8 輪中の中の田圃
 伊勢湾に注ぎ込む直前の長良川下流では、川幅が広がるかわりに川の中に人の住めるような大きな島(洲(ス)と言います。)ができます。そんな島の中の地域を輪中と言い、輪中には水との戦いの中の生活の知恵がいっぱいあります。昭和30年代以降の本格的な河川改修が行われるまでは、揖斐川、長良川、木曽川が出会い、伊勢湾にそそぎ込もうとするここらの輪中地域では本当に水との戦いが大変でした。岐阜県海津町にそれらの記念館(海津町歴史民俗資料館)がありそういった生活の苦労が偲ばれる展示がいっぱいあってお勧めです。

 下の二つの写真は昭和30年頃までは実在した水の中の田圃(堀田という。)を再現したものの写真です。この資料館の入り口にあります。そして実物の写真がこの資料館の中にありますが、水と闘いながら米を作る姿は圧巻です。船に乗って耕しに行き、水の中に飲み込まれていく土地を掻き上げて田圃にとどめるという大変な農作業が実感として感じられます。


 


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