(1)常識ぽてち【やや日刊】 ♪2008-09-15(第1209号)
■地雷
(前略)この地雷が今なお、住民を苦しめているのです。カンボジアに行くと足のない人がいっぱいいます。大人に混ざって子供もいます。アンコールワット世界遺産の観光地として有名なカンボジアですが、安全なのは観光地として整備されているところだけです。現地に行くとまずガイドさんに指定した場所以外はやたら歩かないように注意されます。今なお、たくさんの地雷が埋まっているか
らです。
第二次世界大戦あたりまでは、地雷というと対戦車用が多かったのですが、現代において問題になっている地雷は、対人用の地雷です。この対人用の地雷は人を殺すことを目的としていません。体の一部を吹き飛ばすために埋められた地雷なのです。なぜ殺さないのか?
対人用の地雷は内戦によく使われますが、敵の行軍を邪魔するために使われるのです。行軍の性格として、交戦で味方が死亡した場合はその場に置いていきます。しかし、地雷で足を吹き飛ばされても命がある場合は、置いて行くことはできません。キャンプへ連れて帰るか、あるいは抱えて進軍するしかありません。つまり敵に「お荷物」を作らせるために地雷を使うのです。
足を吹き飛ばすだけなので爆発力はそれほど要りません。価格も3ドルほどで作れるといいます。これを飛行機でバラバラと撒きます。撒かれた地雷は半永久的に作動します。防水しようですから泥水に埋まっても作動するのです。
カンボジアのように大規模な雨季があるところでは、撒かれた地雷が雨水に浸り埋められた形跡を跡形もなく消し去ります。乾季にはそのあたりで子供たちが遊ぶわけです。結果は想像するとおり。
この非人道的な地雷を撲滅しようといろいろな団体が活動しています。世界の子供たちを助けるため、ここはひとつ注目してみてはいかがでしょう。地雷の除去に必要な費用は、1平方メートルあたり、約100円だとのこと。
ちなみに、地雷で悩む国はカンボジアだけではありません。内戦が続くアフガニスタンやアフリカでも地雷で悩む多くの人がいます。こんなに多いのか、と愕然とするばかりです。
[主な地雷埋設国]
アンゴラ(アフリカ) 約1,500万個 アフガニスタン(中東) 約1,000万個
イラク(中東) 約1,000万個 カンボジア(東南アジア) 約400万〜600万個
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ(欧州) 約300万〜600万個
ベトナム(東南アジア) 約350万個 クロアチア(欧州) 約300万個
モザンビーク(アフリカ)約300万個 エリトリア(アフリカ) 約100万個
スーダン(アフリカ) 約100万個 ソマリア(アフリカ) 約100万個
エチオピア(アフリカ) 約50万個
(2)MM小学1880 内山 義朗□2学期第1回自主公開授業
正義と勇気を育てる学級&学年集団づくりNO81(2008年9月)
2学期第1回自主公開授業 道徳教育改革集団鹿児島 内山 義朗
大ざっぱに分けると「教師の仕事」は、次の三つ。
一つ目は、教育課程編成。学校における指導・活動の計画作成や討議による計画決定・次に活かす反省や総括。そのための校務分掌上の諸活動。
学校における年間計画の作成。学校行事を含む授業の計画作成。
二つ目は、教育課程の実行。主として授業。当然ながら、学校行事も授業。
三つ目は、局面指導。教育課程には、組み込まれていなくとも、局面によって必要になる指導。
いずれにせよ、授業は第一の仕事。少なくとも、小中高等学校教員でありながら、授業をしない方はいないはずである。
当然ながら、授業の腕を上げるには、修行が必要である。勤務校における校内研究会・校外にも開かれた研究会・指定校としての研究公開など、研究授業をして意見をいただく機会がある。しかし、それだけでは少ない。
そこで、私は、「自主研究授業」「自主公開授業」なるものを勤務校で度々やってきた。「生の授業」「生の子どもの姿」を参観していただいてから意見をいただく・情報交換し合うのは、授業者自身にとって、良い刺激になる。単なる「授業参観」なしの意見交換・情報交換よりかも、見えてくる内容量も多く。
最近実施した、自主公開授業の指導案を以下に示す。5日前、勤務校の全教職員に配布し「よりければ、御参観・御意見ください。」と伝えた上で実施した授業の案。
第4学年国語科学習指導案 2008年9月8日(月) 1校時
4年2組33人 授業者 内山 義朗
1 単元名 調べて発表しよう(題材『「伝え合う」ということ』)
2 単元の目標
(1)『「伝え合う」ということ』の内容を参考に、課題を設定して調べ、知らせたい内容の中心がわかるように話し、大事な内容を正確に聞き取ることができるようにする。
(2)資料「手と心で読む」の内容や組み立てがわかるようにする。
(3)『「伝え合う」ということ』に出てくる新出漢字の読み書きができるようにする。
3 学習計画(全14単位時間)
【第1〜5時】
(1)新出漢字・読み替えの漢字を読み書きできるようにする。
(2)辞書を活用して『「伝え合う」ということ』に出てくる言葉の意味調べをする。
(3)『「伝え合う」ということ』の文章をすらすら音読できるようにする。
【第6〜7時】
(4)資料「手と心で読む」の内容や組み立て方・工夫点を読みとる。
【第8〜10時】
(5)『「伝え合う」ということ』の内容を参考に、各自課題を設定して調べる。そして、知らせたい内容の中心がわかるように発表メモを作成する。
【第11〜13時】
(6)発表会をする。発表会の中で、発表の仕方や内容を検討し合う。
【第14時】
(7)単元テストを通して、学習内容定着度を確認する。終了後、復習する。
4 本時の学習(1/14)
(1)目標
『「伝え合う」ということ』に出てくる新出及び読み替え漢字の読み書きができるようにする。
(2)実際
授業者の働きかけ(発問・指示等)
【1】 漢字の音読。
○ 2学期漢字スキル1を開きなさい。
○ 左のページ 1〜10を音読しなさい。
・1回ずつ追い読み。 ・3回ずつ追い読み。 ・5つずつ追い読み。 ・1から10まで追い読み。
・列同士交代読み。 ・隣同士交代読み。 ・1から10まで斉読。 ・各自音読4回。
留意点・意図
○ 2学期漢字スキルを全員に配布する。記名の確認。
○ リズムよくテンポよく、変化のある繰り返しと確認をを通して、スムーズに音読できるように進める。
○ 読めていない人がいる時、声に出していない人がいる時は、やり直しを指示。
○ 必要に応じて、姿勢・態度等も指導する。(2学期開始直後なので1学期末より態度が低下しているはずである。)
【2】 漢字の書き方。
○ スキル右のページを御覧なさい。
○ 漢字の空書きをしなさい。
・授業者をお手本に空書き練習。
○ スキルを使って、各自で練習して覚えなさい。
○ 覚えた人は起立。漢字の空書きをしてもらいます。
留意点・意図
○ 空書き指導は、次の手順で行う。
(1)授業者が板書。 (2)授業者の板書を見ながら空書き。 (3)声を揃えて空書き。
○ 各自「指書き」「なぞり書き」「写し書き」の手順で新出漢字を覚えるための練習。右のページが終わったら左のページ(漢字テスト問題10問の練習。)
【3】 漢字テストをする。
○ 漢字テスト1をします。3分間です。
○ 隣同士交換して、答え合わせをしなさい。得点も記入しなさい。
○ 100点だった人は、提出しなさい。次へ進みなさい。
○ 間違えた字を覚えるまで裏に書いて練習しなさい。
留意点・意図
○ テスト時間3分間。
○ 次の手順で進める。
(1)隣同士交換して答え合わせ。
(2)得点も記入し本人に返却。
(3)100点だった人は提出。
(4)間違えた字だけ練習。
(5)覚えたら次のページへ進む。
【4】 漢字テスト2回目をする。
○ 2回目のテストをします。間違えた問題だけします。答えは、下の四角の中に書きなさい。
【5】 次時の学習内容・方法の予告をする。
○ 次は『「伝え合う」ということ』の音読・言葉の意味調べをします。
留意点・意図
○ テスト時間3分間。
○ 終わったら授業者に見せる。授業者は、目の前で答え合わせして、採点。
○ 間違えた字は覚えるまで裏に練習。覚えたら、次のページに進む。
○「国語辞典の準備」「予習としての音読」をしているかの確認。
5 主張点
(1)国語科単元中に漢字の読み書き練習時間を位置づけよう。
・ 漢字の読み書きは、基礎学力であり小学校公教育における最重要教科指導事項。学校でこそすべき指導。学習指導案や授業書の中には漢字指導が単元計画にも本時の展開部分にも触れられていないものも多い。「学力低下が叫ばれる」要因の一つ。
(2)国語科単元中に漢字の読み書き練習時間を確保しよう。
・ 教科の学力は、まずは学校でこそつけるべき。学校における授業時間だけで読み書きできるようにすることこそ目標にすべき。
(3)漢字の読み書き練習を家庭任せにしないようにしよう。
・ 各家庭には様々な事情がある。それぞれの家庭方針もある。家庭環境も、それぞれ異なる。それらは、家庭により異なる。漢字の読み書き練習の多くを宿題任せにしていたら、大きな学力差となる。
(4)単元導入部に漢字の読み書き練習時間を位置づけよう。
・ 教材文活用の「話す・聞く」「読む」「書く」「言語事項理解」の学習においても、漢字の読み書きは必要になる。
(5)効率の上がる練習方法を身に付けさせよう。
・ 短時間で早く覚えられた方が、その分、他の多くの学習や活動に時間を使えるのだから当然。
(6)どの子も100点満点がとれるようにしよう。
・ 成功体験は必要。