2000年 6月 19日 (月) 晴れ。薄雲がかかる。
朝食、ブルーベリィ・ジャム・トースト、トマトと紫蘇のは、コーヒー、グレープフルーツ・ジュース。
○SLAINTE MHATH; Enterprise Cape Breton Corporation, 1999, Cape Breton |
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ハイランド・パイプを中心に、90年代カナダの Alba、ただしヴォーカル無し、といった趣のバンド。写真では五人のメンバーともまだまだ若い。一番今風なのはやはりパーカッションで、ジェンベないしボンゴやコンガ、時にシンバルも使う。本当にドラム・キットは流行らなくなった。昨日の中山ラビのバンドでも、ドラム・キットではなく、独自のパーカッションだ。オクターヴ・マンドリンも時々面白い音を出す。レパートリィは定番が多い感じで、「シー・ベーグ、シー・モア」までとりあげている点でもリヴァイヴァルのバンドだが、フィドルやピアノはケープ・ブルトンの伝統をしっかり受継いでいる。プラケースのベースの色とブックレットを同じオレンジにしている。 |
○Phil Campbell DREAMING; Spring Records, 1996, Ireland |
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メアリ・ブラック・タイプの女性シンガー。ハスキー・ヴォイスでジャズもあるが、基本的にはかつてのブリティッシュ・フォークをレパートリィとする。Chris While, Julie Matthews, Julian Dawson といった人びとの曲が目立つ。ビートルズもあまり有名でない曲だが、まるでフォークだ。タイトル曲のみ自作曲だが、これを聞くかぎり、もっとオリジナルを聞きたい。バックは Ted Ponsonby, Rod McVey, Liam Braley, James Blennerhassett が固めるが、プロデュースはギターの Tom McFarland。この人の名前はあまり聞いたことがない。こういうシンガーが大成するか否かは、メアリのデクランのような優れた片腕とある程度長続きする関係が組めるかどうかにかかる。このアルバムに限って言えばかなり成功している。この後どうしているのだろうか。 |
朝、まず読書。
昼食は醤油漬け鰹の切り身を焼き、海苔とゆかりとご飯、トマト。
昼食後、ケパ・フンケラのインタヴューからのメモをしあげ、そこからすぐ原稿を書いてしまう。午後、送付。
『CDジャーナル』見本誌。なぜか二冊来た。fRoots7月号。ほほう、とうとうデジタル技術との関係が特集だ。タリカが iBookを開いているにっこりしているのが表紙。MusikFolkからCD6枚。
午後、光化学スモッグ注意報発令。六時頃解除。
夕方、『CDジャーナル』I氏より、確認の電話。原稿は問題ないとのこと。チャラパルタのワークショップに行きたかったという話。
夕食は鰺の開き、茄子の味噌汁、グリーン・アスパラ、トマト、昆布の佃煮。
夜、急ぎの翻訳原稿を一つやって送る。
寝るまで、CDジャケットのスキャニング。
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2000年 6月 20日 (火) 晴れ。暑し。
朝食、鮪の醤油漬け切り身、和布の味噌汁、胡瓜塩揉み、ピーマンと鰹節の醤油炒め、ご飯。
○Steve Earle TRANSCENDENTAL BLUES; Artemis Records, 2000, USA |
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リチャード・シンデルに続き、スティーヴ・アールもアイリッシュになってしまった。というとおおげさだが、シャロン・シャノン、メアリ・シャノン、リズ・ケイン、ジェイムズ・ブレナハセットが入ったトラックや、まるでポーグスという曲、さらには付録のライヴの始めの2曲(うち一曲はスタジオ盤でシャロン・シャノンたちが入っている "The Galway girl")などはブズーキが大活躍する。何らかの動きになってゆくか、ちょっと面白いところだ。タイトル曲はなかなかいい。ファズ・ギターが鳴響き、ドラムスが重々しくドライヴする形が主だが、最後の方のアコースティック・ギター一本を伴奏にした曲を聞くと、この人はやはりこういう方が合うと思う。 |
朝一番で、Sさんから資料。
『スポーン』の訳稿と初校をチェックして投函。原書の件でメディアワークス・Sさんに架電。
昼食は、鰺の開き、朝の残りの胡瓜とピーマン、ご飯、ゆかり。
The Living TraditionからCD2枚。フィル・ビアからオフィシャル・ブートレグ。これは注文を受けるとCD-Rを焼き、インレイを印刷して出荷するらしい。バック・カヴァーには通しナンバーとともに名前入りだ。中身は80年代にカセットで出していた主にライヴ録音だそうだ。こういうものもCD-Rに焼くことができ、おまけにそれがネットを通じて販売できる。良い時代になったものだ。
マーティン・ヘィズ&デニス・ケイヒルのライヴ・リポートを書きなおして、のざき宛送る。久田師匠に日記に入れるためのCDジャケットをスキャンしたファイルを送る。
夕食、茹で鶏薬味和え、南瓜煮付、ご飯。
夜、中山さんから電話。iMacについての質問が口実だが、一昨日留守中に電話があったそうだから、そのかわりであろう。結局iMacの一番安いのとプリンタを買ったらしい。例によって雑談。スティーヴ・アールの新譜から彼はアメリカのエルヴィス・コステロではないかという話になる。素直になれない。今回のものも悪くはないが、ジミィ・ディル・ギルモアのバディ・ミラーの仕事などとならべてしまうと、見劣りがする。いろいろ話したが、一番のニュースはメアリ・コクランのこと。ダブリンでビリィ・ホリディの生涯をミュージカル化した LADY SINGS THE BLUES の主演をコクランがやっていて、大評判になっているそうな。ロング・ラン化しているし、どこのメディアでも絶賛らしい。確かに今のアイルランドでレディを歌えるのはコクランしかいないだろうし、彼女の歌ならば聞いてみたい。録音にはまだなっていないらしいが、そのうち出ることを祈る。
○Phil Beer OFFICIAL BOOTLEG, Vol.1; Phil Beer, 2000, England (www.philbeer.co.uk) |
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こりゃあいい。フィル・ビア唯一のシングル(結構笑える)はじめ、Arizona Smoke Revue のライヴ(これは貴重だし、内容もいい)、アルビオン・バンド時代のアウト・テイク、ソロのライヴ等々、この人のキャリアの幅の広さと質の高さがよくわかる。それにしても彼はもっと表に出て歌うべきだ。今度出るフィル・ビア・バンドのアルバムが楽しみ。マイク・オールドフィールドとの共演が1トラックあって、オールドフィールド・マニアに知れるところとなり、このディスクに対する注文が急増しているそうだ。 |
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2000年 6月 21日 (水) 曇。蒸暑い。
朝食、ハム・トースト、バナナ、コーヒー、グレープフルーツ・ジュース。
午前中、メールの整理。とうとうリチャード・トンプソンのメーリング・リストから脱けることにして手続きを取る。Orange World のサイトからリンクをたどり、St Nicholas Orchestra のサイトに行き、データをダウンロード。メールを出す。
ビクター・Tさんからマイレート&トゥリーナのアルバムの邦題の一つ「月白酔夜」の読み方を確認する電話。
ポーランドからのディスクをまとめて聞く。
○JAK WOLNOSC TO WALNOSC; Folk Time, 1997, Poland
昼食、目玉焼きに荒挽きソーセージ、茄子の味噌汁、南瓜煮付け残り、ご飯。
Tower から Frifot のCD。
○Dima Chaaback Zefir; New Action, 1997, Poland
○Orkiestra Sw. Mikolaja Sobotka; Orange World, 2000?, Poland
○KAPELA ZE WSI WARSGAWA; Kamahuk, 1998, Poland
『スポーン』原書到着。すぐ原稿をチェック。
○White Garden WHITE GARDEN; Zaks/Biem, 1999, Poland
○Dzianni CZARNY KON; EMI, 1998, Poland
夕食、焼麺。K、5時過ぎに帰ってきて耳鼻科に行くが、帰宅7時半過ぎ。半分作る。
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2000年 6月 22日 (木) 曇、朝のうち薄日さす。蒸暑し。
朝食、ハム・トースト、トマト、コーヒー、グレープフルーツ・ジュース。
新聞の選挙関連記事に中村うさぎが出ているので驚く。そうだったのか、いまや「ショッピングの女王」であらせられたのだ。
○Graham & Eileen Pratt BORDERS OF THE OCEAN; Grail Recordings, 1997, England |
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二十年ぶりぐらいの新作。旧譜からのコンピレーションの EARLY BIRD のライナーによれば、子育てに専念していたそうだ。年齢を重ねた痕はあまり見えないようだが、もともと完成度の高い音楽をやっていたから、変らないことを言祝ごう。前はもう少し旦那も歌っていた印象があるが、今回はリードを取るのは一曲だけで、たまにコーラスをつけるぐらい。あとはすべて奥さんがリードを取る。こんなに歌いあげていたか、これも印象にないが、ここは年齢を重ねて変わったところかもしれない。2曲を除いてトラディショナル。旦那のオリジナルの2曲はかなりポップな曲調。こういう歌を聞くと、英国のポップスの源流はやはりこの辺か。トラディショナルは "Bonny bunch of roses" や "Broomfield hill" のような有名な曲も全く聞いた覚えのないメロディで、意表を突かれる。しかもどれも佳曲。ライナーによればフローラ・マクニールの歌やオニールの本からの曲は前からとりあげていたというが、だとすれば潮流を先取りしていたことになる。まずはこの二人が見事に復活してくれたことに祝杯。 |
TowerUK からCD1枚。ヌスラト・ファテ・アリ・ハーンの新譜。アオラからCD3枚。
3時のバスで出かける。出がけに郵便局であれこれ投函。
ロマンスカーで新宿に出る。ちょっと早かったがアカシアのロール・キャベツで軽く腹ごしらえ。新橋へ出て、ゆりかもめの切符売場でかものはしと待合せ。内田さんとばったり。彼もやはりヴァルティナを見に行くところ。台場で降りて、フジテレビの向い側 Aqua Plaza とかいうショッピング・モールを抜けてゆくと、BMGのNさんが後ろから声をかけてきた。そのビルの6階が会場の「トリビュート・トゥ・ラブ・ジェネレーション」。ここは要するにライヴをメインとしたレストラン・バーで、席数は全部入っても224席しかない。立見チケットもあるが、基本的にテーブル席かボックス席なので、そちらへは立てないだろう。ドリンクは900円ぐらいからで、料理も1,000円前後。これでは一日二回まわししなくては元はとれそうにないが、二回めの9時半開始の回に行く人間がどれほどいるのか。11時に終るとして、下手をすると帰れなくなる。
ライヴそのものはだからショー的になり、本体1時間。アンコール入れても1時間半にはならなかった。
ヴァルティナはシンガーが一人入代わったそうで、その人がなかなかの器でヴォーカル部隊をまとめているので良くなったと後で会ったマネージャーが言っていた。実際、新譜の曲にしてもアルバムとは比較にならないほど良く、ライヴであることを差引いてもレコードはちょっと抑えすぎだ。旧譜からのナンバーもアレンジを全く変えてやっていて、これがまたいい。Nさんの話ではステージ毎に若干ずつ曲目は変えているらしい。MCも最低限で、後半は曲をつないでたたみかけてきたのは気持ちよかった。
椅子に座ってゆったり見られるのと、ステージとの距離はずっと近いから、メンバー一人ひとりの表情や動きをじっくり見られるのはありがたい。席が右端に近かったので、もっぱらギターとベース、ドラムスを見ていた。ステージは横に広く、左端のフィドラーや蛇腹は遠くなる。インストも一曲やったが、今回フィドラーはあまり活躍しなかった。ステージによるのかもしれない。
飲物や食べ物はまずまずで、ことさらうまいっというほどではない。
タッドやキングのYさん、会田さんが来ている。客にはやはり結構若い女性の姿が目立つ。こういうライヴでこういう女性と同年代、つまり二十代後半から三十代半ばの男性の姿はほとんど見ないのはどういうわけだろうか。
終ってから出ようとしたらOさんに声をかけられ、マネージャーに紹介される。頻りに土曜日に見にこいと誘われる。かものはしの話ではオープンしたばかりの頃の「ブルー・ノート東京」と同じくらいの規模だそうだ。今のブルー・ノートは場所が変わって大きくなり、連日満員の由。しかし柳の下の2匹目の泥鰌を狙った六本木の「スイート・ベイジル」は失敗している。ここはどうなるかわからないが、しかし足は不便で高い。
下北沢に出て「はるがた」という居酒屋で飲む。かものはしのなじみの店でいい店である。酒も食べ物もうまく、いい気持ちになる。帰宅0時半。
帰りのタクシーのラジオで、オーストラリアの選挙制度について、向うの大学で教授をしている人の説明をやっていた。投票は権利と同時に義務。したがって、有権者は「眠っては」いられない。地方議会については永住権があれば国籍を持っていなくても投票権はある。投票は候補者の一人ひとりにつき、当選して欲しい順番の数字を入れる。したがって、落選して欲しい候補に一番大きい数字を入れれば、落選運動にもなる。投票の義務化は一度試す価値はあるだろう。
二十代、三十代の人間が投票しないのは、いずれ自分たちの肩に膨大な借金返済がかかってくることを全く考えていないとしか思えない。また先送りすればいいとでも思っているのだろうか。
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2000年 6月 23日 (金) 雨。外は寒いが、家の中は蒸暑い。
朝食、フレンチ・トースト、トマト、コーヒー、グレープフルーツ・ジュース。
○Nusrat Fateh Ali Khan DUST TO GOLD; Realworld, 2000 過去のアーカイヴから選んだものと聞いていたが、実際には最晩年の録音。バンドのみの本来の形で、ほとんどゴミだった SWAN SONG に比べれば遥かにまし。とはいえ、衰えは隠せず、ヌスラトの最大の魅力だった、ゆったりとしたテンポで天空を翔けるがごとき本人のヴォーカルは影も形もない。時に片鱗を見せることもあるが、続かない。早めのテンポでの集団の芸だ。衰えたリーダーを皆で支える。副唱者の一人、ハーモニウムを弾いていない方、顔の長い人がいないようだ。後継者に指名された少年がいるせいか。
朝一番でポーランド等にメールを書く。
午前中、会田さんから電話。ヴァルティナが良かった、という話。昨日いっしょにおられたのは長門芳郎さんだったそうだが、その長門さんがロスでマーティン・カーシィのライヴを見ていて、今年見たなかではそれとヴァルティナが最高だったとおっしゃっていた由。カーシィがロスにいたのはヴァン・ダイク・パークスの家にいたそうで、最近二人が一緒に仕事をしているらしい。これはニュースだ。若い男性客が居ないことを言ったら、他の音楽ジャンルでも同じ傾向だそうだ。
タッドから『ディープ・ブルース』の献本。へえ、ロバート・パーマーという人はそういう人であったのか。
昼食を食べようとしていたら、ラティーナ・Kさんから電話。ポーランドの記事の件。
アイルランドのどこからか Cran 最新作のCDが送られてくる。消印はアイルランドだが、リターン・アドレスがないので誰だかわからない。
昼食はご飯を炊き、キャベツの味噌汁を作り、ゆかりと海苔ですませる。
昼食後やたら眠くなり、2時から少し横になる。十分ほど眠ったが頭はすっきりしない。
3時から学級懇談会。担任の話で印象に残ったのは、通信簿で評点をつけるのは担任が小学校時代、神戸ではもうなかったそうだ。この辺でも伊勢原ではすでになくなっている由。厚木は様々な点で保守的だ。
ある意味でこの保守性は神奈川の象徴でもあるかもしれない。過疎をはじめ、深刻な問題を抱えている地方の方が、新しいことに取組むのに積極的だ。神奈川が保守的なのは、そこそこ食べられているからではないか。全国平均よりも住民の所得も高い。イメージも悪くない。むしろ、「湘南」などブランドにもなりえる。
この辺の農家も根強い自民党の基盤だが、自民党のやっていることやそこから出ている総理が多少気に入らなくとも、他に変えることを嫌うのだろう。それによって将来自分たちの子孫が莫大な借金の返済に苦しむことになると、もし考えたとしても、肌では感じられないにちがいない。あるいは、国の借金は「徳政令」を出して棒引きにすればいい、とでも思うのかもしれない。
借金の棒引きといえば、そごうが借金の棒引きを金融機関にも止める根拠は、そうした方が「傷」が小さい、というものだが、これはやはりおかしい。そうして借金の棒引きをすることでそごうが何とか生きのびたとしよう。その先はうまく行くだろうか。貸さないとまた「傷」が大きくなるから貸せ、と言うのでは強請タカリと変らない。あるいは経営が健全化するという確実な保証があるのだろうか。
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2000年 6月 24日 (土) 雨。
9時前起床。朝食、チーズ・クロワッサン、レタス、炒り卵、コーヒー、グレープフルーツ・ジュース。
午前中、Kにつきあい、412バイパス沿いのヤマダ電機にデジカメを買いに行く。ixy digital は予約だけで売切れ。予約で一月待ちだとのこと。Kは結局さんざん迷って、オリンパスの300万画素の新製品を買う。MDウォークマンのACアダプタの接続口を潰してしまったので代りの機械を買おうとしてみたが、録音のできるものはまだ25,000円以上する。探してみると、TEAC のマルチ・アダプタというのが2,500円ほどであったので買う。パイオニアの5.1サラウンド・システムのデモをしていたが、まあひどい音である。
正午前帰宅。ヴィヴィドのEさんから松平さんの書いたものをまとめた本『Small Town Talk:ヒューマン・ソングをたどって…』(ヴィヴィド・サウンド VSPB-660, \2,300)が届く。ちょっと編集の方針がわからないが、まずはこうしてまとまったことを慶賀しよう。帯はあまり感心しないが、これが今の若いリスナーには効く惹句なのだろうか。
松平さんが「ブラックホーク」で過ごした十年間はけっして無駄ではなかったという浜野さんのあとがきの言葉に深くうなずく。 |
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マルチ・アダプタを試すが、接続口が合わない。
ビクターより『嘉手苅林昌全集』届く。Tさんに注文しておいたもの。タワーより "bounce"。
○綾戸智絵 LOVE; ewe, 2000, Japan
何を言うこともなし。"Day tripper" の解釈の洒落っ気、ジョン・レノンの "Love" のピアノの豊饒さ。この次はぜひ "Heart like a wheel" を歌って欲しい。
ソニー・マガジンズから『スター・ウォーズ』小説の新刊『ローグ・プラネット』見本。何と著者がグレッグ・ベア。訳は大森さんだ。『エピソード1』と『2』の間をつなぐ話だそうだが、昨今のアメリカの映画・テレビのノヴェライズないし関連小説の書き手はひところに比べると実力派が多い気がする。エリザベス・ハンドもたしか映画ものを書いていたし、オースン・スコット・カードも『アビス』のノヴェライズをやっていた。あるいはそう言うところで生活費を稼いでいるのかもしれない。
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2000年 6月 25日 (日) 曇時々小糠雨。
9時過ぎ起床。
朝食は炒り卵、苺ジャム・トースト、レタス、コーヒー、グレープフルーツ・ジュース。
家事をかたづけてから、まず投票に行く。何と行列ができている。といって貼りだしてある投票率は特に前回と変化はないので、たまたまあの時間に集中しただけだろう。年輩の人間が目立つ。若者はほとんどいない。この辺には投票権を持っている若者がいないのか。国の借金で将来困るのはあの若者たちであるのに。
小選挙区、比例代表ともに今回は民主党に入れた。最高裁判事は、選挙区間の有権者数の不平等を合憲とした判事には全部×をつける。結局二人以外は×。
数日前の新聞に、リコーの社長がわが国の財政はいずれ破綻し、インフレか大増税のどちらかになるだろうと言っていた。この見方には同意する。そうすると、企業も人間も脱出することになるだろう。その時、若者たちは脱出できるだろうか。女たちはどんどん脱出できるような気もするが、男どもは取残されて意固地になり、今の北朝鮮に近い状態にもなるやもしれぬ。
11時過ぎに皆で駅前。吉本家で昼食。キャベツ味玉ラーメン。子どもたちにはやや早すぎ、半分ほど残す。ラオックスに行き、ソニーのMDプレーヤーのACアダプタだけ買えないか訊ねる。ここにはソニーのACアダプタだけのやつを売っていて、電流量は少し少ない(400mA)が接続口は合うものがあったので買う。2,000円なり。帰ってつないでみると、ちゃんと充電できた。帰宅2時。
帰ってすぐメール・チェック。iMacWire の号外で、「不可解アクセス」メールの件が出ている。どうやら、アップルの Tech Info の協力者に登録した人間のリストが漏洩したかして、一斉にメールが送られたらしい。この件の一名 "bestboy" メール関連のウェブ・サイトがいくつかできていて、臨時の掲示板もある。主なサイトは、「まっきん」(www2.odn.ne.jp/satowara/) で、ここの家主は17歳だそうだ。実に冷静な書き方で、はじめは全然わからなかった。こういう17歳もいるわけだ。
『CDジャーナル』のための原稿を書くために Iren Lovasz & Teagrass のアルバムを聴直す。いいとは思っていたが、これは大傑作。ベスト10クラスだ。原稿を書きあげて送るのといっしょに、あちこちメールを書いて送る。
Iren Lovasz を Sherlock で検索をかけると、デンマークなどのレコード屋でいくつかみつかる。参加も含めると結局今のところ四枚あるようだ。うち一枚が Amazon.com にあったので注文。買物籠に入れておいたものは大部分後に回し、Martin Simpson のものを先にする。CCn'C のもう一枚は保留にしておく。
夕食は旗魚と玉葱のフライ、葱と占地の味噌汁、キャベツの千切り、ご飯、細切り昆布の佃煮。
8時過ぎから、開票速報を音を消して見ながら、未読メールをかたづける。自民そこそこ、公明、保守敗退、社民ふんばり、共産伸び悩み、自由健闘、民主延びる、という感じらしい。事前の予想は大幅に外れた。選挙戦途中で自民優勢が伝えられ、そこから急激に風が変わった、と自民党の選挙対策責任者が言う。
テレビの出口調査は全国で30万ほどの人間へのアンケートだから確度は高いのだろう。東京の森田健作などは開票率0パーセントで早々と当確。その後の開票速報でもいつまでたっても開票率0パーセントだった。
1時半までボケーっとみてから就寝。
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