第2回 社楽の会報告     第1回へ    第3回へ
                                  報告者 布袋中 土 井

6月16日(木)7:00〜9:20,古知野・三勝にて第2回の学習会を開催しました。会の名前は今回も決まりませんでした。参加者は,土井,木本,勝村,大薮,滝口,高木,野呂,高橋,川井,栗林,尾関,奥村,多和田,そして特別講師の熊沢の14名(敬称略)でした。
 
☆ 始めに,勝村先生より「第6学年 石器大会」「聖武天皇と奈良の大仏」の学習指導案の報告がありました。「石器大会」では,実際に下呂へ黒曜石を取りに行った話から会の様子まで,実物の石を見て触りながら話を聞きました。「大仏」の授業では,個に願うものが明確にされ,特に支援を行う児童を設定しての授業で,今後の私たちの進む方向性が確実に示されていました。

☆ 石器に関連して,栗林先生より「空撮」や発掘された品物の話を聞きました。パレス壷,スクレイパーなど,ふだんあまり耳にしない発掘品のことがわかりました。
 
☆ 木本先生からは,修学旅行で行った「奈良公園フィールドワーク」の話を聞きました。班単位のOLとは,小学校の修学旅行も変わりました。

☆ 奥村先生からは,「特殊学級経営案」が紹介されました。自分も特殊学級を担任しているので興味深く聞きました。自分よりはるかに重度の低年齢児の担任ですので,その「教える」以前の問題がいかに大変かが思いやられました。しかし,それを乗り越えないと教育は成立しないのです。

☆ 高橋先生からは,8月の研究会の案内(自分も参加することにしました),「よい話し合いをするための20か条」,そして「国語科学習指導案」が紹介されました。その実践記録からは,すでに児童がかなり育っていることが十分読み取れました。とても,教師の力のあることがわかります。

☆ 尾関先生からは,「年号を覚えよう」の報告です。中学校では,生徒がいかに楽しく知識の定着を図るかが大きなポイントなのです。

☆ 滝口先生からは,「学習スタイル調査」の紹介がありました。実践していただいて,生徒の分析結果を聞きたいものです。

☆ 川井先生からは「低地の人々のくらし」の指導案・実践の報告でした。実際に,輪中の模型を作って洪水を起こす所などは,スケールの大きさを感じさせられました。思ってはみても,なかなか実行には移せないものの一つだと思います。

☆ 高木先生からは,「範例学習」の説明です。前回,勝村先生から紹介のあったいくつかの学習スタイルについては,この3年間にある程度理解したいものです。

☆ 続いて,土井より,プラン“身近な地域を調べよう”を紹介しました。
 本来のカリとは違う時期に取り上げる理由・学習目的の他,指導計画,指導過程をやや具体的に示しました。また,調査活動の方法・まとめ方,それに関わる手紙・発表原稿の実例を示しました。課題は,最後の一般化ですね。
 
☆ 今日のメインは,“社会科の初志をつらぬく会”です。その精神を生かして実践を続ける研究指定校・布袋小学校の研究主任・熊沢光浩先生を講師に迎え説明を聞きました。
 会の歴史,基本的な考え方の他,その考えを取り入れて実践している各地の研究校の様子,授業の内容をおおまかに聞きました。そして,その代表的実践者・築地久子先生の指導案をもとに,具体的に授業のスタイルを説明してもらいました。しかし,あまりのすごさに,近づこうにもどこから手をつけたらいいのかわからないというのが実感です。次々回に,授業のビデオを見ながらもう一度話を聞くことにしました。
 30分という短い説明でしたが,核心に迫った点がいくつかありました。
 ・ 問題解決学習は生き方の学習であるということ
 ・ 教師は,教材から人間に視点を移さなければならないということ
 ・ 授業における理念の大切さ
 「個」を語る上では避けて通れない上田薫先生の理論の学習を,これからも継続して続けなければいけません。

☆ 最後に,栗林先生より,愛社研の資料集部会の15年間の研究の流れを説明していただきました。今年は,「適切な課題…」を扱うということで,これまでの流れとは全く異なるものになるわけです。どうやってこれまでの流れと噛み合わせるか,という課題が指摘されました。その通りです。

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp