平成14年度 いのちの学習年間計画
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1年生〜2年生
学年
主 題
内 容
1
ふしぎなレンズで見てみたら(学級活動)
いのちの始まりには,父と母の両方の「いのちのもと」が必要であることを,ふしぎレンズによる性器の探検で知る。
さぁ,どうしょう!「ゆうかいへん」(学級活動)
知らない人から声をかけられたとき,どうやって身を守るかをロールプレイで学ぶ。
2
うれしいな,たんじょうび(学級活動)
お誕生日会の設定で,生まれた頃の自分たちのようすを写真と親からのエピソードで知り,大切な自分を感じ取る。
3年生
(1)対人関係スキルに焦点をおいて,ロールプレイを取り入れながら,コミュニケーションには言語的要素と非言語的要素があることや話し手と聞き手の双方向のプロセスがあることを理解して,実践する能力を育てる。
(2)対人関係スキルを学ぶ基本として,自己肯定感と友達への肯定感をエンカウンターのエクササイズを用いて学ぶ。
主 題
内 容
さぁ,どうしよう!電話編
(総合的な学習)誘拐やいたずら目的の電話や個人情報収集のための悪質な電話の犠牲にならないためのスキルの獲得を目的にロールプレイを取り入れて実習する。
勇気を持って,NO!といおう
(総合的な学習)安心・自由・自信が奪われそうな時は,勇気を持ってNO!ということが自分の心と体を守ることであるという学習。すこやかママクラブのお母さん先生の寸劇と子供たちのロールプレイを取り入れて行う。
私のおねがい
(総合的な学習)アサーティブトレーニングに関する内容。相手の立場を傷つけずに,こちらの要求(お願い)を伝える学習。ワークシートとロールプレイを取り入れて学習する。
しずかちゃんになろう
(総合的な学習)アサーティブトレーニングに関する内容。相手の立場を傷つけずに,こちらの要求(断る・意見を言う)を伝える学習。ワークシートとロールプレイを取り入れて学習する。
4年生 (学年テーマ かがやけみんなの命) 健康領域テーマ 自分さがしの旅へ(2分の1成人式)
(1) 10歳になった自分を,自分の誕生と生,二次性徴の入り口の視点からみつめ,「大切な自分」を感じ取る。(セルフエスティームの育成)
(2) 次の10年先への自分の夢を持ち,意欲を持って生きていこうとする気持ちを高める。
バリアフリー社会をつくろう! (1)目の不自由な人が公衆電話を使うためにどんな工夫がしてあるのかを考えながら,バリアフリーについて考える。 出会い・思春期のからだ
体と心が変わり始めるこの時期に,それぞれが違う成長の仕方をしていることを理解する。
保健学習
すくすく育て
私のからだ
(全4時間)(1)わたしの体 これまでとこれから(2時間)
(2)すくすく育て わたしの体
(3)大人に近づくわたしの体カえる君のたからもの
=みんなちがってみんないい!!=
なにもいいところがないと思っていたかカえる君が,旅でであった友達から自分の中のたからものをたくさん見つけるという絵本をとおして,みんな,ちがってみんないい。そして,一人一人がだれでもすてきな宝物を持っていることに気づく。
いいとこさがし
エンカウンターエクササイズを通して,友達と自分自身に対してのプラス感情を高める。
おなかの中にいたころ
おなかの赤ちゃんの成長について,自分達がイメージしている子宮内のようすを意見交換しながら,その神秘性に気づく。
おうちの方からのメッセージを読み,ひとりひとりが大切いのちをもっていることに気づく。10歳という大切な節目に,保護者とともに10年間を振り返り次の10年間への夢を語合う。 準備
押入れの中の自分さがし
私の誕生エピソード・成長エピソードのまとめ
私の夢
招待状づくり(コンピュータ)
家族への感謝状づくり(コンピュータ)
歌の練習(音楽)2分の1成人式(2時間)
5年生 =GO!GO!GOBOプロジェクト=「GO!GO!GOBOプロジェクト=山名のごぼうCM制作に挑戦=」
○山名の特産「ごぼう」の栽培体験をとおして,地域の人とのふれあいやごぼうづくりにかけるプロの知恵を学ぶ。(体験活動)
○山名のごぼうをもっと知ってもらうためのCMや広告製作に挑戦する。
○5年生のメインプロジェクトへの健康領域からのかかわり
メディアリテラシー教育の必要性
ある調査によると,子どもたちがテレビやインターネットなどあらゆるメディアに触れる時間は,
年間900時間に達すると言われる。子どもたちは,学校の外で,テレビを中心とした電子メディアに
ふれている。そしてその影響力は意識・無意識に関わらず,絶大なものがあるということはもはや周
知の事実と言える。こうした現象は,メリットもデメリットもある。
逆に,「学校は活字メディアを中心とした施設である」(※メディアリテラシー=マスメディアを読み解く= リベルタ出
版)といわれる。われわれの世代を振り返ってみても,「文章や文字の読み方,書き方,読解については長時間にわ
たって教育されてきた。だが,映像についてはどうだっただろう?マンガからテレビのアニメ,劇画など,多感な時代に
情報として吸収した映像は量で測ることができなほどだった。しかし,あなたはその映像の読み方,読み取り方をどの程
度意識してきただろう?見るという行為は,人間の五感のひとつである。にもかかわらず,視覚や映像についての教育
に関してじっくり考える時間をだれも持たなかった。特にテレビが出現してからは,受身一方でなんとなくニュースやドラ
マ,CMを見るだけで育ってきたのではないだろうか。…」
(※「ビジュアルイメージの読み方 写真のワナ」 新藤健一 情報センター出版局)
これからの情報化社会を生きる子どもたちには,主体的にメディアと関わる力が必要となってくる。それは,単に,ハ
ードとしてのメディア機器を使いこなすテクニックだけではなく,映像をはじめとするメディアからの情報を読み取る学習
,すなわちメディアリテラシー学習が必要となのである。新学習指導要領による新しい教科書でも,メディアリテラシー
に関する内容が,国語や社会科を中心に扱われている。
健康領域とメディアのかかわり
平成12年度より5年生の健康領域で,メディアリテラシー学習「メディアと健康」について取り組ん
できた。メディアからの情報が,健康観・性意識・生命尊重にたいする価値観,人権や福祉についての
意識,さらにはジェンダーに関する意識に大きな影響を与えていることは,昨今の青少年問題や子ども
たちの生活の変化からも伺えるところである。
一般的に考えられることとして,いくつかを具体的にあげてみる。
@ 青少年の暴力に対する感覚が鈍化している。…TVゲームや暴力シーン
A 性の商品化をあおるような大人顔負けの記事が,ローティーン向け雑誌にも掲載されている。しかも大変よく売れている。…性体験があって当たり前,とあおっていて,そうでなければ遅れているのだ子どもたちが思ってしまう。
B ≪痩身願望≫≪痩身絶対主義≫≪「痩身信仰≫がメディアミックスによって子どもたちや思春期の子どもたちに,植え付けられている傾向がある。(かなり強い)
C お酒やタバコといった未成年にとって有害なものが,子どもたちの目に触れる形で「カッコよく」宣伝されている,または,人気タレントがドラマで,カッコよくすってみせる。子どもたちの中に無意識のうちに「かっこいい」というイメージが出来上がる危険性。
D 子どもたちのおやつの選択や食生活が,メディアからの一方的な情報によって影響されていることが多いこと。
E アニメやドラマなどの暴力シーンや殺人シーン,あるいは何度でも生きかえるヒーローなど,生命に対する感覚が知らず知らずのうちに鈍化する。(生命を軽視する)
F メディアからの情報によって扇動され,人権侵害を起こしてしまう可能性があること。(たとえば松本サリン事件や薬害エイズ患者の差別など)
G メディアの二重拘束…たとえば,世界の飢餓を救おう,という番組の一方で大食い競争等の番組をする。その二重拘束。子どもたちは混乱する。
H なによりも,親自身が,メディアからの情報を鵜呑みにしている傾向があり,それが子育てにも影響している。
※こうした視点から,健康領域の課題はメディアとの関わりなしに学ぶことは,できなくなってきて
いると考える。また,単なるメディア批判に終わる学習内容やメディアからの切り離しを考える指導で
はなく,その特性をよく知り,学び,主体的に付き合える力を育てていきたい。
GO!GO!GOBOプロジェクト(メディアリテラシー学習)における健康領域計画
メディアから発信される健康情報を読み取ろう。(3時間) タバコを題材に,キャッチコピーづくり・タバコの広告分析などを行う。活動を通して,メディアには発信者の意図があること,同じ商品でも立場が違うとまったく違ったものになることなどを学ぶ。また,広告と実害のギャップ,タバコ広告や分煙への取り組みの国際比較などを行う。
タバコにかかわらず,メディアからの健康に関する情報に対して,主体的にかかわるための視点を養う。
発展的学習として町長さんに,分煙への取り組みを子どもたちの立場から訴える。
「さぁ,どうしよう!
携帯電話編 」
中学校の先生をお招きして,携帯電話がこれまでにない新しいメディアであること,それによって,当初に予想できなかった事件やトラブルが,身近でも起きていることを学習する。 昨年度の5年生が作成した「山名っ子が提案するケータイ電話マニュアル」を発信する方法を考える。 「さぁ,どうしよう!
インターネット編」
インターネットにひそむ危険を,ムービーアニメを使用して,学習する。個人情報が流れていく仕組みやネット上で他の人がいやがる書きこみがマナー違反であることを学ぶ。
6年生 からだとかしこくつきあおう
○食・いのちと性・薬物の3つから,自分の課題を見つけ,自分の生活と現代社会の健康問題について考え,「心と体の
主人公」としての自分の生活のしかたの方向性をつかむ。
6年生 総合 課題見つけのための健康学習
薬物乱用防止 分煙社会の主人公になろう
≪4月23日≫
従来の喫煙防止の授業にありがちなタバコの害の列挙ではなく,あえて,日本のタバコ社会に目を向け,「自分がタバコ」を吸うかどうかではなく,分煙社会を作っていくのは自分たちであるという意識を作ることに重点をおく。
これって,なんのCM?
≪4月30日≫
広告を見て,タバコの広告が,タバコの実際の害とはちがうイメージで作られていることを知る。日本では警告文が遅れていることから,自分たちで警告文を作成してみる。
酒・タバコ・薬物
≪5月16日≫
日本学校保健会作成のビデオを視聴し,酒・タバコ・シンナー・麻薬についての科学的な知識を得る。
愛知県警薬物乱用防止教室
≪5月28日≫愛知県警キャラバンカーを招いての学習。少年犯罪や薬物等の現状や恐ろしさについて,警察官から話を聞く。また,キャラバンカーで資料をみて学ぶ。
エイズ
ミクロの戦士
≪5月7日≫
私たちの体の中には,人知れず働くミクロの戦士がいる!!人間の免疫機能について科学的知識を学ぶ。
フレンズ
≪5月 9日≫
ライアンホワイト君の闘病生活を通して,エイズについての基本的な知識と人権について考える。
砂時計の中で生きる
≪5月10日≫
3つのエイズパニック事件をマスコミがどう報道したか,それによって,薬害エイズの患者はどうなったのか?をとりあげ,エイズ問題とメディアのあり方について考える。
生と性
≪3月7日≫
自分の命のもととなった卵子がいつから存在していたのか。受精後着床した受精卵が自らの力で胎盤とへその緒を作り出していくことを学び,生まれてきたことのすばらしさ・生きている自分のすばらしさを感じ取り,「次のいのちへつなぐ自分」であることを感じ取る。
≪5月24日≫
講師に岐阜大学 近藤真庸先生を招き,「脳死」についてかんがえる。この授業をとおして,生命そのものについて考える。
≪11月 20日≫
がん治療の最前線で,患者の生と死を見つめてきた,愛知みずほ大学教授 横山道代先生をお迎えして,「死」を通して,生きることを考える。(学校保健委員会として実施) ぼくたちのセルフディフェンス
≪6月3日≫
性被害にあわないために心がけることや被害にあいそうになったりした時の対応のしかたや,必ず大人に相談することなどをすこやかママクラブの寸劇とロールプレイで学ぶ。
食
薬でジュースを作ろうろ
≪6月 27日≫
果汁を使わずに,薬品だけでジュースを作る実験を通して,添加物についての学習を深める。(栄養士)
ABURAがいっぱい
≪ 月 日≫
おやつに含まれる油分の量の測定・塩分計,糖度計を用いた実験を通して,自分なりのおやつの選び方を考える。(栄養士)
≪7月5日≫
第1回学校保健委員会で,ジュース派VSお茶派に分かれて討論会を行う。討論から,保護者やPTA・校医さんも交えてジュースやお茶の飲み方を考える。
※(討論のための指導 4時間 担任・養護教諭)