてもらえなかった。それでも昨年おじさん
の目を盗み倉庫に侵入し薄暗い倉庫に吊るされた片倉シルクキャンピング
フレームの存在を私が確認
した。その後おじさんとの会話の中でホイール・泥除け
・キャリア等も一揃えあることを入手した。今年に入り春先、突然おじさんから「買う
ならいくらで買う。」との話が、そのときは現物をきちんと見てないので難しいが自分
なりの金額を言った。
6月になり次女の出産の退院後すぐ、嫁さんの実家にて一本の電話が携帯に入る。
友人のH氏からだ、「おじさんが倉庫から片倉シルクキャンピングを出した。」の一報。
すぐにおじさんの店に行き現車を確認、おじさんは「片倉シルクキャンピングだぞ。」
と誇らしげ言う、しかし、フレームには
スワローキャンピングのロゴが・・・。ここで初め
て今まで片倉シルクキャンピングだと思っていたものがスワローキャンピングとわかっ
た。パーツを見るとCLBのブレーキセットやサンプレのWレバー・Rメカ等が使ってあ
るが、目を見張ったのがプロダイコッタードについている「ツバメ」の金キャップと丈夫
なキャンピングキャリアセットである。フレーム・ホイール・キャリアとばらばらになって
いたので全体の感じはつかめなかったが、珍しさもあるのでしばらく眺めていると、
「持っていくか。」とおじさんの一言。しかし、ちょうどTOEIの700Cツーリングが納車
間近でこれ以上我が家に自転車を増やすのが困難な状況なので悩んでいると。
「それなら、また倉庫にしまう。」と、おじさんが言い出した。とにかくおじさんは気分野な
のでここで倉庫に入ったらそのまま永久に倉庫の肥やしになる可能性が高い。考えた
あげくに引き取ることになり我が家にやってきた。

 
(引き上げてきたフレーム)  (プロダイコッタードにツバメのバッチ)

自宅に持ち帰ってレストアしようにもこの自転車の年式・仕様もわからないので、いつも

お世話になっている乾さんの掲示板に載せて情報を待ちました。そうしたら、多くの方々
が古い資料を調べていただき、昭和40年前半期のキャンピングであることがわかりま
した。そこでは、カタログの写真・仕様書等の資料もいただき大変助かりました。

 
(昭和40年前半期の仕様:今回の自転車     (昭和40年後半期の仕様)

昭和40年前半期の部品構成表です。


仕様がわかったところで組み付けですが、嫁さんが出産後で実家に帰っている今しか
できないので、とりあえず汚れやサビを落とし組みつけてみました。ワイヤー・タイヤ
は実走するなら交換ですが、当面はありえないので当時の部品のまま残すことを主眼
に置きました。引き取ったキャンピング車にはフロントバックキャリア・TAボトル・特徴
的なツインライトがなかったのが残念です。

現在、我が家の倉庫に再び眠っていますがこの自転車でキャンピングランをするのも
悪くはないですね。

(2002.7.10)

   
(前方・後方から見たところ)


(ハンドル周りです)

 
(サンプレのRメカ)     (スワローキャンピングのロゴもしっかり残っています)


(追 記)

このHPをアップ後、アラヤにスワローキャピングについて問い合わせたところ
下記のような非常に丁寧な返事と当時のカタログを送っていただきました。
ありがとうございます。
※※ 様
 
お問い合わせありがとうございます。
本当に凄い(エライ)モノを入手されましたね。※※様のHPへのアップもあり
がとうございます。
 
ご質問の件ですが、さすがにライト、フロントバッグキャリア、TAボトルの在
庫はありません。TAボトルはTAマークですが当時のスギノ製のようです。
また詳細の仕様につきまして当時の生産用ファイルを探してみたのですが、少し
見つかりそうもありません。ライトは恐らく海外のものではないと思います。当
時はオリジナルのライトなどもライトメーカーにリクエストしていたので、オリ
ジナルのものかもしれません。キャリアも完全な特注でして、それにフィットす
べくツインランプを作ったのだと思います。
カタログはすでにお持ちのようですが、当時のリーフレットカタログがありまし
たので、このモデルのページ表裏をスキャンしたものをお送りいたします。
SCはスペック的にも随分凝っていて、私も気になるモデルではあります。今の
ように輸入商社が群雄割拠している時代でなく、輸入部品の入手が難しい中、サ
ンプレやCLB等の部品を入手するのも大変であったと思います。またハンドル
ステムはハイクラウンとありますが、GBでは有りませんか? このGBは日東製
のライセンス生産のGBだそうで、本家より仕上精度ともいいようだったようで
す。サンプレプレステージは息の長かったメカですが、この当時のプレステージ
は随分初期型ですね。ちょっとデルリンの材質も怪しいかもしれません。経年変
化も激しくなっていると思いますので、HGに慣れた変速でなく、そろっと変速
した方がよさそうですね。
結局、ご質問ご要望にお応えできてませんが、まずは連絡申し上げます。
 
*************************************
新家工業株式会社 サイクル事業部
開発課  ************


 

(2002.7.22)


(追記2)
このスワローキャンピングを初めて公開したときより、6年半たちました。当時のデジカメでの
画像では荒い部分もありますので、今回詳細部分の画像を取り直しました。昨今マスプロメー
カーの往年のサイクリング車を楽しまれる方が多くなってきています。そんな方への資料として
掲載したいと思います。


「ツバメマーク」
 
(ヘッドバッチ)               (クランクバッチ)

(シートピン)

「スワローキャンピング ロゴ文字・シール」
 
(シートチューブ ロゴ)  (立てパイプ 「アラヤ」シール)

(ダウンチューブ ロゴ)

(トップチューブ ロゴ)


「キャンピング キャリア」
 
(前後キャンピングキャリア)※Fキャリア・ヘッドランプは非純正品
  

(Rキャリア U字パイプ)    (フレームとの取り付け部)  (荷台キャリアはバッグキャリアにバンド付け)


「ハンドル周り」
 
(吉川バーレスト)       (サンヨーアナログスピードメーター)
 

(ハイクラウン ステム50mm)      (CLBギドネットブレーキレバー)

「構成パーツ」

 
(Fメカ サンツアー・スパート)     (Rメカ サンプレックス・プレステージ)
 
(サドル フジタプロフェッショナル         (12V発電ダイナモ  
 ピラー スギノ・マイティ)              スワローロゴ入り)



 
(ハブ サンコー)            (リム アヤラ650A タコ穴36穴)

(Wレバー サンプレ白デルリン)   (ヘッド部 スギノ スポーツサイクル浮き文字) 

(フレームサイズ 520mm クロモリ・ダブルバテットチューブ)


(2009.3.2)



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