前回から、お盆までのブログの内容を中心に紹介します。
【予告】12月19日(金)志友館おもしろ学校 で土井が授業をします。
1月15日の社楽の会でも行います。テーマは、「『アンネの日記』はなぜ破られた?」
現代社会のいろいろな問題点が見えてきます!
1 香港シリーズ
香港シリーズ

この写真はなんだと思いますか?
(手前が赤、奥が黄)
誰が見ても、消防用消火栓です。
シリーズ第一弾は、この香港の消火栓を取り上げます。
街を歩いていると、しばしばこの消火栓に出会います。
結構な大きさで、頑丈な作りです。
三方向から取水できるものです。(後で聞くと、これが2段、3段、4段になっているものもあるそうです。)2色あることに気づきました。正確にはわかりませんが、赤が7、黄が3ぐらいの割合でしょうか?
なぜ、赤と黄の2色があるのでしょうか?香港在住のガイドさんに聞いたが「わからない」とのこと。みなさんはどう思います?
灯台もと暗しといいますが、地元の人でも分からないことが、外から来たものが「あれ?」と思うことがあるのです。いわゆる社会事象に対して「気づく」ということです。
その感覚は、社会科教師として、子どもたちにも大切にしてほしいと思うのです。その象徴的なものとして、第1弾で「消火栓」を取り上げたのです。
ガイドさんが、バスの運転手さんに尋ねたら知っていました。
「赤は水道水、黄は海水」
ガイドさんは、こう訳してくれました。海水という説明は、不正確かもしれませんが、火事の際、水をかけるときに、海水(塩分を含む水)をかけてはいけないものがあるでしょう。その場合は、黄色の消火栓は使えないのです。そう言った説明でした。
日本でいえば、消火栓と畑管の違いでしょうか。だからわずか10数m先で、2種類の消火栓が並んでいるところがあるのです。 (7月23日)
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というように、香港の解説を社会科的にしています。以下は直接ご覧ください。

7月24日 香港の自動車事情
7月25日 香港の高層住宅
7月26日 香港歴史博物館
7月27日 香港の人々
7月28日 香港と中国
7月29日 香港の人々(2)
7月30日 香港の漢字
8月 5日 香港での食事(1)
8月 6日 香港での食事(2)
8月11日 香港 番外編(1)
8月13日 香港 番外編(2)
8月17日 香港 夜景ビジネス−1−
○ 家族で暮らす香港
○ みづきのきままな、海外生活
○ 香港国際結婚のホンネ 第1回「生活習慣の違い」をご覧ください。
3 秋田の秘密(YOMIURI ON LINE)最終回
(8)探究型授業、教員の高い指導力の成果(2014年07月16日)
秋田県はなぜ、2007年度に始まった全国学力・学習状況調査(全国学力テスト、学テ)で、トップクラスの成績を収め続けてきたのか。今後も維持できるのか。
米田進・県教育長と、県の学テ結果を分析してきた阿部昇・秋田大教授(教科教育学)に聞いた。
子ども主体、学ぶ意欲を育てる…米田進・秋田県教育長
秋田県では、教員が一体となって「分かる授業、できる授業」づくりに取り組んできた。当たり前のことだと思っていたので、07年度の学テで小学校は全教科で全国1位、中学校も1〜3位と聞き、驚いた。同時に、「今までやってきたことは正しかった」と自信を持てた。
県内で力を入れてきたのは、子どもに問題意識を持たせ、意見交換をする探究型の授業だ。かつては一方的に教え込む授業が多かったが、県教委が1991年度の指針で「自ら学ぶ意欲と態度の育成」を求めた。
いろいろな人と話し合い、より価値のあるものを生み出すことは、社会で生きていくうえで必要な力。子どもの時からのトレーニングが大事で、授業で話し合い、考え、問いを発する力を伸ばしたい。
学テの成績の分布を見ると、極端にできない子はいないが、上位層が薄い。経済的に困難な状況もあり、大学進学率が全国平均より低い。高校での授業力向上も図り、16年3月までに現役で東大15人(14年3月6人)、東北大130人(同103人)、医学部40人(同37人)合格という目標を掲げている。
多くの児童生徒が義務教育段階の学習内容を習得している。ただ、学テで測るのは、あくまで、小6、中3時点の学力。子どもたちには、現状に満足せず、より高い目標に向かって学び続けてほしいと思っている。
チームティーチング、優れた授業方法を広める…阿部昇・秋田大教授
秋田県は学テで、応用力に関するB問題の成績が特に良い。質問に全く答えられない無回答率は、全問題で全国平均を下回っている。
好成績を支えるのは、教員の指導力の高さだ。全教員が必ず年に1回は研究授業をして他の教員と意見を交換するほか、チームティーチングを実施し、優れた授業方法を広げている。
授業の目標である「めあて」の提示→探究型の学習→振り返りという授業スタイルは、「秋田型」と呼ばれる。学習ルールの徹底で、子どもは授業に集中できる。褒めて可能性を引き出す授業作りも効果的だ。
学テの「質問紙調査」では、結果を保護者や地域に説明した学校数の割合が全国平均より高く、「早寝、早起き、朝ごはん」の子どもも多い。学校と家庭・地域のつながりも、前向きな学習態度につながっている。
最大の課題は5年後から、教員が急速な世代交代を迎えることだ。優れた教育を継承できるかは、ベテランと若い世代の連携にかかっている。
バックナンバー
(7)「最下位」返上へ、沖縄が教員交流(2014年07月12日)
(6)「授業力」若手教員に直接伝授(2014年07月11日)
(5)役割分担、先生2人チームが授業(2014年07月05日)
(4)復習の習慣作る家庭学習ノート(2014年07月03日)
(3)賛成、反対…「話型」身につけ積極発言(2014年07月02日)
(2)知恵袋、ふり返り…板書法を統一(2014年06月28日)
(1)学テ結果を分析、独自テストで授業改善(2014年06月27日)
7月30日、平成26年度第4回金融経済教育研究会 工場見学として、丹羽郡大口町にあるリンナイ株式会社 大口工場を見学しました。主に、ガステーブルコンロ、システムレンジ、食器洗い乾燥機などの製造工程を見ることができました。主な感想です。
・ リンナイは、1920年に、内藤さんと林さんが「林内商会」を操業したことにより始まる。
・ 大口工場は、約2万坪の敷地に、建坪9,200坪、正社員768名(男性6割)、契約社員を含めて914名。1964年設立。
・ 加工から組立の一貫生産で、原材料から、塗装・琺瑯、組み立て、取扱説明書の印刷、箱詰めまで、すべて行っている。
・ 250mを、東から西へ、無駄なく生産ラインを流している。
・ 厨房製品の5割以上のシェアがある。
・ 1日あたり、テーブルコンロ 4025台(284型式)
システムコンロ 2922台(1129型式)
システムレンジ 116台(96型式)
食器洗い機・乾燥機 574台(65型式)
・ 年商の72%を大口工場で担っている。
・ 主要部品は見えるところで作る。
誰が見てもどのような状態か見てわかる「見える化」を徹底している。
・ 生産設備も自前で作る。多品種少量生産、トヨタ自動車と似ている。
・ 「安全道場」「訓練道場」など、育成システムもトヨタの工場と似ている。
・ 職人の手作業に頼る部分もある。
・ 多くのロボットが、職人の動きを覚え込み、行っている。
・ 50mのラインに20名の人、ロボットが作業する。
20台に1回、型式が変わる。
・ バーコードや、検査器を活用。検査員が1日3回見回り指導し、ミスをなくしている。
・ ロボットは、デンソーの標準仕様で100数十万円のものから。
・ 琺瑯(ホーロー)は、ガラスや粘土などを塗って850度で焼き上げるとできる。
・ ISO9001、14001を取得している。
生産管理が素晴らしく、またロボットと人がうまく役割分担していました。
ポリシーのある会社だと思いました。
(2)株式会社LIXIL 榎戸工場
金融経済教育研究会工場見学として、午後には、常滑市にある株式会社LIXIL 榎戸工場を見学してきました。
LIXILは、2011年に、トステム、INAX、新日軽、サンウエーブ工業、TOEXが統合した会社です。
榎戸工場は、INAX時代の1945年から始まった衛生陶器の工場を、現在の地に1970年に建て操業を開始しています。榎戸工場では、LIXILの洋風便器、洗面器、小便器の陶器部分のみを生産しています。
この世界の最大メーカー、TOTOとは、同じ森村グループでした。森村グループとは、ノリタケカンパニーを中心とした、戦前の森村財閥の流れを汲む企業グループです。
陶器ですので、成型したものをいかに早く、均一に乾かすかにノウハウが集まっています。
原材料は、粘土、カオリン、長石、セリサイト、珪砂です。
施釉には、ロボットが97%を行っています。焼成は、100mのライン上を20時間かけて、最大1220度まで上がり、通過する中で焼き上がります。
1967年には、世界で最初のシャワー付きトイレを開発しています。
水洗トイレの開発競争は節水の歴史です。
1945年 13リットル → 1997年 10リットル → 1998年 8リットル
2006年 6リットル → 2009年 5リットル → 2011年 4リットル
常に先頭を走っていますが、直後にTOTOに越されるそうです。タンクレス便器は、従来の79センチから65センチに短くなりました。成型の石膏型は100回まで使えるが、樹脂型は1万回使えるそうです。水垢の原因は、水道に含まれる珪素。
これらのほか、多くのことを学びました。
株式会社LIXILのHPより、榎戸工場について