第104回 社楽の会報告      第103回へ    第105回へ
                                  報告者 布袋中 土 井

 1月21日(木)布袋北学供にて、第104回の社楽の会を開催しました。参加者は、土井高橋先生、高木先生、木本先生、高田先生、山田信夫先生の6名でした。

☆ 高橋先生より授業参観学習計画「学習点字ペンの授業を紹介していただきました。 初めに本を読む、シャンプーとリンスを使い分けるなど7点の中から目の不自由な人にはできないことを選ばせます。実は全部できることを教え、目の不自由な人が本を読む方法を紹介し、実際にに点字ペンで自分の名前を点字で表すという流れです。当日は、保護者と活動をするそうです。点字ペンは、説明書とのセットが280円、点字ペンだけは150円です。
  申込先 〒142-0064 東京都品川区旗の台2-4-12 TOSSビル 東京教育技術研究所
TEL.03-3787-6564  FAX.03-5702-2384
・ 次に「ふるさとの木の葉の駅」(坂村真民)の授業を報告していただきました。詩を視写・範読・追読・音読させ、気づいたこと、思ったこと、考えたことを書かせたものです。児童のノートには、詩の主題を読みとっているもの、独自のイメージを膨らませているものもあり、これまでの授業により読解の能力がついていることがよくわか りました。
・ 最後に書籍を紹介していただきました。岩下 修『教師の言葉が生きる瞬間』明治図書\1,900)岩下先生は、かつて『AさせたいならBと言え』(明治図書教育新書)で広く知られた方で、現在名古屋市立千石小学校で教師をされてみえる方です。この書は、『授業研究21』に連載されていたものに加筆したものです。生徒を動かすテクニック、指導のツボが具体的に書かれています。 

☆ 木本先生より、山名小学校学校保健委員会講話資料を紹介していただきました。講師は蟹江町立蟹江小学校長(元教育センター教育相談研究室研究指導主事)の加藤 利彦先生です。ユニークなのは、この資料に空欄を設けて事前に全家庭に配布し、当日に聴講すると空欄の中に入る言葉がわかるというものです。保護者の知的好奇心を喚起するこの方法により、この種の講話としてはとても多くの参加者があったそうです。資料としても、これだけ簡潔でしかも内容の濃いものは初めて見ました。
講話のテーマは「心の支援のあり方」で、はじめに各自の楽観度テスト、家庭の3つの役割、自主性を育てるための10原則、子供の気持ちとかかわり方について話されました。たとえば、“生きる力を育む「か、き、く、け、こ」”として、自分で考える、自分で気づく、自分で工夫する、自分で決断する、自分で行動するがあげられています。アドラー心理学や親業に共通するものも多く見られました。
・ 次に、来る2月7日(日)に行われる長野県伊那市立伊那小学校の公開学習指導研究会を紹介していただきました。テーマは「内から育つ−学びの道すじを生み出しながら追究する子供−」です。
  かなり以前より総合学習を進めている実践校で、担任の3年間持ち上がり、通知表がないなどユニークな試みが行われています。いわゆる「総合的な学習の時間」とは
 少し考え方が異なるのですが、十分参考になると思います。
10:25からの共同参観授業では1年夏組がヤギ、2年順組がブタ、3年穀組が米、 4年勇組がキャンプ、5年孝組が有機農法、6年泉組が水質浄化、特殊の愛組がポニーについて1年間取り組んでいる学習活動を発表します。受付は8:00〜8:40、終了予定は16:00です。

☆ 山田先生より週刊20世紀創刊号を紹介していただきました。朝日新聞が出版する20世紀を振り返る100冊シリーズで、定価560円のところ、創刊号は280円です。朝日新聞の20世紀の号外集がおまけにつきます。
・ 横浜開港資料館出版物の紹介をしていただきました。50冊紹介されていますが、 ここでは、山田先生おすすめの文献を紹介します。
 ペリー来航関係資料図録…「ペリー提督展」のパンフ \971
 横浜開港資料館総合案内…常設展示の全容と過去の特別・企画展示を紹介 \1,263
 こども歴史講座『横浜のあゆみ』…「こども歴史講座」用テキスト \777
 資料が語る横浜の百年−幕末から昭和初期まで−…展示図録 \1,300
 有隣新書 横浜商人とその時代…7人の商人の生涯を描いたもの \951
  通信販売も受付ています。はがき、電話、FAXどれも可です。
〒231-0021 横浜市中区日本大通3番地 TEL.045-201-2100 FAX.045-201-2102
・ 富本銭の資料をいただきました。これまでは621年の唐銭「開元通宝」をモデルと した708年「和同開珎」が初めての公的貨幣とされていました。今回の発見により  天武天皇による「今より以後、必ず銅銭を用いよ」と書かれた日本書紀の記述が裏付 けられたと見られ、定説が覆らされることは間違いないようです。
・ 大口南小学校PTA発行の「家族詩集 ふれあい」 と、その発行までの経過について 紹介していただきました。岐阜県岩村の岩邑小PTAが同様の冊子を発行した情報を インターネットでキャッチされ、すぐに相手校へ問い合わせされたそうです。その後、担当組織を決め、会員に詩の募集をしました。そうしてできたのが約90ページの冊子です。親子の詩が、柔らかい感じで読みやすく編集されています。

☆ 土井よりファイル圧縮講座を行いました。大きなデータをメールで送るときのために、圧縮の方法を覚えると便利です。多くは「.zip」か「.lzh」なのでこのどちらも解凍でき、また「.lzh」に圧縮できるフリーソフト「LHMelt」が便利です。zip形式への圧縮は「Win Zip」というソフトでできますが、有料ソフトですので、lzh形式で統一 してもいいと思います。
・ CD−ROM フラッグ探偵大活躍を紹介しました。内容は、フラッグ探偵大活躍、世界の国々、国旗の取り扱い、在日・在外大使館一覧表、もっと知りたいエネルギーに分かれています。実演しましたが、特に国旗の扱い方については常識とされながら
 自分の知らなかったことも多く、大変参考になりました。世界の国々のことについては、データ・ベースとして利用でき、国際理解教育、エネルギーと環境教育の導入教材として役に立ちそうです。
・ 次に、総合的学習大作戦を紹介しました。布袋中学校の研究推進委員会で提案した プリントで、「総合的な学習の時間」の持ち方について試案を提案したものです。総 合的な学習の時間の柱を“生き方教育”に置き、それに従って年間の計画を立てます。
  その手順は @ 理論、年間の骨子の確認、A 行事の確定、B 学校裁量時間(将来的には総合的な学習の時間へ移行)の内容の確定、C 以上をふまえた道徳・学級活動の見直し、D 各教科の関連教材拾い出しと整序・統廃合、という手順で進めていきます。現在Cまで進んでいます。
・ 次に、重要年号101&覚え方を紹介しました。日頃の授業は知識の定着をあまり重視していないので、知識を定着させる場として、朝学習〜コンクール(確認テスト)を全校的に実施しています。合格者は回賞状がもらえるしくみです。
そのひとつとして行っている年号コンクールを紹介しました。年号とともに重要語句を併せて定着させようとするものです。
 覚え方も、学び方の一つとして重視しています。
・ 最後に知恵蔵こんどのおまけCD−ROMを紹介しました。別冊『朝日新聞で読む20世紀』の過去の事件の紙面画像を収録しており、歴史資料とし高い価値があります。 さらに、週間報告1995第1週〜1998第35週、全国シティデータ(670市)、官公庁ホームページ集もあり、とても便利です。

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp