大島教授の[暖蘭亭日記][99年5月21日〜 5月24日] [CONTENTS]

1999年5月21日金曜日 晴れ。空気は乾燥しているので、気温は高いが、さわやか。
 朝一でまずホーガンのゲラ。
 その後、茫然と『ファースト・レンズマン』など読み、それから昨日の日記をつける。
 昼からはメアリ・ストーントンのライナー。今回は関連情報の充実がメイン。5時すぎまでかかって終らせる。
 5時すぎ、スキャナ到着。
 朝食はハム・トースト。レタスのサラダ。
 昼食はご飯を炊き、餃子とザーサイとカツオ節。キャベツの味噌汁を作る。
 夕方、さっそくスキャナ用ソフトをインストール、接続する。ところが電源を入れると、自己診断を2回する。それがまずおかしかったが、その後、試しにスキャンしてみようとすると、スキャナの中の光学装置がかたかたと鳴ってぶるぶる震えるだけで動かず、そのうち、エラー・メッセージが出る。
 夕食はご飯、豚肉舞茸、卵と葱のスープ。
 10時半頃、中山さんから電話。1時半まで長話。。
1999年5月22日土曜日 晴れのち曇り。気温は高いが湿度が低く、さわやか。
 7時半頃、子供たちが起き出し、目が覚める。
 午前中はホーガンのゲラ。明日で終る予定。
 昼食は釜揚げうどん、茹で卵、グリーン・アスパラ。
 アップルから MacOS 8.6 Updater CD-ROM 到着。昼食後、バックアップをとってからアップデートを施す。5、6分ですんでしまう。表面的には動作がきびきびして、そこはかとない安定感が出ている。あとは WXG だけだ。ついでにマイクロテックのサイトに行くと、ScanSuit の新版があったのでダウンロード、インストール。これで多少変わるかどうか、やってみたが、変化なし。Jedit は使用メモリを増やしてみたら、多少改善。落ちるかわりにはじめて見るアラートが出る。夜、メールを送り、WXG の掲示板に行く。新版を上げたという告知があったので、さっそくダウンロード。メモリ・リークが多少改善されたそうな。
 CDは William Jackson の LAND OF LIGHT。これはスコットランドの新しい「国歌」のコンテストで優勝したものの由で、オリジナル、インスト、コーラス、ガーリックと四つの版が入っている。シンガーはメアリ・マッギネス。後はジャクスンの最近のものから選んだベスト。曲そのものは何ということもない、まあ、こんなもんでしょ。ジャクスンのどちらかというとクラシカル志向の曲を集めた感じ。
 夕食は浅利の炊き込みご飯、豆腐とあぶらげの味噌汁、飲茶セット、キャベツ和布。
 八木義徳『文章教室』読了。文章を読むときの目のつけ所、感じ方を適確に教えてくれるものだが、それ以上に極上のアンソロジーの趣もある。引用先として選ばれた個々の作品の勘所が示されているから、当の作品を読んだ気になる。オリジナルにあたってから再読すれば、得るところは大きいはずだ。取り上げられた作品は「文学」を目指して書かれたものが多い。ストーリーよりもそこに表現された感情をはじめとする精神や文章を通して表現された宇宙の機微を伝えようとするもの。読む方にも読解力が求められる。漫然と読んで楽しめるものではない。ただ、本当によい文章とは、漫然と読んでもそれなりに快感を感じ、読込めばそれだけ見返りがだんだん大きくなってくる、そういうものだろう。ここにもそうした文章は多い。著者の説明なしに読んでも面白いが、著者のコメントを見て読直すとなるほどとうなる。
 文学を志していない、つまり文学で飯を食おうと考えていない人間にここまでの読解力を求めるのは、こんにちでは少々的外れでもある。一方でここまでの読解力を備えることは、おそらく他の方面での理解力の強化にもつながるだろう。たとえば日々のニュースに使われる文章や言葉にこめられた意味の把握だ。権力や権益を握る人間の言葉から、何をかれらは守ろうとしているのか、つかむ能力の強化でもある。
1999年5月23日日曜日 晴れのち曇り。
 子供たちは7時ぐらいに起きたらしい。騒ぐので出ていくと8時15分。もう一度寝直し、起きたのは10時。
 午前中はうだうだ。子供たちは外に出てゆき、1時ごろ食事に呼びに行くと、Hは完全に自転車に乗れるようになっていた。
 昼食をはさんでホーガンのゲラ。その後、著者に問い合わせたので残していたものをかたづけ、それでも不明のものをもう一度著者にメール。
 仕事のメールはラティーナに一本。アイリーン・アイヴァースのインタヴューの件。
 タムボリンから荷物。
 新聞の書評欄に『リーダーズ英和辞典』第2版の書評。やはり買うことにしよう。
 夕方から『バビロン』。夜までかかってノルマ達成。
 夕食は昼間の残りの小松菜煮浸しに、肉まん3個、あんまん1個。
1999年5月24日月曜日 雨。
 10時半頃、東京創元社・Yさんから電話。ホーガンのゲラ、今日取りに来るとのこと。

○David Hughes THE FAIRPORT TOUR; The Folk Corporation, 1998
 1998年2月から3月にかけてのフェアポートのツアーに同行したヒューズの日記。このツアー中に録音したライヴのCDが付録についている。10曲入り。一一曲はフェアポートをバックにしたタンゴ。一曲はリック・サンダースがサポートしている。あとは本人のソロ。ACTIVE IN THE PARISH と 50 YARDS からの曲が大部分のようだが、演奏はやはり活き活きしていて格別の出来。もっとちゃんとライヴを出してほしい。
 2時半、時間ぴったりにYさん到着。仕事の話はあとでちょろちょろしただけで、もっぱら音楽の話、ロンドンの話、Macの話。6時半前、帰られる。
 子供たち4時半に帰宅。その直後K帰宅。KがHを皮膚科に連れてゆく。ウィルス性の疣。漢方薬でウィルスを散らすのだそうだ。どうしても治らないと液体窒素で凍らせて切除。日常的には爪でひっかくな。しばらく一日三回の薬を欠かせない。
 Linkclub のニュースを見て、Reaper というコンパネを入れてみる。機能拡張などのメモリも増やすもの。が、どうもそれ以後、Jedit が落ちるようになり、はずす。リンククラブからのメールで、スキャナの不具合は他でも出ているらしい。メーカー対応とのこと。
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