大島教授の[暖蘭亭日記][1999年11月11日木曜日〜 11月20日] [CONTENTS]

1999年11月11日木曜日 晴れ。日中は暖かい。

 朝食は鰺の開き、白菜の味噌汁、南瓜の煮付け、ご飯、海苔。
 昼食は冷凍餃子を焼き、朝の残りの味噌汁と南瓜、ご飯、海苔。
 朝食後、CD-ROMプレーヤーやスキャナ、コード、マニュアル類、外箱、フロッピーディスクなど運びだす。CD-ROMプレーヤーとスキャナの外箱が見当たらない。
 『超日記』新版をダウンロード。データを移し、今書きこんでいる。カレンダーと日付の連動は気持ちいい。

○La Bottine Souriante EN SPECTACLE; Musicor, 1996
 どうもちゃんと聞いた覚えがなく、あらためて聴直す。大傑作。フレンチをベースに、カナダの移民文化がもろともにぶち込まれている。時に見せるジャズの風味、特にブラス・セクションの、スケールの大きな吹きっぷりが、アイリッシュやフレンチ・カナディアンの小刻みな変化と対照的で、面白い効果をあげている。バンドとしてのまとまり、個々の能力の高さ、文句なく、今世界最先端のバンドだろう。

 昼食後、少しだけ仕事をしてから、2時に小学校。PTA役員打合せ。23日の自然観察会の役割分担等。3時半に終らせてもらい、家にもどる。4時過ぎ、Sさん、来宅。PowerBook1400を譲るため。6時過ぎまで、1400や周辺機器の説明。ダブったCDもだいぶあげる。結構な荷物になり、駅まで送る。
 夜はメールの作成と送付、チェック。試しに夕食後、バッテリーだけで動かしている。14個のソフトを立ちあげ、ニフティ巡回、メールのチェック、Sherlock によるインターネット検索などしていると、現在残り約3割。だいたい四時間ぐらい動かしているだろうか。そのあと、最後にまた仕事。
 夜、Mさんから『ラティーナ』向け、今年のベスト・アルバム選出の依頼状がファックスで来る。
1999年11月12日金曜日 曇りのち雨。

 朝食はカマスの干物、葱の味噌汁、菠薐草の胡麻和え、ご飯、ゆかり。
 食器を洗い、洗濯物を干し、トイレに行き、CD2枚聴いてから家を出る。おかげで夕飯用にご飯をしかけるのを忘れ、生協の箱を出すのも忘れる。

○Niall Vallely BEYOND WORDS; Beyond, 1999
 ノモスのコンサティーナ奏者のソロ。すばらしいアルバム。楽器としてのコンサティーナの地平を広げるとともに、伝統音楽の表現の幅も広げている。高度のテクニックに接するスリルと音楽の核心を感得させてくれる。拍手。

○Mairin Fahy MAIRIN; A.M.CD, 1999
 リールタイムのフィドラーで、今年春の『リヴァーダンス』の来日公演でフィドルを披露したモーリンのソロ・デビュー。3曲歌も歌う。のざきさんも言っていたが、正直大したことはない。では悪いかといえば、これがまた悪くもない。甘いといえば甘いが、嫌らしい甘さではない。多分土台がしっかりしているのだろう。うるさいことを言わず、無心に聞けば、結構気持ちよいのだ。『リヴァーダンス』で彼女の生演奏(決まった曲だとしても)やアイルランドの伝統音楽に初めて接した人には良いフォローアップになるだろう。

 有隣堂で『ルバイヤート』(岩波文庫)、「グイン・サーガ」最新刊を買う。まっすぐ地下鉄・半蔵門まで行き、Hさんの会社まで歩く。天皇在位十年記念行事があるので、いたるところ警官だらけ。Hさんに原稿を入れたフロッピーを渡し、しばし雑談。近くの「秋本」へ鰻を食べに行く。そのあと、お茶。3時に別れる。雨落ちはじめる。新宿に出て、南口の「サクラヤ」で、時計用の電池、CDクリーナー、CDプレーヤー用のポーチを買う。ロマンスカーで帰る。厚木は雨。かなり激しい。7時過ぎには止む。帰宅5時。
 夕食は牛肉、ピーマン、筍、葱の中華風炒め、かき卵スープ、朝の残りの菠薐草、ご飯。
 夕食後、iMac のCD-ROMプレーヤーにクリーナーをかけてみるが、やはりだめ。
1999年11月13日土曜日 晴れ。暖。

 9時起床。子どもたちは早朝から騒いでいる。

○Wes Montgomery FULL HOUSE; Riverside/ビクター, 1962/1999
 何も言うことなし。ただ、ひたれる。ジャズのギターはどうもきれいきれいな感じがしていたが、これは聞ける。

○Fairport Convention CROPREDY 98; Woodworm, 1999
 言わずと知れた昨年のクロップレディのライヴ。毎年出してくれればいいのに。ここでのゲストはクリス・ホワイルとデイヴ・カズンズ。カズンズはかつてウィロビーと作ったプライベート・レーベル盤は好きだが、ここではちょっと歌うたいとしての弱さが目立つ。クリス・ホワイルやサイモン・ニコルといった強者が傍らにいるからかも。リック・サンダースのフィドラーぶり、クリス・レスリィのマンドリンとフィドル。若手とベテランがうまく噛合って、バンドとしては今が黄金時代かもしれない。歴史的な業績は別として。

 MacOS9のディスク、新潮社からカレンダー類。
 RAMdisk を作り、標準辞書(10メガ!)をそちらに置くようにしてみた。すると「取りこぼし」はなくなったようだ。やはりHDへのアクセスの問題だったらしい。MacOS9のインストールに手間取る。一応今日曜日の午前0時半で、一通り設定ができた。WXGによる入力もまずまず。今これを書いているところだが、8.6の時よりもスムーズな入力ができるような気がする。インストールの躓きの第一は、CD-ROMからの立上げがうまくいかなかったこと。デスクトップが現われ、メニューバーの時計が出たところで起動プロセスが止まってしまう。電話線もイーサネットもUSBも全部はずし、一度システムを終了してから再度立上げると無事立ちあがる。インストールそのものは新規インストールで問題なかったが、インターネット設定アシスタントで、つなぐ経由をモデムにすると、リモートアクセスのファイルがないという。Finder で確認すると Open Transport もリモートアクセスもちゃんと入っている。それからあれこれやってもうまくいかない。CD-ROMの回転音もやけに大きくなって不気味になる。仕方がないのでバックアップをとってから、iBook のHDを初期化・パーティションを切り、まず付属のCD-ROMでデフォルト状態に復帰。その後、9の新規インストールをする。ここで、リストアする際、各々のパーティションごとに初期化してリストアできたのだった。それでもやはりリモートアクセス用のファイルが足りないと言われるので、再度9のディスクからリモートアクセス関係だけをインストールしなおす。すると今度はうまくいく。もっとも、ネットワーク・ブラウザを使おうとしたら「SLP Plugin」がないと言われるが、確かめるとちゃんとある。ただ、ファイル名が「SLPPlugin」となっている。ひょっとして単純なバグか。とまれ、CD-ROMから立上げる時は、繋がっているものは全部はずすことと、リモートアクセス関係(インストーラでパッケージになっている)を再度インストールしなおすことさえ気をつければ、後は簡単にインストールはできる。

 そのあとで若干トラぶったのは FinderPop 。はじめ、意図しない時に動いてしまい、「コンテンツ」というメニューにカーソルが合ってしまうとフリーズする。コントロール・バー項目のうち、Open Files Count は白紙アイコンになってしまい、インストールはできるがコントロール・バーには現われない。
1999年11月14日日曜日 晴れ。暖。

 7時過ぎ目が覚め、そのまま起きてしまう。朝食はハム・トースト。
 午前中、iBook + MacOS9 の設定続き。FinderPop, Default Folder, PopChar Pro をインストール。WXGも最新版を入れる。とりあえずネットにつなぎ、メールをチェック。無事できることを確認。ただし、ネットワーク・タイマーに繋がらない。仕方がないので電話の時刻に合わせる。一応落ちることもなく、使えている。9にしてからHDへのアクセス音が変わった。以前はカラカラという渇いた音だったが、今はもっと軽い、さくさくという音。実際アクセスも速くなっているようだ。当面、RAMディスクに辞書を置かなくても大丈夫のようだ。WXGの動作も心なしかきびきびしている。

 10時半にみなで家を出る。駅前に車を置き、電車で相模大野。いつもの西櫻亭でKの両親と会食。Mの七五三のお祝い。牡蠣フライのセットで、サラダとコーヒーがついた。デザートにマロン・ムース。
 食後、Mの服の仕立てを見るというので、Hと二人玩具売場で待つ。Hは飽きもせず、好きな玩具のパッケージをあれこれ眺めている。帰宅3時過ぎ。
 今日着いたThe Living TraditionにEFDSSの新しい刊行物の案内が同封されている。Unknown Pulbic との合同編集で、年2回、CDとブックレットの形。これは当然定期購読を申込まねばならない。
 この「超日記」で、トラックパッドとクリック・ボタンの組合せで、選択領域の拡大ができない。と思ったら、アップル・メニューを出したところで爆弾が出た。再起動すると、選択領域をクリック+ドラッグで拡大できるようになっていた。
1999年11月15日月曜日 曇。

 朝食はハム・トーストにトマト。
 午前中歯科。出がけに郵便局に寄り、Root ↦ Branch 他注文書投函。

○Nick Caffrey LONG LOOKED FOR COME AT LAST; Antuique, ?
 The Living Traditionから遅れて着いたもの。これは意外な発見で喜ぶ。最近のものかと思ったが、ブックレットを閉じるホチキスが錆びているので、案外古いものかもしれない。いずれにしても拾い物で、昔で言えばカット盤の掘出物。大部分のトラディショナルを無伴奏でじっくりと聞かせる。芯の太い、例によって人懐こい、悠々たる声と歌いぶり。イングランドの最良の側面だ。数曲で伴奏やヴォーカルを合わせる仲間たちもまた勝るとも劣らない力量の持主で、特に一部ならんでリードもとる Eddie McGurk のうたはすばらしい。この人もソロを作るべきだし、あれば聞きたい。2曲のオリジナルも佳曲。さらにもう一つ、ニック・ダウのギターが2曲で聞けるのはとびきりのボーナス。こういう掘出物はまだまだあるのではないだろうか。


 午前中、ブラウンのゲール語表記をまとめ、Nさん宛メールで送る。
 昼食は昨日の残りのけんちん汁を暖め、ほっけを焼き、ご飯、ゆかり。
 午後はまず、ルナサのサイトに行き、データをコピー。目を通す。そのあと翻訳。
 fRoots12月号。表紙は Blue Horses。これは先日最新作を買ったはず。まだ聞いていない。ROUGH GUIDE のワールド・ミュージック版が大幅改訂したそうだ。これは買わねばならない。全く出費ばかり。MusicFolk からカタログが届く。
 夕食は豚肉と舞茸の炒め物、肉じゃが、ご飯。
1999年11月16日火曜日 曇。やや風あり。

 朝食は秋刀魚の一夜干、大根の葉の味噌汁、肉じゃが、蒟蒻の煮付、海苔、ご飯。

○Skyclad OUI AVANT-GARDE A CHANCE; Swanlake, 1996
 ずいぶん以前にじゅんさんからもらったCD。アシュリィ・マクアイザックのような音楽、ということだったが、聞いてみるとちょっと面白い。アラブ音楽を使っているところもあり、ルーツ志向の一つの相なのだろう。根はハード・ロック(死語?)だが、アコーティック・ギターもしっかり聞えるし、フィドルも前面に出ている。技術的にそう高くはないが、音楽の楽しみ方はわかっていて、身の丈に合ったことをやっている。悪くない。こういう連中もいるのだ。

○Radio Tarifa TEMPORAL; Nonesuch, 1997
 確かセカンドにあたるもののはず。個人的には理想の音楽であり、バンド。セフェルディーの音楽とナウバの基本を合体させ、より現代的な装いをまとう。実に良い。リリース自体は去年で、去年聞いていればベスト10に入れたぐらいのもの。

○Baaba Maal NOMAD SOUL; Island, 1997
 明らかにプロデュース過剰。バーバ・マールはさすがにプロデュースに負けるようなことはないが、その偉大な力が半分は削がれている。外部のプロデューサーを導入することや、複数の組合せを試すのはわからないでもないが、ここでのプロデューサーたちは揃いも揃って皆自己中心的なプロデュースをしている。いわばバーバ・マールを素材にして自分たちだけの遊びにふけろうとしている。マールの方はそう簡単に遊ばれるような手合いではない。しかし遊ぼうとする相手を呑込んでしまうほどのミュージシャンとしての力はないようだ。その点、たしか同じ年に『フォロン』を出したサリフ・ケイタよりは一回り小さい感じだ。少なくともここでは。ことし出たライヴではもっと本来の姿が聞けるのではないか。

 昼食は豆腐ハンバーグ、大根卸し、朝の残りの味噌汁、肉じゃが、蒟蒻、ご飯、昆布の佃煮。
 午後、メールのチェック。Default Folder の新版通知。メールマガジンで Greg's Browser が紹介されていたのでまたダウンロードして入れてみる。やはり画面が大きいと使いやすい。基本的なところは変わっていない。「9」にまで対応したそうだ。ついでに Micromat のサイトに行ってみると TechTool 1.1.9 が出ていたのでこれもダウンロード。早速インストールしてデスクトップファイルの再構築をやる。ハードの製造年月日はまだ読めないようで、累積使用時間は出ない。

 夕刻、ニフティ巡回。オーマガトキ・Mさんから『ケルティッル・ウーマン2』のライナーのゲラがファックスで来る。夜半、ファックスで返送。
 夕食は焼きそば。デザートは葡萄と柿。
 後で久しぶりにMの歯を磨いてやる。Hは1年の頃はまだ歯を磨いてやっていたことを思出す。
 夜、ルナサのセカンドのライナー。一気に書いてしまう。後、明日Irish Musicのインタヴューを見て、改訂の予定。
1999年11月17日水曜日 晴れ。寒し。

 朝食はハム・トースト、茹でブロッコリ、林檎。

○Lucky Bags FOOD FOR THOUGHT; Fellside, 1996
 北イングランドをベースにするらしい女性四人組。Judy Dinning が入っているので期待していたが、ちょっと予想と違った。アイルランドを始めとしてしゃきしゃきした音楽に慣れているせいか、ずいぶんのんびりした感じ。アパラチアン・ダルシマーが入っているのもあるのか、アメリカ的な部分もある。しかし聞いていくと段々テンポにも慣れてきて、うたが染込んでくるようになった。とりわけ "Bonny at mourn" は良い。トムプスンの "Dimming of the day" はごく普通。イングランドではやはりうたをじっくり聞かせるバンドが多い。

 Irish Music誌のルナサの記事を読む。
 午前中、PTA役員会。会長から、例の学校の構内への車の乗入れ禁止措置について、市のPTA協議会の臨時理事会があるという話が出る。教頭さんによると、やはり抵抗が強く、教育委員会でも当初の強行突破の姿勢が揺らいでいるという。主任が、子どもたちへの影響が様々な形で大きいという。例えば隣の学校に出張に行くのでも、車があれば一、二時間ですむものを、ない場合には午前中全部潰さねばならなくなる。地元の人との交流にしても、車がなければ不可能になるものもある。昨日、四年生が愛名の方の老人に学校に来てもらい、話を聞いたのだが、その打合せと本人の送迎を主任が自分でしたそうだ。
 この件はどうやら南毛利小がマンモス化してしまい、教職員の数が増えたために、構内に駐車している車が増えた、それを見た人が後先考えずに教育委員会に投書したものらしい。その人は車なしでこの厚木で生活できるのか。車なしに生活できない社会を作っておいて、そのマイナス面だけを強調して他人に不便を押しつけるのは、無神経というべきだろう。表向きの議論としては子どもたちへのマイナスの影響が大きくなることを出すとしても、教員の基本的人権、あるいは基本的労働条件をないがしろにする態度は、それだけで問題だ。

 Songlines、ラティーナ最新号。ヴィデオアーツからサンプルCD。The Living Traditionに注文のファックスを送る。ルナサのライナーを仕上げて、のざきさん宛メールで送る。すぐに電話がかかってくる。非常に面白がってくれてほっとする。
 4時、子どもたち帰宅。Mは喉が痛く、寒いというので家に残し、四時半に帰宅したKがHだけ連れて、皮膚科。疣の診察と、薬をもらうため。Hは手の指の疣が治らないので、薬の量が増える。これで年内一杯飲んで治らない場合、年が明けてから液体窒素で凍らせて切除することになるそうだ。Mは夕食までは比較でき元気だったが、夕食の席に着くととたんに元気がなくなり、そのまま花梨蜜を飲ませて寝かせる。夕食前、Mと一緒にごろごろし、そのあと20分ほどうとうとしたので多少元気になる。7時前、オーマガトキ・Mさんから電話。ライナーの確認。曲タイトル一件確認。「ヘブリディーズ」に注をつけた件の承諾。
 夕食は旗魚のフライ、大根と榎の味噌汁、キャベツの千切り、トマト、ご飯、海苔。
 夜、翻訳少々。こちらも風邪ぎみなので早々に寝る。
1999年11月18日木曜日 晴れ。

 朝食は旗魚のてりやき、葱の味噌汁、トマト、ご飯、海苔。

○Blue Horses DRAGONS MILK & COAL; Native Spirits, 1999
 fRootsがカヴァー・ストーリーにしたので聞いてみる。御機嫌なアルバム。フィドルの奔放さではリック・サンダースに負けるかもしれないが、サンダースがどうしてもひねくれた感じなのに対し、この二人は実にストレートに迫る。テクニックをひけらかすのではなく、ロックン・ロールで遊ぶコツを抑えている。マタックスはジャズからのアプローチだが、かれらはクラシックからだろう。それも裏クラシック。わざとらしい60年代フラワー・チルドレンの格好、長髪だが、レトロには見えない。ひどくモダンだ。fRootsの記事ではリーダーであるドラマーは自分たちのやっていることの独創性を確信しているが、確かにフェアポートやスティーライの後を追ってはいない。むしろパイワケットやブロウザベラの後継とみなすべきだ。ポーグスではない。基礎的な技術はしっかりある。前二作も聞いてみたいが、この次が期待だ。変にメジャーになるかどうか。

 CD-ROMドライヴがどうにもだめなので iMac を修理に出すことにして、午前中、企画室ゆうに教えられた PFU Macintosh Service Center に架電。アークMSCが話し中。iMac の症状を伝えて修理を頼む。マニュアルに従ってはいるのだろうが、なかなかきびきびした応対。受付番号を控えて切る。部品の供給が遅れているので二、三週間かかるとのこと。アップル・ケアの保証書のコピーをとって、すぐ荷作りしてしまう。
 昼食はやまゆりの普通のハンバーグを焼き、朝の残りのトマトと味噌汁、ゆかり。
 植野さんからパリの日本人会の通信に載った『ユーロ・ルーツ・ポップ・サーフィン』の紹介記事のコピー。

 iBook にいろいろソフトをインストールして遊ぶ。コンフリクト・キャッチャー8の「9」対応アップデータが出ていたので、ダウンロードしてソフト自体をインストール。WXGのGMはまだ来ない。MacPower に載っていた MusiCatalog というCD等のデータベース・ソフトを試してみる。実に至れり尽くせりの作り。問題はファイルメーカーからのデータの移行。ちょっと見てみるとやはりファイルメーカーで作ったソフトだった。ここまでできるのだ。しかし、とすれば、データの移行も比較的簡単かもしれない。
1999年11月19日金曜日 晴れ。

 終日ブラウンの索引追加項目のチェック。これでともかくゲラを送れる。
 朝食はほっけの開き、大根の味噌汁、キャベツ若布、トマト、ご飯。

○Lucky Bags DELIGHT IN DISORDER; Fellside, 1999
 やはりこの Judy Dinning は Dave Smith とアルバムを出した人だった。冒頭 "Fine horseman" のノートにあり。この演奏はいい。総じてやはりファーストよりも引締まったアルバム。「スカバラ・フェア」の姉妹歌の「ウィッティンガム・フェア」は秀逸。マッコールの "Tinkerman's daughter" 名曲。

 昼食は帆立を解凍して刺身にして、後は朝の残り。
 正午前、西武運輸が iMac を引取りに来る。

○Sandra and Nancy Kerr NEAT AND COMPLETE; Fellside, 1996
 これまたすばらしいアルバム。二人だけで贅肉がまるでない。こういうのを聞くと、どうも他がゆるく思える。

○Theatrum Instrumentorum ALFONSO X "EL SABIO"/CANTIGAS DE SANT AMARIA; ARTS, 1998
 中世スペインの王様で芸術家だったアルフォンソ十世「賢人」の作品集。クラシックのレーベルだが、歌い方も使用楽器も全くフォーク・ミュージック。録音の仕方、全体の作りだけがクラシック。傑作だ。

 ブラウンのあとがきを書くため、最新刊のイェイツの伝記を注文。
 夕食は冷凍庫を空けるため、チャーハン、水餃子、中華饅頭。デザートは今日着いた蜜柑、柿。ミルク・ティーを作る。
 夕食後、ポリドールの人から電話。『ロード・オヴ・ザ・ダンス』のサントラを出す由で、ライナーの依頼。前にポリグラムから出たビデオのライナーの改訂でよければ、ということで引受ける。あのビデオは一瞬出て、すぐに回収になったのだそうだ。発売の延期はジャケットの不備だった由。ビデオはCICビクターから出る予定で、サントラもビデオも来日直前の発売。
1999年11月20日土曜日 晴れ。

 朝食はチーズ・クロワッサン、苺ジャム・トースト、トマト。
 PTA運営委員会。始まりが早かったので、委員会自体は早く終わったが、そのあと、なんだかんだと話しているうちに12時半。
 昼食、釜揚げ饂飩、茹で卵。

○Rabih Abou-Khalil YARA; Enja, 1998
 ウード奏者のソロ。ヴァイオリン、チェロ、タムバリン。やはりルーツ・ジャズの一種だろうが、ジャズでもなく、エスニック(例えばアヌアル・ブラヒムのファーストのような)でもなく、イージー・リスニングでもない。強いて言えばオレゴンなどがジャズという意味でジャズだろう。ウードよりはチェロが目立つ。ちょっと始末に困る類。否定形でしか形容できない音楽。ひとことで言えば「悪くない」となる。案外こういうものをくり返し聞いたりする。

 夕食、ロール・キャベツ、ゆかり、ご飯。
 終日、ぼんやり過ごす。ひどく眠くなり、昼寝。夜は、『まーぱ』を見ながら、iBook で遊ぶ。また新しいソフトを試す気になる。
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