鉄道サ−ビスを立て直します
ヴァ−ジン鉄道のお客さまへ

2000.11.18デイリーエクスプレス頁広告

何と申し上げれば良いでしょう。過去4週間にわたる鉄道の運行状況は私達の誰もが体験したことの無いものでした。私達は200にのぼるスピ−ド制限、戦後最悪の洪水、毎日の時刻表と勤務配置表の書き直しに直面して来ました。

しかし幸いにして最悪の事態は既に脱しつつあります。この実に困難な時にあたってお客さまから頂いた忍耐と寛容に対しお礼を申し上げます。来年一月には通常サ−ビスに戻るべく、毎週20マイル以上のレ−ルが布設されています。

1月の通常サ−ビスに戻るまでの間、運行時間が長くはなりますが、安定した運行のために11月20日から特別の時刻表を取り入れたいと思います。下記の通り、西海岸の主な目的地までは一時間以内の運行となっております。

ロンドンより
バーミンガム1時間毎(ピ−ク時は30分毎)
ストーク経由マンチェスター1時間毎
クルー経由リバプール1時間毎
プレストン/スコットランド2時間毎

横断線は特に洪水の被害を受けておりますが、来週より主要列車では通常運転に近いサ−ビスを開始します。

この困難な時にあたってお客さまが我が社とともにある事をお願いし、社員一同が通常復帰の為にこれからも多大な努力を払うことを誓います。またクリスマス/新年の予約を開始しましたことと、それまでの間可能な限りの列車運行に努力することをお知らせいたします。

社長 クリス・グリーン


何故地下鉄大惨事の危険を侵すのか。

2000.11.18デイリーエクスプレス社説

年間のイタズラ被害が40万ポンドに上るので、客車内の消火器を廃止する、というはなし。


以下略


けちな鉄道会社に6億ポンドの補償要求

2000.11.22タイムズ

ハットフィ−ルド事故後の臨時ダイヤで混雑するラッシュ時の列車

乗客グル−プが昨日発表した所では、ハットフィ−ルド事故後の遅れに対する補償に一日券・週間券利用者を含めるという要求に対して、鉄道会社は「けち」である。先月東海岸幹線で脱線による死亡事故を起こしたGNERは定期券乗客に対し26日までの補償に応じるというもっとも気前の良い発表をした。西海岸と横断線で同じく大きな遅れを引き起こしたヴァ−ジン鉄道は22日間を無料にする。

首都圏の定期券利用者20万人を持つコネックスなど、他の鉄道運行会社では補償内容はまだ決まらず、夜通しの検討が続いている。GNERとヴァ−ジンの補償は鉄道路線会社の「技術力強化の為の」代表人事に続いて発表された。しかし同社の役員会の顔ぶれは変わっておらず、経営の変更は内部の人材による模様。

人事移動は影の鉄道戦略委員会委員長アラステア・モ−トン卿の満足するとこではなく、卿は昨日、鉄道路線会社の新しい代表スティ−ブン・マ−シャル氏に面会し、取締役会の経験不足に対する懸念を表明した。
鉄道旅客会議議長ののアンソニ−・スミス氏はGNERとヴァージンの補償はフェアなものであるが、短期旅客ヘの配慮に欠けていると述べた。「定期券利用者に返金するというのならば、一日券でひどい目に合った人は何故補償を受けられないのだ。」

GNERとヴァージンの乗客の殆どは(長距離列車が主なので)定期券利用者ではなく、補償を受けるには通常の手続によるしかない。遅れを証明できる乗車券を提示出来ない乗客は補償を受けられないとのこと。
年間の定期券代金の約10%を基準にGNERでピーターバラからロンドンまでの定期券利用者は400ポンド、レットフォードからは600ポンドの補償が受けられる人は約1,500人となる。両社の試算では補償総額は約100万ポンド。

ヴァ−ジン鉄道のスポ−クスマンによれば、ハットフィ−ルド事故以前に購入した切符であっても、遅れの予告にもかかわらず列車を利用して遅れに出会った人は補償対象にはならないという。




マ−シャル氏はソ−ン債権事件の立役者

2000.11.22タイムズ

鉄道路線会社の新しい会長に就任したスティ−ブン・マ−シャル氏は、シティの投資家に100万ポンド以上に上る巨額の損害を与えたソーン社債発行の立役者の一人であることが明らかになった。この事実から英国の鉄道網を再建する為の何億ポンドという投資が悲惨な結果をもたらす心配が起こっている。
スティ−ブン・マ−シャル氏は1997年当時ラジオ・レンタル会社であったソ−ン社が社債を公募した際の財務担当重役で、その後同社債は野村グル−プが引き受けるところとなった。社債には資産運用の制限条項がなく、野村がどのような資産運用をしているのかが公開されないので、現在の所同社債は換金不能。


以下略


バイパス建設促進に抗議の声

2000.11.22タイムズ

政府は環境破壊の少ない開発を調査中の報告書の結果が出る前に、新たな道路建設計画をすすめることとなった。政府首脳は「すみやかな進展」を望んでおり、鳴り物入りで登場した「統合交通政策」の前倒しに着手する。
道路建設促進によってデボンとコンワルに通じるA30-A303のホリデールートでもバイパスと2車線化が進められる。キース・ヒル交通相による先週の議会提出資料で明らかになった。大臣によれば「新たな道路は全体として調査結果を踏まえたものになっている。」が、当局者によれば調査全体が終了する前に同時に「いくつかの特定目標を満たすものである。」とのこと。
地方の運動家はダ−トムア、ピ−ク地方など21の特に貴重な自然が方針の変更で脅かされるのではと懸念している。これらの景勝地は全て「渋滞解消の為に鉄道・道路・バス・軽鉄道ならびに徒歩と自転車を服務全ての交通モ−ド」を動員するという「マルチモ−ド調査」の対象となっている。
7月にジョン・プレスコット副首相の発表した「交通20101計画」で政府は「特定の政策の選択は「マルチモ−ド調査」の結果に基づく、と公約していた。
計画の発表後、副首相を補佐するマクドナルド卿は交通選択委員会に調査の全ての部分を「我々は強行したり転換することはない。」と確約していた。
英国田園保護会議はヒル大臣の発表を公約の「まやかしであり、なし崩しの道路建設だ。」としている。
21世紀マルチモ−ド調査は全国のボトルネック解消の為の道路建設によって前倒されることとなった。これらにはM6に接続するバ−ミンガム北部環状線、東部ミッドランドのM1、ロンドンから南西部と南ウェルズを結ぶものが含まれる。ロンドン周辺、マンチェスター、リーズ、バーミンガム、ニューキャッスルとヘイスティングスへ向かう幹線のケンブリッジ・ハンティンドン間、ノッティンガムシャーのA453も調査対象となっている。
調査の主体は特に渋滞がひどいA30-A303であり、英国田園保護会議は提案ル−トのいくつかの部分は代替ル−トの検討無しに進められるのではないかと心配している。
幹線道路、高速道路を管理する国道同局では既に道路の企画から竣工までを5年以内で実現するよう計画している。