MP3 というと、どうも胡散臭い目で見られる。
てな話の前に、「MP3ってナンぢゃろ?」という事を言わなければならない。
かなり年輩の方は「ギブ・ミー・チョコレート」のフレーズを思い浮かべてしまうかもしれないが、もちろんMP(Military Police、アメリカ軍の憲兵)とはまるで関係は無い。
mpegという画像や音声を圧縮する技術がある。詳しい説明は、アタクシもまるで判らない。ワカらなくても、便利なものはベンリだ。こういった心がけが無いと、世紀末は生き抜けない。この万力のような(ヒデぇ例えだが)最新技術を使い、ドでかくなってしまう音声ファイルを、うんと小さくしてしまったのがMP3なのだ。
ここまでで質問のある方は?
あったとしても答えられないので、次に進む。
インターネット等でサウンドを再生する場合、色々な方法がある。どしても大きなファイルは敬遠されてしまう。そりゃそうだろう、5秒位の長さの音を聴くために1時間もパソコンの前に座っているような辛抱強さを誰も持ち合わせていない。
今までにも様々な"王様のアイデア"が出たが、どれもサイズを優先するが為に、音質的にはイマサンのものが多かった。壊れかけたゲルマニウム・ラジヲのような音では、どうもなぁ。
とまぁ、色々と人類の歴史があったのだが、そこに燦然と登場してきたのが「MP3」だった。じゃじゃん。音質はMDクラス、サイズも現在のインターネットの環境からすれば、まずまず。といった塩梅で、一躍人気者になってしまったのだ。
さて、問題は。
これがまた科学の発展につきまとうパラドクス。音が良すぎる事が問題点になっている。
つまりですね。MDと同じくらいの音質のものが、簡単にピーコ、いや複製出来てしまう、という問題なのだ。正式なメディアとして流通する前に、市販曲をMP3化したもの、なんて言うかそういう事をやっちゃうヒトがいるんですよ、こちらでMP3というフォーマットが定着してしまった。
と、これが冒頭の「胡散臭い」につながる。
クサイ話ばかりではなく、ネットを介した音楽配信の要にこのMP3はなっていくだろう。
その先駆けともいえるアルバムが発売になった。
Songs.comとMusic Matchが共同で制作した『The Best of Independent American Music』というアルバムだ。この中には、アメリカのインディペンデントなシンガー/グループの作品が、なんと152曲収められている。52曲でもスゲぇのに、ひゃくごじゅうに曲だ。アーティスト1名に対して1曲だが、ショート・ヴァージョンではなく全てフルに入っている。
「気に入ったらアルバムを買ってネ」という、いわばお試し盤なのだが、こんな使い方こそMP3ならではのものだ。
もしも、このスタイルのアルバムが増えたら、、、、
一枚のアルバムを作るのに、時間がかかってしかたない。いや、所ジョージなら3日もあれば作るかも。冗談は兎も角、全集ものや組物を1枚のアルバムにしてしまう事も可能だ。
といった塩梅で、"音楽のサイズ"は大きな変革期を迎えている。 小さくなっても、値段は、、、、、変わんねぇだろうなぁ。
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