7 メルマガ紹介
(1)小泉内閣メールマガジン 第141号 ========================== 2004/05/27
[数字でみる日本]
● 12,393件
12,393件とは、資本金が1円からでも会社が設立できるという特例制度を利用して実際に会社が設立された数です(平成16年5月21日時点、経済産業省調査)。昨年2月の制度創設以来、この特例制度を利用した会社の設立が順調に増加しています。また、12,393件のうち資本金の額が本当に1円からスタートした会社は538件もあります。
現在の商法では、会社を設立する場合、株式会社であれば1000万円、有限会社であれば300万円以上の資本金を用意する必要があり、会社を設立する際の大きなハードルとなっています。しかし、ソフトウェア業などの情報通信業や、経営コンサルタント業など起業する時に必ずしも多額の資本を必要としない事業もあり、今まで資本金がハードルとなって会社設立に挑戦できなかった方々を応援するため、平成15年2月1日に最低資本金規制特例を定めた「中小企業挑戦支援法」を施行しました。
ただし、この特例制度を利用して会社を設立した場合は、5年以内に株式会社であれば1000万円、有限会社であれば300万円以上まで資本金を増資しなければならないので、事前にしっかりと資金計画を立てる必要があります。
これまで会社設立後の増資により規定の資本金の額を満たし、本制度を「卒業」した会社は528件にものぼり、みなさん夢の実現に向けて一生懸命頑張っています。
現在、我が国では事業をやめてしまう「廃業率(4.5%)」が、新しく事業をはじめる「開業率(3.1%)」を上回る開廃業率の逆転現象がおこっていて、更なる新事業の創出・育成への取組が求められています。そのため、政府は最低資本金規制特例制度を始め様々な取組により、新事業へ挑戦する
方々を応援しています。
新事業への挑戦ということでは、「大学発ベンチャー」企業も注目を集めています。大学の持っている新たな技術やビジネス手法をもとに、主にライフサイエンスの分野での起業が着実に増え、平成16年3月末現在で「大学発ベンチャー」は799社に達しています。
(2)■■■・・kyositu.comニュース【小学校教育総合情報誌】・・■■■
.....2004-05-30<SUN> [vol.536].... http://www.kyositu.com/
┃1┃総合学習関連用語の基礎知識【第4回 教育方法編】 奈須 正裕@立教大学文学部
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はじめに
総合学習をめぐって、従来あまり見慣れなかった、様々な用語が用いられるようになりました。「言葉は所詮理屈であって、要は実践が出来ればいいではないか」という人もいます。確かに一利ある意
見であって、いたずらに用語の細かな意味を云々してもしかたがありません。
しかしその一方で、人間の思考が、用いる言葉によって枠づけられているのも事実です。言葉は思考の道具といわれる所以であり、その言葉への理解が不十分であれば、当然、思考も不十分なものと
なり、思考に基づいてなされる実践もまた、不十分なものとなりかねません。用語の意味や言葉のいわれを正確に熟知していることは、実践をよりよきものとする動きを支えます。
というわけで、この機会に、4回にわたって、総合学習にまつわる様々な用語について、私なりの解説を試みたいと思います。今回は最終回です。
第4回:教育方法編
≪合科学習≫
木下竹次が提唱した概念で、奈良女子高等師範学校附属小学校で大正9年から実践されました。学習即生活、生活即学習をモットーとし、徹底した子ども中心、生活主義の立場に立つ教育で、我が国
における総合学習の草分け的存在となりました。ここにおける合科とは、子どもの渾一的な生活=学習活動の側から見ると、そのあり様が教科の枠組みを超えているという意味であり、教師が指導の便
宜上、あらかじめ複数の教科を束ねて教える合科教授とは似て非なるものです。
≪合科的な指導≫
低学年の子どもの未分化性などに鑑み、複数の教科内容を活動や主題をよりどころに合せて指導すること。平成元年度の学習指導要領総則において配慮すべき事項とされましたが、そこでは各教科、
低学年に適用範囲が限られていました。現行学習指導要領では、さらに道徳、特別活動、「総合的な学習の時間」をも含めた教育課程の全領域、小学校の全学年に拡張され、合科的・関連的な指導とな
っています。いわゆる合科教授に近い概念。
≪学習履歴≫
そもそもカリキュラムという言葉には、集団で行う規定された活動のコースといった意味はありません。履歴書をcurriculum vitaeというように、カリキュラムには一人ひとりが歩む道という語源が
あります。それが国家までが関与する教育内容の計画という意味に転じたのは、学校が個々人の歩む道をあらかじめ決めるという、近代における個人の発達過程への公的規定の拡大によります。
カリキュラムの本来の意味に立ち返り、計画のいかんによらず、結果として一人ひとりの子どもが経験した意味内容をカリキュラムと考えるならば、カリキュラムは3月31日に完成することになります。これが、学習履歴としてのカリキュラムという考え方です。なお、3月31日のカリキュラムが教育的に見てより価値的なものとなるためには、教師が見通しをもって適切に関わることが必須であり、4月1日のカリキュラムはそれを基礎づける役割を果たします。
≪指導案≫
前もって教師によって書かれた学習指導の計画。自身の思考の明確化を助けるとともに、授業者の意図や予測の他者への伝達や授業のより客観的な評価を容易にします。なお、案はあくまでも案であ
り、案通り現実の授業が展開される必要は皆無であるばかりか、多くの場合、不自然ですらあります。もし、万事が指導案通りに進むとしたら、よほど子どもたちのことを的確に把握、予想できていた
か、まったく無視していたかのいずれかでしょう。
指導案のフォーマットは簡略化を旨としているので、例えば「児童の活動に関する教師の予測」と書くべきところを「児童の活動」と略記してあるが、それがあくまでも教師の案、予測、腹づもりで
あることにかわりありません。
≪支援≫
子どもの追究を強めるような教師のかかわり。子どもの追究が決定的な情報不足、技能不足、意欲の低下等により衰退した時に行う、過剰でない程度の情報提供、技能の教授、共感的かかわりや賞賛、
叱咤激励などがその典型。
あえて教師が問題場面を投げかけたり、生み出したりすることも、それがきっかけとなって子どもの追究が強まる場合には支援となります。逆に、活動の流れの中で自然に子どもが出会い、自力で解決すべき問題を、教師が先回りして解決、除去することは、結果的に子どもの追究が弱くなるので、支援とはいわず、学習妨害といいます。
≪投げかけ≫
子どもの追究がより強く、より価値的になることを期待して教師が活動の候補等を提案すること。投げかけには無視、提案には拒否がつきものであり、子どもの意思を無視して、あるいは反して無理
からやらせるのは投げかけとはいわず、一般に強制と呼びます。
(3)■■■■■ 社会人の雑学 ★雑木話★ 第469回配信
A No.347 絵の具は、何から作られている?
―――●.ASHさんから●――――――――――――――――――――――
「絵の具」といってもいろいろな種類がありますが、基本的には色の元となる「顔料」と色を画面上に定着させる「展色剤」が混ぜ合わされたものを「絵の具」と呼びます。
同じ顔料でも展色剤にアラビアガムの水溶液を使うと「水彩絵の具」が、リンシードオイルのような乾性油を使うと「油絵の具」が、アクリルエマルションを使うと「アクリル絵の具」が、膠の溶液を使うと「日本画用の絵の具」が、トラガカントガムを使うと「パステル」が、それぞれできあがるわけです。
絵の具が水溶性かどうかや乾燥後の耐水性、画面の光沢の有無、乾燥の速度という絵の具の性格の違いのほとんどは、展色剤の性格の違いから生じます。特に生の顔料の色をそのまま再現する絵の具や、顔料を濡れ色にして深みを与える絵の具など、「発色」に関わる違いはビヒクル(展色剤の主要成分)に大きく影響を受けるのです。
次に顔料の話ですが、顔料は「有機顔料」と「無機顔料」に大別されます。そしてさらに「天然顔料」と「合成顔料」に分かれ、さらにその原料によって25〜30項目に分類されます。たとえば質問文の中にあった「花」の場合は、「天然有機顔料:植物顔料」と呼ばれるわけです。
天然無機顔料は石膏や焼成土、マラカイトやラピスラズリなどの鉱物、珊瑚や胡粉など、合成無機顔料はコバルトブルーやカドミウムイエローなど、合成有機顔料にはクロモフタルレッドやフタロシアニンブルー、蛍光顔料などが含まれます。
ところで、カドミウムレッドやバーミリオンなど一部の顔料の原料には重金属の化合物や、人体に対して有害な物質が含まれる場合があります。日本国内産の画材に関しては平成7年7月のPL法施行にともない、統一の有害性マーク(四角い赤地に黒バッテン)がつけられることになっています。
中でもカドミウムの化合物、セレンおよびカドミウムの化合物、鉛化合物を含むものは特に取り扱いに注意が必要です。物によっては皮膚から直接吸収するものもありますので、パッケージに書いてある説明をよく読んで、安全に使いましょう。特に水彩絵の具は親水性があるので注意が必要です。
―――●ひいろさんから●―――――――――――――――――――――――
水彩絵の具には、顔料と色を定着させるための糊材としてのアラビアゴムが使われています。
絵の具の色の素となる顔料は、昔は天然の土や石、鉱物、金属などから作られていましたが、最近はほとんどが石油から合成された顔料だそうです。今でも鉱物から顔料は作られていますが、非常に高価な絵の具となっています。
また当然といえば当然ですが、水の上では安定しない顔料を使用する色は、油彩絵の具にあって水彩絵の具には無いそうです。
―――●杉野実さんから●―――――――――――――――――――――――
百科事典によると、
白……酸化チタン 朱……硫化水銀 赤……セレン化カドミウム
黄……硫化カドミウム 緑……酸化クロム 藍……酸化コバルト 紫……燐酸マンガン
のように、鉱物性のものがほとんどです。黒の炭素は植物油などをもやして作りますし、なかには褐色のイカ墨(セピア)のように、生物からとったものをそのまま使う例もありますが、それはすくないようです。
色と原料名のくみあわせを見て、「なるほど」と思う方も多いのではないでしょうか。最近ではこういう無機物のほかに、フタロシアニン系など、石油から作られる有機顔料も使われています。
―――●アンギラスさんから●―――――――――――――――――――――
中途半端な知識で申し訳ないんですが、オフセット印刷用インキの場合、色の原料に「金色」は真鍮の微粉末を、「銀色」はアルミの微粉末を使用しています。
そのため、一般的な黒色、黄色等のインキに比べて比重が大きく、ズシっと重い感じがします。
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★小山田さんからは、以下のサイトをご紹介いただきました。
―――●小出さんから●――――――――――――――――――――――――
現在各メーカーでで作られている絵の具の中には、専門家用、学童用の別なく、利益本位で水彩絵の具の「糊」に本来使うべきでない糊が使われているものがあります。絵の具の価格を引き下げる目的で、澱粉から作られている「デキストリン」が多く使われているのです。
医薬品、食料品にも使われ、水彩絵の具の糊に最適とされ数千年の歴史を持つ糊、「アラビアゴム」を使用している絵の具は、悲しむべきことですが私共の製品だけになりました。
澱粉糊「デキストリン」は、構造から見ますと澱粉の繊維は繋がった形状をしています。「デキストリン」はこの澱粉繊維を、ある程度切断し短く加工したものです。絵の具の糊として使用した場合、この繊維の長さが絵の具の伸びを悪くします。
何より問題なのは、澱粉糊は腐敗が速く、大量な「防腐剤」というより強力な「殺菌剤」として激毒物のフェノール(石炭酸)を大量に使用しなければ腐敗が抑えられないことです。各社の絵の具フェノールの値は平均2,000ppmにも達します(水彩絵の具のツーンとした臭い、これはフェノールの臭いです)。
アラビアゴムが、食品、医薬品に使われているわけは、この糊は、天然産品(西アフリカに産するアカシアの木の樹液)で、澱粉のような繊維を持たず、定着がよく、再溶解性に極めて優れているからです。
この糊を精製して不純物を除くと、腐敗がすくないので、防腐剤は極端にすくなくてすみます。糊に臭いがありませんし、もちろんこれを使った絵の具に臭いはありません。
しかし、価格差は20倍。それでも、人体への安全性、環境汚染の防止、使いやすさから、敢えて私共は「アラビアゴム」のみを使用しています。
不思議というより、意図的なことと思いますが、毒性のある顔料には規制がありますが、防腐剤には規制がないのが現実です。
また、今、「絵手紙」が盛んで、「顔彩」という名の絵の具をご存知かと思います。
この問題はネット販売を停止する問題にも発展しています。造語の「顔彩」とはどんな絵の具か、どのメーカーも説明できないのです。「岩彩」は、激毒物を含む日本画に使う顔料を使います。メーカーの説明ですと、「顔彩」には毒性の含まれない顔料用いている――とのことです。
ところが「顔彩」のつけられていり名前は?
朱砂、又は、辰砂(しんしゃ)=「硫化水銀」
緑青=「炭酸銅」「水酸化銅」
猛毒物のこれら「岩絵の具」の名前が、平気で「顔彩」の名前として転用されています。
糊について、顔彩についてすこしだけ述べましたが、利益優先、安全性の無視。悲しむべき現実がここにあることがわかります。私共は、これにあくまで抵抗し、消費者の安全性、つまり「使う立場に立って」の商品作りをしています。