第145回 社楽の会報告    第144回へ   第146回へ
                                  報告者 木曽川東小 土 井
2001年2月1日(木)布袋北学供にて,第145回社楽の会を開催しました。参加者(勤務校)を紹介しましす。
土井(木東小)、高橋先生(木東小),奥村先生(江南市ことばの教室),岩井先生(大北小),尾関先生(江北中),野呂先生(岩倉中),ゲストの後藤校長先生(草井小),川端さんの8名でした。

☆ 高橋先生より,木東小の来年度の総合学習について報告していただきました。
 係として提案したものです。
 学校テーマは,「ともに生きる−人や自然とのかかわりを通して−」
 これは,学校目標「すすんで学ぶ子,思いやりのある子,たくましい子」の具現化をめざしたものです。
 このテーマを受けて,各学年では次のテーマがきます。
 1年生 身近な人  −家族・友だち・先生とのかかわりを通して
 2年生 身近な自然 −身近な動植物とのかかわりを通して
 3年生 地域の人  −お年寄りや障害を持った人とのかかわりを通して
 4年生 身近な環境 −身近な環境問題とのかかわりを通して
 5年生 地球環境  −地球環境問題とのかかわりを通して
      働く人    −生産活動とのかかわりを通して
 6年生 国際社会に生きる人 −世界の人や文化・国際社会における諸問題とのかかわりを通して
 
 計画の作成にあたっては次の留意点が提案されました。
1 教科との関連の考慮
2 人・モノ・コトとかかわる場を設定
3 体験の重視
4 知性を育てる場・心情を培う場・意志を表現する場の設定
5 参画と貢献の視点
6 学び方を身につける活動
これらの基本方針を受けて,各学年が起案します。

● 次に,尾教研のリポートを紹介していただきました。
 テーマ 『水』を核にした授業づくり〜【社会発 総合行き】で単元を組む〜

内容はここです。 

☆ 土井より,日教組第50次教育研究全国集会研究会参加リポートです。
 内容はここを見てください

● 次に,社会科の本質を考えるために 土井落書 1 を提案しました。内容はここ

● いつものサイト紹介
(1)お米データベース
 豆知識から法律まで、お米のことならなんでも検索できます。日本全国のおにぎり比較ができる。
  http://www.rim.or.jp/ci/ja/okome/komedb.html   

(2)ユキダス 新潟インターネット教育利用研究会(NICE)
  雪のことを調べるなら是非おすすめしたいのが「ユキダス」。新潟県内の小学校の様子だけでなく、「データベース」には「雪を科学する」「雪国の生活やくらし」などのカテゴリーに分かれて、雪を調べることができる。有名ですね。
  http://www.nice.or.jp/yukidasu/ 
  
(3)神奈川県教育委員会 http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/kyoikusomu/ 
:「人材育成及び能力開発を目指した教職員の人事評価のあり方について(教育関係者意見聴取のための検討資料)」の概要
http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/kyosyokuin/jinji/index.htm 
教員を評価するのは難しい。

(4)茨城県教育研修センター http://www.edu.pref.ibaraki.jp/center/ 
学習指導に生かすカウンセリング実践事例集
http://www2.edu.pref.ibaraki.jp/data/037b/index.htm 
小中高校の学年別実践事例集。

(5)財団法人日本性教育協会
http://www.jase.or.jp/ 
「性教育Q&A」などを掲載。

(6) 「CareerPath.com」
http://www.careerpath.com/ 
 アメリカの全国紙・各州の主要新聞約100紙の求人広告欄を一気に検索できます。「Japanese」で検索してみたところ300以上の求人がヒットしました。こんなところからも国際理解にせまることができます。

(7)e-Science http://www.e-science.co.jp/ 
:ボクにもわかる高分子化学 なぜプラスチックに電気が通ったか?
http://www.e-science.co.jp/shirakawa/ 
ノーベル化学賞を受賞した白川博士の業績を子どもにもわかりやすく解説。

(8)チャレランランド
http://www.challeran.co.jp/ 
日本子どもチャレンジランキング連盟のサイト。400種類以上も種目があるんですね。

(9)「全国多地点方言交流」プロジェクト   今年度もスタートしましたので初期経過報告です。
http://www.akatsuki.ed.jp/akatsuki-e/hougen2/index.html 

(10)平成13年度 国政モニター募集 【内閣府】
http://www8.cao.go.jp/information/kouhou/h13_monitor.html 
 内閣府では、行政改革、景気回復などの国民的課題から、福祉、教育、環境など身近な問題まで、国の行政施策に対する意見等を寄せていだだく、平成13年度の国政モニターを募集します。応募締切り 平成13年1月26日(金)当日消印有効 ・・・・・
 これを子どもがやってもおもしろい。

(11)種村エイ子さんの部屋  おすすめ!
  http://www.synapse.ne.jp/~wahaha/index2.htm 
  ここでは別紙で第15回,16回を紹介しました。

(12)教育メディア著作権情報データベース
http://deneb.nime.ac.jp/ 
著作物を教材として使用する場合の基礎知識。「著作物使用申請・許諾書式例」や「著作権が消滅した著作者リスト」なども掲載。

(13)VE Hieroglyphic Translator   おもしろい!
http://www.virtual-egypt.com/newhtml/glyph/glyph.html 
エジプトの絵文字(ヒエログリフ)変換ツール。子どもの名前を変換して印刷して渡してやると喜ぶと思います。

(14)McDonald's Foods From Around The World!
http://www.tikifish.com/mcdonalds.html 
世界各地のマクドナルドオリジナルメニュー。日本はTeriyaki。国際理解に使えるか?

(15)文部科学省特集 http://www.mext.go.jp/
@21世紀教育新生プラン   学校、家庭、地域の新生 学校が良くなる、教育が変わる
    http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/21plan/index.htm  1月25日付
17の提案の最終的なもの
A教育改革Q&A   教育改革に関する様々な疑問にお答えします
    http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/kaikaku/main4_a1.htm 
B「教育指標の国際比較」(平成13年版)について
    http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/13/01/010152.htm 
    世界の主要国との比較。

(16)SANYO SUN SITE
http://www.inpaku-sanyo.com/ 
太陽と宇宙に関する知識とクイズなど。三洋電機による運営。

(17)省エネルギーセンター http://www.eccj.or.jp/
 省エネルギーセンターは、「省エネルギー教育」を行う学校の先生方を応援します
http://www.eccj.or.jp/pressrelease/010130.html 
「省エネ学習指導プランコンクール」および「省エネ授業学習実践講習会」(3月10日)を開催。

(18)生物多様性センター http://www.biodic.go.jp/ 
:身近な生きもの調査2001 身近な林「春夏調査」
http://www.biodic.go.jp/mijika/index.html 
3月より調査開始。ボランティア参加者を募集中です。

(19)錯視の広場
http://psywww.human.metro-u.ac.jp/sakusi/ 
目の錯覚を起こす図形あれこれ。

(20)気象友の会
http://www.e-watchers.org/ 
過去一年分の毎日の天気図をPDFで見ることができます。

(21)世界の国旗
http://www.asahi-net.or.jp/~yq3t-hruc/ 
世界中の国の国旗と首都、言語、人口、通貨単位を紹介。

(22)本町小授業公開について報告します
http://nakasato.ed.jp/honchoschool/honcho-1.html 

● ポートフォリオ特集
かないよしあきのぽーとふぉりお
http://www5a.biglobe.ne.jp/~kanai/ 
地球市民の部屋(takano先生)
http://village.infoweb.ne.jp/~fwge4929/Default.htm 
ここから見える未来教育!!!
http://www02.so-net.ne.jp/~s-toshie/ 
スタディノート(筑波女子大学)
http://www.kasei.ac.jp/eco/index-j.html 
Mt. Edgecumbe HighSchool (英語)
http://www.mehs.educ.state.ak.us/mehshome.html 

● 世界の言語特集
「A Web of On-Line Dictionaries」http://www.yourdictionary.com/ 
世界の200種類以上の言語のオンライン辞書リンク集。どこの国で話されているのかわからないような言語までカバーしています。

「The Language Hub - Biligual Dictionaries To and From English」
http://www.cetrodftt.com/langhub/transbilen.htm 
英語と各国語の辞書サイトへのリンク集です。英仏・英独・英日の辞書へのリンクが多いようですが、中にはズールー語やチベット語もあります。

「English Usage in the UK and USA」http://www.krysstal.com/ukandusa.html 
イギリス英語とアメリカの英語(英語と米語)の表現の違いについてかなりの事例が列挙されています。同じ意味でも表現が違うケースや同じ単語でも英米では意味が違うケース・・・。「交通」「通信」関連はやはり違うケースが多いようです。

「LAWCHECK LETTER PRO」http://www.lawchek.com/letterpr.htm 
 英文レターサンプルフォームを集めたものです。自動車、病院、学校、銀行などお堅いケースで使うオフィシャルな英文レターが多いようですが、「Personal」には、お悔やみや祝辞などビジネス以外で重宝しそうなものもあります。

「Universal Survey of Languages」http://www.teleport.com/~napoleon/ 
 世界の言語、特に少数民族の言語についての解説が豊富です。一部の言語を音声ファイルで聞くこともできます。ブラックフット語(カナダの少数部族)、ダガラ語(ガーナ)、ナバホ語(アメリカインディアン)などここまで揃えているサイトはそうないでしょう。

「非英語圏 Multilingual Network 」http://rose.ruru.ne.jp/multiplication/m-net.html 
 日本語を習いたい外国人・外国語を習いたい日本人の交流の場です。サイトのタイトル通り、非英語圏のフランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、中国語、韓国語のネイティブとの交流の場を提供しているユニークなサイトです。

「Acronym Finder」http://www.acronymfinder.com/ 
 名前の通りアクロニム検索用の辞書です。17万語以上の頭字語と略語を網羅しています。ASAPやFYIなどの文中の表現以外にも、NATOや団体名や組織名など以外に元の表現を知らないものですよね。JTにはJapan Tobaccoも登録されていました。

● 教育関係情報
(1)名古屋市が少人数学級を試験導入(愛知)
 名古屋市教委は18日、新年度から小学校の一部で、1年生を対象に現在よりも少人 数で授業を行う30人学級を試験導入することを明らかにした。早ければ2002年度から市内の全小学校の1年生に広げる予定という。
《全文はこちら》 http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/06/20010119wm03.htm 

(2)ソーラン節で荒れた中学再生の大久保さん講演(三重)
 “日本一荒れた中学校”を、ソーラン節を通じて再生した元北海道稚内市立稚内南中 校長の大久保慧(さとし)さん(68)が、このほど津市で講演した。「生徒たちがソーラン節と出会うことで立ち直り、全国民謡民舞大会で内閣総理大臣賞を受賞するまでになりました。
《全文はこちら》 http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/08/20010119wm09.htm 

(3)身近な林の環境調査ボランティア募集 (環境省)
 環境省自然環境局生物多様性センター(山梨県富士吉田市)は、春から夏にかけて実施する「身近な生きもの調査 2001」の全国のボランティア参加者を募集している。
 今回の調査は、調査参加者が自ら調査の対象とする「身近な林」を選び、春には「タンポポと黄色い花」、夏には「セミの抜け殻と夏の虫」を観察してその結果を環境省に送付。調査報告に基づき、全国各地の「身近な林」の環境診断を行い、2000年の秋・冬に実施した「ドングリ調査」、「赤い実」の調査結果と合わせて報告書にとりまとめ参加者に配布する。
 同省では前回の調査で参加した2万人の倍の参加者を求め、学校の授業や行事に取り入れてもらうことを期待している。
 詳しくは、「身近な生きもの調査 2001」参加者募集について【環境省】
http://www.env.go.jp/press/press_1.html?serial=2097 

(4)情報教育カリキュラム
岐阜県生涯学習センターの久世と申します。岐阜県では、小中高一貫した情報教育カリキュラムを制作して提供しています。それぞれ、小学校向け、中学校向け、高等学校向け生涯学習などそれぞれの対象に対してテキストを公開しています。
下記のサイトで提供していますので参考にしてください。
http://cscns.csc.gifu.gifu.jp/syozo/center/ 

(5)ゆとり教育見直し、公式表明  まだ揺れている・・
文部科学省の小野元之次官は二十四日午前、都内のホテルで開かれた都道府県教育長協議会で、二〇〇二年度から実施する小、中学校の新学習指導要領による教育体制について、「子どもたちの自主性を強調するあまり、基礎的学習の軽視や遊びの時間という誤解が一部にある」と述べた。これは、体験学習などを重視する「ゆとり教育」の進め方を見直す考えを明らかにしたものだ。
 文部科学省が「ゆとり教育」見直しを公式の場で表明するのは初めて。小野次官はまた、「基礎学力の向上」を狙った「教育改革の七つの重点戦略」も発表した。

 小野次官は、同協議会のあいさつの中で、すでに前倒しして一部実施されている「総合的な学習の時間」について「各教科と切り離して考えるものではない」と述べ、体験学習に偏りがちな状況を見直して、教科との関連づけを充実させるよう求めた。

 二〇〇二年度から導入される新学習指導要領については「生徒の特性に応じた学習を一層行うことが出来るようにしており、教科課程を編成・実施における最低基準という性格が明確になっている」と説明。その上で「発展的な内容を指導することも可能だ」と述べ、子どもの習熟度に応じて、学習指導要領範囲外の授業を行うことを認めた。

 新学習指導要領で授業時間と内容を三割程度減らすことで実現を目指す「ゆとり教育」については、「ゆとりは『ゆるみ』ではない。時間的・精神的な(心の)ゆとりのなかできめ細かい指導を行うことが出来る」との考えを強調した。

 「教育改革の七つの重点戦略」としては、〈1〉わかる授業で基礎学力の向上〈2〉多様な奉仕・体験活動で心豊かな日本人の育成〈3〉楽しく安心できる学習環境の整備〈4〉父母や地域に信頼される学校づくり〈5〉教える「プロ」としての教師の育成〈6〉世界水準の大学づくりの推進〈7〉新世紀にふさわしい教育理念の確立、教育基盤の整備――の七つの柱を挙げた。こうした観点から教育施策を打ち出す考えを示した。
 YOMIURI ON LINE(1月24日12:03)

(6)欧州の制度を参考にエコスクール(滋賀)
 押し付けでなく、子供たちが進んで環境問題に取り組めないだろうか――そんな発想から、第三者の公的機関が環境への意識向上を客観的に評価して児童や生徒のやる気を引き出す試みが、滋賀県高島郡内の3小学校と1中学校で始まっている。
《全文はこちら》 http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/02/20010125wm01.htm 

(7)残した給食のリサイクルを観察 京都の小学校
 学校内に生ごみ処理機を設置し、給食の残飯を肥料にするリサイクルの取り組みが、京都府や滋賀、奈良県などで広がっている。京都府の八幡市立八幡第五小学校は、微生物が生ごみを発酵、分解する様子を観察できる「窓を付けた処理機」を試験的に導入した。実際の作業は教職員がするが、今後、児童が直接、生ごみを処理するようになれば、さらに食物や環境の大切さを体感する教育効果が高まると期待される。
 処理機はリサイクル技術を研究しているアトム環境サイエンス社(京都府)が開発。ピアノ程度の大きさで、約3カ月かけて肥料を作る。観察窓は低学年の児童も見やすいよう高さ85センチの所に付けた。処理機を給食室前に設置し、総合的な学習の授業として児童が処理工程を観察した。子供たちは「くさいにおいは、環境に素晴らしいことをしているにおい」などの感想をノートに書いた。
 八幡市教委は2001年度初めに施行予定の食品リサイクル法をにらみ、他校への導入も進める方針。奥西尚子校長は「保護者らの理解を得たうえで、子どもにもごみの投入を体験してもらい、食べ物を大切にして生ごみを減らすなど、環境に対する基本的な考え方を学んでほしい」と話している。

● MM紹介 日刊・小学校教師用ニュースマガジン  別紙で442号  1月18日(木)から紹介しました。
 連載 「私の教師修業」
  第11回「現場と研究機関との連携で授業を仕組む2」波戸 裕幸(鹿児島県 節田小学校)

● 教育界 The新語 ヘルスプロモーション   阿 部 隆 幸
出典はメールマガジン ■授業づくりネットワーク21□ 第63号
   2001年  1月・NO3   1月21日(月)発行
 HP http://www2.synapse.ne.jp/mm21/index.htm     

 資料紹介  ヘルスプロモーション関係
 「スポーツと健康」97年11月、98年2月 第一法規出版
 「新教育課程で体育・保健授業はこう変わる」98年12月 明治図書
 「学校保健のひろば」2000年1月冬 大修館書店
 ライフスキル学習関係
 「楽しい体育の授業」97年9月、98年9月 明治図書
 喫煙・飲酒・薬物乱用防止教育関係
 「喫煙・飲酒・薬物乱用防止に関する指導の手引き」日本学校保健会  
   小・中・高各校に配布済み
 「新しい保健学習のモデル」2000年2月 日本学校保健会 中学校に  
  配布済み
 「スポーツと健康」97年7月、98年7月 第一法規出版

●  思春期へのメッセージ5 〜月経〜      
   別紙で参照しました。 

● 書籍紹介
 『ワークショップ−新しい学びと創造の場−』中野民夫著 岩波新書710
 全国の総合的な学習の場で行われているワークショップ。そのためにと思って読んで みたら甘かった。これは,心理学書であり,教育学書であり,哲学書であった。  
  
● 教育相談の事例から
 よみうり教育メールが教育相談を始めました。次のように載ってきます。  

  よみうり教育メール
  発行日:2001.01.31(vol.77)発行者:読売新聞社 http://www.yomiuri.co.jp/ 
教育相談  教師って?
相談
◆中学2年生の娘の担任についてご相談します。クラブの顧問で、退部したのも大きな原因は先生の指導についていけなくなったからでした。1年の時の担任に、2年生で担任になるかもしれないから波風立てずにと言われ、親として指導の仕方に疑問もありましたが、何も言わず退部しました。
 先日、懇談がありました。三者面談です。娘は生徒会の役員になりました。その件で先生は励ますどころか、荷が重いの、もっと気持ちをしっかりもてだの、とプレッシャーを与えることばかり言うのです。学習面も普通ではダメ、ノート取るのも教師が見て喜ぶように取れば、やる気が感じられる……とも言われました。
 それは内申書がよくなるってことですか?私はあきれて、もう何も言う気もしませんでした。子供が横にいるので、先生に怒りをぶつけるわけにもいかず。
 娘は冷静で、いつもあんな調子だから気にしないと言っています。生徒会のことも熱心にとり組んでいます。私としては納得がいかず、先生に言いたいのですが、今までの態度からみて、言ったとしても変わるとは思えませんし、娘が嫌な思いをするかと思うと踏み切れません。先生というのはもっと子供のことを考えていると私が勝手に思いこんでいただけなんでしょうか?
 先生を批判、意見することはやっぱり避けた方がよいのでしょうか?
 学校で見せる部分だけで、その子のすべてを分かっているように言われます。
 そんな先生だけではないと信じていますが、中学に入ってからがっかりしました。先生がスーパーマンでないのはわかっています。そんなことも望んでいません。ただ、長い間教師をしていると、自分のやり方に何の疑問をもたない先生が出てくるってことです。教師間では互いのチェックとかはしないのでしょうか?    ―――主婦

回答
東京商工会議所常務理事 川村耕太郎
●ご相談の先生についてですが、保身に走っており、疑問・反省もなく恐らくチェック機能もない状況と思われます。あえて言えばクラブ退部への嫌味、生徒会役員就任へのしっとすら感じられます。ここはお嬢様が冷静で生徒会活動に取り組んでおられることに、むしろ関心をもたれる方が賢明と思われます。
 中学生ともなれば、かなりの判断力と観察力が身についておられます。大切なのは、学問のみならずそうした生徒間の交流活動から多くを学び得ることにあろうと思います。恐らくは悩み、かっとうし、耐えながら、明るく前向きに活動されることが人間形成にどれほど役立つか、それをお嬢様は体験しつつあるのではないでしょうか。
 担任ということはありますが、他の信頼できる教師をお嬢様は知っておられると思います。そうした教師と接触された方がいいように思います。勉強も淡々とされることが肝要に思います。そうした教師は、相手にするだけ空しく、無駄なエネルギーと思います。本来教師は生徒と一緒になって考え、話し合い、また時に厳しく、そして公正な姿勢が求められるべきです。
 しかしながら、残念ながら、現状はまことに憂慮すべき状況で、まして教師間でのせっさたくまも行われていないように思います。もし、どうしても納得されない場合は、親同士で話し合い、皆さんで学校と話し合いをする方が良いように思われます。

回答者 かわむら・こうたろう。昭和15年2月22日生まれ。早稲田大学第一政経学部卒業。東京商工会議所総務部長、事業局長、事務局長などを経て、現在、常務理事。            ◇             ◇  
 相談は電子メールで24時間受け付けています。教育メールへの掲載はすべて匿名にしますが、相談を寄せる場合は住所、氏名、年齢、職業、昼間連絡の取れる電話番号を必ず書き添えてください。  アドレスは e-soudan@yominet.ne.jp です。

☆ 奥村先生よりことばの教室だより第27号〜第31号を紹介していただきました。
  ことばをはぐくむ では,「名前であそぼう」が紹介されています。「アクロスティック」というそうです。

☆ 尾関先生より『授業を変える学校が変わる』佐藤 学(小学館) の中から,抜粋して紹介していただきました。
 どれも,今の教育の問題点や指導の心構えのヒントなど,「なるほど」「そうか!」と思わせるものばかりで共感できます。ぜひ多くの人に呼んだもらいたい本です。

● 平成12年度 愛知県人権教育指導者研修会

● HP「オトナの試験」を紹介していただきました。
コンビニでCD-ROMも発売されています。第1巻から第4巻,各\3,800だったと思います。

☆ 岩井先生より大北小の子どもたちが作ったケナフから作った紙 を見せていただきました。ケナフについては賛否両論ありますが,自分でやってみることの価値はやらないことより大きく優ります。こうしたことは,やりながら子どもたちとともに考えていきたいものです。

● 2月2日・3日の総合フォーラム西尾について紹介していただきました。詳細は,次回に山田先生から参加報告をうかがいます。

● 東京学芸大学教育学学部附属小金井小学校 の資料を見せていただきました。テーマは,「ともに生きる子どもが育つ学校−教科と総合的な学習の時間の特性を生かした教育課程の編成−」
 内容については,次回に詳しく報告します。

● 書籍紹介
『ティーム・ティーチングの展開』清水静海・清田澄子著  東洋館出版社
『新しい教育課程と学習活動の実際 社会』北俊夫 編著 東洋館出版社
『おもしろ授業のアイデア 社会』伊東冨士雄 東洋館出版社
『社会科の責任 21世紀を拓く授業論』北俊夫 東洋館出版社

☆ 本日のゲスト,後藤先生よりお話をうかがいました。
 沖縄の「島くとぅば」の衰退が,明治の「標準語教育」に始まり,現在,優等生ほど標準語が話せないと言うことを言われました。一面では,教育の怖さを物語る話でもあります。教師自身が方向を見据え,誤らないようにしなければなりません。

 コンピュータで得た知識を活用するにもまた,また,お医者さんが社会で活躍するにも,社会科の学力がもとになる。社会科の授業を大切にしてほしいということも言われました。社楽の会の場にふさわしいお話でした。
 
 教師は,授業をやることが最も大切。 研究指定をもらったときに,本当に力がついた,とも言われました。理科の指定時代の思い出として,教えた子の男子の多くはは理数系へ進んだそうです。ここでも,
影響力の大きさをおっしゃいました。
 
 その他,いろいろうかがいましたが,「授業を大切に」と何度も繰り返されたことが心に残っています。あらためて,後に続く人たちにも伝えていきたいと思いました。ありがとうございました。 

☆ 川端さん
から資料をいただきました。
 「ニューサポート小学校」
  「総合的な学習との比較から考える」岡田泰孝氏(お茶の水女子大学附属小学校)は,基礎・基本を「内容の基礎・基本」「学び方の基礎・基本」「態度の基礎・基本」ととらえ,社会科と総合的な学習とを,次のように区別しています。

社 会 科 総合的な学習
内容の基礎・基本 ○人の営みや人物の働きを通した,社会のようすやしくみ・構造,国の成り立ちなど学習指導要領に示された内容 ○たとえば国際理解,情報,環境,福祉,健康などの横断的・総合的な課題
○児童の興味・関心に基づく課題
○地域や学校の特色に応じた課題など
学び方の基礎・基本 ○課題の発見や,資料収集,情報加工,表現などの学び方
○既習事項で獲得した見方・考え方を適用しながら学ぶ学び方
○課題解決的な学習
○自然体験やボランティアなどの社会体験
○観察・実験・見学や調査,発表や討論
○もの作りや生産活動など
○体験を通した問題発見
○問題解決的な学習
態度の基礎・基本 ○自分なりの社会の見方ができる
○自分たちなりの(公民としての)価値判断の能力
○ものの考え方
○問題の解決や探求活動の主体的・創造的に取り組む態度
○自己の生き方を考える

  両者の特徴がはっきりしてきます。
 
「歴史学習に地図を生かす」萩原致氏(豊橋市立花田小)は,地図を活用して空間概念を育てることを提唱しています。歴史学習でも,たとえば大名行列で1日どこまで歩いたかなど,地図帳を活用して調べさせています。

●「ニューサポート中学社会/地図」
 冒頭で省庁再編について解説しています。 
 さらに,次の論文が掲載されています。
「社会科歴史学習の21世紀」小原友行氏(広島大学教授)は,社会科歴史学習で育成する「歴史的な見方・考え方」を,次のようにまとめています。
たいへん参考になります。

内容的な見方・考え方 方法的な見方・考え方




〔歴史を記述〕
●過程の記述・・・歴史的事象に対して「どのように」と問い,資料によって過程を記述→知識
●構造・特色の記述・・・歴史的事象に対して「どのような」と問い,構造・特色を記述→知識
〔歴史の知り方〕
●情報の受信活動・・・自分なりの〔テーマ〕〔キーワード〕をもって情報を受信(収集・選択・活用)→観察・資料活用力





〔歴史を説明〕
●目的論的説明・・・歴史的事象に対して「なぜ・どうして」と問い,目的・手段の関係から説明→理解
●条件的説明・・・歴史的事象に対して「なぜ,どうして」と問い,条件・結果の関係から説明→理解
●因果的説明・・・歴史事象に対して「なぜ,どうして」と問い,原因・結果の関係から説明
〔歴史のわかり方〕
●「理解」の方法→思考力
 ア 事実の正確な理解
 イ 目的論的理解
 ウ 社会的意味の理解
 エ 歴史的意義の理解
 オ 個性・特色の理解
●「説明」の方法→思考力
 ア 問題把握
 イ 仮説の設定
 ウ 仮説の論理的帰結の推論
 エ 資料の収集・分析
 オ 仮説の検証





〔歴史を判断〕
●価値的判断・・・歴史上の人物の行為に対して「善いか,悪いか」「望ましいか,望ましくないか」「それはなぜか」と問い,その意味・意義を歴史的に評価→態度
●実践的判断・・・歴史上の人物が直面していた問題場面において,「何をなすべきだったか」「どの行動案がより望ましかったのか」「それはなぜか」と問い,目的・目標を実現するための最も合理的な手段・方法を選択・決定→態度
〔歴史の中での生き方の追求の仕方〕
●「歴史的評論」の方法→判断力
 ア 問題把握
 イ 判断基準の明確化
 ウ 価値判断
 エ 判断基準に基づく価値判断の反省的吟味
●「意思決定」の方法→判断力
 ア 問題把握
 イ 達成すべき目的・目標
 ウ すべての実行可能な行動案の提出
 エ 行動案の論理的結果の予測
 オ 行動案の選択と根拠づけ

このほか,「21世紀,世界のリーダーはどこの国」江花明久氏,「新しい歴史的分野の授業の展開」砂田雅志氏の優れた論文が掲載されていました。これほど,内容のある冊子は他にはありません。お薦めです。

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp