第174回 社楽の会報告    増刊2号へ   第175回へ
                                           
報告者  土 井
2002年9月4日(水)布袋北学供にて,第174回社楽の会を開催しました。参加者(勤務校)を紹介しましす。
土井(大口町教委)、高橋先生(門弟山小)、大島先生(犬東小)、野口先生(楽田小)、尾関先生(江南北中)、斉木先生(江北中)、野沢先生(柏森小)の7名でした。

☆ 土井より、今回紹介したものの目次です。番号をクリックしてください。

 増刊2号を発行 
「社会力」があるということ
 便利Webページ紹介
 教育関連情報
 教養とは 
 MMより  
 日経ストックリーグ資料ビデオ配布
 ワールド・ウォッチ

 増刊2号を発行
    http://www.tcp-ip.or.jp/~syaraku/zoukan2.HTM 
 
 「社会力」があるということ
 『学校の社会力』(朝日新聞社)門脇厚司 筑波大教授 著P14〜15にかけて引用したい。(アンダーラインは土井による) 
 
 社会づくりに参画する意思と運営力
 1節で書いたとおり、これまで私は、社会力を、基本的には「人が人とつながり社会をつくるカ」であると説明してきた。さらに、社会の運営にかかわり社会を変えていく意欲と構想力であるとも説明してきた。社会カとはまずそのような意欲や資質や能力を意味していることに変わりはないが、本書の意図に則し、その内容を二つに分けてより詳しく説明することにする。
 社会カのある人間であるかそうでないかを見極める一つの分岐点は、いま現在自分が住んでいる社会の運営に積極的にかかわっていこうとする意思があるかないかである。そのことを児童および生徒のレベルでいえば、クラスの係活動や運営、あるいは児童会や生徒会の運営、さらには部活動の運営などに積極的にかかわろうとする意思や態度となってあらわれてくるはずである。
 児童生徒であればまた、自分の住んでいる地域のさまざまな行事や、地域で行われるさまざまな活動にも積極的に参加し、可能なら、進んで企画や運営にもかかわっていこうとする態度となってあらわれてくるはずである。
 このような意味での社会カのある児童生徒は、学校についてや地域についてはもちろん、より広く日本や世界の出来事についても関心があり、新聞やテレビが報ずるニュースをよく見聞きするほか、親や教師に質問したり、インターネットで検索するなど、できるだけ多くの情報を入手し理解しようとする
 また、社会力に富むこうした児童生徒には、人が大好きという性向があるのも特徴的である。知っている人との交流を大事にするのはいうまでもないとして、まったく面識がない初対面の人に会っても臆したり敬遠したりすることはなく、むしろ好奇心を募らせ積極的に質問し、理解することに躍起になりさえするくらいである。私は、社会力のおおもとは他者への関心であり、愛着であり、信頼感であると説明してきたが、社会の運営に積極的にかかわるようになるかどうかは、人間が好きかどうか、さまざまな他者への関心が強いかどうかにかかっているといっていい。
 
 このような子どもを社会科で育てたいと思う。
 
 便利Webページ紹介
(1)文部科学省                  http://www.mext.go.jp/ 
:特別寄稿 画一から自立と創造へ 新学期を迎えるに当たって
http://www.mext.go.jp/b_menu/soshiki/daijin/020802.htm 
:個に応じた指導に関する指導資料 −発展的な学習や補充的な学習の推進−
(小学校算数編)
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/14/08/020818.htm 
具体的な教師用参考資料です。
: 大臣会見概要【文部科学省】
http://www.mext.go.jp/b_menu/daijin/020803.htm
 小中学校に秋休みを導入するべきだという話が政府の中ででていることについて
 
(2)手話を学びましょう
  五十音や数字表現、あいさつや質問などの表現を写真とアニメーションでわかりやすく伝えている。
  http://www.fcc.co.jp/shuwa/ 
 
(3)世界いろいろ雑学ランキング  外務省
  平均寿命の高い国はなんと日本。きゅうりの生産が多い国は中国、でも4位に日本が入っている。労働時間の多い国のトップは韓国、日本は6位。米国が3位というのは意外だ。
  http://www.mofa.go.jp/mofaj/world/ranking/ 
 
(4)虫の音WORLD
http://mushinone.cool.ne.jp/ いろいろな虫の音が楽しめます。
 
(5)厚生労働省                  http://www.mhlw.go.jp/ 
:平成13年身体障害児・者実態調査結果 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/08/h0808-2.html 
 
(6)新聞コラム社説リンク
http://www.ne.jp/asahi/sec/eto/NewsPaperLink.html 
 
(7)大人のADHDを支援されているサイト http://www.adhd.jp/
 だらしない、整理整頓ができない、ミスが多い、ストレスに弱い、刺激が多い道を選ぶ、モノを無くしやすい、金銭の管理が出来ない、遅刻が多い、不器用、危険な行為をする、計画・準備が困難、仕事が完成しない、退屈にたえられない、気分がかわりやすい、気ぜわしい、不安感、鬱、心配性、目標に対しての達成感が感じられない、かんしゃくもち、怒りっぽい、マニュアルに従うのが苦手、自尊心の低さ、不正確な自己認識、対人関係に一喜一憂しやすい、暴力行為をおかしやすい、アルコール中毒や薬物中毒になりやすい、しゃべりすぎる、手足を無意味にそわそわ動かす、順番を待つことが苦手である・・・・・・ ・・・これらはADHDの症状だそうです。自分もいくつか当てはまるかも?
 
(8)残暑が続きます
◆ 熱中症、熱射病、日射病のホームページ http://www.heat.gr.jp/ 
 スポーツ、運動中における暑熱障害・熱中症・熱射病などの予防法、応急手当の仕方など。
 
◆家庭の医学
 四季を通した健康情報を掲載しているサイト。夏の健康情報も多く含み、「暑さに負けるな!」「夏バテを乗り切ろう」「こんな症状の時はどうする−体がだるい」など。
 http://www.osaka.med.or.jp/health/char/cha_index.asp 
 
◆ おばあちゃんの夏バテ防止食
 農文協のサイト。「日本の食生活全集」から、夏バテ防止食を紹介。すりゴマを使った味噌汁「泥亀汁」、豆腐もたっぷりのドジョウ汁など。   http://www.ruralnet.or.jp/gn/199808/natubate.htm 
 
(9)「スーパーマーケットの野さいはどこからくるの?」のトップページ
 http://www.ale-net.com/hpcs/hatake/index.htm 
「スーパーマーケットの野さいはどこからくるの?」では、野菜が畑から市場、そしてスーパーマーケットに運ばれるまでの一連の流れを追っていくことができる仕組みになっています。
 
(10)国際協力事業団                http://www.jica.go.jp/ 
:MONO変身図鑑 ヤシの実  http://www.jica.go.jp/jicapark/mono/mono_02.html 
捨てるところなし。
 
(11)All About Japan                http://allabout.co.jp/ 
:こどもむけサイト http://allabout.co.jp/children/childsite/ 
子ども向けの情報とサイトのガイド。
 
(12) 総合学習向け教材「オーストラリア体験セット」貸出し中
オーストラリアで子供たちに実際に使われている品々がスクールバッグに詰まっています。豪日交流基金が製作したこのセットを、全国の小・中学校を対象に貸し出しています。
http://www.ajf.australia.or.jp/taiken 
 
(14)ディズニーで英語を学ぼう
  おすすめしゅらん ★★★ 英語 1〜6年
 ディズニーのキャラクターを使った英語のゲームがいっぱい。特におすすめは、ABC Activitiesの線をつなぐゲーム。アルファベットの順にクリックしていくと・・・楽しいしかけで楽しく学習できます。   http://disney.go.com/disneychannel/playhouse/bop/bop_home.html
 
(15) ラベル屋さん21
  おすすめしゅらん ★★★ ¥0 ラベル作成
 OA用紙で有名なエーワン(株)によるラベル印刷ソフト。名刺、宛名、ネームシールの3種類のテンプレートが用意されていて、無料で使うことができる。教員は、あまり名刺を必要としない職業だが、社会人として何枚かは、常時持っていたいものである。これを使えば、レイアウトなども自由自在に、名刺を印刷することができる。
 ダウンロード先   http://www.a-one.co.jp/f_download.html 
 
(16)教育法規特集
学校教育関連法規研究会(仮称) - 学校に関する教育法規、法律、政令、省令等を扱う。
   http://www4.justnet.ne.jp/~cam/ 
教育法規便覧
  http://www.eva.hi-ho.ne.jp/yoshinori/houki/houki.htm 
 
(17)「白虎隊」に関するサイト■  出典 現代教育新聞ニュース210
 「白虎隊」をご存じでしょうか。江戸幕府と新政府軍との間で起きた「戊辰戦争」(1868年)の際に結成された、幕府の親衛隊です。隊員はまだ15〜17歳までの少年ばかりでしたが、戦況は日に日に悪化し、同年8月23日、城近くの飯盛山で20名全員が自刃しました。この時、幸運にも1人だけ命をとりとめた少年がおり、後にこの悲劇が語り継がれるようになったということです。
 今回紹介するサイトでは、白虎隊は新撰組ともかかわりがあった、などの興味深い話もいくつか見つけることができました。
☆白虎隊記念館
http://www.h3.dion.ne.jp/~byakko/
白虎隊のほか戊辰戦争全般の貴重な史料を多数展示。一部サイト上でも見られる。
☆白虎隊のおはなし
http://www.tsurugajo.com/~wakamatsujo/history/byakotai/byakotai0.htm
ルビ付きでわかりやすい。会津若松市観光公社のサイト(鶴ヶ城のページから)。
☆会津武家屋敷・會津藩校日新館
http://www.bukeyashiki.com/
野外歴史博物館。武家屋敷では11月30日まで「白虎隊と新撰組展」を開催している。
☆会津若松
http://www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/
若松市役所による情報いろいろ。市とゆかりのある歴史、人物、場所なども紹介。
☆歴史と人
http://homepage.mac.com/macshoji/history/
林子平、渡辺崋山など人物学習のすすめ。戊辰戦争についての解説も詳しい。
☆幕末Web世に棲む日々
http://www2.plala.or.jp/shyall/
「幕末列伝」の「白虎隊」に,自刃した隊員たち一人一人の解説を画像付きで掲載。
 
(18)「地震」に関するサイト■   出典 現代教育新聞ニュース211
 最近、東海地震が注目されています。東海地方は昔から地震が多く、ず〜っと「いつ大地震が起きてもおかしくない」と言われ続けているのですが……。東海地震に関する私の最初の記憶は小学生のとき。「大地震は60年おきに起きている。今年あたり危ないかも」という校長先生のお話でした。それから早25年(?)。地元の人間は、地震に対する認識が少し甘くなっているかもしれません。
 さて、9月1日は「防災の日」。みなさん、いざというときのために何か準備をしていますか?
☆地震情報
 http://wwwsoc.nii.ac.jp/ssj/eqinfo/eqinfo.html 
日本地震学会のサイト内にある地震の最新情報。地震関連のリンク集も充実。
☆東海地震は今
 http://www.sbs-np.co.jp/shimbun/jisin/ 
注目の東海地震の今を探る。東海地震説の歴史や安全対策など。静岡新聞による。
☆防災情報のページ
 http://www.bousai.go.jp/ 
内閣府防災部門のサイト。防災対策やボランティア情報など各種防災情報が満載。
☆1923年(大正12年)関東大地震写真
 http://research.kahaku.go.jp/rikou/namazu/03kanto/03kanto.html 
研究や教育のために集められ、東京大学旧地震学教室に置かれていた写真を公開。
☆雲に聞こうよ、地震の声〜日本地震予知協会
 http://www.interq.or.jp/earth/eqc/ 
雲の形で地震を予知することができるとか。サイト上でいろんな雲を見てみよう!
☆ボランティア情報サービスネットワーク  http://www.vis.gr.jp/ 
阪神・淡路大震災をきっかけに生まれた情報ボランティア。さまざまな情報を発信。
 
【サーチ】環境用語(エコワード)
・汚水衛生処理率 http://eco.goo.ne.jp/ecoword/ecoword1.html 
・3R推進月間  http://eco.goo.ne.jp/ecoword/ecoword2.html 
・クロルピリホス http://eco.goo.ne.jp/ecoword/ecoword1.html 
・原状回復措置  http://eco.goo.ne.jp/ecoword/ecoword2.html 
・化審法     http://eco.goo.ne.jp/ecoword/ecoword1.html 
・RPF      http://eco.goo.ne.jp/ecoword/ecoword2.html 
 
 教育関連情報
(1)《単語の丸暗記だけではダメ》東京大
 脳には、語学上達のカギを握る「文法中枢」があることを東京大の研究チームが見つけ、1日付米科学誌ニューロンに発表した。酒井邦嘉・助教授(言語脳科学)らは文法と暗記能力を問う実験を行い、文章の文法を理解しようとする時と単語を暗記する際に活性化する部位が異なることを発見。氏は「外国語を習得する際に、単語の丸暗記だけでは不十分なことが裏付けられたのでは」と話している。
 
(2)福島県教委が十一月に「学校へ行こう週間」実施(福島)
 福島県内の公立小中高と養護学校を一斉に地域に開放する事業「学校へ行こう週間」を、県教委は十一月一日から七日に実施する。閉鎖的と指摘されている学校を地域に開かれたものに変えるきっかけにするのが狙いで、東北で初の試み。
《全文はこちら》 http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/06/20020820wm01.htm 
 
(3)教員の資質向上のプログラム(長野県)
 長野県教育委員会はさきごろ、「教員の資質向上のためのアクション・プログラム」を明らかにした。施策の方向は、採用の改善として年齢制限の撤廃、適正な評価で学校自己評価活動、研修・授業公開の充実、管理職登用の多様化などを示している。
参照:「教員の資質向上のためのアクション・プログラム」について
【長野県】http://www.nagano-c.ed.jp/kenkyoi/sigoto/gyousei/shishitu/ap.htm 
 
(4) ■DATA ROOM■
【宗教観】
あなたは、人生にとって宗教はどの程度大切なものだと思いますか。
     非常に大切 やや大切  あまり大切でない 大切でない 
日本    3.2    26.7     42.0        18.8
アメリカ  35.9    40.2     14.5        8.6
イギリス  9.8    26.8     33.9       28.4
ドイツ   10.0    24.3     39.6       21.8
フランス  13.9    33.4     22.5        29.6
スウェーデン5.1    11.5     31.6       50.0
韓国    22.5    38.6     31.5        6.3
フィリピン 90.1    8.4     1.2         −
タイ    71.7   25.4     2.9         −
ブラジル  53.1   35.2     7.8         3.5
ロシア   10.3   37.0     9.7         12.5
 
フィリピンでは9割が「非常に大切である」と答えていて、「やや大切である」という者を合わせるとほぼ全数近くが大切であると答えている。タイでも大切であるという者は97.1%いる。これに対しスウェーデンでは大切であるというものは2割弱で、8割強の者が大切でないと答えている。日本では大切でないというものは6割強で、イギリスやドイツとほぼ同率である。(第6回世界青年意識調査による)
 
(5)★「勉強しなさい」は逆効果?(国立教育政策研究所)
 国立教育政策研究所はこのほど、「学習意欲に関する調査研究」概要を公表した。調査では、小学校、中学校、高校で勉強が「やる気になること」「やる気がなくなる」ことを問い、家族の励ましが効果あるのに対して、「勉強しなさい」や「しかる」ことで、やる気がなくなるという結果がでた。
【国立教育政策研究所】http://www.nier.go.jp/homepage/kyoutsuu/seika0208_01.htm 
 
(6)公立では初の園芸療法過程を開設      <兵庫県立淡路景観園芸学校>
 公立機関では全国で初めてとなる園芸療法の専門家養成プログラム「園芸療法課程」が9月2日、兵庫県立淡路景観園芸学校(熊谷洋一校長)に開設される。同課程は、園芸活動を通した身体的・精神的効用についての専門的な知識や技術向上を目指して開設。講義と実践の割合が5対5という、実践重視のカリキュラムを組み、医療福祉施設で2ヶ月の実習も行う。修了者には県が認定する園芸療法士の資格を取得することができる。1期生は17人で、栃木県や沖縄県など、1都1府11県から生徒が集まる。
http://www.awaji.ac.jp/ 
 
(7)「少人数交流会を開催」「市単で弾力化目指す」      <愛知県犬山市>
 愛知県犬山市教委は11月8、9の両日、「少人数授業で広げ深める子どもの学び」をテーマに少人数授業全国交流会を同市内の各会場で開催する。市単独で少人数指導やチームティーチングの講師42人を配置している同市の小中学校の少人数指導に関する実践報告のほか、少人数学級編制を実施している自治体との情報交換などが企画されている。
 同市は平成11年度から、市の教育改革の一環として少人数指導を強化。14年度までに算数や数学、理科、英語などで活用する非常勤講師42人を8000万円の市独自予算で配置した。こうした研究の成果を実践発表や小中学校の学年別分科会などで全国の実施校と交流を図り充実させるのがねらいだ。
 同市教委は9月中にも、神田真秋愛知県知事らあてに少人数学級編制弾力化の独自基準策定の要望書提出を予定しているなど、弾力化の実現に積極的で、「市単でも少人数編制を実現するのでは」と全国から注目を集めている。 交流会の問い合わせは学校教育部指導課(電話0568‐61-1800)まで。
 
(8)目標に準拠した評価・評定の進め方          栃木県・国分寺町教育委員会
 栃木県・国分寺町教育委員会のホームページに「目標に準拠した評価・評定の進め方」のページがあります。目次は次の通りです。
1 評価・評定の進め方  2 保護者配布資料例  3 評価の流れ類型化  4 評価のタイミング
5 テスト作成上の注意  6 ABC点数化の注意1   7 ABC点数化の注意2
8 評定総括時の注意点  9 小学校評価簿(理科サンプル、国語6観点用、国語7観点用、算数、  理科  社会  音楽 図工  体育 家庭 使い方)
 保護者に配布する資料などもあり、参考になります。
 また、評価簿はエクセルのファイルで作成されていて、すぐにでも利用できます。
http://homepage1.nifty.com/kokubunji/kokued/hyouka/hyoukaindex.htm 
 
 教養とは 
(狂言師・中央教育審議会初等中等教育分科会臨時委員 野村萬斎)
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 野村萬斎と申します。私は日本の伝統芸能・狂言の演者で、普段は教育の現場に関わっているわけではないのですが、ご縁があって昨年5月、文部科学省中央教育審議会臨時委員に任命されました。任命前に一度、『教養について語ってほしい』ということで審議会に呼ばれたことがあります。教養・・・。教養とは一体なんだろう。
 私の考えた教養とは、人間が社会で生きるために必要な機能であり、狂言師が舞台で表現するために必要な教養とは「型」であるということでした。
 狂言の教授方法は、師匠から弟子へマンツーマンで「口伝」します。特に親子の伝承が多く、1対1で子が親の真似をしながらその「型」を覚えていきます。つまりそれは、動物が身を守ったり餌を取ったりすることを親の真似をして覚えていくようなもので、頭で知識として覚えるものではなく、手段・方法として体得することです。
 子どもの教育に個性の尊重が大切だと言われますが、このころの私たちの稽古は、個性の尊重などとは無縁のものです。ひたすら、師匠の言ったことを確実に忠実に繰り返していく。この狂言の「型」を覚える稽古は、コンピュータに喩えるとプログラミングするということに近いように思います。我々の言い方でいうと「型にはめ込む」ことなのですが、そのようにプログラミングして狂言師としての機能を身体にたくさん植え込むことが、とても大切なことなのです。
 一般的に、型にはめ込む=没個性のように考えがちですが、デジタルに植え込んだ「型」をアナログな人間が動かしているわけで、より多くの精巧な情報を組み込まれたコンピュータを持っていれば、使いこなすうちに機能し始め、それはさまざまな表現・個性となって発揮されることになります。
 一般的にも同じことが言えるのではないでしょうか。やみくもに最初から個性ばかりを尊重しても仕方のないことで、まずは言語なり方法といった表現の仕方をしっかり身につけることが重要だと思います。また、そういったことを身につける上で制約があったとしてもそれは別に不自由なことではありません。基本型があるからこそ、それを応用するという次のステップに進める喜びがあります。子ども達、若い人達には、そんな意識を持って自分なりの教養とは何かを見つけてほしいと思っています。
※ 執筆者の紹介
http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2002/nomura.html 
============================================================
([小泉内閣メールマガジン]第56号 2002/07/25 よりの転載)
http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/ 
 
 MMより
(1)教 育 情 報 Magazine / ある小学校教師の独り言
★☆★☆ 特集;図書文化主催「指導と評価大学講座」参加記録 ★☆★☆
     7月31日(水)〜8月1日(木) 於:日本教育会館
  http://www5a.biglobe.ne.jp/~shimacha/MyHomePage/44sidoutohyouka.htm 
 1日目
  ○ 新しい教育課程における教育の課題 
            辰野千壽氏(応用教育研究所所長 元筑波大副学長,上越教育大学長)   
  ○ 教育評価の基礎基本
            石田恒好氏(文教大学学長 元文部省指導要録改善調査研究専門委員)
  ○ 総合的な学習の実践と評価の工夫
            有田和正氏(教材・授業開発研究所代表)
 2日目
  ○ 新教育課程で何を身につけるか
            無藤 隆(お茶の水女子大教授 教育課程審議会委員)
  ○ 学習評価の行い方
            北尾倫彦(京都女子大教授 教育課程審議会委員)
  ○ シンポジウム「新しい教育課程における評価の課題」
    コーディネーター 石田恒好(文教大学学長 元文部省指導要録改善調査研究専門委員)
    シンポジスト    北尾倫彦(京都女子大教授 教育課程審議会委員)
             三宅征夫(国立教育政策研究所教育課程研究センター基礎研究部長)
              細水保宏(筑波大附属小学校)
              角田陸男(筑波大附属中学校)
(2)東書メール  24号  from 東京書籍 ’02,08,23
   もくじ
   (1)今月の教育情報
   (2)新しい資料・教材・教具の紹介 <「資料室」の新着情報>
   (3)研究会・展示会・イベント・公開講座のお知らせ
   (4)リンク集の紹介
   (5)特色ある学校紹介 <「学校紹介」新着情報>
   (6)授業実践の紹介 <「私の研究・教科の窓」から>
   (7)教育に関する新刊書から
   (8)教育のIT関連レポート
   (9)東書Eネット 今月のアクセスランキング
   (10)TEN事務局から
 
 日経ストックリーグ資料ビデオ配布
皆様、お世話になっております。日本教育新聞社 香川貴雄です。
株式学習コンテストで知られる、日経ストックリーグが資料ビデオを配布しております。
「日経ストックリーグ」とは、インターネットやポートフォリオ学習を通して株式を学ぶ株式学習コンテスト。対象は中・高・大学校。コンテストはレポートで実施しますが、工業高校が最優秀賞で、東京大学が2等になるなど、なかなか素敵な学習コンテストで、特に総合学習、「情報」科、社会科の授業での活用が期待されています。
「日経ストックリーグ」では、現在第3回の参加者を募集中。参加方法は先生方が生徒とともにチームを組んでエントリーされます。「日経ストックリーグ」事務局では、資料ビデオを日本教育新聞読者に無料で配布しています。詳細は8月23日付、日本教育新聞紙面にあります。因みに問い合わせ先は、03
−3545−9823「日経ストックリーグ」事務局。
「日経ストックリーグ」の詳細       http://www.manabow.com/ 
 
【ワールド・ウォッチ】ギリシャ
          ギリシャの教育制度とアテネ日本人学校
……………………………………………………………………………………(((Selection
□□神話と遺跡の国
 ヨーロッパの南東部、バルカン半島の最南端に位置するギリシャは、面積が日本の約3分の1で人口は約1000万人。アテネのパルテノン神殿をはじめ各地に神話にまつわる数多くの遺跡や、エーゲ海、イオニア海、地中海の美しい島々があり、観光客やバカンスに訪れる人でにぎわっている。
 首都アテネは政治・経済・文化の中心として約300万人が生活し、治安も良い。現在、2004年の夏季オリンピック開催に向けて準備が進められている。公用語はギリシャ語。ギリシャ人は、出会うとかならず「ヤーサス」とあいさつのことばをかけてくれ、人の良さを感じる。また親日的で、4年前に日希友好100周年を迎えてさまざまな記念行事が行われた。今年も日本人会で植樹を行うなど、友好を深めている。
 
□□ギリシャの教育制度
 ギリシャは、教育に熱心な国である。小学生のときから塾に通う子がほとんどで、夜遅くに塾帰りの子どもたちに出会うことも少なくない。ギリシャの義務教育は、小学校(ディモティコ)6年と中学校(ギムナシオ)3年の9年である。高等学校(リキオ)は3年、大学(パネピスティミオ)は4年で、日本と同じ6・3・3・4制をとっている。
 当地の大学進学率は5割程度といわれ、アテネ大学、アテネ工科大学、テッサロニキ大学などの入学試験はたいへん難しく、受験のための予備校(フロンティスティリオ)がたくさんある。学校は毎年6月中旬に終わり、9月中旬から新学期が始まる。学年末に当たる5月ごろには、修学旅行で歴史的な名所を見学する学校が多い。
 
□□行事のホームページを作成
 アテネ日本人学校は今年で開校28年目を迎える。校舎はホテルを改装し使用している。小・中学部とも教科担任制をとっていて、小学部1年から英会話とギリシャ語の勉強を行っている。「総合的な学習の時間」では、ギリシャの地域・文化・歴史から児童生徒がそれぞれにテーマを決め、見学・調査などの主体的な学習を進めている。たとえば6年の児童は、古代ギリシャ人で有名な人物について調べたり、ミケーネの遺跡やクノッソス宮殿について調べたりした。その成果をまとめ、発表会も行う。
 学校行事では、ペフキ子ども祭り、バリボビキャンプなどに参加し、日本文化を紹介するとともに現地の子どもたちと交流をはかるなど国際理解教育にも重点を置いている。バリボビキャンプ交流は18年目を迎え、ギリシャの子どもたちも毎年楽しみにしていてくれる。行事が終わったあとには、行事のホームページを児童生徒とともに作成している。
□□児童生徒数
 ●小=11人
 ●中=4人
【アテネ日本人学校】
mailto:jpcsa@hol.gr 
http://users.hol.gr/~jpcsa/index-j.htm 
              (海外子女教育振興財団発行『海外子女教育』より)
     出典  No.398  Mainichi Daily Mail Education
 


      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp