大島教授の[暖蘭亭日記][99年5月9日〜 5月12日] [CONTENTS]

1999年5月9日日曜日 晴れ後曇。
 箱根から帰ると、Read Ireland から荷物がついていた。ゲーリックの辞書は後で気がついたとおり、すでに持っていたガーリックのもの。もう一冊の THE CULTURAL TRADITIONS DICTIONARY by Gary Law はすばらしい本。薄くて、ノーザン・アイルランドの文化が対象になっているが、そのためにむしろプロテスタントの文化にも目配りが行届いていて、バランスがとれている。南で作られたらこうなったかどうか。項目数は少ないが、まさに精選、記述も簡潔。
 10時前、プランクトン・I君よりファックス。何かと思ったら、リアム・オ・メーンリの沖縄公演に際し、沖縄新聞に原稿を書けとのこと。テーマが沖縄音楽とアイルランド音楽の共通点についてというのは荷が重い。
 音友・Kさんから入っていた問合せの件につき、返事のメールを書いて送る。留守電にも入っていた。
 『春秋』5月号。前島誠氏の「ユダヤ教の教育原理」はすこぶる面白い。しかし、こういう考え方をする人びとが、なぜこと対アラブとなると硬直した反応を示すのか。
1999年5月10日月曜日 曇。朝のうちは暑い。

○Robert Cray TAKE YOUR SHOES OFF; Rykodisc, 1999
 最後の2曲は良い。それ以外は例によって、悪くはないのだがぴんと来ないというやつ。手先でやっている、というと酷だろう。本人は真面目に懸命にやっている。しかし音楽としての「実」は感じられないのだ。例えば Jo-Ann Kelly が、技術的には遥かに未熟といえるものであるにもかかわらず、音楽としての真実味、いわば「魂の叫び」が聞えるのだ。その点でクレィの音楽からはこれがおれの魂の叫びだという響きが聞えてこない。
 いやそれもまた言過ぎかもしれない。もう少し正確に言うと本人がこれがおれの魂だと歌っているところと、こちらがこの人の魂の叫びだと聞える部分がずれている、ということだろうか。
 多分真面目すぎるのではないか。くだけた部分、笑って一発冗談かましながら、手は凄いフレーズを弾いている、そういう感じがない。
 最後の曲は見事な音楽だと聞えたが、それは主人公の歌やギターよりも、バンドが延々と繰返す、がーんというリフともいえないようなアクセントの効果が大きいように思う。

 5時半頃か、目が覚めてしまい、あとは眠れず。しばらく転々として仕方なく起きてしまうと6時40分。子供たちはさすがになかなか起きない。それでも朝食は早めにすませ、元気に出てゆく。
 家庭訪問を口実に久しぶりに掃除。湯沸かし器の水を補給。
 朝一番でタムボリンに注文のメールを送る。10時半前、郵便局本局に架電、タムボリンからの荷物を毛利台の郵便局に回してもらう。
 昼前、ホーガンのゲラ、宅急便にて到着。
 昼食は目玉焼きを作り、ハムでご飯。野菜代わりに甘夏。
 1時過ぎ、郵便屋が来た気配に外に出るとちょうどHの担任のR先生が階段を上がってくる。お上がりになりますかと聞くとでは10分ほどといってリビングで話す。まだひと月で良くわかりませんが、と前置きして、なかなか面白い子だ、これから良い面が出てきて、クラスを面白くしてくれるのではないかと期待している。体育は苦手なようです。
 学校はうるさくないですかと訊くので、運動会の前に多少体育館から聞えるぐらいです、と答える。
 そのあと、地図のコピーに行き、もどって音友本用に都市と地域名を指定する。控えも作る。そのまま、手紙を添えて手紙に作り、もう一度郵便局まで出かけて投函。後でメールも出す。
 午後、あがったさんから電話。20日、13時、東海道線・山崎の駅の改札で待合せ。夜、インターネットで時刻表を調べる。出発駅と到着駅、日付と時刻を入れると乗り次を全部計算して出してくれるサイトがある。
 プランクトンからニーヴ・パースンズのCMのテープと資料。ありがたい。早速聞く。ダビングの機械がひどく、音が悪いが、まあ仕方がない。
 午後から『バビロン』。
 夜、あちこちメール。
 11時ごろ、柴犬を終らせて1400にバックアップをとろうとしたら、途中でハングする。1400もハングしているので強制再起動したら、一度自動的にまた再起動した後、今度はHDを認識しなくなってしまった。割込みスイッチで一度パワーを落とし、スイッチを入れてもだめ。外付HDから起動しようとしたら、こちらも内臓HDを認識しない。これがいわゆる「クラッシュ」か。初めての体験なり。一応バックアップはとってあるつもりなので、大きな支障はないはず。このままHDがおしゃかになっていると、少々困る。
1999年5月11日火曜日 曇りのち雷雨。
 昼前から黒雲が広がり、1時半過ぎ、ついに大粒の雨が叩きつけてくる。1時間ほどでほぼ止む。気温下がる。かなり涼しい。
 朝から1400。CD-ROMからの起動でも症状変わらず。仕方がないので外付で起動し、iMac につなげてバックアップだけでもする。ところがイーサーネット・カードのドライバが入っておらず、往生。いろいろ探して、結局ダウンロードのバックアップ・ディスクに見つかる。その後で iMac のユーザーの名前が違っていてつながらず。これまた往生。それでも最終的には無事つながり、iMac のデータをバックアップする。
 ここまでで1時近くなる。
 途中、ラオックスに架電。これこれこうだというとやはり修理に出す他ないと言うので持って行くことにする。
 プランクトンに架電。I君がいて、ニーヴ・パースンズの資料の例を言う。Kさんは午後だと言うので3時半頃架電。ファックスをもらった沖縄の新聞の件。結局引受ける。マレードとダーモットが正式に結婚するそうだ。よかったよかった。
 1時前に家を出て、吉本家で昼食。葱・味玉ラーメン。信託で自動車税を納付。すぐとってかえす。
 2時半頃、Mの担任K先生、家庭訪問。問題もなく、こちらも特になく、スケジュールが遅れていることもあったのか短時間で帰る。昨年PTAの推薦委員をされていたそうで、そちらの話になる。
 Good Book Guideを見て、Amazon.uk に行き、Good Book Guideに出ていた本、割引になっていたウィリアム・トレヴァーの短篇全集など注文。Good Book Guideにも2冊、注文を出すことにする。こちらはスラングの辞書。
 夜は、ホーガンのゲラ。
1999年5月12日水曜日 晴れ、暖。暑いくらい。
 朝食はハム・トースト、トマト。
 PTA運営委員会打合わせ。10時から校長室。11時半少し過ぎに終り。あとは書類の印刷等の雑用ということで解放される。男に雑用をやらせるのは習慣にないらしい。こちらも仕事のある身、ありがたく引取る。
 打合わせに出る前に郵便局に走って、ゼアミとシマンテックに送金。タムボリンの荷物を受取る。
 打合せから帰ると木村さんから留守電。架電。昨日ファックスで来た台割の件。その後でメールをダウンロード。
 昼食は鴨ハンバーグとご飯、朝のトマトの残り、甘夏。鴨ハンバーグは焼いてから冷凍にしたものを熱湯でもどすのだが、今ひとつ切れ味に欠ける。やはりフライパンでしっかり焼かないとうまくない。
 ラオックスに架電。PowerBookを修理に持ってゆくのにG3カードははずした方が良いことを確認。電源コードも不要。
 メールのニュースを見て、アップルのファックス・サーヴィスに電話、8.6の申込書をファックスで引出す。午後、必要事項を記入し、ファックス。用紙が詰ってしまうが、ファックスそのものは送れたらしい。
 3時前に出かけてラオックスにPowerBookを預ける。念のためフロッピー・ディスク・ドライヴも持っていったが、それは不要ということになる。 その後、メールを書いて送る。
 タムボリンからの荷物はまず Radio ballads の8枚が目玉。矢も楯もたまらず、一枚目の THE BALLAD OF JOHN AXON の頭だけ聞く。音楽が斬新。
 Owen Hand の2枚のアルバムの復刻は嬉しい。"My Donald" の作者としてしか知らない。ACOUSTIC ROUTES の中でギターの名手として名前が上がっていた。
 John Wesley Harding の TRAD ARR JONES は選曲が後期に偏っているのが嬉しい。もっとも前のものを聞いていないのかもしれない。
 夕食は鰺のフライ、紫蘇の葉付き、小松菜の煮浸し、和布とあぶらげの味噌汁、キウイ・フルーツ。
 寝る直前、ホーガンのゲラ。
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