大口北部中学校では、インターネット回線を使って体育大会をライブ中継しました。平日開催 ということで、見に行くことができない家族のために、仕事の休憩時間にのぞいてもらえればと思って中継しました。
韓国のサムスン電子は7日(現地時間)、1.5GBのハードディスクドライブ(HDD)を搭載した携帯電話「SPH-V5400」を、同国で発売すると発表した。HDD内蔵は世界初という。「iPod」など携帯音楽プレーヤーにとって脅威になる可能性がある。
4 教育関連情報
(1)教職員の駐車料金の徴収始める 静岡県島田市
静岡県島田市は今月1日から、マイカーで通勤している小中学校の教職員から駐車料金の徴収を始めた。これまでは教職員だけが公共の学校敷地内で無料となっていたが、市側は「先生たちだけを例外にはできない」と有料化に踏み切った。県内で教職員からの徴収は初めてで、他の自治体にも影響が広がりそうだ。駐車料金は一般職員が1カ月1000円、市内には小学校15校、中学校5校の計20校があり、教職員は約500人。今年度は約280万円の収入を見込んでいる。
☆★☆コメント☆★☆
これは注意する必要がある。行政の一般職員と教職員を同列に論じることはいかがなものか。なぜなら、市役所はたいてい中心部にあり、交通機関も充実している。島田市役所も駅から500mほどの距離だ。しかし、学校はそうではない。どの家からも歩いて通えるように市内に散らばっているものだ。大都会ならいざ知らず、大半は公共交通機関はないに等しい。2点目として、役所の仕事は役所内でできるものが多い。そうでないものは公用車で出かけることが原則だ。一方、学校の仕事は家庭訪問など生徒指導上学校外に出ることは多い。しかし公用車はない。そのため、教職員の車が善意で提供されているのである。その辺りを見極めないと、かえって高くつくことになる。
(2)公立学校の「授業力」向上に関する検討委員会の報告/東京都
東京都教育委員会は都公立学校の「授業力」向上にする検討委員会の報告書をまとめた。報告書では、教員の「授業力」の向上、教員の専門性の確保と指導力の向上及び育成、都教育委員会と区市町村教育委員会との役割分担等について総合的に検討。(仮称)東京教師道場の設置、全都にわたって他を指導できるレベルの授業力を有する、優れた若手教員を育成する、としている。
☆★☆コメント☆★☆
「授業力」の向上は誰もが望むところだ。しかし、その方法論が確立されておらず、意欲ある教員による自主的な研修に負うところが大きかった。
何でもそうだが、やらされていると感じる以上、どんな方法で行っても力が付かない。そのあたりをどうクリアするか、東京都の取り組みを見守りたい。
(3)教員免許の更新制や教員養成の専門職大学院設置を(文部科学省)
文部科学相の私的諮問機関「これからの教育を語る懇談会」は9月1日、「第一次まとめ」を決定した。教員養成の専門職大学院の設置や教員免許の「更新制」の導入など教員の質を高める必要性を強調、また中核市にも教員の人事権を移譲する改革案を提言した。
☆★☆コメント☆★☆
東京都の取り組みよりさらに大きな枠組みの改革である。教員免許の更新制など、理屈としては理解できるが、実効性はどうだろう。更新のためにどのような手続きをするのか、その内容が問題だ。
(4)学校十年の計 世田谷区の教育計画「世田谷区教育ビジョン」中間報告
世田谷区は、同区での教育の方向性を示した「世田谷区教育ビジョン」の中間報告を行った。今後10年間の教育構想が記されており、全国で初となる「地域運営学校」構想や、特区を利用する「美しい日本語を世田谷の学校から」構想、若手教員向けの「せたがや教員塾」・校長や教頭の管理職向けの「学校経営塾」構想などが含まれている。
☆★☆コメント☆★☆
全国的に注目を集めている「世田谷の教育」の中間報告が出された。まだ素案であり、詳細についてはわからないが、めざす方向性は明確である。他のモデルとして今後もさらに注目を集めるだろう。
(5)綾瀬市長が市立中学校に学校選択制導入方針(神奈川)
☆★☆コメント☆★☆
部活動を理由にした学校選択制。気持ちはわからないでもないが、何か違和感を感じる。部活動に頼らない総合型スポーツクラブの創設・充実の方が先ではないか。中学校の選択はその後の人生でも大きな影響を及ぼす。顧問の人事異動で左右される部活動を理由にした学校選択でよいのか。
さらに言えば、首長が選挙の公約でそこまで教育に対して言って良いのか。少しばかり疑問を感じる。
5 メルマガ紹介
【教育記事から教育を考える】 2004年9月3日(金)作者:中土井鉄信 VOL.94
(合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ代表)
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『今日のテーマ』小学校の生徒指導をどう考えるか!
【記事】 校内暴力、3年ぶり増加 いじめも8年ぶり増(9/1)毎日新聞
○全国の公立小中高校の児童・生徒が2003年度起こした校内外の暴力行為は3年ぶりに増加に転じ、3万5392件(02年度比4・8%増)に上ることが、文部科学省が8月27日公表した「生徒指導上の諸問題の現状」で分かった。校内暴力が6・2%増と数字を押し上げた。いじめも2万3351件(5・2%増)と8年ぶりに増えた。
○暴力行為のうち校内は3万1278件。校外は4114件で4・6%減った。校内外の合計は26県で02年度より増えた。
○校内暴力は、小学校1600件、中学2万4463件、高校5215件。どれも02年度より増えた。全体の8割近くを中学が占める点は例年同様だが、小学校が28%増の1600件と1998年度(1528件)を上回り、小学校の調査を始めた97年度以降最多となった。中学校はほぼ3校に1校、高校は全体の4割余が校内暴力を抱えていた。
○文科省は「人間関係をうまく築けなかったり感情を制御できず、突発的に暴力に走る例が目立つが、今後の推移は予測できない」と分析する。校内外暴力の97年度以降の最高は00年度の4万374件。
○養護学校などを含めた公立校のいじめは、現在の調査方法になった94年度以降のピーク(95年度)に比べれば4割弱にとどまった。主な内訳は、小学校6051件(6・9%増)、中学1万5159件(4・1%増)、高校2070件(8・6%増)。文科省は「憂慮すべき数字だが、相談体制が整ってきたことで、潜在的ないじめが掘り起こされた面もあるのではないか」とみている。
○一方、公私立の高校中退者数は8万1799人で、3年連続で減った。調査開始(82年度)以来、最少だった02年度を下回り、最低となった。
『コメント』
◇手元に文部科学省が、発表した概要があるので、数値を拾ってみると、小学生の暴力行為が増加していることがわかる。
◇学校内での暴力行為は、小中高とも増加しているが、
・小学生:1600件←昨年1253件 27.7%増加
・中学生:24463件←昨年23199件 5.4%増加
・高校生:5215件←5002件 4.3%増加
その中でも小学生の増加率は、目を見張るものがある。続いて学校外の暴力行為は、小学生だけが増加している。
・小学生:177件←140件 21.4%増加
・中学生2951件←3096件 4.7%減少
・高校生986件←1075件 8.3%減少
◇小学生は、件数の規模から言うと非常に小さいものだが、この集計した当時の小学生が、あと数年後には、暴力行為の中心である中学生になることを考えると、この件数の増加は、大きな意味のあるものと考えられる。
◇ちなみに、いじめにおける発生件数の一番大きな学年は、中学1年生(7307件)で、全体のいじめ件数の31.3%を占めるのだ。小学生から中学生へと環境の変わる時に様々な問題が発生しているのだ。このことから、私は、小学生の生活指導や生徒指導をもう一度見直すことを提案したい。
◇小学生の低学年は、仲間意識の醸成や社会生活上のルールの基礎を指導していくことが大切だと思うが、小学校の高学年(小4〜6)は、仲間意識以上に公共性の意味や他者理解や異文化理解に重きを置いた生活指導をするべきだと思う。
◇小学校の時のつながりを中学校になったら、もう一度組み直すことが必要なのだから(中学校には、数校の小学校から来るはずだから)、そのために、排他的な意識を公共的な意識に転換できる下地を小学校の時に作っておくべきだ。
◇小学校だけでなく、受け入れ先の中学校でもチームビルディングに関わる視点での指導をして、生徒の融和と公共性に関する指導を行なってはどうだろうか。
◇昨今の犯罪の低年齢化に歯止めを掛けるためにも、小学校の生徒指導や生活指導を見直すべきだと思う。
☆★☆コメント☆★☆
作者の中土井鉄信さんについての情報はないが、「なるほど」「そうだ」と思うことが多い。
今回は、このフレーズ「◇小学生の低学年は、仲間意識の醸成や社会生活上のルールの基礎を指導していくことが大切だと思うが、小学校の高学年(小4〜6)は、仲間意識以上に公共性の意味や他者理解や異文化理解に重きを置いた生活指導をするべきだと思う。」そしてその次のフレーズが気に入った。社会科教師として、重く受け止めたい。