第191回 社楽の会報告    第190回へ    第192回へ
                                           
報告者  土 井
2003年6月19日(木)布袋北学供にて、第191回社楽の会を開催しました。参加者(勤務校)を紹介しましす。
土井(大口北部中)、高橋先生(門弟山小)、大島先生(古知野中)、奥村先生(岩南小)、斎木先生(犬南中)、天野先生(大西小)、馬場先生(木曽川中)、勝村先生(犬山中)、川井先生(犬南小)、浅井先生(五条川小)、野沢先生(柏森小)、大野先生(岩南小)、織田先生(扶桑中)、佐々先生(扶桑東小)、池邑さんの15名でした。

☆ 土井より、今回紹介したものの目次です。番号をクリックしてください。

  メルマガ北中
 河合純一講演会
  主権者意識を育てる場面設定型課題とは
 Web紹介
 教育関連情報
  MM紹介
  研究会紹介
 論文紹介 

 メルマガ北中
 大口北部中学校で発行しているメールマガジンで、現在70名ほどの読者がいます。だいたい毎日発行しています。大口北中HPより購読申込ができます。
   http://www.tcp-ip.or.jp/~syaraku/hokutyuhp/ 

 河合純一講演会
 
 去る6月8日(日)、大口北部中学校で行いました。メルマガから紹介します。
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━[2003/06/9 第23号]━━━
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 ┃田┃田○田┃田┃       メ ル マ ガ 北 中 
 ┃田┃田田田┃田┃
 ┃田┃田∩田┃田┃http://www.tcp-ip.or.jp/~syaraku/hokutyuhp/ 
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昨日は、授業参観、河合さんの講演会、リサイクル活動と充実した1日でした。参加していただいた方、どうもありがとうございました。
 
河合先生の講演で、心に残ったフレーズを自分なりにまとめてみます。
○(目が見えないことを受け止めて)見えないことをどう工夫すると克服できるか考え、行動する。
−プラス思考で困難を克服した強さを感じる言葉です。少々の困難なら乗り越えられるという勇気を生徒に与えてくれたのではないでしょうか−
○(プールの壁にぶつかると痛い)痛いのがイヤだから気を付ける。練習する。
−痛みを知っているから言えることです。痛みの経験は人を成長させます。−
○ ライバルが休んでいる間にもう1本練習する。その積み重ねが目標に近づく。
−ビデオで先生が言っていた「普段はへらへらして、陰で努力をするタイプ」を証明するような言葉です。−
○ 授業で集中さえすればテスト前に勉強することはない。
−この集中力を生徒に学んでほしいものです。− 
○ 自分を真剣に叱ってくれる人を大切に。叱ってくれる人に感謝できるようになれば大きな人間になれる。
−その通りです。生徒に伝わったかな?−
○ 自分が夢を叶えることでそれを自分以上に喜んでくれる人の存在に気づいた。自分ががんばることで人を喜ばせることができる。それがエネルギーになる。 
−自分が愛されているという実感があってこその言葉でしょう。−
○ 夢を握って生まれてきたけど、忘れてしまった。人は夢を見つけるために勉強するのだ。
−中学生は、なぜ勉強するのかを見失う時期です。夢を見つけるために勉強するという考え方はロマンを感じさせます。−
○ 夢は必ず実現できるわけではない。しかし、夢に向かってがんばれば、夢と現実との距離は確実に縮まる。それを成長という。
−常に自分を見つめ、努力してきた河合先生らしさが表れています。−
○ おかれた状況を無視した夢はわがまま。自分らしさは約束を守った上でにじみ出てくるもの。
−渋谷の若者の例を出して説明してくれましたが、全く同感です。−
○ 個性が最も表れるもの、それが夢
−言われてみるとそうですね。自分の夢は誰が決めるものでもなく、自分だけが描く権利があるのですね。−
○ 日本がパラリンピックに関心を持つためにがんばる。
−これが河合先生のアテネに向けてのエネルギーになっています。今回の講演や映画もそのための一環です。−
○ 進路は自分で決めてほしい。それががんばるきっかけになる。
−自己決定・自己責任。自分で決めるために、自分で調べる。自分で納得した結果であれば、人に何を言われようが平気です。−
○ どんな職業に就きたい、ではなく「その職業で何をやりたいのか」が重要。
−これも全く同感です。職業という目標はなったら終わってしまいますが、何かをやるためには終わりはありません。名言です。−
○ (自分の進路などについて)正しく判断できるようにするために、仲間をつくり、本を読み、勉強し、体を鍛える。
−中学生として今やるべき事がこの言葉に凝縮されています。−
 
7月2日 13:00より、映画「夢 追いかけて」を上映します。
 
 主権者意識を育てる場面設定型課題とは
 主権者意識とは、一般には「国家の意思や政治のあり方を最終的に決定する権利を有しているという意識」ととらえることができる。これは、子どものレベルにおろすと、自分の属する社会(学級など)がよりよくなるように、意思や考え方を出し合いながら決める意識ととらえることができよう。
 こうした意識を育てるための場面設定型課題の条件を考えてみたい。
 尾教研総会で出した例で考えてみる。「大口町巡回バスをよりよいものにするには」

発 問
 
大口町巡回バスをよりよいものにするために意見を言いましょう。
 
大口町・巡回バス会社の経営者になったとしたら、みんなに利用してもらうためにどのような
手だてをとりますか。
実際の

回答例

 
○ 土曜日・日曜日にも運行してほしい。
○ この前バス停に立っていたら通りすぎていった。
○ いつまでも無料がいい。
                    等
○ 巡回バスの存在とコース・時間を知ってもらえるように、実際のバスを使って町内スタンプラリーを行う。
○ 携帯電話で時刻表がわかるようにする。
○ バスを遠くからでも目立つ色にペイントする。                  等

回答の

性 格

 
 あくまで「自分が使うとしたら、使っていたら」という視点で回答しており、他の立場
に立った意見が言いにくい。
 コストを考えないで実現不可能な意見が出やすく、現実的でない。
 自己中心の意見なので、他と噛み合わないので論争にならない。 
 町全体を俯瞰し、いろいろな人の立場を考えた意見が出やすい。コスト意識があり、「子どもは無料」「老人は?」「子どもでもワンコインは可能」「月極回数券」などと、実用的な意見になる。
 会社の経営者という共通の土俵に立って考えるので、意見が噛み合い論争になる。
 
 この発想は、日常生活でも十分起こりうる。
 たとえば野外学習の夜食で「(あなたは)何が飲みたい」と聞くとそれぞれ好きなものを答えて終わる。論争にならない。「飲み物は1種類しか出せない。何を出すのがよりよいか。」と聞くと、「多数決で決めればよい」「夜、牛乳を飲むとおなかをこわす人がいる」「おねしょがいやだから、無理に出さなくてもよい」など、いろいろな意見が出ることが予想される。
 ポイントは、自分の視点か・より多くの視点か、自分が満足するか・みんなが満足するかである。「みんなの満足」は一般的には難しいので、そこにバランス感覚が要求される。討論により、視野を広げ、バランス感覚を磨くのである。
 こうして考えると、主権者意識を育てる場面設定型課題のポイントが見えてくる。
○ 施策(政策)検討型である。
○ より多くの人の幸福を目指す。そのために少数の立場の人のことも考える。 
 いわゆる「公共」の意識である。この意識を育てることで、明日の社会をつくる力を育てたい。
 Web紹介
(1)子どもたちの創造性や活力を生かした魅力ある学校づくりを推進【愛知県】
 
(2)「子ども用サイト なるほどデータforきっず」をリニューアル
【総務省統計局】http://www.stat.go.jp/kids/index.htm 
 
(3)IT活用能力の自己チェックを(文部科学省)
 文部科学省はこのほど、日本教育工学振興会への委託で作成した「ITを用いて指導できる」基準の作成のための調査研究報告書をホームページに掲載した。調査結果では、教師が実際の指導において、IT活用能力を自己チェックできるようにまとめている。
参照:「ITを用いて指導できる」基準の作成のための調査研究報告書【文部科学省】
 
(4)「 インターネット犯罪 」に関するサイト     
 ◆◆WEB110番
 被害にあわないためのノウハウ、無料相談等。掲示板(会員制)ではネット犯罪に関するリアルな情報が得られる。インターネットと現行法がどのように関係しているのかをQ&A形式で解説した「電脳法律Q&A」は必読。 http://www.web110.com/ 
 ◆◆インターネット事件簿
 1999年以降のインターネットに絡む犯罪の概要を月別で紹介している。特集ページ「ネットのワナ落とし穴」は初心者に分かりやすい内容。 http://www3.tky.3web.ne.jp/~rapeed/ 
 ◆◆警察庁 ハイテク犯罪対策
 ハイテク犯罪の手口や対策の解説、犯罪の発生状況や統計データの公表など。各都道府県警察本部ハイテク犯罪相談窓口へのリンクあり http://www.npa.go.jp/hightech/ 
 
(5)「梅雨」に関するサイト
 ▲森田さんのお天気ですかァ? お天気Q&A 雨・梅雨編
  気象予報士・森田正光氏が天気に関する質問に答えている。「梅雨の語源は?」という雑学的なものから「酸性雨をあびるとハゲるって本当?」切実なものまで。
 ▲WEATHER EYE  http://weather.crc.co.jp/ 
  全国的な気象情報を掲載するサイト。明日の天気などの短期予報や、週間予報・3カ月予報等の中長期予報が掲載されている。また、ユーザーが自分の地域のお天気レポートを報告する掲示板機能もある。
 ▲WNI Cyber Weather News  http://www.wni.co.jp/cww/index.html 
 天気予報以外にも「梅雨情報」「お洗濯指数」「紫外線情報」など何かとお役立ち!
 
 ▲住まいの衛生情報  http://www.ylw.mmtr.or.jp/%7Enoryuasa/ 
 保健所の環境衛生監視員が運営するサイト。「梅雨どきのカビ撃退プラン」は必見。
 ▲冬の寝具の上手なしまい方&梅雨時の寝具の上手な手入れ法(西川産業)
 梅雨の晴れ間に布団干し…。上手な干し方、クリーニング、しまい方など参考に。
 ▲知ろう!防ごう!食中毒  http://www.jfha.or.jp/saikin/ 
 これからは食中毒も心配。さまざまな食中毒の特徴や予防法などを知っておこう。
 ▲kasaya.com  http://www.kasaya.com/ 
 一度閉店した明治29年創業の老舗傘屋が、ネットショップとして復活。種類が豊富!
 
(6)検定試験特集  以前にも紹介しましたが・・・・
●日本語文書処理技能(日商文書技能)検定試験 http://www.kentei.ne.jp/wordpro/  
  4級はなくなるそうですが,練習問題公開中
● パソコン検定試験 http://www.pken.com/  
6級はホームページで挑戦可能,結果は試験終了後その場で表示される。CD-ROM版では、成績表がプリントアウトできる。CD-ROMは,1枚につき1,000円(消費税、送料込)でパソコン何台でも使用可。
● 英研 http://www.eiken.or.jp/  サンプル問題あり。ヒアリングも。
● 漢字検定 http://www.kanken.or.jp/   学習方法 漢字ゲーム 過去問 模擬試験
● 日本語文書処理技能(日商文書技能)検定試験 http://www.kentei.co.jp/bunken/  例題
● 珠算検定・暗算検定 http://www.syuzan.net/shuan/shin.htm  問題見本
● 数検 http://www.suken.net/  日本数学検定協会
● 歴検 http://www.rekiken.gr.jp/  歴史能力検定協会  試験問題例
● キャラクター検定 http://www.chara-depa.com/  小学館
● 色彩士検定 http://www.colormaster.org/  
● 手話技能検定協会 http://www.rikagaku.org/  
 
(7)三鷹文学散歩内「太宰治:桜桃忌」  http://www.city.mitaka.tokyo.jp/bungaku/ootoki.htm 
  太宰治の墓がある三鷹市。市のウェブサイトスペース内に収められている太宰治のことをまとめたページ。
 
(8)日本朗読文化協会   http://www.arc-corp.co.jp/reading/ 
  朗読文化を正規の文芸活動としてとらえ、社会に認知させ普及させる活動を行なっているNPO。名誉会長は瀬戸内寂聴氏。
 
(9)「2学期制等新教育課程の実施状況について調査結果のまとめ(概略)」を掲載【仙台市】
 
【サーチ】環境用語(エコワード)
・青潮       http://eco.goo.ne.jp/ecoword/ecoword1.html 
・構造改革特区   http://eco.goo.ne.jp/ecoword/ecoword2.html 
 
 教育関連情報
(1)EduMail))) 携帯TV電話を生かした授業実験 北海道・釧路工業高
 携帯テレビ電話を教育に生かす実験がこのほど、釧路市の釧路工業高校(吉田洋校長、生徒818人)で行われた。NTTが開発した携帯テレビ電話(FOMA)とパソコンを結び、現場映像をリアルタイムで見ながら授業を行った。
 実験は体育館で行われた。全校生徒が集まり、約2キロ離れた道立釧路芸術館から送られてきた映像をスクリーンに映し出し、学校にいながら美術の解説を受けたほか、校舎周囲の道路の状況、生徒が利用するコンビニエンスストアの店長の生徒への要望が生の映像で送られた。また、神奈川県厚木市のNTT厚木研究開発センターを結び、通信機器の開発の様子を学んだ。
 同校はFOMAを利用し時間のとれない父母と「テレビ電話家庭訪問」を試みるなど、実用化へ向けた取り組みを行っている。吉田校長は「遠距離で足を運べないところでも、生きた映像で学習出来る。学校、家庭、地域の連携などにも役立つ」と話していた。
☆★☆コメント☆★☆
 大北中でもテレビ電話を生かした授業を検討している。歴史民俗資料館の学芸員に直接質問することも簡単にできる。もちろん来ていただくのもいいが、各クラスごとでは負担が大きい。1回数分の出番なら、テレビ電話はたいへん有効だ。
 
(2)EduMail)))【入試】内申書を出願前に保護者に通知 埼玉県教委
 埼玉県教委は2004年度から、公立高校入学試験のために中学校が作成する調査書(内申書)の内容を出願前に受験生の保護者へ通知することを決めた。受験生が調査書の成績を見て出願できる一方で、教員側は評価への責任や公平性を強く求められることになる。県教委によると、事前通知制度は東京都ですでに行われているという。
 通知の対象となるのは、来年1月の推薦入試が最初で、内容への不満や疑問が寄せられることも予想されるため、クラス担任が保護者に直接手渡し、内容を説明するよう各校に勧める。
 稲葉喜徳県教育長は「調査書を参考に、生徒が自分の資質や能力に合う学校を選べるようにしたい」と話している。
 同県では昨年9月、県議会で事前開示を求める請願2件が採択されていた。これまでは情報公開請求しても事前開示は行われず、入試後も内容によって一部非開示とされていた。昨年度あった情報公開請求は2件で、1件は入試後に開示され、もう1件は文書破棄を理由に開示されていない。
EduMail)))………………………………………………………………………………………
 【評価】一般教職員にも自己評価制度 埼玉
 不登校や学級崩壊、学力低下など学校を取り巻く環境が厳しさを増す中、埼玉県教委は今年度から、自己申告に基づく新しい教職員評価制度について検討を始めている。校長・教頭では2002年度から試行されており、校長からは「学校の課題が明確になった」などの効果が報告されているという。
 県教委は、すでに教育局内に検討委員会を組織。早ければ05年度からの試行を目指す。現在管理職に適用されている自己申告制度では、学校の現状を分析した上で、「保護者や地域に対する授業公開の実施とPR」「登校指導の徹底」など、校長、教頭が自ら設定した教育目標に対し、困難度や達成度を数値で自己評価している。校長からは「課題に取り組む教職員の姿勢が生まれた」などの効果が報告されたが、一方で「数値で結果を表すのになじまないものがある」などの指摘もあった。
 検討委員会では、管理職での実績や他県の状況などを参考にして、教職員がそれぞれの能力を適正に評価し、意欲的に学校運営に参加できるような県独自の評価システムの構築に向け、協議を重ねる。
☆★☆コメント☆★☆
 最近、やたら埼玉県のニュースが多い。ただ、流行を追っているという感じはしない。確かな考え方のもとで教育改革に挑んでいるという姿勢が記事から伝わってくる。
 
(3)EduMail)))【就職】学校と企業間で「いい生徒像」認識にズレ 福島
 今月20日の高卒就職希望者に対する求人受付開始を前に、福島公共職業安定所の増田慎一・上席職業指導官が行った企業アンケートで、企業側は面接による人物重視の姿勢であることがわかった。高校生の就職現場は従来、学校の指導が成績や欠席数といった学校での活動評価に力点を置く傾向があるため、増田さんは「学校と企業の間でいい生徒像にズレがあることが裏付けられた。高校生はこわがらずに自分をぶつけることが大切」とアドバイスしている。
 アンケート調査は5月下旬、これまで高校生の求人を出したことがある福島市・伊達郡を中心とした約2000社を対象に、採用のポイントを聞いた。その結果、企業が採用にあたって重視するのは、面接が35・8%と最多で、次いで欠席数15・8%▽成績11・6%▽部活動11・4%の順だった。また、面接のポイントでは仕事への意欲が28・2%と最多で、次いで元気19・8%▽誠実18・2%▽素直17・9%と続いており、人物像重視の傾向がうかがえた(いずれも3つまで複数回答可)。
 増田さんは長年学卒者の就職指導に当たる中で、成績や内申書など学校での活動を重視しがちな学校側と、面接での印象など人物像を重視する企業側のギャップを感じていたが、今回の調査でそれが裏付けられた。増田さんは「就職担当の先生以外は企業のニーズを直に感じる機会も少なく、就職指導が企業の求める実態に即していない」と分析している。アンケート結果を各高校に配布し、役立ててもらう考えだ。
☆★☆コメント☆★☆
 興味深い記事だ。「不易と流行」で言えば、企業は必要感から「流行」に敏感である。成績より面接のポイントが高いというのは、これまでの経験から、成績はあまりあてにならなかったと言うことだ。
 「社会で生きる力」というのは、企業で必要とする力と多くの部分で重なるであろう。社会科としては、こうした情報には敏感でありたい。ただ、過信は禁物だが・・・・
 
(4)EduMail)))【安全】高校生が部活動のランニング兼ね市内パトロール 徳島
 徳島県石井町の県立名西高校(松宮勝廣校長、716人)で「名高パトロール隊」が、11日発足した。部活動の時間に、生徒がデザインしたおそろいのTシャツを着て学校周辺をランニングして街頭犯罪を警戒、地域の安全に一役買う。高校生が部活時にパトロールするのはとても珍しいという。 
 隊員は運動部に所属する129人。大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)の児童殺傷事件や学校周辺で急増する街頭犯罪、頻発する不審者の出没事件などを重く見た徳島県警石井署や名西高、名西地区防犯連合会が提携して取り組む。
 Tシャツのデザインは校内で募集。パトカーに乗った生徒が敬礼した図柄を描いた同高芸術科3年、尾崎亜衣さん(17)の作品を採用した。
 剣道や柔道、野球など九つの運動部員が部活のランニング時(午後4〜6時)に空き巣や自転車盗、児童へのいたずらなどを見かけたら、直ちに警察に通報する。生徒の安全を第一に考え、取り押さえるなどの行為はしない。部活動で地域をランニングする運動部員にヒントを得た石井署が3月、このアイデアを名西高に持ちかけた。生徒たちも快諾し、実現した。
 松宮校長は「おそろいのTシャツを着てパトロールすることで犯罪防止につながれば」と期待している。
☆★☆コメント☆★☆
 この発想は私は大好きだ。防犯効果はもちろんのこと、とかく地域から浮きがちな高校生が地域とふれあえる絶好の機会である。Tシャツを着るだけで、高校生の目が地域に向く。地域の目が高校生に向く。おそらく
「ちわー」「がんばって!」などのあいさつが飛び交うのだろう。街が明るくなる。
 
(5)学校のトイレが続々、改修中。子どもの生活に合わせて和式から洋式に、内装も明るくカラフルにイメージ一新
 学校のトイレが続々と改修され始めている。「暗くてお化けが出そう」「旧式で汚い」。子どもたちに不人気なイメージを一新すべく、カラフルな内装に身だしなみ用のパウダーコーナーも備えたデパートやホテル並みの美しいトイレも登場。《全文はこちら》 http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/08/20030611wm08.htm 
☆★☆コメント☆★☆
 洋式で洗浄式が今後の主流でしょう。
 
(6)県立中2校の教育課程案発表(長崎)
 県教委は十七日、来春開設される県立の長崎東、佐世保北両中学校(仮称)の教育課程案を発表した。長崎東中の授業数は年間千十五、佐世保北中は同千五十と、学校教育法施行規則に定める標準授業数(九百八十)を大幅に超えるカリキュラムを予定している。
☆★☆コメント☆★☆
 文面ではわからない部分も多いが、県教委の相当な決意が感じられる。エリート校が目的か、モデル校なのか、単なる中高一貫校なのかよくわからないが、県立中学校という新しい枠の学校には今後も注目したい。
 
(7)豊田市が来年度から小中学校に2学期制導入(愛知)
 豊田市の吉田允昭教育長は17日の市議会本会議で、来年度から市内72の全小中学校で2学期制を導入することを明らかにした。
 学校週5日制が昨年度から始まり、授業日数が減ったことから、1年を3学期制から2学期制に変更し、長期的な継続学習やゆとりのある授業をして、児童・生徒の学力アップを図るのが狙いだ。
☆★☆コメント☆★☆
 犬山市と併せて新聞にも紹介されていた。2学期制は個人的には反対ではないが疑問も多い。このような大きな制度改革は、ダメだからと言って簡単に戻せるものではない。デメリットを上回る大きなメリットがあってこそ踏み切れるものだと思うが、「授業時間が増える」だけでは理由にならない。(実際にはあまり変わらない)カリキュラムの点での教育効果が大きなポイントだ。
 長期休業を変えなくて効果があるのか、中学校の私立高校に送る成績はどうなるのか、など疑問をクリアしてほしい。
 
(8)EduMail)))【高校】校内での携帯電話使用解禁し学校連絡にもメール活用 岡山・学芸館高
 岡山市の私立岡山学芸館高校(森靖喜校長、1039人)は、校内での携帯電話使用を解禁することを決めた。授業中は使用禁止だが、学校側も校内行事の連絡を携帯にメールで送り、悩み事相談など教師と生徒の意思疎通にも積極的に活用する。9月には、生徒が格安で購入できる携帯ショップも校内に誘致する計画という。
 同校では生徒の9割が携帯電話を持っており、今年4月から、登下校時の自宅との連絡などを目的に校内に持ち込むことを認めた。校内での使用は禁止したものの、隠れて使う生徒もおり、教員が「授業中は禁止」を条件にした対応策を生徒会側と議論。生徒全員が出席した全校集会で正式決定した。
 生徒会担当の森雄次郎教諭(33)は「現状を考えると、禁止するよりも活用する方が得策。ペーパーレス化にもつながる」と話している。
 授業中▽登下校の電車の中▽校内で歩きながらの使用は今後も禁止するが、休み時間などは自由に使用できる。
 また、7月中には校内用のホームページに専用サイトを設けて携帯電話からアクセスできるシステムを稼働。校内行事のお知らせなども生徒の携帯電話に送るようにする。
☆★☆コメント☆★☆
 画期的だ。遅かれ早これこうなるとは思っていた。積極的な有効利用を図ってほしい。
 
(8)キャリア教育総合計画の推進を発表(文部科学省)
 文部科学省は6月10日、若年自立・挑戦戦略会議で、「キャリア教育総合計画の推進」を発表した。同計画は、初等中等教育からフリーターまでを対象に、各段階で職業観・勤労観を醸成する取り組み。
参照:「キャリア教育総合計画の推進」について【文部科学省】
 
 MM紹介 
(1)日刊・小学校教師用ニュースマガジン 1168   06/08(日) 
 編集・発行 蔵満逸司 wahaha@po.synapse.ne.jp  読者 6595人 
石田一三■ペーパーテストに関して                石田一三
 
 最近の報道によると、学校の教育効果を判定するのに、ペーパーテストの結果を使おうとする動きがあるようである。
 取り立てて言う必要もないことだが、ペーパーテストで測ることができる能力は限られていて、コンピュ−タ−で処理できるものばかりである。計算は電卓で、漢字は電子辞書で、ことがらは電子事典で、処理できる。
実社会では、このような能力を使う仕事はコンピュ−タに処理させている。
 学校の教育効果をペーパーテストで測定すると、コンピュ−タ−で代用できる能力だけを測っていることになる。
   覚えている
 昔はものを覚えていること自身に値打ちがあった。しかし、今では単に覚えているだけでは役に立たない。「どれだけ使えるか」が評価の対象になる。
 ものしりという点については、インターネットを使える子どもは、教師と同じ程度のものしりである。知っているだけでは教師も子どもも変わりはない時代になっている。。
   どれだけ使えるか
 「どれだけ使えるか」に値打ちがあるのだ。インターネットを使う時、どのように検索するかを比べるならば、教師の経験が優るであろう。ここで30年前に聞いたアメリカの教育学者の言葉を思い出す。「日本とアメリカの教育にどのような違いがあるか」という質問に答えて「日本の教師は担任の子どもが神戸市の人口を知っていないと慌てる。アメリカの教師は人口を知っていなくても慌てないが、人口を調べる方法を知って
いないと慌てる」と言った。
 ペーパーテストでは知っているかどうかしか測定できない。どれだけ使えるかを知るには観察しなければならない。
   観察しかない 
 「どれだけ使えるか」を測定するには、使う場面において観察するしかない。実際の場面でないと、知っているだけか、使えるのか、が分らないからである。総合的な学習の時間はこの観察に最適である。教師は期待を込めて観察する。指導計画に、どの場面で観察による評価をするのかを入れておかなければならない。
   親を教育する
 現状では親の関心は進学率に向いていると思われる。入試はペーパーテストで行われるから、親の関心はペーパーテストの点数に注がれている。
 これを、「どれだけ使えるか」に向けなければならない。それには、第1に、教師自身の関心をペーパーテストから「どれだけ使えるか」に変えなければならない。これは大仕事である。しかし、これを達成しなければ、日本の将来に望みはない。既に、言われたことはするが自分で考えない人間が巷に溢れている。
 教師の責任は重い。
 
(2)kyositu.comニュース【小学校教育総合情報誌】 ★教育情報号★
  .....2003-06-12<THU> [vol.422].... http://www.kyositu.com/ 
<聞き方の技術>答えを求めない質問      家本芳郎@全国教育文化研究所
 A「先生。どっちの紙に書くの?」
 B「先生んち、ハムスター、飼ってる?」
 子どもが教師に質問するとき、「答えを求めている場合」と、「必ずしも答えを求めていない場合」とがある。
 A例はわからないから聞いている。「赤い紙に書いてください」とはっきり答える。それにたいして、Bはどうだろうか。「ハムスターを飼ってる?」と聞いてはいるが、「飼ってます」「飼っていません」という直接的な答えを求めているのだろうか。
 そうではない。しかし、教師の多くは、こういう勉強に関係のない質問にはてきびしく反応する。
「ハムスター? なに、ばかなこといってるんですか」
「ハムスター? 飼ってません。先生は、ハムスター、大嫌いです」
「ハムスター? 勉強に関係ないことは聞くな」
「ハムスター? 飼ってるよ。そら、早く校庭へ出て」
「ハムスターは飼ってません。それがどうしたっていうの。へんな子ね」
 これらはすべて、子どもの真意に応えていないどころか、教師と子どもとの距離を隔てる応答になっている。
 「ハムスター? 先生は飼ってるか、飼ってないか、どっちだ?」
 「飼ってない」
 「あたり。では、きみは飼ってるのかな」
 「飼ってる」
 「名前はミッキーていうんじゃないかな」
 「ホリディっていうの」
 「へえ。かわいらしい名前だね」
 こんなふうに、雑談する。子どもは「先生、ハムスターを飼ってる」って聞いてはいるが、じつは、教師と話をしたい。ついては、可愛がっているハムスターの話を聞いてもらいたいのである。
 しかし、忙しいときもあるから、そうそう雑談はしていられない。「ハムスター? そうか、きみはハムスターが大好きなんだな。今、忙しくて聞けないけど、あとで、先生に、ハムスターの話をいっぱいしてくれるかな」
 
 子どもの質問には、ときに真意がある。その真意にそった対応が望まれる。ばか正直に答えたり、ときに、突き放したり、拒否したり、そらしたりしてはならないだろう。真意をきちんとうけとめてあげる、それが「聞く」ということである。
【MM『教育実践ノート』192号:2003年6月号より転載】(つ)
 
(3)小泉内閣メールマガジン 第98号 =========================== 2003/06/12
[数字でみる日本]
● 93万5,000頭
 93万5,000頭とは、1990年代に推定された世界に生息するミンククジラの頭数で、この数はIWC(国際捕鯨委員会)で合意されています。
 現在、すべての種類のクジラが絶滅の危機に瀕しているわけではありません。約80種類いるクジラ類のうち13種が国際的に管理されていますが、1982年にそのすべてについての商業捕鯨の一時停止が決められてから、多くの種類で増えています。とりわけ、ミンククジラは、100年前の約10倍に増えているものと推定されています。
 我が国では、商業捕鯨ができない現在でも、捕獲調査による副産物などとして年間約4,500トンのクジラが供給されていますが、これは商業捕鯨がピークだった昭和37年(約23万トン)の約2%にすぎません。
 クジラを食べる習慣については、欧米の一部の国などが感情的な理由などから反対しています。しかし、食習慣・食文化は、それぞれの地域のおかれた環境によって歴史的に形成されてきたものであり、お互いの伝統・文化を尊重することが必要です。
 クジラ問題は、食習慣・食文化の問題にとどまりません。クジラは、サンマやイワシなど人間が獲っている魚の3〜5倍(年間約2億8,000万〜5億トン)も食べていると推定されています。
 つまり、クジラのみを一方的に保護することにより、海洋生態系が壊れてしまうのです。世界の人口が爆発的に増えても食糧危機が起こらないよう、クジラや魚については、資源量のバランスを保ちながら、持続的に利用していくことが重要です。
 来週16日からベルリンで開催されるIWCの年次総会でも、我が国の立場を主張し、科学的事実に基づいたクジラの資源管理制度を確立したうえで捕鯨を再開することを目指しています。
※ 水産庁ホームページ(水産資源の持続的利用を考えるページ)
 
 研究会紹介
(1)授業づくりネットワーク・連続ワークショップ
 第7回 お笑いに学ぶ教育技術+3 
 今年3月に開催された授業づくりネットワーク春「ワークショップ30」で受講希望者が殺到したのが「お笑いに学ぶ教育講座」。今回はたっぷり4時間の講座です。
 「お笑い技術」は学校でのクラスづくりはもちろん、家庭での親子の対話にも温かな空気を生み出します。ちょっとした心がけで子どもの反応が変わります。
●午前中は、「ワークショップ道場」として3つのミニワークショップを開催する予定です。ワークショップ型の授業づくりに役立つ講座です。午後のワークショップにお申し込みの方は参加できます。
日時 6月21日(土)1時〜5時  会場 成蹊大学 9号館302教室 (東京都武蔵野市) 
【午前の部】ワークショップ道場
10:00〜10:30 導入ゲーム(講師:鈴木啓司)
   眠そうな子どもたちの脳みそが活性化する導入ゲームを厳選して紹介します。
10:40〜11:10 「提案する社会科」型ワークショップ(講師:太田昌宏)
    社会科教育の分野で注目を集めている「提案する社会科」の授業をワークショップとして行うことを試  みます。
11:20〜11:50 「お笑い伝言ゲーム」(講師:佐内信之)
   おなじみの「伝言ゲーム」にクイズを取り入れて「お笑い」度を高めました。みんなで予想外の答えを  楽しみましょう。
【午後の部】お笑いに学ぶ教育技術
内容
13:00〜13:30 お笑い教育の解説
13:30〜14:30 お笑いあるあるネタ合戦の実際
14:40〜15:30 お笑い山手線ゲームの実際
15:40〜16:30 お笑いに授業のネタ&コツ
16:40〜17:00 質疑・ふりかえり
講師:上條晴夫(授業づくりネットワーク代表。埼玉大学講師)
 一九五七年山梨生まれ。小学校教師を経て文筆活動にはいる。授業づくりネットワーク・学習ゲーム研究会代表、全国教室ディベート連盟常任理事なども務める。
定員:30名 
参加費:2500円(授業づくりネットワーク会員 2000円)
●申込・問い合せ先  メール:KFD02107@nifty.ne.jp   
 
8 論文紹介
「生きる力」と学力−学習体験の重要性− 早稲田大学人間科学部助教授 浅田 匡 
【出典】『中学校 597』全日本中学校長会編集

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp