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報告者  土 井

 2016年12月15日(木)布袋北学習等供用施設にて社楽の会を開催しました 。

 参加者(勤務校)は、土井(布袋小)、高橋先生(岩倉南中)、大野先生(犬山中)、川地先生(大口中)、奥村先生(岩倉東小)、早川先生(大口町教委)、高木先生、寺谷先生(犬山北小)、勝村先生(犬山市教委)、坪内先生(古西小)、玉置先生(城東中)池邑さんの12名でした。

土井の資料を紹介します

1 恒例 シーズンオフ企画 内容決定!
2 教育課程部会(第101回) 配付資料
3 子どもが生き生きとする授業スタイル 
4 まんが 織田信長公伝『麒麟の城』〜おじさんの夢 小牧山城〜
5 論理的思考力を鍛える30の方法 
 
     

1 恒例 シーズンオフ企画 内容決定!

 
  
2 教育課程部会(第101回) 配付資料
資料1 国際数学・理科教育動向調査(TIMSS2015)のポイント
資料2-1 OECD生徒の学習到達度調査(PISA2015)のポイント
資料2-2 読解力向上に向けた対応策について
資料3 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申案)第1部 第2部  240ページあります
資料3-3 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申案)   47ページ
  別紙1 各教科等の特質に応じた見方・考え方のイメージ・・・・・・・・・ 1
  別紙2−1 言語能力を構成する資質・能力・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
  別紙2−2 言語能力を構成する資質・能力が働く過程・・・・・・・・・・・・ 4
  別紙2−3 小学校における国語科と外国語活動・外国語科の連携の例について・・・6
  別紙3−1 情報活用能力を構成する資質・能力・・・・・・・・・・・・・・・ 7
  別紙3−2 小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について・ 16
  別紙4 健康・安全・食に関わる資質・能力・・・・・・・・・・・・・・・ 20
  別紙5 主権者教育で育成を目指す資質・能力・・・・・・・・・・・・・・ 24
  別紙6 キャリア教育に関わる資質・能力・・・・・・・・・・・・・・・・ 26
  別紙7 特別支援教育の充実を図るための取組の方向性・・・・・・・・・・ 28
  別紙8 子供の日本語の能力に応じた支援の充実を図るための取組の方向性・ 42
  別紙9−1 小学校の標準授業時数(イメージ)・・・・・・・・・・・・・・・ 44
  別紙9−2 中学校の標準授業時数(イメージ)・・・・・・・・・・・・・・・ 45
  別紙9−3 高等学校の各学科に共通する教科・科目等及び標準単位数(イメージ)・ 46
 
資料3-4 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申案)別添資料(1)〜(4) 教科・領域ごとに 109ページ
 
資料3-5 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申案)補足資料(1)〜(3) 232ページ
 第1部学習指導要領等改訂の基本的な方向性
  1.学習指導要領等改訂の基本的な方向性
  2.これまでの学習指導要領等改訂の経緯
  3.子供たちの現状
  4.学習指導要領等の理念を実現するために必要な方策
 第2部各学校段階、各教科等における改訂の具体的な方向性
  1.各学校段階の教育課程の基本的な枠組みと、学校段階間の接続
 (1)幼児教育(2)小学校(3)中学校(4)高等学校(5)特別支援学校
 (6)学校段階間の接続

 
 
 
3  子どもが生き生きとする授業スタイル 

 社楽の会第222回報告で紹介した、森竹高裕氏の「子どもが生き生きとする授業スタイル」。
 子どもが生き生きする授業スタイルを、自分の実践を分析し、大きく6つに分けた50に類別しています。50拾い出せることがすごいし、また、これだけやってきたこともすばらしいのひと言に尽きます。これも、長年のシリウスでの活動で追試や実践を積み上げてきたからできることで、一人ではとてもできません。よく読むと、理論的に多くのバックボーンが読み取れ、幅広く勉強しただろう足跡がうかがえます。ぜひ、参考にしていただき、それぞれの教師が、自分が持っている技をまとめていただきたいと考えます。 出典 MM小学1518より
 −−−−−−−−以下本文−−−−−−−−
 これまでずっと子どもが生き生きする姿をもとめて工夫をしてきました。子どもが好きなこと・喜ぶことには、コツがありそうです。注意深く見ると研究授業なども、これらを組み合わせています。
 どんなときに子どもが喜び生き生きとした姿になるのか洗い出してみると、全部で50ありました。「いい授業だった」という評価を得るときには、きっとこれらのコツをうまく取り入れているのだと思います。

■分類 A:具体物を使う、B:思考する、C:劇・シュミレーション、体験・実験
    D:仲間・グループ、E:表現する、F:ゲームやクイズ       
■A:具体物を使う
1 モノを使って考える
 具体物を使うと思考が高まり、子どもが生き生きとする。子どもは操作活動をしながら、思考を高めている。作業をしているときのつぶやきをうまく拾い、一斉学習の場面につなげたいたい。
 例:3年社会「スーパーマーケット」売り場の工夫:商品が売れる工夫を考えながらバナナをならべよう。
 6年算数「立体」四角柱の展開図:端から端までアリが移動するとき、一番の近道はどの道か?
※ 実物は集中化・具体化のためにもぜひほしいアイテムです。子どもの発表でも「何も見ない 何かを見せる」が大原則。
 
2 操作活動    具体物を使って操作しながら考える。
 例:1年算数「たし算」:つみ木を使って2+3を考えよう。
   5年社会「日本の工業」MADE IN JAPAN の特徴を知る: 身の回りの製品を集め、どの国で作ったか分類しよう。
 
3 食べ物づくり  モノを作って食べる。
 例:総合「大豆を作ろう」大豆を原料としたものを作る:きなこ、枝豆、豆腐を作って食べる。   学活「めあてを決めてミニパーティーをしよう」:おむすび、べっこう飴、ホットケーキなどを作って食べる。
※ 興味・関心を高めるためには、食べ物づくりは抜群です。英語・家庭科の合科学習で、「英語のレシピを訳して作りなさい」という授業では、真剣に辞書を引いてグループで協力していました。
 
4 パソコン   パソコンを授業の中に取り入れる。パソコンがあると集中力が高まる。
 例:5年理科「天気の変化」秋の天気:インターネットのライブカメラで各地の天気を天気図と比べて見る。3年算数「わり算」練習問題:ゲーム的要素のある子ども向けサイトで、基礎基本の練習問題をする。
※ これが出た頃は、まだパソコンが珍しかった時代です。今ならタブレットでしょう。アプリを開発・活用して可能性を広げていきましょう。
 
5 見えないものを見えるようにする
  学習の進み具合(自分の成長)を学習カードやシールによってあらわす。
 例:体育「鉄棒・なわとび」:練習方法を紹介し、できた所には印をつけていく。
   国語「音読」:教材文を1回読んだら、○を一つぬりましょう。
※ 見える化です。これも、目標にもなり、評価にも生きる、いろいろと役に立つ基本の技です。
 
■B:思考する
6 仲間わけ  できたものや出された考えを分類していく。
 例:3年算数「形」三角形や四角形:適当に10本の線を引き、囲まれた図形を形ごとに分類する。各学年・各単元:出た考えを黒板に書き出し一覧。似た考えを同じ色で囲む。
※ 思考の基本で、よく似たものから相違点を探す、別の物から共通点を探すという活動は、子どもはよく動きます。 
 
7 精選する  対決型(討論)の前段階。黒板に書き出された意見の家、おかしいものから消していく。意見が言えなくなったらその派はつぶれる。
 例:3年国語「ちいちゃんのかげおくり」:ちいちゃんが一番さみしかったのはどこか。
   4年社会「暖かい地方の人のくらし」:パイナップルの実は木のどこにどんな形でなるだろうか。
※ 「おかしい物から消す」というのは、対象が絞りやすく、考えやすい技です。
 
8 対決型(討論)  二者択一の討論をする。「バトルをしよう」というと喜ぶ。反対意見はイチャモンをつけよう」勝利したのはどちらか決着をつける。
 例:道徳「子どもと大人はどっちが得か?」:トレーニングとしてたわいのない話題をディベート風に話し合わせる。6年社会:聖武天皇はいいリーダーか?
※ 討論は、相手を論破するための調査活動があってこその学習活動です。ただ自分の意見を述べるだけでなく、相手の意見を予想して、あらかじめその反論を考えておくことも大切なプロセスです。
 
9 推理する  これまで学んだ学習内容から、解を特定する。
 例:6年理科「水溶液」謎の水溶液の正体をさぐろう:数種類の水溶液から、溶けている物質を当てる。各学年算数「覆面算」□の中にあてはまる数を当てる:筆算で欠けている数字(□)に入る数を見つける。
※ これも思考の基本です。どのような実験でも、推理(予想)の過程があるとないとでは、その後の興味・関心に大きく開きが出てきます。
 
10 まちがい探し  提示された資料のどこがおかしいのかを見つける。
 例:3年社会「消防署で働く人」消防士のしごと:ニセ消防士、ニセ消火器のおかしいところを見つけよう。6年国語「敬語のはたらき」:次の敬語を使った文章でおかしいところはどこだろう。
※ これもクイズ的で、簡単に子どもを引きつけることができます。学習内容の深化につながる教材開発が求められます。
 
11 会話文の読み方   会話文をどうやって読んだらいいのか検討する。
 例:4年国語「ごんぎつね」:「ごんおまえだったのか」の「か」は!と?のどちらで読むか。
  1年国語「おおきなかぶ」:「うんとこしょどっこいしょ」の声は、どれも同じ大きさですか。
※ 読解と音読の基本。主題に迫る発問を、できれば授業記録をもとに、互いに検討し合いましょう。
 
12 分析批評   物語文に主人公、対役、時、色、クライマックス、主題など読みの視点を与えて、物語を分析的に読む。
 例:3年国語「ちいちゃんのかげおくり」:ちいちゃんが一番嬉しかったのはどの場面ですか。    4年国語「一つの花」:何番目の「一つだけ」に父の一番強い気持ちが込められているか。
※ 高度な一人読みの技術です。事例は豊富なので、ぜひとも取り組んでほしい手法です。分析にとどまらず、最後に総合するところに醍醐味があります。
 
13 きまり見つけ   何らかの操作活動から、全てに共通する決まり(定理)を見つける。
 例:4年算数「わり算」答えの確かめ…商×除数+余り=被除数:答えのカードを並べていって空白の答えを予想する。→きまり見つけ
  5年理科「てんびんとてこ」:天秤の操作から、おもり×長さの積が等しいと天秤は釣り合う。
※ 科学の世界の基本。「何らかの操作活動から」というのが、奥の深さを感じます。
 
14 仮説を立て証明する証拠を探す
  予想した仮説に対する証拠が「ここにあるはずだ」と資料からさがす。
 例:5年社会「米づくり」米づくりの盛んな条件:「○○ならば、米づくりが盛んである」と立てた仮説が正しいかどうかの検証(調べ学習)をする。
※ 簡単に書いてありますが、これも科学の基本であり、問題解決学習の中間部の流れです。
 
15 未来志向型   提案する社会科の授業。どうあるべきか、という未来の姿を考える。
 例:5年社会「宅急便」:この町に宅急便の集配センターを作るとしたらどこに作るべきか。
※ かつて、愛知研社会科研究会が取り組んだ、「明日の社会を創る力を育てる社会科授業」がこれです。場面設定型課題について意見を出し合い、話し合いにより合意形成をめざします。
 
16 目標設定−練習工夫  
 自分のめあてを決め、そのめあてを達成するために練習方法を工夫する。
 例:体育「器械運動」:練習の場づくりを自分で考え、技ができるように練習する。
※ 体育や音楽では基本ですね。練習方法を「調査方法」「探求方法」にすると社会科でも重要な考え方です。
 
17 逆転現象    勉強のできる子が間違い、勉強のできない子が正解するような問題。
 例:国語「漢字」:「上」の書き順は、縦棒が先ですか、横棒が先ですか。
   6年算数「分数のかけ算」:2mのリボンの1/2mは、1mですか、50cmですか?
※ これは、このような状況を創り出すことが難しいのです。ぜひ事例を出し合いたいですね。
 
18 感動型    教材の持っている価値(感動)に触れさせる。
 例:道徳「家族」たったひとつのたからもの:家族に大切にされている幼い頃の写ぶん真や手紙を見せる。2年国語「そしてトンキーもしんだ」:絵本を読み聞かせる。
※ これは共感できますね。社会科なら、実物資料(ひと・もの・こと)でしょう。
 
■C:劇・シュミレーション・体験・実験
19 劇(ロールプレイ)   劇で表現する。
 例:3年国語「三年とうげ」:おじいさんとトルトリの会話を劇でやってみよう。
   1年道徳「橋の上のおおかみ」思いやり・親切:狼になって一本橋を渡る動物を「もどれもどれ」と追おう。
※ 劇化は、学習内容のまとめの表現としてとても有効です。シナリオは本当に内容を理解していたいと書けません。また、衣装や小道具なども考えると、総合的な理解力、表現力が求められます。
 
20 シュミレーション(ごっこ活動)実際にはできないが、シュミレーションでその状況を作る。
 例:6年社会「戦国時代」天下統一シュミレーション:ジャンケンで戦をして、一番勝った人が天下を統一する。英語「スキット」:買い物など会話の場面を意図的に設定し、英語でやりとりをする。6年社会「国会」給食をおいしくする法案を作ろう。:国会議事堂見学時、憲政記念館でニセ議会を開く。
※ 劇と似ていますが、もっといろいろな方法があります。これだけで、数冊の本が書けるほどの奥深い手法です。
 
21 バーチャル体験    実体験の難しいものについて、バーチャル体験をする。
 例:3年理科「こん虫」バーチャル昆虫採集をしよう:画面の風景の絵をタッチして、隠れている昆虫を見つける。3年算数「かたち」しきつめもよう:パソコン内で三角形や四角形を列べて模様づくりをする。
※ グーグルの航空写真を併用しながら、地図旅行をするのもこれにあたるのかな。
 
22 モデル実験   実体験が難しいときには、モデル実験でその状況を作り観察する。
 例:6年理科「大地の作り」:塩原の化石で発掘しよう、ミニ火山、溶岩流をつくろう。
   3年理科「太陽の動き」:どうして影は太陽と反対に動くのか、電灯で実験しよう。
※ 火山岩と深成岩の違いを、理科の化学実験でモデリングする授業を見ました。説得力がありました。
 
23 パワーアップする   子どもが好きな「もっと増やす」「もっとパワーアップする」ということを活動の中に組み込む。
 例:4年理科「電流の働き」直列つなぎ:プロペラがもっと高く上がるためには、どうしたらいいだろうか。
※ 社会科でも使えますが、やはり理科の実験にはかないません。
 
24 試行錯誤する   試行錯誤しながら、完成(解決)のゴールをめざす。
 例:3年理科「豆電球」:乾電池、エナメル線1本、豆電球で明かりを点けよう。
   6年算数「ならべ方と組み合わせ方」:この絵が一筆書きでできるかやってみよう。
※ 実験器具と材料、時間を十分に与えて、試行錯誤させる授業を見ましたが、大切なことだと思いました。
 
25 変化の観察    観点を示し、物事が変化していくようすを観察させる。
 例:5年理科「もののとけかた」:色水が蒸発するとき、蒸気の中に色も一緒に含まれているか。4年社会「ごみとくらし」:本当にゴミ袋(コーン袋)が土の中で溶けて消えるか実験しよう。
※ これも大切な実験です。毎日ミニトマトの生長を記録するなど、すき間の時間を使って取り組むことができます。
 
26 ダイナミックな実験・活動   発展的な学習として大がかりにしかける。
 例:総合「静岡県のまちづくり」まちづくり探検に出かけよう:静岡県のいろいろなまちにグループごと探険に出かける。3年理科「日光のはたらき」光通信をしよう:あの山の向こうから学校まで光りが届くだろうか。
※ 総合的な学習で仕掛けたい活動です
 
27 たんけん型   目的を持たせてフィールドワークをする。
 例:4年社会「昔のくらし」ふるさと歴史ウォークラリー:学区の史跡を地図にしておき、グループごとウォークラリーをする。
 理科「ネイチャーゲーム」:林の中から、この色(複数を提示)と同じ色の葉を見つけてこよう。
※ 校外学習や修学旅行、自然教室などと組み合わせてもいい活動です。
 
28 本物体験   ごっこではない本物の体験をさせる。
 例:総合「食農」:作った農作物を朝市の仲間に入れてもらい売ってみよう。
   図工「粘土ワークショップ」:県立美術館で1tの粘土で遊ぼう。ロダン館で作品を見よう。
※ 時間とお金があればやってみたい活動です。竪穴式住居を造って、土器を作って、煮炊きしてみたいですね。
 
■D:仲間・グループ
29 学習問題を作って班で解く   学習問題を各自が作って問題を出し合う。班の中で解決できなかったものを全体の場に出して一斉学習をする。
 例:国語「物語教材全般」: 問題を作ってグループ学習。解けない問題はみんなで考えよう。 3年社会「スーパーマーケット」:買い物に行ってハテナと思ったことを班で考えよう。以下上と同じ。
※ 「学び合い」がまだ一般的でなかった頃にも、こうした実践は行われていました。新しいようで、実は以前より行われていたのです。
 
30 グループ別学習     小グループに分かれて話し合いなどの活動をする。
 例:国語「物語文」:物語を読んで問題を作ろう。班で解決できない問題は一斉授業。
   算数「計算領域」:算数の教科書の○ページを班の人で勉強しよう。
※ 今なら当たり前ですよね。ただしねらいが必要です。
 
31 評価し合う   友達の意見や発表に対して評価をする。
 例:総合「プレ発表会」発表会のクラス内練習の場面:発表後、その発表がよいか視点を元に(5421)で挙手させる。学活・各教科:意見を発表したあと板書。一つずつ読み上げ、賛成なら拍手させる。
※ 他者評価や相互評価がこれに当たります。
 
32 プロジェクト学習 教科書のない学習。自分たちでゴールを設定しそれに向かって活動する。
 例:総合「藁科川の人々の暮らし」:地域交流センターの利用方法について市役所にプレゼンしよう。学活「会社の仕事」:クラスの人に喜んでもらえるような楽しいイベントを考えよう。
※ プロジェクト学習はしっかりとした学問的バックボーンがあり、課題解決力と論理的思考力が身につく有効な方法です。総合的な学習の時間にやってみたい学習です。
 
33 競争原理    相手に対して、勝つか負けるか勝負をつける。
 例:体育「リレー」:リレー以外にもボール運動など、さまざまな場面で応用可能。
   学活「ディベート」:ある論題に対して賛成か反対か立場を決めて討論する。
※ 敗者へのフォローさえしっかりとしていれば効果的な手法です。
 
■E:表現する
34 お店屋さん   お店を作ってお客さんを招待する。
 例:2年生活科「秋みつけをしよう」1年生を招待しよう:秋の素材を使っておもちゃをつくり、誰かに来て遊んでもらう。 各学年算数「計算単元」計算お店屋さん:文章問題を作り、問題を出す人解く人に分かれて活動をする。
※ ごっこ学習です。シミュレーション学習でもあります。
 
35 発表会   調べたことや練習したことを発表する。
 例:体育「器械運動」:マット、とびばこの連続技の発表会をしよう。
   総合「発表会」:発表会をして調べたことをたくさんの人に聞いてもらおう。
※ 現行の指導要領では、思考・判断したことを言葉で表現することを求められています。
 
36 暗誦   詩を黒板に書き、一度読むごとに少しずつ消していく。5〜6回後は、全く見ないで読めるように覚える。
 例:国語「詩」:一度読むごとに少しずつ詩を消していきます。それでも読めますか。
※ 暗誦は優れた脳トレです。名文や百人一首など、子どもにはたくさん覚えさせたいものです。
 
37 群読   役割を決めて詩文を読む。研究授業の直前など気持ちが高揚し効果的。
 例:国語「あめ」“あめはざんざかぼくらをたたく”の詩
※ 国語力というよりも、学級づくりに役立ちます。
 
38 見て写す  見本を示し、そっくりそのまま写させる。
 例:国語「作文」:うつしまるくん。そっくりそのまま写しなさい。
   図工「有名人の絵」:有名な作家の絵を模写する。
※ 国語の基礎として重要です。書写や図工などの技能を高めるには、真似ることが基本です。
 
39 ゲストティーチャー  その道の専門家を招いて、その人から話を聞く。
 例:6年理科「大地の変化」地層のできかた:ジーベック(株)の方を招いてボーリング調査をしてもらおう。
   総合「水生生物調査」:国土交通省安倍川河川事務所を招いて水生生物調査をしよう。
※ 今では一般的になりました。総合の時間数削減で、難しくなりつつありますが・・・。単にイベントにしない工夫が必要です。
 
40 地図にあらわす  授業で扱ったものがどこのものなのか、地図にプロットする。
例:3年社会「スーパーマーケット」品物はどこから:売られている品物の産地を調べ、日本地図にシールを貼っていく。 4年社会「県の学習」静岡県の特産品:MYしずおか日本一は、静岡県のどこか地図に書き込もう。
※ 学習成果の見える化です。増えれば増えるほど、学習意欲が高まるのが特長です。
 
41 色を塗る  色塗りをすることで、子どもの内部情報を高めハテナを生む。
 例:6年社会「歴史」縄文時代のくらし:縄文時代のイラストに色をつける。色塗後、季節はいつですか。 4年社会「昔のくらし」昔のくらしのようす:昔のくらしのようすに色をつける。ハテナを見つけよう。
※ 実は、これも思考の見える化です。色を決めるというのは、高度な思考作業が必要です。
 
42 マンガであらわす  目に見えにくいもの、流れの分かりにくいものをマンガであらわす。
例:4年理科「空気」:ピストンの中で押し縮められた空気はどうなっているか絵を描こう。
  国語「作文領域」:作文に書きたいことを4こまマンガで描いてみよう。
※ 思考の見える化のひとつ。
 
43 製作、創造する   ものづくり。
 例:図工「工作領域」:画用紙、ダンボール、アルミ缶など単一素材を材料に作品を作る。
   2年生活科「秋の自然に親しもう」:秋のお店屋さんをひらこう。
※ 「ものづくり」とは、思考し表現することです。
 
44 模型をつくる  形づくりを通してそのものへの理解を深める。
 例:3年理科「昆虫」:本物そっくりに昆虫を作ろう。
   図工「工作領域」:ダンボールや画用紙で作品をつくろう。
※ 模型を研究しているグループもあります。
 
45 数値で表す   成長を表す度合いを数値で表し、目標の回数を設定する。
 例:体育「縄とび」:8の字跳びが3分間で何回できるか。
   算数「百ます計算」:量の決まった計算問題を何分何秒でこなせるか。
   4年社会「水道」:学校にはじゃ口、便器がいくつあるか。数えてみよう。
※ 数字は意欲付けになります。数字を上手く使える教師は子どもの心理をくすぐることができる教師です。 
 
■F:ゲームやクイズ
46 テンポのよい一問一答   誰もが答えられる簡単な問いを次々と出し集中力を高めていく。
 例:国語「説明文」:「これ」とは何を指していますか。
 算数「単元最初の扉ページ」:「積み木が何個ありますか?何をしていますか?何人いますか」
※ 子どもを乗せるという点で有効です。教室が活性化します。
 
47 クイズ的な問題    知識内容的に難しいもの・量の多いものをクイズで一気に処理する。
 例:4年理科「月と星」:月のクイズをしよう。月には空気がある? 月では体が軽くなる?
   6年社会「江戸時代」:大名行列クイズをしよう。大名行列の持っている意味を教える。
※ 知的に盛り上がります。県名カードを配布しておき、「県名スリーヒントクイズ」をするなど楽しみながら学ぶと、自然と高校入試に必要な知識は身に付いています。
 
48 ストーリー性のある学習ゲーム
  ストーリー性がありゲーム的要素のあるプリントを用意する。
 例:算数「計算単元」:算数アドベンチャー。体育「マラソンカード」怪人を倒して世界の平和を取り戻そう。マスに色を塗っていき、怪人を倒すという設定。
※ RPG(role-playing game)の発想です。楽しみが増えますね。意欲を高めるのに有効です。
 
49 学習ゲーム(1時間単位で独立) 単元の流れとは独立して、学習内容をゲーム形式で学ぶ。
 例:国語「言語のきまり」:ことわざカルタ・部首カルタなど、裏をめくると意味がわかるカルタ。4年算数「角」360°ゲーム:二人交互に三角定規を使い角を作りちょうど360°にしたら勝ち
※ こうしたゲームを、雨の日には休み時間で自由にやってよい雰囲気をつくると、知的な集団が育ちます。
 
50 難しい問題に挑戦する  難問に挑戦させる。
 例:算数「各領域のパズル的な問題」:昼と夜の長さが30分だけ違います。今何時何分ですか。理科「ジャガイモ」:デンプンは葉とイモにあるのに茎にない。茎の中を通らないのか
※ 最後は、やはり課題です。高いレベルの子も育つのは、課題の質です。
□関連ホームページ□
静岡教育サークル「シリウス」http://homepage1.nifty.com/moritake/ 
 

 まんが 織田信長公伝『麒麟の城』〜おじさんの夢 小牧山城〜
 小牧山築城450年を記念して、小牧市が発行したものです。実物を紹介します。
 発行 小牧市  監修 小牧市教育委員会
 問い合わせ 小牧山城450年プロジェクト推進室 TEL 0568−72−2101
 
 

5 論理的思考力を鍛える30の方法 

  ここから https://happylifestyle.com/20617 
 このそれぞれを筆者が説明しています。思考力を考える時に役に立ちます。
1 なぜ論理的思考力が必要なのか。
2 論理的思考力は、本を読むだけでは鍛えられない。
3 学校教育で身についた一問一答の呪縛から解放されること。
4 論理的思考力を鍛える基本。素朴なことに疑問を持って、理由を考える。
5 論理的思考力とは、筋道を立てて考える力。早く結論を出す力ではない。
6 情報が不足していれば、論理的思考も難しい。
7 まず自分で考えるのが基本。安易に相談しようとしない。
8 頭の中だけで考えず、書き出してみる。
9 すぐ解答を確認する癖があると、思考力は鍛えられない。
10 言葉の意味や定義を理解しているか。誤解していないか。
11 話し方が曖昧だと、論理も曖昧になる。
12 視点の数だけ思考が深まる。
13 フレームワークを、論理的思考に生かす。
14 論理的思考に必要なのは、感情ではなく、理性。
15 先入観や思い込みで考えようとしていないか自問する。
16 論理的思考には、情報の整理整頓が欠かせない。きちんと分類して、きれいにまとめる。
17 事実と事実以外を分けて考えるようにする。
18 「収束的思考」と「拡散的思考」を使い分けることで、思考力を鍛える。
19 論理的思考を深める2つの質問。「だから何?」「それはなぜ?」
20 仮説だけで満足しない。検証の手間暇を怠らない。
21 前提や初期設定が間違っていないか。
22 結論から話すだけで、論理的思考力が鍛えられる。
23 「どこかに必ず正解はある」と信じることで、思考力の底力が目覚める。
24 休憩を入れることで、論理的思考が深まることもある。
25 なかなか正解が見つからなくても、諦めない。筋力に限界はあるが、思考力には限界がない。
26 勘を働かせることで、論理的思考の近道を見つけやすくなる。
27 考え抜いて出た結論を、誰かに説明してみる。
28 説得するための客観的データがないときは、経験が役立つ。
29 議論や討論の場は、論理的思考力を鍛えるチャンス。
30 楽しむ気持ちこそ、論理的思考力を鍛える最大のコツ。
 
《 参 考 》教師力アップセミナー 平成28年度講師一覧 
    1月21日(土)  10:00〜15:00     小野田正利

   2月11日(土祝) 10:00〜15:00     山田洋一