(1)EduMail))) 携帯TV電話を生かした授業実験 北海道・釧路工業高
携帯テレビ電話を教育に生かす実験がこのほど、釧路市の釧路工業高校(吉田洋校長、生徒818人)で行われた。NTTが開発した携帯テレビ電話(FOMA)とパソコンを結び、現場映像をリアルタイムで見ながら授業を行った。
実験は体育館で行われた。全校生徒が集まり、約2キロ離れた道立釧路芸術館から送られてきた映像をスクリーンに映し出し、学校にいながら美術の解説を受けたほか、校舎周囲の道路の状況、生徒が利用するコンビニエンスストアの店長の生徒への要望が生の映像で送られた。また、神奈川県厚木市のNTT厚木研究開発センターを結び、通信機器の開発の様子を学んだ。
同校はFOMAを利用し時間のとれない父母と「テレビ電話家庭訪問」を試みるなど、実用化へ向けた取り組みを行っている。吉田校長は「遠距離で足を運べないところでも、生きた映像で学習出来る。学校、家庭、地域の連携などにも役立つ」と話していた。
☆★☆コメント☆★☆
大北中でもテレビ電話を生かした授業を検討している。歴史民俗資料館の学芸員に直接質問することも簡単にできる。もちろん来ていただくのもいいが、各クラスごとでは負担が大きい。1回数分の出番なら、テレビ電話はたいへん有効だ。
(2)EduMail)))【入試】内申書を出願前に保護者に通知 埼玉県教委
埼玉県教委は2004年度から、公立高校入学試験のために中学校が作成する調査書(内申書)の内容を出願前に受験生の保護者へ通知することを決めた。受験生が調査書の成績を見て出願できる一方で、教員側は評価への責任や公平性を強く求められることになる。県教委によると、事前通知制度は東京都ですでに行われているという。
通知の対象となるのは、来年1月の推薦入試が最初で、内容への不満や疑問が寄せられることも予想されるため、クラス担任が保護者に直接手渡し、内容を説明するよう各校に勧める。
稲葉喜徳県教育長は「調査書を参考に、生徒が自分の資質や能力に合う学校を選べるようにしたい」と話している。
同県では昨年9月、県議会で事前開示を求める請願2件が採択されていた。これまでは情報公開請求しても事前開示は行われず、入試後も内容によって一部非開示とされていた。昨年度あった情報公開請求は2件で、1件は入試後に開示され、もう1件は文書破棄を理由に開示されていない。
EduMail)))………………………………………………………………………………………
【評価】一般教職員にも自己評価制度 埼玉
不登校や学級崩壊、学力低下など学校を取り巻く環境が厳しさを増す中、埼玉県教委は今年度から、自己申告に基づく新しい教職員評価制度について検討を始めている。校長・教頭では2002年度から試行されており、校長からは「学校の課題が明確になった」などの効果が報告されているという。
県教委は、すでに教育局内に検討委員会を組織。早ければ05年度からの試行を目指す。現在管理職に適用されている自己申告制度では、学校の現状を分析した上で、「保護者や地域に対する授業公開の実施とPR」「登校指導の徹底」など、校長、教頭が自ら設定した教育目標に対し、困難度や達成度を数値で自己評価している。校長からは「課題に取り組む教職員の姿勢が生まれた」などの効果が報告されたが、一方で「数値で結果を表すのになじまないものがある」などの指摘もあった。
検討委員会では、管理職での実績や他県の状況などを参考にして、教職員がそれぞれの能力を適正に評価し、意欲的に学校運営に参加できるような県独自の評価システムの構築に向け、協議を重ねる。
☆★☆コメント☆★☆
最近、やたら埼玉県のニュースが多い。ただ、流行を追っているという感じはしない。確かな考え方のもとで教育改革に挑んでいるという姿勢が記事から伝わってくる。
(3)EduMail)))【就職】学校と企業間で「いい生徒像」認識にズレ 福島
今月20日の高卒就職希望者に対する求人受付開始を前に、福島公共職業安定所の増田慎一・上席職業指導官が行った企業アンケートで、企業側は面接による人物重視の姿勢であることがわかった。高校生の就職現場は従来、学校の指導が成績や欠席数といった学校での活動評価に力点を置く傾向があるため、増田さんは「学校と企業の間でいい生徒像にズレがあることが裏付けられた。高校生はこわがらずに自分をぶつけることが大切」とアドバイスしている。
アンケート調査は5月下旬、これまで高校生の求人を出したことがある福島市・伊達郡を中心とした約2000社を対象に、採用のポイントを聞いた。その結果、企業が採用にあたって重視するのは、面接が35・8%と最多で、次いで欠席数15・8%▽成績11・6%▽部活動11・4%の順だった。また、面接のポイントでは仕事への意欲が28・2%と最多で、次いで元気19・8%▽誠実18・2%▽素直17・9%と続いており、人物像重視の傾向がうかがえた(いずれも3つまで複数回答可)。
増田さんは長年学卒者の就職指導に当たる中で、成績や内申書など学校での活動を重視しがちな学校側と、面接での印象など人物像を重視する企業側のギャップを感じていたが、今回の調査でそれが裏付けられた。増田さんは「就職担当の先生以外は企業のニーズを直に感じる機会も少なく、就職指導が企業の求める実態に即していない」と分析している。アンケート結果を各高校に配布し、役立ててもらう考えだ。
☆★☆コメント☆★☆
興味深い記事だ。「不易と流行」で言えば、企業は必要感から「流行」に敏感である。成績より面接のポイントが高いというのは、これまでの経験から、成績はあまりあてにならなかったと言うことだ。
「社会で生きる力」というのは、企業で必要とする力と多くの部分で重なるであろう。社会科としては、こうした情報には敏感でありたい。ただ、過信は禁物だが・・・・
(4)EduMail)))【安全】高校生が部活動のランニング兼ね市内パトロール 徳島
徳島県石井町の県立名西高校(松宮勝廣校長、716人)で「名高パトロール隊」が、11日発足した。部活動の時間に、生徒がデザインしたおそろいのTシャツを着て学校周辺をランニングして街頭犯罪を警戒、地域の安全に一役買う。高校生が部活時にパトロールするのはとても珍しいという。
隊員は運動部に所属する129人。大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)の児童殺傷事件や学校周辺で急増する街頭犯罪、頻発する不審者の出没事件などを重く見た徳島県警石井署や名西高、名西地区防犯連合会が提携して取り組む。
Tシャツのデザインは校内で募集。パトカーに乗った生徒が敬礼した図柄を描いた同高芸術科3年、尾崎亜衣さん(17)の作品を採用した。
剣道や柔道、野球など九つの運動部員が部活のランニング時(午後4〜6時)に空き巣や自転車盗、児童へのいたずらなどを見かけたら、直ちに警察に通報する。生徒の安全を第一に考え、取り押さえるなどの行為はしない。部活動で地域をランニングする運動部員にヒントを得た石井署が3月、このアイデアを名西高に持ちかけた。生徒たちも快諾し、実現した。
松宮校長は「おそろいのTシャツを着てパトロールすることで犯罪防止につながれば」と期待している。
☆★☆コメント☆★☆
この発想は私は大好きだ。防犯効果はもちろんのこと、とかく地域から浮きがちな高校生が地域とふれあえる絶好の機会である。Tシャツを着るだけで、高校生の目が地域に向く。地域の目が高校生に向く。おそらく
「ちわー」「がんばって!」などのあいさつが飛び交うのだろう。街が明るくなる。
(5)学校のトイレが続々、改修中。子どもの生活に合わせて和式から洋式に、内装も明るくカラフルにイメージ一新
☆★☆コメント☆★☆
洋式で洗浄式が今後の主流でしょう。
(6)県立中2校の教育課程案発表(長崎)
県教委は十七日、来春開設される県立の長崎東、佐世保北両中学校(仮称)の教育課程案を発表した。長崎東中の授業数は年間千十五、佐世保北中は同千五十と、学校教育法施行規則に定める標準授業数(九百八十)を大幅に超えるカリキュラムを予定している。
☆★☆コメント☆★☆
文面ではわからない部分も多いが、県教委の相当な決意が感じられる。エリート校が目的か、モデル校なのか、単なる中高一貫校なのかよくわからないが、県立中学校という新しい枠の学校には今後も注目したい。
(7)豊田市が来年度から小中学校に2学期制導入(愛知)
豊田市の吉田允昭教育長は17日の市議会本会議で、来年度から市内72の全小中学校で2学期制を導入することを明らかにした。
学校週5日制が昨年度から始まり、授業日数が減ったことから、1年を3学期制から2学期制に変更し、長期的な継続学習やゆとりのある授業をして、児童・生徒の学力アップを図るのが狙いだ。
☆★☆コメント☆★☆
犬山市と併せて新聞にも紹介されていた。2学期制は個人的には反対ではないが疑問も多い。このような大きな制度改革は、ダメだからと言って簡単に戻せるものではない。デメリットを上回る大きなメリットがあってこそ踏み切れるものだと思うが、「授業時間が増える」だけでは理由にならない。(実際にはあまり変わらない)カリキュラムの点での教育効果が大きなポイントだ。
長期休業を変えなくて効果があるのか、中学校の私立高校に送る成績はどうなるのか、など疑問をクリアしてほしい。
(8)EduMail)))【高校】校内での携帯電話使用解禁し学校連絡にもメール活用 岡山・学芸館高
岡山市の私立岡山学芸館高校(森靖喜校長、1039人)は、校内での携帯電話使用を解禁することを決めた。授業中は使用禁止だが、学校側も校内行事の連絡を携帯にメールで送り、悩み事相談など教師と生徒の意思疎通にも積極的に活用する。9月には、生徒が格安で購入できる携帯ショップも校内に誘致する計画という。
同校では生徒の9割が携帯電話を持っており、今年4月から、登下校時の自宅との連絡などを目的に校内に持ち込むことを認めた。校内での使用は禁止したものの、隠れて使う生徒もおり、教員が「授業中は禁止」を条件にした対応策を生徒会側と議論。生徒全員が出席した全校集会で正式決定した。
生徒会担当の森雄次郎教諭(33)は「現状を考えると、禁止するよりも活用する方が得策。ペーパーレス化にもつながる」と話している。
授業中▽登下校の電車の中▽校内で歩きながらの使用は今後も禁止するが、休み時間などは自由に使用できる。
また、7月中には校内用のホームページに専用サイトを設けて携帯電話からアクセスできるシステムを稼働。校内行事のお知らせなども生徒の携帯電話に送るようにする。
☆★☆コメント☆★☆
画期的だ。遅かれ早これこうなるとは思っていた。積極的な有効利用を図ってほしい。
(8)キャリア教育総合計画の推進を発表(文部科学省)
文部科学省は6月10日、若年自立・挑戦戦略会議で、「キャリア教育総合計画の推進」を発表した。同計画は、初等中等教育からフリーターまでを対象に、各段階で職業観・勤労観を醸成する取り組み。
参照:「キャリア教育総合計画の推進」について【文部科学省】