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「変速機実演台」

corsaさんのブログで話題になった
昭和42年発行のサンツアーの店舗用カタログに
記載された変速機実演台、昔某市にあるショップで
見かけたことがあるので早速取材に行ってきました。


(変速機実演台:店主が製作された力作)

2007年年の瀬、corsaさんのブログに書かれた昭和42年発行のサンツアー店舗用
カタログの記載の中に変速機実演台なるものが掲載されていました。当時変速機の珍しい
時期に販売促進のために店舗用に販売されたこの商品、私の住む隣町の自転車屋で以前
見たことを思い出し早速取材に行ってきました。
年の瀬の忙しい時期に訪問した自転車屋さん、思い出しながら行ったもので最初本当に
あったかなと不安になりながら話を切り出すと店舗の奥に置かれていました。早速話をして
撮影をしようとすると「暗いから屋外で写してていいよ」とのお言葉、それではと店舗前で
撮影をしてきました。
この変速機実演台、実は店主が自作された物だそうです。目的はやはり変速機の機構の
PR用だったそうです。それでは詳細をお伝えします。
元になったフレームは廃材フレーム(メーカー不明)を切ったそうです。クランクはコッタード
鉄(銘柄:不明)、なかなかしっかりした3ピンのギヤです。変速機3点はすべてシマノでした、
Wレバーバンド部に「333」の刻印があります。

      
(Wレバーはシマノ、333の刻印)  (コッタードのしゃれたデザインのクランク)

Fメカはスライド式、プレートにはやはり「333」の刻印あり、Rメカはスカイラーク、今でも
Wレバーから綺麗にチェーンが踊り、なめらかに変速いたします。


    
(Fメカはスライド式:プレートに333の刻印)     (Rメカはスカイラーク)

この自作変速機実演台のプラスαは内装変速機の実演もしているところです。ダウン
チューブの先にハンドルが付けられグリップが出ています。このグリップ本体を回す
(元祖グリップシフト)と内装変速機(Rハブ)の機構が移動します。この内装変速機、
Rハブ内部が見えるように店主が金ノコで切り開いた力作です。

    
(Rハブの内装変速機、ハブを切り開いて中身を見ることができます) (元祖グリップシフト:3段変速)
 


この自転車屋さん店内の商品はママチャリばかりの普通の自転車屋さんですが、1点注目、
シマノ600で組まれた初期型ユーラシア:ロードレーサーが誇らしげに展示されていました。


 


(2007.12.30)



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