第203回 社楽の会報告    第202回へ   第204回へ
                                           
報告者  土 井
2004年1月29日(木)布袋北学供にて、第203回社楽の会を開催しました。参加者(勤務校)を紹介しましす。
土井(大口北部中)、奥村先生(岩南小)、高橋先生(門弟山小)、早川先生(江北中)の4名でした。

☆ 土井より、今回紹介したものの目次です。番号をクリックしてください。

 学びの基礎・基本
秋の発表に向けて −今後やっておくべきこと−

 研究会紹介
 Web紹介
 教育関連情報
  MM紹介   
【ワールド・ウォッチ】イタリア

学びの基礎・基本
   提案はここ

 秋の発表に向けて −今後やっておくべきこと−

@ 概念規定および発達段階別目標
 丹葉が考える「みる・きく・話す・振り返る」「公民的資質」「基礎・基本」など、基本的な用語の概念を明確にしておく必要がある。
A 理論補強 
     すでにおおよそできているので、本番の紀要用に固めていきたい。
B 場面設定型課題
     さらなる実践例、課題例を集めたい。
類型別にその特性、指導過程での位置づけの特徴などを明らかにしていきたい。
 
 研究会紹介
   平成15年度公開学習指導研究会記
  1 主 催   長野県伊那市教育委員会・長野県伊那市立伊那小学校
  2 期 日   平成16年2月7日(土)8:40〜16:00
  3 会 場   伊那市立伊那小学校
 毎年恒例の発表会。
 Web紹介
(1)小学校、中学、高校、養護学校の日本及び世界の学校美術館サイトです。
(2)田村郡小野町:浮金中学校  http://www.ukigane-j.fks.ed.jp/index00.htm 
学校HPとしてはなかなか優れもの
(3)【必見!英語ナビ 絶対に通じないカタカタ英語】
(4)英語教育・国際理解に役立つリンク集
(5)成人式特集
☆ 新成人式研究会 http://www.seijinshiki.org/ 
   荒れる成人式と決別! 新しい成人式の在り方を提案、成人式大賞も創設している。
  蕨市役所のサイト。蕨町で行われた第一回青年祭が成人式の起源とか。歴史を紹介。
☆大人になるってどういうこと? http://www.rcc.net/comitia/theme9/ 
  ラジオ局による「大人憲章」をつくろうという企画。アンケート内容と結果に納得。
  宮城学院女子大生の論文。文字ギッシリだが、呉服店の聞き取り調査など興味深い。
☆インターネットで知る 成人病 予防と治療 http://www.nagara.com/prevent/index.html 
  専門医による成人病の説明、質問受付など。ほかに食事療法や運動療法についても。
☆生活習慣病情報 http://www.takeda.co.jp/pharm/jap/seikatu/ 
  生活習慣や肥満度チェック、マンガでわかる生活習慣病など。武田薬品工業サイト。
(6)ふうらいガーデン
 ふうらいの屋上で育つ草花をが見られる 「ふうらいガーデンレポート」を中心に、広く園芸情報を掲載。番組表メールマガジンでは、園芸・ガーデニングの番組情報を発信。
(7)ひこうきとかんきょう http://airsickness.fc2web.com/ 
 飛行機の公害といえば、騒音がその大きなものだったが、このページでは、今までの公害ではない飛行機の環境問題について詳しく書かれている。
(8)ゲームサイトも役に立つ 官位一覧
  http://hima.que.ne.jp/tenkasousei/kanshoku.html 権中納言 弾正尹 左近衛大将 右近衛大将 太宰帥 中務卿
いったい誰が偉い?という疑問が解ける。
(9)平成15年警察白書【警察庁】
 昨年10月刊行のWEB化
◆犯罪統計資料(平成15年1〜12月分)【警察庁】
 平成15年1月〜12月における重要犯罪の認知件数は昨年より7.5%増の23,971
件、都道府県別の統計も掲載
(10)2004年第1次政策評価の発表にあたって【日本経済団体連合会】
 自由民主党と民主党の政策評価
◆環境用語(エコワード)
・リサイクル製品認定制度 http://eco.goo.ne.jp/ecoword/ecoword1.html 
・廃棄物交換制度     http://eco.goo.ne.jp/ecoword/ecoword2.html 
  
 教育関連情報
(1)EduMail)))【改革】小中一貫教育校設置目指し特区申請へ 奈良市
 奈良市は、世界遺産による文化と国際色豊かな地域性を生かした教育への取り組みとして、教育特区制度を活用した9年間の小中一貫教育校設置を目指し、16日に内閣府構造改革特区担当室へ構造改革特別区域法に基づき申請を出す。認められれば、1校目を2005年4月に市立田原小学校(同市横田町)・中学校(同)で開校する予定。
 計画したカリキュラムの内容は、9年間を前期4・中期3・後期2年で編成。思春期や環境変化による子どもの心理的ストレスの軽減を重視した。これまで総合的な学習の時間で行った地域学習や国際教育は、より体験的で問題解決能力を得られる系統立った内容にするため、郷土「なら」科、英会話科、情報科を新設する。
 郷土「なら」科は、中・後期(小学5年から中学3年)の5年間で、伝統行事、産業、環境などを学ぶ。英会話科は「早くからの会話体験が効果的」と英語科とは別枠で小学1年次から設置し、中学校の英語教師や外国人の教師が指導に入る。
☆★☆コメント☆★☆
 具体的な動きが出て生きた。4−3−2という枠組みでカリキュラムを構成するようである。ぜひともチェックしていきたい動きだ。
 
(2)EduMail)))【行政】愛知県小牧市が生徒指導支援に非常勤講師
 愛知県小牧市は4月1日、生徒指導を支援する非常勤講師8人を市内の中学校に配置する。市が9日発表した2004〜06年度主要事業に盛られた新たな試みで、教員免許を持たない人材も採用するのが特徴。市内9中学校を4地区に分け、1地区に2人ずつ置く。
 職務内容は、不登校生徒の相談▽教室に入ろうとしない生徒への対応▽部活動指導――などで、校長の裁量で決める。週30時間程度を想定している。副島孝教育長は「心の教室相談員を慕い、不登校だった生徒が通学した例もある。できれば若い人が望ましい」と話している。
 
(3)EduMail)))【改革】「特認校制度」導入に向け特区申請準備 横浜市
 神奈川県横浜市教育委員会は「特認校制度」の導入に向けて、本格的な準備を開始する。特認校とは、特色のある学校をつくり、その教育を希望する児童、生徒は通学区域外からも公募で受け入れる学校を指す。市教委は1月にプロジェクトを開始し、2005年度からの導入を視野に内容、数、配置のバランスなど具体的な検討に着手する。
 特認校制度の目玉は、英語教育推進校。小学校の正規の授業科目として「英語」を導入する。英語は、学習指導要領で小学校の教科として認められていないが、地域の特性に応じた特例を導入できる構造改革特区制度を利用し、国から「教育特区」の認定を受け、実施する計画という。
 横浜市教委は来年度中に、特区申請する方向で準備を進めている。東京都荒川区など16市区町で同様の申請が認められているが、政令市での導入はない。
 推進校は、中学校の英語教員やAET(ネイティブスピーカーの指導助手)が授業を担当することになるとみられるが、ボランティアの活用も検討中だ。中学校と連携し、統一したカリキュラムも整備する。現在、市内の小学校では「国際理解教室」として、外国人と交流する時間を年間5時間設けている。しかし、横浜市は将来的に特認校を中心にして各校に英語教育を拡大する考えだ。
 特認校制度としては、ほかにも高学年に教科担任制を導入する小学校などが計画されている。同市教委はすでに制度導入に向け、校区外から通学できる条件の緩和や手続きの簡素化などの準備も進めている。
☆★☆コメント☆★☆
 小学校の「英語科」創設に向けて、外堀がどんどん埋まっている。それ自体反対ではないが、それ以上に母国語が大切であることだけははずしてはいけない。思考は、基本的には言語という記号を介して行われる。
その言語とは日本語だ。日本語力は、思考力に大きな影響を及ぼす。
 
(4)EduMail)))【中教審】小中学校に「栄養教諭」制度の創設を答申
 中央教育審議会は、小中学校に「栄養教諭」制度の創設を求める答申をまとめた。一般教諭や養護教諭と同様に免許制とし、給食の時間や特別活動などでの指導を通じて、無理なダイエットや偏食が指摘される子供たちの食生活の改善を図る。
 ただし栄養教諭の配置は義務付けず、市区町村など学校設置者の判断に任せる。文部科学省は2005年度からの実施を目指し、通常国会に関連法案を提出する。
 全国の小中学校には現在、栄養士や管理栄養士の資格を持つ約1万2000人の栄養職員が配置されている。給食の献立作りのほか一部で「食」に関する指導に携わっているが、地域や学校によって取り組みに違いが見られ、大半は教員免許を持っていない。大学や短大で必要な単位を取れば免許を与えられるが、学校栄養職員が一部の単位取得で栄養教諭になれる特例も認める。
(5)食育、初等中等期に学力の育成を(首相官邸)
 第159回国会が1月19日、開会した。小泉首相は施政方針演説を行い、将来の発展への基盤作りについて、「新しい時代を切り拓く心豊かでたくましい人材を育成し、人間力向上のための教育改革に全力を尽くす。初等中等教育の充実による確かな学力の育成を図ります。心身の健康に重要な食生活の大切さを教える「食育」を推進し、子供の体力向上に努めます。地域住民による学校を活用した小中学生の体験活動を支援するとともに、学校の安全確保のための対策を講じ、社会全体で子供を育む環境を整備する」と述べた。また、教育基本法の改正については、国民的な議論を踏まえ、精力的に取り組んでいく、としている。
参照:第159回国会における小泉内閣総理大臣施政方針演説【首相官邸】
☆★☆コメント☆★☆
 「栄養」「食育」についての動きが急に盛んになってきた。もちろん、以前から農文協などが進めてきた食農教育という下地もあったろうが、むしろここでは健康教育の視点が強い。また、狂牛病対策、国内農業保護の動きも感じられる。いずれにしろ、総理大臣の施政方針演説にまで出てきたのは初めてのことだろう。
 
(6)EduMail)))静岡・ゴール横転事故 生徒死亡を苦に中学校長自殺
 突風でサッカーゴールが倒れ、男子生徒が死亡する事故が起きた静岡市の市立清水第六中学校の池上光浩校長(58)が18日朝、同市内の自宅で首をつって死亡した状態で発見された。遺書があり、事故について「自分の力が足りず、申し訳ない」などと書かれていた。清水署は事故を苦にして自殺したとみて調べている。
 市教委によると、遺書は自室の机の上に置かれていた。家族のほか、死亡した生徒の母親、同中の生徒、教頭らあての計10通あった。自筆で丁寧な文字で記されており、ある遺書は事故の謝罪に続いて「再びご迷惑をお掛け致します」と結ばれていたという。
 同中などによると、17日の生徒の葬儀で、弔辞を読んだ池上校長は「ごめんなさい」と何度も繰り返した。事故後、責任を強く感じているようだったが、思いつめた様子は特に感じられなかったという。
 同中では13日の昼休みに、校庭でサッカーをしていた3年の藤牧太一さん(14)が突風で倒れてきたサッカーゴールの下敷きになり、頭の骨を折って死亡した。
☆★☆コメント☆★☆
 これは大きな問題を残した。一人の人間を精神的に追いつめてしまう社会の仕組みが問題である。これは、同時に、事故の処理がシステム化されていないことにも通じる。校長以外の所で、再発防止、遺族のケアなど、分担して行われるべきであろう。人ごとではない。
 
(7)EduMail)))【行政】授業時間を2分延長 東京・世田谷区教委が各区立中に提案
 東京都世田谷区教委は20日、新年度の4月から区立中学校の1授業時間を現在の50分間から2分延長して52分間とする「世田谷授業時間」を各学校に提案したと発表した。端数があると、生徒が時間を意識する効果が生まれるという。授業時間は各校が定めると学習指導要領で規定されており、52分授業を導入するかどうかは各校が判断する。同区教委によると、単位授業時間の延長は都内の公立中で初の試みだという。
 2分の積み重ねで、年間の学習時間は39授業時間分増える。同区は3学期制をとっているが、この増加は2学期制でテストなどが減るのと同様の時間増だという。
 52分授業を採用した場合の1日のスケジュールも例示した。それによると、朝の学級活動は従来より5分早い午前8時25分に開始。休憩時間は10分間から8分間、給食時間は30分間から28分間に短縮される。
 会見で小野正志教育長は「1分間を大切にしてほしいから」と述べて、教師、生徒の意識改革の意義を強調し、同区教委は「クラブ活動を大切にすることも考えると、延長は2分くらいが妥当だと判断した」と話している。
☆★☆コメント☆★☆
 すごい発想だ!でも、普及するとは思えない。数字にとらわれ過ぎている。学力は、必ずしも授業時間に比例しない。授業時間外でも、児童・生徒が進んで学習したくなるような仕掛けのある授業、興味・関心を高め、生活の中でも学びを継続させる授業こそが何よりの解決策である。
 
(8)EduMail)))【学力】高3テストで「理数は苦手」裏付け 文科省・結果発表
 文部科学省は23日、全国の高校3年生約10万5000人を対象にした教育課程実施状況調査(学力テスト)の結果を発表した。国語1は事前に想定した正答率を上回ったが、数学1と理科は大きく下回り、理数の学力不足が裏付けられた。同時に実施したアンケートで、約4割は授業で分からない部分を放置し、授業以外にほとんど勉強していないことも分かった。高校生の学力テストは40年ぶり。
 テストは2002年11月、全国の国公私立の約1400校を抽出し、国語1、数学1、理科、英語1の4教科7科目で実施。各設問ごとに、正答するとみられる生徒の割合を想定した。国語1は想定正答率を約5ポイント上回り、英語1はほぼ想定通りの結果だった。しかし、数学1は想定正答率より11ポイント、理科(4教科)も約6〜13ポイント低かった。
 個別の問題をみると、数学1では高校で初めて学習する三角関数の6問中4問で無回答が3割を超え、三角形の証明問題も無回答が6割に上った。数学1の全30問中、正答率が想定を上回ったのは1問だけ。理科の化学1Bでは、水溶液の濃度を計算する問題で4割以上が無回答だった。国語1でも、話の流れや文章の主題をつかみ、自分の考えをまとめる力が不十分なことが分かった。
 一方、アンケートによると、5割近い生徒の授業以外での学習時間は1日30分未満。41%は授業以外の勉強を「まったく、またはほとんどしない」と答えた。36%の生徒は授業で分からないことがあっても教師や友人に尋ねず、そのままにしておくと回答した。
 設問が違うことなどから、1956〜62年度に行われた高校生の学力テストとは単純に比較できないが、当時も数学と理科は出題者の想定より低かった。
☆★☆コメント☆★☆
 学校間で大きな力の差がない小・中学校に比べて、はじめからはっきりと力の差が出ている高等学校の調査は難しいと思う。どこまで統計的に信頼性があるのかは疑問だが、単に受験対策的な問題なのか、思考力を問う問題なのかは実際の問題を見る必要がある。

 MM紹介 
(1)小泉内閣メールマガジン 第126号 ========================== 2004/01/29
[らいおんはーと 〜 小泉総理のメッセージ]
● 食育の大切さ
 小泉純一郎です。
 このところ、米国のBSEや鳥インフルエンザなど私たちの食生活の安全について心配なできごとが起こっています。
 食べ物というのは、私たちの心やからだの健康をささえていくために、とても大切なものです。教育について、知育、徳育、体育ということはよく皆さん分かっていると思いますが、私は、「食育」も進めていかなければならないと思っています。
 私たちの健康にとって大切なことは、休養と正しい食生活、そして適度の運動。食生活の重要性を皆さんも十分考えていただきたいと思います。
 米国のBSEの問題については、外国産の牛肉であっても、国産の牛肉と同じように安全・安心を確保することが必要だと思います。
 最近発生している鳥インフルエンザについては、発生した国からの鳥肉の輸入を迅速に停止し、人への感染防止やニワトリへの被害の拡大防止に全力を挙げています。
 26日、石破防衛庁長官が陸上自衛隊、海上自衛隊に対するイラクへの派遣命令をだしました。自衛隊の諸君が日ごろ積み上げてきた訓練や能力を発揮して、地元のイラクの住民に歓迎され、感謝されるような活動をして、必ずや無事に任務を果たしてくれるものと期待しています。
 27日、官邸でヤンキースの松井秀喜選手とお会いしました。松井選手の活躍はテレビでよく見ていましたが、お会いしてみると予想以上に立派な体格の感じのよい好青年。
 愛用のバットとニューヨーク・ヤンキースのスタジアムジャンパーのプレゼントを受けました。重めのバットなのにグリップが思ったより細くて、これを握ってホームランを打つのはすごいパワーだとびっくりしました。
 日本の一流選手がアメリカで活躍する姿をみるのはワクワクします。これからもアメリカで一流選手としてがんばっていただきたいなと思っています。
 私もたまには公邸でキャッチボールなどして内外の難局をのり切る体力を養っていきたいと思います。
 
(2)教師の“知恵”ぶくろ
  教師の“知恵”.netがお届けする教育MM「教師の“知恵”ぶくろ」2004年1月28日 No61
01.【国語】◆すてきなノートをつくりましょう
                        井上 善弘@東京学芸大学教育学部附属小金井小学校
 小学校4年生の実践です。が、私がこれまで担当したどの学年(2年〜6年)でも楽しんで取り組んでいました。具体的には、次の3点が工夫点です。
1)単元ごとに表紙をつける
2)授業の記入の1単位時間の基本単位は見開き1ページ
3)単元の最後には、後書き(学習感想)を書く
学習ノートの、基本的な流れは次のようになります。
図 略
今回は、基本的な考えだけを簡単に紹介します。
1 単元ごとに表紙をつける
 表紙を書くのは単元の最後の時間に後書きといっしょにして書きます。それは、表紙を書くこと自体も学習のまめと位置づけているからです。
 表紙には、次のような観点を加えるようにしています
(1)単元名
 教材名や教科書単元名とは別になるようにします。基本的には活動名が多くなります。
(2)キャッチコピー
 その単元の中で自分が心に残った言葉を書くようにしています。高学年では、自分ので考えた言葉が多くなりますが、その学年の発達段階に応じて変えています。例えば、「読むこと」であれば作品の中の言葉、「書くこと」「話すこと・聞くこと」では、自分が使った言葉を書くようにしています。
(3)イラスト・レイアウト
 表紙を工夫することで、友達が手にとって読みたくるように工夫させます。ノートは、個の中で閉じるのではなく、友達や家族にも見てもらう機会を多くとっています。そのときに、表紙は大切だということを意識させています。
 
2 授業の記入の1単位時間の基本単位は見開き1ページ
 よく、「板書の基本は、消してはいけない」とか、「1単位時間の最終板書を見れば、その授業が分かる」など言われます。子供のノートもできる限り、1見開きに押さえたいと思ったことが、この基本単位となりました。内容によっては、数ページに渡ることもありますが。たとえあまっても、次の時間は、見開きからはじめるようにしています。(このことについては、別の機会に。)
 
3 単元の最後には、後書き(学習感想)を書く
 後書き(学習感想)は、その単元を振り返っての自己評価です。自分の学習を振り返るためにも、それぞれの学習がきちんとノートに収められていないといけないと思っています。また、この部分を通して、教師も自らの指導を振り返り、次単元の構成を考えていくことにもなります。
 
 EduMail)))【ワールド・ウォッチ】イタリア     イタリアの教育制度とローマ日本人学校
□□永遠の都
 地中海に長靴のような形で突き出た国土でおなじみのイタリア共和国。世界遺産の宝庫で、いたるところに文化財が散在している。一方、のどかな漁村や農山村、内陸部には中世の城塞都市など、個性豊かな町もいたるところに見られ、陽気で人生を楽しむ人々の暮らしがある。現在、EU加盟15カ国の1つであり、2003年後半は議長国となっている。
 その首都であるローマは、古代ローマ帝国をはじめ世界史の舞台にもたびたび登場し、幾多の栄枯盛衰の歴史が繰り返された地である。町中に古代ローマ遺跡や教会、美術館、有名な建築家や彫刻家による広場、噴水が多くある。また、有名ブランド店なども多く、年間を通して世界中の観光客が絶えない町である。
□□イタリアの教育制度
 イタリアの教育制度は、改革があり義務教育年限がこれまでの8年間から9年間となった。6歳より5年制の小学校で初等教育を、その後中学校3年間と高等学校1年間が無償で行われている。
 義務教育修了後は、大学進学を前提とした普通科の5年制高等学校および職業教育を目的とした各種の職業学校(通常5年)、師範学校(4年)、美術学校・音楽学校などに進学できる。いずれもそれぞれの課程を修了すれば、全国共通の高校修了試験(マトゥリタ)があり、これにパスすると大学入学資格や各職業の専門士としての資格が得られる。
 大学は一部私立大学を除き、5年制高等学校を卒業し、大学入学資格を有していれば無試験で入学できる。また3、4年制の職業学校に入学しても、さらに専門(習熟)課程を修め修業年限が合計5年間となれば、大学入学資格が得られる。
□□国際社会に生きる子どもを育てる
 ローマ日本人学校の教育目標は、「豊かな人間性を持ち、たくましく国際社会生きる日本人を育成する」である。本年度は、次のことを重点目標にして教育活動を展開している。
(1)英会話授業の充実
 英会話の力をさらに充実させるために、小学部1〜3年は年間50時間、小学部4年以上は年間80時間の授業を取り入れている。ネイティブスピーカーの外国人講師を2人体制にして、生きた英会話を学習している。
(2)学力の定着・伸張
 毎朝、小学部では読書と漢字学習を中心に、中学部では主要教科のドリルに取り組み、基礎的基本的な内容の確実な定着と伸長を目指している。そのほか、一昨年よりモジュール学習を取り入れている。小学部では、45分授業2コマの90分を3コマに分けて授業を組むなど、授業時間の弾力化をはかっている。また、各授業ではジグソー学習を取り入れ、さまざまな学習形態の研究を続けている。
□□児童生徒数  ●小=37人 ●中=7人
               (海外子女教育振興財団発行『海外子女教育』より)



      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp