第146回 社楽の会報告    第145回へ   第147回へ
                                  報告者 木曽川東小 土 井
2001年2月15日(木)布袋北学供にて,第146回社楽の会を開催しました。参加者(勤務校)を紹介しましす。
土井(木東小)、高橋先生(木東小),岩井先生(大北小),坪内先生(犬北小)、大島先生(犬東中),奥村先生(江南市ことばの教室)、川井先生(犬南小)、木本先生(江南市ことなの教室),ゲストの祖父江鈴子さんの9名でした。

☆ 木本先生より,種まく子供たちについて紹介していただきました。
種まく子どもたちとは,癌で二男・拓也君を亡くされた
佐藤律子さんが中心となり,小児癌・難病の子どもたちを応援する運動です。
種まく子供たちHP http://www.cypress.ne.jp/donguri/Top.html
 その活動の1つ,体験談集「種まく子供たち」は,小児ガンでなくなった子などの8人のエッセイが集められ,近々発刊される予定です。
木本先生は,メールで校正段階のものを送ってもらい,授業で活用されました。

授業の流れは,
1 日本人の死亡原因を考える
2 自分がガンになったらどうするか考える
   ゲーム,遊びまくる
3 告知について考える
4 告知を受けた人はどうしたか,そのような人が身近にいたら何ができるかを考える
という流れです。

こうした命の授業は,今の教育に最も必要なものではないかと思います。
積極的に取り組んでいる布袋小の活動は今後の参考になります。  

なお,体験談集の出版社 チャイルドコスモ 編集部長 小原解子さんは
江南市 藤里小出身だそうです。

命の授業については,種村エイ子さんの部屋をご覧ください。

● 遊びの学校
山荘きっこりを紹介していただきました。
 御嶽山のふもとにあり,四季折々の遊びを学ぶことができる場です。
OBやOGがスタッフ(居候)となり,自然とのふれあいの少ない都会の子供たちにいろいろと教えてくれます。
東京・大阪・名古屋までは送迎があるのがうれしいですね。
詳しくは http://www.kikori.co.jp/

● 同じような団体に アルプス子供会 というのがあるので土井より紹介しました。
 http://member.nifty.ne.jp/alps-kodomokai/ をご覧ください。

☆ 土井より役立ちサイトの紹介です。
(1)レッドデータブック<植物II>の完成・出版 【環境省】
http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=2440 
 日本の絶滅のおそれのある野生生物の種についてそれらの生息状況等をまと
めた本

(2)雪国のくらし特集
〜〜雪と暮らしの総合サイト「ユキダス」よりアクセスランキング、第2弾〜〜
雪国のくらしのくふう(新潟県上越市立高田西小学校) [1,550]
 http://www.jorne.ed.jp/~takada-w/tiiki/yukiguni.html 
 雪下ろしのしかた、雪下ろしをしない家の作り方、雪囲い、道路除雪、消雪パイプ、上越市で使う道路除雪費用などがまとめられています。

地域素材 雪国のくらし(新潟県塩沢町立塩沢小学校) [953]
 http://www2.ocn.ne.jp/~siosyou/chiiki/yukiguni/yukiguni.htm 
 豪雪地の塩沢町にある塩沢(しおざわ)小学校が気候(気温や積雪量)、雪国のくらしとくふう(消雪パイプ、住宅のくふう、道路ひょうしき、がんぎ)、冬の楽しみ(遊び、スキー、小正月行事、しみわたり)、雪を利用することや雪とともに生活すること(利雪・克雪)などについて写真とともにまとめています。

これが大雪だ!(木嶋達平さん) [795]
 http://www.nice.or.jp/~tap/sozai/ooyuki/ooyuki.html 
 1999年の新潟県中くびき郡中郷村(なかごうむら)などの上越地方の大雪のようすが写真とともにまとめられています。時間とともに雪が積もるようす、大雪の中から自動車をほりだすようす、集団下校やまちのようすなどです。

第52回 十日町雪まつり(十日町市) [669]
 http://www.city.tokamachi.niigata.jp/snowfes/index.html 
 平成13年2月16日(金)〜18日(日)に開かれる十日町雪まつりでの大雪像などの案内があります

雪国情報館(木嶋達平さん) [489]
 http://www.nice.or.jp/~tap/sozai/snowinfo/orosi.html 
 小千谷市(おぢやし)での冬の間の雪下ろしの回数と注意や苦労すること、屋根のくふう、流雪溝(りゅうせつこう)と注意すること、除雪用具(スコップ、こすき、スノーダンプ、小型の除雪機)、消雪パイプとこまること、遊び、除雪車、服そう、雪囲い、昔の雪下ろし、自然のようすなどが写真とともにまとめられています。

(3)大豆特集
節分について
  http://www.ffortune.net/calen/setubun/  
 なぜ節分に豆をまくのでしょう? 豆まきのときの掛け声は?
発掘!あるある大事典 第79回『豆』
  http://www.ktv.co.jp/ARUARU/search/arumame/mame1.htm 
 TV番組で取り上げられた「豆」特集。4色の豆がもつパワーにせまる。
大豆ホームページ
  http://www.maff.go.jp/soshiki/nousan/hatashin/daizu/ 
 農林水産省の豆類担当課によるHP。豆知識のページはQ&A形式でわかりやすい。
大豆のお話
  http://kyouiku.mukogawa-u.ac.jp/mnakauye/sotsuron97/soybean/ma0000.htm 
 イラストつきで楽しい、子どもにもわかりやすいサイト。大豆の栄養価等。
大豆の基礎講座
  http://www.unicom.co.jp/jyouhou/kiso7.htm 
 輸入大豆の生産・流通等に関する基礎情報。米国の情報が特に詳しい。
「大豆を作ろう」Home Page
  http://daizuweb.job.affrc.go.jp/subindex.html 
 農家のためのHPなのでとても詳しいですが、
Beans Factory
  http://www.solfa.co.jp/ 
 家庭でも味噌、豆腐が作れる!
Never Never Land
  http://www.ynest.com/natto.htm 
 納豆の混ぜ方・薬味、納豆料理、納豆の作り方等、納豆好きにはたまらない情報
 交換サイト。
組換え農作物早わかりQ&A
  http://ss.s.affrc.go.jp/docs/sentan/pa/mokuji.htm 
 遺伝子組換えに関する基礎知識を得るならここ。

(4)ペットボトルで人工雪を発生させる装置を考案した平松和彦さん
http://www.users.eolas-net.ne.jp/saebou/kazupage/kazu.htm 
簡単な材料があれば雪の結晶の成長の様子を見ることができます。

(5)愛知県総合教育センター http://www.apec.aichi-c.ed.jp/
「総合的な学習の時間」Q&A
http://www.apec.aichi-c.ed.jp/project/sogo/ken/ken12/qa-index.htm 
詳しい解説集です。

(6)THE JAPANESE SWORD INDEX
http://japanesesword.homestead.com/ 
「日本刀」について。非常に詳しい情報です。(英語)

(7)「情報化推進リーダーになるために」JAPET作成
http://www.edu.japet.or.jp/leader/
 5章にわたって情報化研修についてのテキスト

(8)世界の窓 http://www.sekainomado.com/
世界中のライブ映像を1200カ所以上も集めたサイト。国際理解教育の武器

(9)がんばれ!先生(全国の先生のホームページリンク集)
http://members.tripod.co.jp/ganbare_sensei/ 
全国の先生が作っているサイトを地区別に紹介。社楽の会も紹介されています。

(10)教務のお仕事
http://www.dab.hi-ho.ne.jp/thide/
指導計画や移行措置に関する各種資料、教務の仕事の紹介、各種アンケートの結果など情報満載です。

(11)文部科学省:小学校英語活動実践の手引(Practical Handbook for Elementary School
English Activities)について
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/13/02/010212.htm 
小学校における英語教育の手引き。その内容の一部を掲載。

● 教育関係情報
(1)ユニセフに注目
教職員対象「ユニセフセミナー」を開催 【日本ユニセフ協会】
http://www.unicef.or.jp/sira0102/sira_02.html 
 3月27日(東京)、学校で、ユニセフはどのように活用できるかなど

☆☆ 21世紀、次は君たちの番だ ☆☆
        「ユニセフ子どもネット」会員募集中
ユニセフの世界での活動や国際会議への参加や取材。署名運動やイベントなど
http://click.egroups.com/1/11095/1/_/_/_/981045293/ 

(2)恒例の首相所信表明演説
◆第百五十一回国会における森内閣総理大臣施政方針演説 【首相官邸】
http://www.kantei.go.jp/jp/souri/2001/0131syosin.html 
 二十一世紀を、「希望の世紀」、「人間の世紀」、「信頼の世紀」、「地球
の世紀」とするべく、第一歩を踏み出す、と。
 教育関係を抜粋します。
(人間の世紀)
 二十一世紀の我が国の力強い発展は、豊かな個性と創造性を持ち、様々な可能性に果敢に挑戦していく「人」が、存分にその力を発揮できるかどうかにかかっていると言っても過言ではありません。二十一世紀は、まさに「人間の世紀」と言えます。
 「人間の世紀」実現のためには、「教育の新生」を推進し、人間性、創造性に富んだ人づくりに取り組むとともに、「社会保障の新生」を着実に進め、誰もが生活に対する不安を持つことなく、様々な活動に取り組むことができる社会を実現していかなければなりません。
 教育にとっても二十世紀は、二つの側面を持っていました。成績を重視した教育制度は、国全体の平均レベルを向上させ、経済の発展、物質的豊かさの実現に大きく貢献しました。他方、最近、青少年による不幸な事件が相次いでいますが、自分で考える力を身に付け、善悪をわきまえる心や命の大切さなどを学ぶという点では、教育は、必ずしも十分な役割を果たすことができませんでした。私は、「心の豊かな美しい国家」を築くため、その礎となる「教育の新生」に、全力で取り組んでまいります。
 「教育改革国民会議」の最終報告では、人間性豊かな日本人の育成、一人ひとりの才能を伸ばし、創造性に富む人間の育成、新しい学校づくり、教育施策の総合的推進のための教育振興基本計画の策定、新しい時代にふさわしい教育基本法の見直しなど、教育各般にわたる御提言をいただきました。私は、この国会において、まず、子ども一人ひとり、国民一人ひとりが、「学校が良くなる、教育が変わる」という実感が持てるような本格的な教育改革に取り組んでまいります。具体的には、基礎学力の向上ときめ細かな指導のための少人数指導等の実施、教員として十分な適格性を有しない者の教員以外の職への円滑な異動、授業妨害やいじめへのきちんとした対応、家庭教育の充実、奉仕活動や体験活動の促進、教育委員会の活性化、子どもたちの体験活動や読書などを振興する「子どもゆめ基金」の創設、大学改革の推進など、直ちに取り組むべき改革を実行するため、学校教育法や公立学校の学級編制、教職員定数の標準などに関する法律の改正など、一連の教育改革関連法案を提出してまいります。
 教育基本法の見直しについては、「教育改革国民会議」の最終報告において、新しい時代の教育基本法を考える際の観点として、新しい時代を生きる日本人の育成、伝統・文化など次代に継承すべきものの尊重、教育振興基本計画の策定等を規定することの三点が示されたところであります。これを踏まえ、中央教育審議会等で幅広く国民的な議論を深め、しっかりと取り組んで成果を得てまいります。

(3)毎日教育メールより 町村文部科学大臣インタビュー
 別紙で紹介しました

(4)大学入学は原則として9月へ
  町村文部科学相は、「日本の大学の国際化を図るためには、9月入学しかない」と表明した。これに関連し、「高校卒業の3月から半年間(9月まで)は、奉仕活動を行い、終われば大人として18歳で選挙権を与えても良い」とも述べた。

 先進校の実践を探る 東京学芸大学教育学部附属小金井小学校
  文部省教育課程研究発表会
 ともに生きる子が育つ学校
〜教科と総合的な学習の時間の特性を生かした教育課程の編成〜
 「ともに生きる」というテーマに対して,どうアプローチしているかを土井なりに読みとり,別紙で報告しました。

● 実践事例紹介
5年道徳「先人に学ぼう!世のため人のために研究した白川英樹さんとアルフレッド・ノーベル」の授業
                  田辺澄江  s-sumie@nyc.odn.ne.jp 
出典 日刊・小学校教師用ニュースマガジン456 2月1日(木)より 別紙で紹介しました

● 鈴木敏恵特集
(1)鈴木敏恵さんに、電話でインタビュー 別紙で紹介しました
(2)講演日程
http://ux01.so-net.ne.jp/~s-toshie/koen.html 
(3)鈴木敏恵の未来教育インフォメーション (編集 梶原末廣さん)
http://www.suzukitoshie.net/miraiinfo.html
まぐまぐマガジンID:0000031436
(4)鈴木敏恵とポートフォリオをつくろうML
http://www5a.biglobe.ne.jp/~kanai/

(5)著書
『マルチメディアで学校革命』 小学館
『鈴木敏恵の未来への提言』 学事出版
『 ネットデイで学校革命』 学事出版
『ポートフォリオで評価革命!』  学事出版
http://www.gakuji.co.jp/book/4-7619-0702-9.html

(6)ビデオもあります。
『 鈴木敏恵の未来教育ビデオvol.3 〜ポートフォリオの実践&活用〜』明治図書
http://www02.so-net.ne.jp/~s-toshie/index.html

(7)メインホームページ
ここから見える未来教育
http://www02.so-net.ne.jp/~s-toshie/index.html

(8)メディアリテラシーの授業実践(6) 別紙で紹介しました

● 特集「子どもと田んぼ」 別紙で紹介しました

● 新しいML紹介
 こどもの「いのち」を語ろう ML
http://form.easyml.com/easyml/tenmade-a9.php3
いつも情報をいただいている村末さんが始めたMLです。土井はもちろん入りました。

● 書籍紹介
『社会科教育事典』日本社会科教育学会編(ぎょうせい)\4,400(税別)
「社会科」は何をしてきたか。これから何ができるのか。
  3部10領域の体系的な構成
  172の通常項目 
『社会科の授業をどう創るか 対談 北俊夫・有田和正』(明治図書)
『総合学習5 特集 ポートフォリオ評価』(黎明書房)
『学校保健の動向 平成12年度版』日本学校保健会編
コラム「ライフスキルトレーニング」を紹介しました

「パイオニアになりたいなぁ」(20)
  スロツビー堀内 薫(アメリカワイオミング州)
    『中・高校教師用ニュースマガジン』(中高MM)第152号より別紙で紹介しました

● 著者インタビュー:佐伯 胖さん
(『インターネット学習をどう支援するか』著者)
〜自分たちの内から創り出すおもしろさを大事にしましょう〜
出典 bk1HPよりhttp://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_top.cgi/3a85d0e9d12290100c10?aid=&tpl=dir/01/01051200_0008_0000000001.tpl
別紙で紹介しました

● 自己概念(セルフ・コンセプト)について
                     田辺澄江 s-sumie@nyc.odn.ne.jp
 私たちは、自分自身のことを「〜が得意」、「〜の力がある」、「何もできない」、「自信がない」というように、自己評価することがあります。この自分自身への感じや思いは「自己概念(セルフ・コンセプト)」と呼ばれています。
 この「セルフ・コンセプト」が人生の成功・不成功に影響していることを多くの研究者が発表しています。
 つまり、「プラス思考のセルフ・コンセプト」が成功、「マイナス思考のセルフ・コンセプト」が不成功と関係しているというのです。
 心理カウンセラーの玉永公子は、子供たちの学校の成績を調査し高い「セルフ・コンセプト」の子(プラスの「セルフ・コンセプト」を持つ子)は、成績が良いとしています。
 また、アメリカの心理学者のスワイッツェは「プラス思考のセルフ・コンセプトが良い成績の原因か、成績が良いのでセルフ・コンセプトが高いのか、どちらが先かは疑問だが、この2つの要素は直接に影響し合うものだ」と述べて「プラスのセルフ・コンセプト」
の重要性を示唆しています。
 この「セルフ・コンセプト」の築かれ方については2つの主張があります。
 アメリカの社会心理学者のクーリーは、「ルッキング・グラス・セルフ」という言葉を使って「人は他人の目を意識するとき、”自分はこのように思われている”と自分を捉え、他人との関係の中で”セルフ・コンセプト”が育っていく」と述べています。
 一方、アメリカの現象学的(個人の心の状態を重視して理解しようとする)心理学者ロジャースは、「人間は他人の自分を見る見方に左右されるのではなく、自分の内側から”セルフ・コンセプト”を築いていくものだ」と主張しています。 
 意見は分かれていますが、重要なのは「プラスのセルフ・コンセプト」の育つ環境を子供たちに整えてあげることだと考えます。
 学校では、授業を初めとして、さまざまの場で「達成感・成就感・満足感」を子供たちが味わえるように、また、それと関係して、「その子なりのよさ」が周囲から認められるようにといった配慮が必要となるでしょう。
 家庭や地域への協力の依頼も大切です。
 また、一般に、「セルフ・コンセプト」の高い子どもは友好的、現実肯定的、積極的で自己主張ができるという特徴も指摘されています。子供たちにとっての最大の環境である周囲の大人が、こういったプラスの生き方を示していくことも肝心であると考えます。
   日刊・小学校教師用ニュースマガジンより引用

土井より
 かねてより,「評価は,心理学に属する問題」だと思っていましたが,これを読みその思いを強くしました。まさしく,自己評価のあり方の方向性を示唆しています。追っかけてみたい問題ですね。

● 拙稿紹介「情報通信産業の広告から見る日本の今」『社会科教育3月号』(明治図書)
 レシピは「つたえる」。いつもの「何も見ない,何かを見せる」を紹介しました。数あるiモードのCMから,つたえる力について考えてみました。
 ここで紹介した毎日CMライブラリー http://www.mainichi.co.jp/info/cm/index.html はCMを研究するヒトには最適なサイトです。

☆ 大島先生より
平成13年度修学旅行案を紹介していただきました。目的は次の4点です。

1 秋季総合学習を発展させ,「自ら学ぶ」ことをより高いレベルで実践・体験する。
2 福祉,環境,情報その他と,現代社会がかかえている今日的な課題を主体的に追究する中で,社会における自己のあり方を考える。
3 郷土学習から秋季総合学習まで行ってきた「人とのかかわりから学ぶ」ことを深化させ,今後の自己の生き方について考えるとともに,3年生秋の総合学習への見通しを持つ。
4 班や学級単位での行動を計画し,実践することにより,集団の一員としての協調性を高めるとともに,自ら主体的に行動することの大切さを実感させる。


5分野から
7つの教室に分ける
調査グループを作る
事前準備

☆ 川井先生より,金子書房からの原稿依頼をきっかけに行った“いじめ問題”についての授業を報告していただきました。
 学級通信‘ひだまり’33には,次のように書かれています。

 クラス替えをした際,ほとんどの子どもたちが“いじめのないクラス”にしたいといいます。きっと,子どもたちにとっては,“いじめ”が少しもなく安心して過ごせるクラスが一番なのでしょう。しかし,1年間,学級という同じ空間の中に,同じ集団でいれば,集団内での序列化が進み,大なり小なりの人間関係のトラブルがでてきます。それをいじめととらえるか,いじめではないととらえるかで問題意識は変わってきますが,教師も子どももいじめがないクラスになるよう願っているのは事実です。そして,担任をもった以上教師は自分のクラスからいじめが起きないよう努力しています。そんなみんながなくなるように願っている“いじめ”は,なぜ起きてしまうのでしょうか?
 いじめの原因としてよく言われるのが,異質なものを排除する等質性です。個性化の時代になったといわれていますが,閉鎖的な村社会の中で生きてきた日本人は,今でも同調すすることを好み,異質なものを排除する傾向にあります。たとえ不幸な生活をしていても,世間体さえよければいいと思っている人はたくさん存在するのではないでしようか?特に,思春期を迎えた子どもたちにとっては,重要な存在が,両親から友人に移行し,自分が友だちからどのようにみられているのか非常に神経質になっていて,自分を殺しても無理に相手に合わせようとしがちです。異質なものを見つけて,集団で排斥することで,グループ内での団結を高めようとする集団力学も働いて,自分たちとは違う異質なものを集団で排除しようとするのです。
 また,少子化が進む中で,子どもたちは異年齢集団で遊ぶことが少なくなり,集団の中で自然に学んできたルールや人間関係能力が低下してきました。昔の子どもたちは,異年齢というさまざまな能力差のある社会の中で,ガキ大将の統率のもと,みんなが楽しめ,快適に過ごせるルールを作り,集団内の社会的地位の中で人間関係を結ぶ能力を身につけてきました。しかし,現代の子どもは,子ども特有の群れが消滅したことで,異年齢集団の中で過ごす時間が少なくなり,社会化されていない“王子様”,“お姫様”で育った子どもが増えてきたのです。学級崩壊が頻発しているのも,クラスの人数は少なくなったとはいえ,社会化されていない子どもたちを集団としてまとめるのは難しくなってきたためだと言われています。
 もちろん,自分を含めて教師の対応のまずさや学力偏重主義の一面的な価値観が優先される学校教育そのものも批判されて当然であると思います。
 今回子どもたちに“いじめ”についての情報を提供することで,子どもたちにいじめ問題について考えてもらい,少しでもいじめの抑制する方向にならないかと考え,“いじめ問題”,についての授業に取り組んでみました。

授業は次のように展開しました。
1 いじめとけんかの違いをノートに書く
2 いじめだと思うことを個条書きに書く
3 2の意見を5つに分類する
   A からかいレベル
   B ごっこ化レベル
   C 嫌がらせレベル
   D 奴隷化レベル
   E 犯罪レベル
4 いじめにおける4つの立場を考える
   いじめられる人
   いじめる人
   はやし立てる人
   無関心な人
5 いじめられている人に問題があるという意見に賛成か,反対か。
6 いじめを解決する方法を具体的に考える

 いじめがなぜ起こるかについて考え,その原因を知ることは,子どもにとっていじめと立ち向かう力になります。人間が,本能的にいじめをおこしがちになる動物なら,理性を高めることしか解決の道はないのです。
 少なくとも,行為の善悪と人格の善悪をいっしょにしないことが重要であることは確認しておきたいものです。

☆ 高橋先生より,総合的な学習の時間で何を育てるのか を紹介していただきました。

総合的な学習の時間で何を育てるのか

ともに生きる一人の人間としての資質
  →市民性(地球市民として・国家市民として・地域住民として生きる一市民としての自覚と能力)
「一市民」として求められること‥‥
  今直面している、あるいはこれから直面するであろう現実的な問題に対処できる知と情と意を備えた人間であること
  ○【福祉・人権】【環境】【国際理解】【健康・安全】【情報】などの今日的な課題を学ぶ意義
  ○学び方を学ぶことの意義

ともに生きる人間としての資質を知情意でとらえると‥‥
 知(知性)→ 知識や技能や思考力 ‥‥問題解決力
 情(感情)→ 共感や感動     ‥‥例えば、美しいものを見て美しいと思える感情
 意(意志)→ 生き方       ‥‥自分はどう生きるのか
 確かな「知」と豊かな「情」が備わって初めて、ゆるぎのない「意」が生まれる。

総合的な学習の時間と教科の関係
 授業のスタイルには区別がない。
  教科の学習をつきつめてやっていくと、総合的にならざるを得なくなる。
  一見して教科の学習と分かる授業は知識注入主義に傾きやすく、一見して総合と分かる授業は「活動あって学びなし」の状況に陥りやすい。
 
違いは追究する内容にある。
  総合は現実的な問題を単元の核にした学びであり、教科の学習は教科の内容を単元の核にした学びである。
  教科の学習は、身近な問題を出発点にして、体験を重ね、情報を獲得しながら、一般化した知識として学びをくくっていくことをねらいとする。「こ こまで身に付けねばらない」という到達目標がある。
  総合は、身近な問題を出発点にして、体験を重ね、情報を獲得しながら、そこから得たことをもとに、さらに自分の問題としてとらえなおしていく  学びである。「ここまで」という到達目標はなく、「もっと広く」「もっと深く」という可能性がある。

総合的な学習の時間につながるヒント
 モノや人とつながりながら、地域に存在する現実的な問題について学ぶ。
 モノや人とつながる
  具体的なモノや生きている人とのつながりを欠いた授業は、抽象的で現実性を失ったものになりやすく、生き生きとした学びの場がつくられない。
 地域に学ぶ
  地域の問題でなければ、学びの必要感、切実感が生まれにくい

 例えば‥‥
  東海北陸自動車道の授業
  アピタの授業
  少子高齢化社会の授業 

☆ 坪内先生より
白帝ワーク発表会
 
☆ 奥村先生より,
 マジックリスニング
 英語の高い周波数が聞こえるようになる

http://www.alice-group.com

☆ 最後に,本日のゲスト祖父江鈴子さんより,
 映画撮影
 海外青年派遣団 69歳まで
 放送大学 大学院
 ジャイカ
 講演 月4,5回
 ユキエ 自主上映 3/30
 織り梅  豊明 54歳で 


      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp