Crumb the Movie
Robert Crumb Movie World


Original Soundtrack "FRITZ the CAT"

・Black Talk
・Duke's Theme
・Fritz the Cat
・Mamblues
・Bo Diddley
・Bertha's Theme
・Winston
・House Rock
・The Synagogue
・Yesterdays
・Love Light of Mine
・The Riot
・You're The Only Girl
 (I Ever Really Loved)

Vocals:
Alice Stuart,Bo Diddley,The Innocent Bystanders
Billie Holiday,The Watson Sisters,.Jim Post
Musicians:
Arthur Adams,Cornell Dupree,Chuck Rainey,Bernard Purdie
Melvin Sparks,Charles Earland,Idris Muhammad
Cal Tjader,Merl Saunders,Ray Shanklin,Ed Bogas

recorded 1972
Fantasy 9406

Produce by Ed Bogas and Ray Shanklin
Design Tony Lane
FRITZ the CAT

FRITZ the CAT
『フリッツ・ザ・キャット』のオリジナル・サウンドトラック盤。
ロバート・クラムは、キャラクラーを提供しただけで基本的にはこのアニメ映画には関わっていない。ジャケットを見てもらえば判るのだが、フリッツのキャラにしてもどこか小綺麗で、彼のもっていた毒は見事に薄らいでしまっている。

さてこのサントラ盤だが、これまた奇妙な取り合わせのミュージシャンばかりだ。バックの面々が錚々と見えるかもしれないが、これは当時の西海岸のレギュラーなスタジオ・ミュージシャンばかり、取り立てて特筆すべきところは無い。フューチャリング・ヴォーカリストに、白人女性ブルース・ギタリスト/シンガーのアリス・スチュワート、FANTASYレーベルからアルバムを出しているシンガー・ソングライターのジム・ポスト、それにボ・ディドリーが起用されているのが興味深い。ただし演奏を聴くと、それぞれが適所に配置されているようにも思えないのが残念だ。

「クラムは関わっていない」と書いたが、1曲だけ彼の作詞による曲がある。アルバム2曲目の「Fritz the Cat」がそれだ。ちなみにこの曲はX-Rated指定、放送には相応しくない、との指定を受けている。蛇足ながら、この長編アニメ映画『フリッツ・ザ・キャット』は、米国のアニメ史上初の成人指定(X-Rated)を受けた作品となっている。


What's CRUMB
ロバート・クラムって、なんだ?
(What's about Crumb)



CRUMB "CRUMB" Original Soundtrack

・Ragtime Nightingale
・Sensation Rag
・Harlem Strut
・Alabama Jefferson Washington Lee
・Belle of the Phillippines
・Last Kind World Blues *
・Gaddy Glide Medley
・Frog-More Rag
・Cocaine
・Won't You Foundle Me Medley:
〜Won't You Foundle Me?
〜Jesameine
〜My Tiger Lily
・Pass The Jug
・Skinny Leg Blues *
・Buffalo Rag
・35th Street Blues
・Mabel's Dream
・Wall Street Rag
・Hateful Blues
・A Real Slow Drag
・Comic Montage Stomp
・Someday Sweetheart
・Rag Pickings
・Black Diamond Rag
・Ragtime Nightingale

David Boeddinghaus (Piano)
Craig Ventresco (Guitar)
except (*) by Geeshie Wiley
(Paramaount 1930 / Matrix L-258-260)

Music by David Boeddinghaus
映画『クラム』のサウンド・トラック盤。当初、監督のテリー・ズウィコフは、キング・オリヴァー、ビックス・バイダーベッグといった、彼等の敬愛するオールド・ジャズのオリジナル音源を使おうと考えていた。がしかし、版権やら利権やら予算やらの関係で、残念ながらこの計画は頓挫してしまう。

そこで考えられたのが、パブリック・ドメイン(版権切れ)の曲を中心に新たに演奏する、というアイデアだった。この重要な役割を担ったのは、ズウィコフの友人でジェリー・ロール・モートン・スタイルを得意としているピアニストのデヴィッド・ボーイングハウスだ。彼はニューオリンズで活躍するプレイヤーで、トレヴァー・リチャーズ等と共にニューオリンズ・トリオを結成している。

もう一人、このアルバムに加わっているのがクレイグ・ヴェントレスコだ。彼はズウィコフがサン・フランシスコのダウンタウンを歩いているときに見つけたギタリストで、街角でブラインド・ブレイクばりのギターを弾いていたそうだ。彼は現在、ボ・グランプス(SSWのエディ・モトーのいたバンドとは同名異グループ)というウォッシュボードとベースを加えたユニットで活躍している。

クレイグ、ボーイングハウス、ズウィコフそして、ロバート・クラムと、このアルバムに関わった4人がみなSPレコードのコレクターだ、というのも興味深い話だ。蒐集家の部分はさておき、オールド・ジャズやブルースに絶大なるリスペクトを寄せる4人が作り上げたのが、このサウンド・トラック盤だといえるのだ。

※このアルバムで、唯一オリジナルのSP音源が使われているのが、Geeshie Wileyの2曲だ。1930年代に活躍した女性ブルース・シンガーで、未だ2枚のSP(4曲)しかその録音が確認されていない。このSP( Last Kind World Blues b/w Skinny Leg Blues Pm.1930 )は、ズウィコフのフェイヴァリットだと云う。アルバム『クラム』はサウンド・トラックであると同時に、貴重なGeeshie Wileyの演奏を復刻したアルバムともなっているのだ。


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[ To be continued ] (Coming Soon)

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This Page Edited by Shinichi Ogawa