第103回 社楽の会報告        第102回へ   第104回へ
                                  報告者 布袋中 土 井

 1月8日(金)布袋北学供にて、第103回の社楽の会を開催しました。参加者は、土井、岩井先生、高田先生、高橋先生、尾関先生、大島先生、勝村先生、木本先生、天野先生、日比野先生、大藪晃嗣先生、水野先生、山田信夫先生、田中先生(布袋中)、森さん(愛知教育大学4年生)の15名でした。滝先生もおみえになりました。

☆ 土井より、布袋中学校2年生の2学期社会科期末テストを紹介しました。テストの問題には、出題者の教科観が表れます。情報を交換し合いたいものです。
・ 次に歴史新聞・生徒作品を紹介しました。中学1年生で2回経験しており、中学校で3度目になります。制作時間は4時間。今回は手書きのイラストも増え、これまで以上の作品ができあがりました。 
・ 次に、最後の調査活動を紹介しました。1学期は“何も見ない、何かを見せる”を条件として個々に調査・発表を行いました。2学期は、調べたことで授業をしようと“教師”を体験させました。そして、3学期は、1・2学期の内容に加えて、授業の中に“ドラマ”を入れることを条件にしました。ポイントを劇化して表現するのです。 その分担・計画を12月7日に行い、冬休み中に調査をしました。調査はもちろん手紙・インターネットを駆使します。
・ 調査のための強い味方として、全国の法人電話帳CD−ROMを紹介しました。検索により相手の事業所名、郵便番号、住所、рェすぐわかります。これまでインターネットでやっていたことがオフラインでできます。筆まめVer.9にも入っています。(約20M)布袋中では、エンカルタと並んで生徒の使用頻度が高いソフトです。
・ 次に、文部省派遣報告を紹介しました。昨夏、オーストラリアへいっしょに行った秋田県鹿角市立八幡平中学校の成田勇信氏からの報告です。もし自分がオーストラリアの学校で授業をする立場に立ったらどうするか?興味深いテーマです。オーストラリアの教育事情も具体的に紹介されており、興味深いものでした。例えば、教員は、プロ野球選手と同じように年俸制で契約すること、よりよい条件の学校があれば転勤していくこと、校長も募集があり、5年契約制で、契約が切れると教員に戻るか、他の学校の校長に申し込むのだそうです。 
・ 冬休みの課題として作成したプリント東京を知りつくせ!を紹介しました。布袋中では、修学旅行で東京職場訪問を行っており、そのコース作りに入るための事前学習プリントです。このようなプリントを利用してトレーニングするなかで、東京のイメージにに慣れさせるのがねらいです。ガイドブックを駆使する力、交通機関を適切に乗りこなす力も生きる力といえると思っています。
・ 最後に資料集部会 中学校発表原稿を提案しました。量を減らすのに苦労しました。 よろしくご指導ください。

☆ 高橋先生より、尾社研の公開授業の授業記録を報告していただきました。課題「みんなが共により豊かに生きるための知恵を出し合おう」について、4つの立場からの提案に続き、賛否の討論がおこなわれました。討論の中で、各立場を代表する人(住民代表・アピタ店長・商店街代表・町長)の意見を聞いています。これまでの研究授 業の中でも、大きな意義のある授業だと思います。
・ 次に「親がうれしいとき〜『2学期を振り返って』を読んで〜」を紹介していただ きました。児童が書いた2学期の反省(自分が一番変わったと思うこと、一番心に残る授業、一番心に残っている先生の言葉、4の1はどんなクラス?理由は?、3学期に伸ばしたいと思うこと)を読んだ親の感想文集です。親の感想を客観的にとらえさせていることろが、かえって効果をあげています。 

☆ 高橋先生尾教研の授業「アピタ進出を考える」が、木曽川・北方・奥町のタウン誌 “かわら版 平成10年12月号”に掲載されました。「(アピタ建設については)報道の立場によってとらえ方がかわる。高橋先生の授業から答えの一つが教えられたようだ」と書かれています。共に生きるための知恵を出し合う授業が地域の人に認められたと言えるでしょう。さらに、「この授業のすごいのは四つの立場の代表の大人も参 加していたこと。」として、「まさに町の未来を考える公聴会のよう」と形容されて います。優れた授業は、地域をも動かす気がします。

☆ 山田先生から、毎日新聞「あすの西尾張を考える」を紹介していただきました。元旦の朝刊に掲載された、各市町・議会からの年頭の挨拶です。それぞれの市町が今後めざす方向についてまとめられています。
・ 次に、名古屋における日の出・日没時刻一覧を紹介していただきました。それによると、日の出は4:37(6/10)〜7:01(1/5)、日没は :40(12/5)〜19:10(6/30)の幅であることがわかります。最終下校時刻を決めるのに必要なデータです。さらい詳しい資料は、インターネットで調べることができます。
・ 次に、戦争関連の資料を紹介していただきました。プリント「太平洋戦争」について調べてみよう!では、冬休みの課題として戦争についての調査を呼びかけています。
当時の学校、食料、空襲、疎開などテーマ例が示されています。さらに、児童作品も紹介していただきました。
・ 関連で、これがアメリカの爆撃機B-29だ!を紹介していただきました。長さ30m、幅 43mで航続距離5,200q、高度7,600mを時速576qで飛行します。内部の様子もよくわかり、爆弾や焼夷弾、機銃の数もわかります。
・ 同じく関連で大口町の広報や江南市の平和作文集より、6年社会科資料太平洋戦争の体験談を紹介していただきました。
・ 新年おめでたクイズでは、干支を順番に書いたり、うさぎに関することわざ、兎の刻
 兎の方角、七草がゆなどがテーマになっています。ほとんどの児童が一二支を言うことができなかったっそうです。ある程度の社会常識は、社会科教師でカバーしていきたいものです。何が必要な社会常識といえるのか、知恵を出し合いましょう。
・ 『十二支の話題事典』東京堂出版より卯についての資料を紹介していただきました。 卯・兎に関する故事ことわざが23編、さらに兎を扱った昔話も3編ありました。なかでも、「兎と亀」(イソップ物語)の後日談として、亀に負けて村を追放された兎が狼を退治して村に帰ることができた新潟の話は、日本的な発想で面白いと思いました。
  ちなみに、年賀切手の発行は今年で50年目だそうです。これを記念して、今年の切手は、これまでの“うさぎ”年賀切手と同じデザインを採用した4種類の切手を採用したそうです。
・ 昨年12月19日の中日新聞より“1999年はウサギ年 ジャンプの年にしよう”を紹介していただきました。ウサギのなかま・種類、生態、飼い方などが説明されています。
・ 以前にも紹介していただいた、わくわく歴史人物新聞(毎日小学生新聞より)では、関ヶ原の合戦がテーマになっています。中学生にも、歴史新聞作成の際に見本として紹介しました。
・ 6年2組社会科傑作集Aでは、児童の歴史人物イラストが多数紹介されています。セ リフ付きや動きのある絵なども出てきました。歴史への興味付けとして良い方法です。
・ 有馬朗人文部大臣の年頭の所感には、これからの日本の教育の課題がまとめられています。内容は教育課程審議会答申などに見られる通りなのですが、耳慣れないところとしては、来年度から「地域で子どもを育てよう緊急3ケ年戦略(全国子どもプラン)」に取り組むとありました。情報を集めていきたいと思います。
・ 最後に、「教育新聞」平成11年1・1号より「総合的学習」の本のリストをいただきました。59種類の本が紹介されています。大口南小には3冊あるそうです。
  ここでは、今後の研究のために、それぞれが持っている総合的な学習に関する本や資料を紹介してほしいというお願いがありました。ぜひ、ご協力をお願いします。

☆ この日のメインは資料集部会のリハーサルでした。21世紀を見据えた社会科授業のあり方を「情報化社会を主体的に生きる子どもの育成−国際理解の学習を通して−」というテーマで発表しました。
  図表をわかりやすく、用語は慎重に使うというご意見をいただきました。修正を加えて冬季研修会で発表します。
 

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp