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報告者  土 井

 2023年2月9日(木)社楽の会を布袋北学習等供用施設で開催しました 。

参加者(勤務校)は、土井(名古屋芸術大)、高橋先生、伊藤先生、上田先生、安藤先生、栂島先生、加藤先生、鈴木先生(岩倉北小)、松原先生(布袋北小)、土屋先生(門弟山小)、早川先生(布袋小)、安形先生、近藤先生、勝村先生(犬山中)、谷田先生(大口西小)、日佐先生、田村先生(岩倉南部中)、奥村先生、吉田先生(岩倉東小)、田中先生(布袋中)、木本先生(古北公民館)、高木先生先生(犬山北小)、池邑さん、森さんの23名です。

土井の資料を紹介します。

シーズンオフシリーズの紹介
1 「論理的な思考力が育つ学習問題の条件」上越教育大学大学院准教授 榊原範久
2 第15回はプロの授業 何が選ばれた?
3 「アンネの日記はなぜ破られた?」の感想
4 全15回の振り返り
次回は、2月9日(木)18:00 から行います。
 
       
 

シーズンオフシリーズの紹介  今回は高橋先生の授業でした。おもしろかった!


 
1 「論理的な思考力が育つ学習問題の条件」上越教育大学大学院准教授 榊原範久
 『社会科教育2月号』より、別紙で紹介します。
 今後のヒントになり得ます。

2 第15回はプロの授業 何が選ばれた?
  














 
上;1時間目(幼児教育・理科) 下;2時間目(音楽・技術・数学)

3 「アンネの日記はなぜ破られた?」の感想 
 
まず、第一の感想として、授業の内容の面白さ・興味深さと、先生の授業の進め方の凄さに圧倒されました。アンネ・フランクの日記が破られた事件から始まり、それに関連するユダヤやイスラム国、ネオナチなどの世界の大きな動きについても学ぶことができ、1回の授業で膨大な知識を得て溢れそうになりました。全ての内容について、今まではばらばらに考えていたため独立した問題であると捉えていたけれど、今回の授業を受けてそれらの問題をつなげて考えることができました。
 特に、イスラム国について、私は今まで、どうしてそんなことをするのだろう?と批判的な目線でしか捉えていなかったけれど、世界の今までの歴史のせいで彼らのための国が無かったり、彼らの存在を否定されたりしてきたため、彼らも彼らとして生きるために自分たちの主張を掲げて戦っていたのだと学ぶことができました。世界各国が自分たちだけが豊かになるために動いてきたことで、現在の様々な歪みが生まれてしまったと思うので、「少しずつでもみんなが幸せでいられると嬉しいよね」という気もちを世界の多くの人が持ち、それを実践する世の中になってほしいと願っています。その第一歩として、まずは相手のことを知ることから始まると思うので、私自身が様々なことを知り、それを子どもたちに伝えていきたいです。
 全ての学びにおいて、今回の授業のようにつなげて教えることができたら、学習=覚えるものではなく、主体的に吸収していく・身に付いていくものに変わっていくのではないかなと思います。そのためにも、細やかな教材研究をしっかり行い、その授業を経て子どもたちにどんな姿になってほしいかを信念として持ち続けながら工夫した授業を作りたいです。全15回ありがとうございました。
         (2) https://blog.goo.ne.jp/syaraku0812/e/87ce6099c083cc1c98ec4e790d437979
 
4 全15回の振り返り
 
一人紹介します。   一人平均1,911文字

1.ICTの活用方法について
 私は今まで、授業でICTを活用するのはリスクがあると感じていたため、実習では使えませんでした。自分自身がICTを活用した授業を受けた経験は少ない上に、実習で行った小学校でもICTは多用されていませんでした。そのため今回の講義を通して、授業でICTを活用できる場面について多く学ぶことができたので良かったです。特に、導入部分でのICT活用は非常に効率がよく、子どもの興味をひくことができるものが多くあると分かりました。Kahootやパワーポイントをうまく使いながら、子どもの興味をひくことができるような授業構成ができるようにこれからも学びたいです。
2.全員参加型の授業について
 挙手の方法や、発言者の決め方など基本的なところを少し工夫するだけでも参加する児童の割合がかなり多くなることが分かりました。ICTの活用ともつながってきますが、発言者をルーレットで決めることは、常に児童にいつ当たるか分からないという緊張感がはしるためとても有効だと思いました。また、土井先生の授業では「全員立ちましょう」という瞬間や「隣の人と話してみましょう」という時間がとても多く、他ごとを考えたり、ぼーっとしてしまったりする時間がつくられず、自然と全員が授業に集中できると感じました。パワーポイントに書き込む時間をつくったり、発言するタイミングをつくったり、挙手させたり、クイズにしたりなど、活動内容を多く取り入れることが重要だと分かりました。
3.振り返りの方法
 今まで、振り返りは教師が評価するためだけのもので、最後に感想を書いて終わりというイメージでした。しかし、今回の講義ではリアルタイムで振り返りを共有するという方法を知り、私の中の常識が崩れたように感じました。子どもたちがお互いに振り返りを読むことによって新しい視点を知ることができたり、その場で感じたことを気軽に文字に表すことができたりするため多くの利点があると感じました。また、振り返りを分析することによって、子どもの振り返りの中にどんな言葉がよく使われていたのか、何が一番印象に残ったのかということが分かるため、教師の振り返りにも有効であると感じました。
4.模擬授業を通して
 導入部分が工夫されている授業が多く、楽しく模擬授業を受けることができました。設定や授業の構成そのもの、クイズ形式など、自分では思いつかないような工夫がされており、新しい発想をたくさんもらうことができました。印象に残っているのは、裁判の授業です。裁判には色々な役職がいるため、誰がどんな役割なのか理解しがたい内容だと思います。このような授業の時には例や設定が大切であると改めて感じました。また、毎回同じような授業構成では児童が飽きてしまうと思います。そのため、今回の模擬授業で仲間から得た授業案を覚えておき、実際に教師として教壇に立った際には使わせてもらいたいと思いました。
○最後に
 この授業では、今まで大学で受けてきたどの授業よりも実践的な内容が多く学ぶことができたと感じました。社会の授業は、小学生のころから今までずっと苦手意識を持っていました。歴史についての興味が全くなかったため、暗記しようとしてもなかなか頭に入らなかったからです。しかし、このような自分の経験があるからこそ、授業構成や導入の大切さがよく分かりました。特に最後のアンネの日記の授業を聞いた際には、つまらないと感じることなく、自ら意欲的に話を聞いていました。今回の講義の学びを踏まえて、子どもたちの意欲を掻き立てるような授業を目指したいです。また、社会以外の他教科に活かすことができることも多くあったと思うので、他教科での活かし方についても考えていきたいと思います。半年間、ありがとうございました。
 初等社会科教育法 全体振り返り(1)はこのアドレスから
ここから(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)に入れます。
 
以下一部抜粋
(4) 社会科を教えることの楽しさ
 私は、本講義を受ける前までは社会が苦手かつ嫌いな人間であったが、本講義を受けてからは、社会科をもう一回学びたいという思いが出てきた。また、これまでは社会が苦手で嫌いだったため、将来小学校の教員になったときに社会科を教えることに不安しかなかったが、本講義では社会科の内容や教え方を楽しく詳しく学ぶことができたため、不安を払拭することができた。また、社会科への興味が出てきたこともあり、今年の1月からは大河ドラマ「どうする家康」も見るようになった。これまでの私では大河ドラマを見ることは考えられなかったが、社会科への興味が出てきたからこそだと思う。本講義はもう終わってしまったが、個人的に社会科への興味が薄れないようにしたい。そして、自分が楽しく子どもたちに社会科を教えられるような教員になりたい。
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 今回の15回の講義を経て、多くのことを学ぶことが出来た。ここで学習したことのすべてが学校現場で利用することができそうなことばかりで、積極的に取り入れていきたいと感じた。また、学習した事柄の中には、実際の講義の中でも、土井先生が実践されており、土井先生の凄さにも触れることが出来た。自分も土井先生のような子どもたちの興味関心を最大限引き出せるような教師になりたいと感じた。ICTを活用しながら、子どもたちの興味関心を大切にし、全員参加型授業を目指していくことはとても難しいようにも感じていたが、今回の講義で学んだことを一つひとつ実践し、積み重ねていくことで、理想とする授業に近づけるのではないかと考える。今回の講義で学んだことを次回の教育実習から生かしていき、将来教員になった際には、当たり前のようにできるようになりたいと考える。
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 学級運営と授業のつながりについて、普段の小さな工夫で学級の雰囲気や授業の様子が変わってくることを学びました。配布するプリントを渡す際には「はいどうぞ」、受け取る際には「ありがとう」。この1つのやり取りの中に、人と会話することの大切さや感謝を伝えることの大切さが盛り込まれていることに気付き、これが重要であることを学びました。自身がクラスを持った時には、このような指導は取り入れていこうと思います。そして、学級運営の生徒指導の観点では、「平等な指導」と「公平な指導」という話がありました。これは特に印象に残っていて、スポーツを観戦する子どものイラストがとても分かりやすかったです。この2つの指導法は、学習についても同様に言えることだと考えました。授業を行う際に、学級には勉強が得意な子から苦手な子もいるわけだから、それらの子に対して適切な教科指導をしていくことが、先生の役割であると思いました。しかし、分からない子にひたすら手をかけるのではなく、できる子にはもう少し発展的な質問をしてもよいと思いました。この「平等な指導」と「公平な指導」については今後の教育現場で確実に活かしていきたい。そして、授業の発言では、間違いは否定せず1つの考え方として共有し、間違えることが悪いことではないという雰囲気を創り出すことも先生の役割であると思いました。この講義で学んだことは、ほとんどが実際の教育現場とつながっていると感じました。
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 土井先生の授業を受けて、1番凄いと感じたのは提供して下さる情報量の多さです。毎回授業を受けると、この内容が先生の1番好きなところなのかな?というくらい知識量が多く、その内容を深くまで学べていると感じていました。そして、先生が心の底からこれはここが面白い!これのこんなところが好きなんだ!と思っているのが伝わることで、受け手側も嬉しくなってわくわくしながら授業を受けることができるのだと学びました。
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先生の講義を受けてきた中で最も見習いたいと思ったのは、児童生徒に対してとても深い愛を持っていらっしゃるところです。児童生徒1人1人が自分らしい考えを持ち、自分の思いを表現できるようになってほしいという思いをもって、それらを引き出してあげるような授業の工夫がなされているのが本当に素晴らしいと感じました。児童生徒の意見を否定することなく、子どもたち1人1人の存在を心の底から認め、全力で愛し抜く先生になりたいです。
他の振り返りも、見ていただけると幸いです。

次回(574回)は、3月9日(木)18:00~ 布袋北学供です。木本先生の授業です。