第110回 社楽の会報告   第109回へ   第111回へ
                                  報告者 木曽川東小 土 井

 5月21日(金)布袋北学供にて、第110回の社楽の会を開催しました。参加者の勤務校・社会科担当学年を紹介します。
 土井(木東小)、木本先生(布袋小)、奥村先生(藤里小・特殊)、野口先生(楽田小5年)、山田昌宏先生(古東小)、松田先生(古東小・6年)、澤木先生(古東小・5年)とお子さん、岩田先生(4年)、川井先生(犬南小・4年)、坪内先生(犬山北小・5年)、尾関先生(江北中・1年)、高田先生(古西小・5年)、安藤正太郎さんの14名でした。

☆ 土井より木東小の教育講演会について講師の紹介をしました。童話作家の鬼頭隆さん(48)です。“おじん”と親しまれ、県内各地で自作童話の朗読会を開いてみえます。 名古屋市北区山田西町 ├Fax 052-991-7690
・ 東書Eネットについて紹介しましたhttp://ten.tokyo-syoseki.co.jpより会員登録
できます。登録料は初回のみ\3,000で、それ以後、有料情報以外は一切費用はかかりません。資料室では、テーマ別に資料検索ができ、ダウンロード゙が可能です。有料資料もあり、Bit CashまたはWebマネーで決済します。教科書リンク集では、教科書に対応したリンク先が紹介されています。教科の広場には、編集部からのお知らせ、教科書Q&A、メーリングリスト登録・閲覧、小中学校通信(私の研究・教科の窓など)があります。教科書Q&Aではこれまで電話で質問していた疑問を解決できそうです。
・ 総合的な学習の時間参考教材「牧場は学校だ!〜生きる力をはぐくむために〜」のビデオの視聴報告をしました。教材色を押さえ、積極的に子供たちを迎え入れている酪農家の様子をソフトにえがいています。この種のビデオとしては秀作といえます。24分。 制作 社団法人 中央酪農協会、全国牛乳普及協会。
・ 中日サンデー版世界と日本大図解シリーズ(発行 中日新聞)を紹介しました。
・ 中日新聞主催「PTA新聞・広報誌づくり講習会」テキストを紹介しました。取材や編集の方法、校正の仕方、優秀作品例などが載っています。
・ 小中高校のネットワーク管理者必修講座のお知らせです。6月12日(土)に愛知県立大学でネットワークのサーバー管理についての講座が開かれます。サーバー管理者の話に続き、実演が行われます。Unixがベースですが、NTでも基本的な部分は共通です。受講料は\3,500。希望者はjoin@schoolnet.or.jpへ直接で申し込んでください。

☆ 今日のゲスト、安藤正太郎(28)さんにお話をうかがいました。安藤さんは生まれな
がらの視覚障害者で、今も視力は全くありません。しかし、同朋大学仏教学科を卒業され、さらにバイオリンの名手として、日本はもとより、世界各国でその腕前を披露しています。また、点字を打つスピードは、健常者が筆記するよりはるかに速く、驚異的でもあります。次に、安藤さんとの話題のいくつかを紹介します。
・ 「めくら」という言葉はなぜいけないか?見えている人が明るくて、見えない人が暗いというのは間違いである。間違った認識から来る差別用語がいけないのだ。
・ 障害を持った子は、一般のクラスに入った方が抽象的な理解を助けるのではと思う。
・ 盲学校などでは、障害者に対して環境を整えすぎるために自立を妨げている。
・ 配慮してほしいことは、ちょっとした時に肩を貸してほしい。時として、ありがた迷惑に感じることもある。
・ 差別は間違った認識の過剰か認識不足から起こる。
・ 平等はみんな一緒ということではない。みんな違うということが平等の基本である。
視覚障害者は、健常者より情報は少ないが、ただそれだけである。
・ 差別を取り除くには、障害者が出ていくことが重要だ。
・ 駅や公共の施設などでは、設備がよくなれば心が豊かになる。
・ 交流教育は、健常者と障害者が対等でなければ交流したことにならない。など
最後に、今日の参加者を前に、美しきロスマリン他を演奏してもらいました。
  安藤正太郎さんの連絡先  0587-54-3041 江南市古知野町北屋敷118

☆ 高橋先生より催事紹介がありました。新しい歴史教科書をつくる会による“我々がめざす教科書運動 名古屋シンポジウム(第10回)”が5月22日(土)午後2:00〜5:30 名古屋市公会堂大ホール(鶴舞公園内)で開かれます。

☆ 山田先生より保護者学級開催のご案内を紹介していただきました。親子登校でのごみ拾いと分別収集、親子ふれあい集会、教育講演会、授業参観という充実した内容です。教育講演会の講師は、近藤真庸岐阜大学地域科学部助教授。演題は「いのちと性について考えよう」です。
・ NIEガイドブック小学校編、中学校社会科編、高等学校地歴・公民編を紹介していただきました。小学校編\950、中学校編\1,250、高校編\1,250
日本新聞教育文化財団 内容に関する問い合わせはNIE担当 03-3591-3466、 購入に関する問い合わせは 03-3591-4410
・ 次に、『総合的な学習6年 年間学習計画と実践資料』より、天笠 茂 千葉大学 教授の論文「総合的な学習の時間へのチャレンジ」、総合的な学習Q&A20を紹介していただきました。論旨はきわめて明快です。

☆ 木本先生よりことばの教室だより3〜5号を紹介していただきました。なかでも構音障害の指導法は興味深い内容です。今後が楽しみです。

☆ 2年間内地留学をし、心理学について勉強された川井先生に、カウンセリングについての研究成果の一端を教えていただきました。カウンセリングとは、児童・生徒とカウンセラーとの人間関係を媒介として、児童・生徒が自己発見をし、成長と発達をしていく過程です。カウンセリングは、 教育的な指導と比較することでその性格がより明確になります。いただいた資料は、とても参考になりました。
 さらに人物に対するイメージ、コミュニケーションのシステムについて教えていただきました。外からの理解と内側からの理解はどう違うか、気持ちは記号によって媒介されているので正確に発信されないなど、納得できることばかりでした。
カウンセラーに必要なロジャースの3要件(無条件の肯定的配慮、共感的理解、関係におけるカウンセラーの純粋性)、教師とカウンセラーとの違いも理解しやすい内容です。そして、後半はT.E.T.(教師学)の話をうかがいました。これについては、実習を交えながら、また後日特集をもちたいと考えています。

☆ 尾関先生より『楽しく学び合うワークショップ』を紹介していただきました。ワークショップとは、自ら学び考える参加型の体験学習のことです。ハンドブックは\1,400、VTR\18,400、制作・問い合わせは国際理解教育情報センター 03-3265-5054
・ 次に、二・二六事件を裁いた東京陸軍軍法会議判事、元陸軍法務官・故小川関治郎氏の三女長森光代さんの回想録が美和町から出版されるという話をうかがいました。小川氏は、事件の黒幕・真崎甚三郎陸軍大将を無罪にした判事であり、回想録の内容が注目されています。回想録は1部\1,000、問い合わせは美和町歴史民俗資料館 052-442-8522

☆ 奥村先生より、藤里小学校での福祉教育の提案を紹介していただきました。ねらい、基本的な考え方と共に、総合的な学習との関連も示されています。さらに、学年ごとの福祉実践教室の内容と体験活動の年間計画が示されています。
・ 次に『人は人により人になる』井上昌俊(プレジデント社)を紹介していただきました。第六章私のひとり言では、「我、生きている−我慢。我、生かされている−感謝。天と地ほど違うね。」など、井上氏の人生訓・処世訓が紹介されています。

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp