第18回 社楽の会報告 第17回へ 第19回へ
報告者 布袋中 土
井
12月8日(木)7:00〜9:30,布袋北学供にて第18回の社楽の会を開催しました。参加者は,土井,尾関,滝口,大薮,高田,木本,栗林,勝村,奥村,日比野(敬称略)の10名です。
☆ 前回(11月24日)からこの間には,27日に木曽川東小の学習発表会がありました。滝口学級の子どもたちが,地球環境を守る必要性を参観者に熱心に訴えました。
12月 3日には三輪先生(布袋中)によるパソコン通信講座,第1回の資料集執筆者会がありました。執筆者会では,木本先生から全体の骨子が示されました。次回に全容を示したいと思います。
☆ まず,パソコン通信の話題に花が咲きました。土井からも,多くの情報を発信していますので見ておいて下さい。近々テキストファイルにしなくても送れる方法の講座が三輪先生によって開かれますのでまた参加して下さい。
☆ はじめに,前回の古中に続き,布袋中の文化祭「体験講座」の紹介です。20講座中13講座で, PTAが中心となり地域の方を講師に招いたことが特色です。もちつき,着付け教室,わらじ作りなど,自分も教えてもらいたいもばかりで,生徒にとっても生涯学習につながる有意義な時間が持てたと思います。
☆ 奥村先生からは,つくし学級の指導案の紹介です。藤里小が行っている年間1人1授業の指導案だそうです。これをきっかけに,療育手帳に話題が移りました。現在,日本には,身体障害者が240万人,精神薄弱者が38万5千人います。これは正確に言うと,それぞれ「身体障害者手帳」「療育手帳(もしくは精神薄弱者判定機関の判定書)」を持っている人をさすわけです。したがって先ほどの数は法的に認められた人との数ということで,障害を持った方の実数はもっと多いと思われます。
「障害者の雇用促進法」では労働者数の1.6%の障害者(手帳を持っている人)を雇用しなくてはなりませんが,実際には1.3%余りしか達成されていません。したがって手帳を持っている方が就職には有利といえるかもしれません。
このほかにも,税金・公共料金の割引,国からの補助など手帳を持っているメリットはいくつかあります。しかし,手帳を持つことをためらう人が多いのは,周囲の人の偏見というデメリットを恐れるからです。日本人は,まだまだ文化的でないひとつの証明かもしれません。福祉教育の必要性を感じます。
☆ 勝村先生からは,前回土井から話のあった「情報を作る」実践例を紹介していただきました。校外学習の報告会のために児童が作ったTP,B紙,プリントなどを,見せていただきました。
同じく尾関先生から校外学習の報告,高田先生からは戦争中の子どもの生活をB紙にまとめた生徒作品を紹介していただきました。
どの作品にも工夫がみられ,自分が中学生の頃に比べると,今の子は確実にセンスが良くなっていると感じます。
指導のコツについては,@ 時間短縮と全員で分担させるために,B紙の半分を台紙に,残り半分を家で分担して書き台紙に貼るというアイデア,A 文字を減らし写真,パンフなどをレイアウトして貼る,B 必ずイラストを描く…というのが出されました。
高田先生の報告にあった,「戦争中の人々の生活」については,来年のこの会の年間メインテーマにしたいと考えています。戦後50年であり,今やっておかないと生の証言が得られなくなってしまうと考えるからです。
そういえば,今日12月8日は日米開戦の日ですね。(ジョン・レノンの命日という声もありました。)
☆ 尾関先生から,環境問題について調査している‘グリーンコンシューマーガイド作成委員会’が作成した『なごやの環境にいい店!』の紹介です。名古屋市全区の スーパー305店について,買い物袋持参を奨励しているか,リサイクルをしているか,再生紙を販売しているかなど,15項目について調査した結果がまとめられています。また,コラムには環境にいいことが紹介されています。興味のある方は尾関先生までどうぞ。
☆ 土井から,資料集全体の骨子と‘はじめに’の提案です。概略は次の通りです。
1 研究のテーマ
個の追究意欲を高め,追究意欲を育てる( 自己実現しようとする前向きな児童・生徒を育てる)
2 指導計画上の4つの手だて
(1)個の問題意識を大切にした問題づくり
(2)自分にあった方法での調査,工夫した発表
(3)共通課題の再調査と討論
(4)今後の生き方,社会のあり方について考える場,学習したことを生かし,社会に働きかける場
3 全体として
(1)個人差に応じ個を生かす手だて
(2)指導と評価の一体化
(3)特に生かす個,変容をめざす個の設定
そして,「個の追究意欲を高め,個の追究意欲を育てる指導過程の基本型」を次の図のように設定しました。ご意見下さい。
指導過程の基本型
@問題づくり(個)
A調査活動 (個)
B発表
C課題づくり(全体)
D課題についての再調査(グループ)
E討論 (全体)
Fこれからの社会のあり方を考える (全体)
G学んだことを生かす場
☆ 栗林先生からは,@赤塚先生の講演の内容についての資料を準備しているという話、A院政をどう説明するかという話,そしてB岐阜に始皇帝陵の兵馬俑があるという話を聞きました。
@は,「邪馬台国と争った狗奴国は一宮市にあった」という衝撃的な仮説です。次回を楽しみにしていて下さい。
Aは,摂関政治が母方が政治に口を出す母系社会であったのに対し,頼通の娘に皇子が生まれなかったため,次の後三条天皇以後,父方が口を出す父系社会に天皇家が変わったというものです。わかりやすいですね。
この後,氏や姓に話題が移りました。「名字が出てくるのが中世の始まり」「三河の地名(一色,吉良など)は足利氏の一族の名が多い」「伊藤は伊豆の藤原氏,加藤は加賀の藤原氏,近藤は近江の藤原氏…」「藤吉などフジと読む方が藤原氏により近い」など,おおいに盛り上がりました。
Bは,中津川インターから下呂に向かう途中のドライブイン‘レストラン長城’に,なんと本物?の兵馬俑,しかもその中に,始皇帝像があるというものです。蒋介石が台湾に持ち出したものが何らかの理由で日本に運ばれたものだそうです。もし本物なら,国宝以上の価値があることはまちがいありません。一度見たいですね。
問い合わせは 土井謙次 syaraku@tcp-ip.or.jp