第21回 社楽の会報告 第20回へ 第22回へ
報告者 布袋中 土
井
2月2日(木)7:00〜9:20,布袋北学供にて第21回の社楽の会を開催しました。
参加者は,土井,滝口,大薮,木本,栗林,高田,熊木,日比野,中野,勝村,高木,大島,奥村,高橋,尾関,野呂(敬称略)初登場岩井先生そして和田先生,ゲストの坂野先生の19名です。これまでで最多の参加者でした
◎ 前回から今回までの間には,1月21日にサンパークで総会がありました。この場で,資料集部会の発表をしました。
◎ 翌22日には,『武功夜話の郷・江南フォーラム「信長とその家臣」を語る』が江南市民文化会館で開かれました。パネラーは,作家の桑原恭子氏,墨俣歴史資料館長の平川仁市氏,武功夜話全訳者の吉田蒼生雄氏です。
桑原氏は「信長はマザコンだった」「信長の天下取りの最大の功労者は蜂須賀小六」という説を述べられました。平川氏は「墨俣を制する者は美濃を制する,美濃を制する者は天下を制する」と地理的な要因を根拠に述べられました。吉田氏は,水戸黄門に出てくる‘助さん’こと佐々助三郎は,江南の前野氏の子孫であること,全国を行脚し水戸光圀にその様子を伝え『大日本史』の編纂の主幹となったこと,その墓石の碑文は格さんが書いたことなどを紹介されました。
☆ はじめに土井から‘略語・統計コンクール’の紹介です。入試対策でもありますがクラスのみんなで楽しみながら略語や統計を覚えてもらおうというのが第1の趣旨です。コンクール当日の結果は,学年全体で平均85点と高得点でした。
・ “戦争”関係の資料目録を作ろう!の提案です。社会科の資料は全員が持っている必要はありません。(もちろん,あるにこしたことはありませんが…)せっかくのネットワークを生かして,この資料は誰が持っているかがはっきりわかっていればいいのです。そこで,みなさんの家にある戦争関係の資料をぜひ紹介してください。リストを作り,お配りします。
・ 全国教研・保健分科会‘性の指導’への参加レポートです。差別語への指摘(手短か,片手落ち)や質疑の内容に,県教研とは全く違う雰囲気を感じました。また,性教育の内容のオープンさ(ストレートな用語,アダルトビデオをどう指導するかなど)には驚きました。
☆ 木本先生から,パソコン通信で入手した,ある定時制高校の文集に掲載された67歳の人の作文の紹介です。自分の戦争体験が詳細に綴られています。感想を本人に伝えたいということなので,先生または児童・生徒の感想がありましたら木本先生までお願いします。
・ “パソコン通信(P通信)による情報収集”です。新聞記事の入手方法を教えていただきました。また,PC-VANのフォーラムを紹介していただきました。今年のテーマの一つとして,P通信の可能性を探っていきたいと思います。
☆ 関連で,土井より全国教研で紹介されたP通信を利用した農業学習の紹介です。生産者とP通信で交流し,その生の声から農業の実態を学んだというものです。「いざ手紙を書くとなるとおっくうだが,P通信なら素直に気持ちが伝えられる」という人が多いようです。
☆ 尾関先生からは,『尾張の女』の執筆のために集めている吉乃の資料,「江南郷土史研究会 会報」の紹介です。3種類「吉乃方没年考」「吉乃方の生没年論争について」以上瀧 喜義氏,「吉乃方の年齢について」岩田泰平氏の論文です。
☆ 勝村先生からは,質問「卒業式で児童の顔をカメラで撮り,テレビで同時に流す方法は?」です。カーマで\3,980で売っている「ミニ放送局U」があれば,電波を直接複数のテレビにとばすことができます。お試しください。
☆ 高橋先生からは,‘「命の学習」実践報告’(深澤久子氏の追試)です。一番大切な人の値段が\3,000という数字に児童が反発し,命の大切さをつかんでいきます。そして,自殺の多さに心を痛めるというものです。この実践なら,どの子も,命の大切さを理解できると思います。児童の心理をうまくつかんだ発問が,有機的に配列されているところがすごいと思います。
☆ 奥村先生は,「社会科教師のための『超整理法』」です。各整理方法の長所・短所,現在のベストの方法を,体験に基づき紹介していただきました。現在のベストの方法とは,‘押し出しファイル方式’だそうです。資料を封筒に入れて,50音順ではなく新しい順に並べていくのがポイントです。私もやってみます。
☆ 高田・大薮先生からは,校内の研究のまとめ「自ら問い,社会の変化に対応する力を育てる社会科学習−個の追究力を育てる授業実践−」を紹介していただきました。ここでは,中学校の選択社会科について,「発表が専門的になりすぎ,他の生徒がついていけない」ということが話題になりました。それについて,@プレゼンテーションの問題ではないか,A事前に概要を配布し,質問を考えてこさせる,B社会科教師全員で質疑する,などの意見が出ました。
☆ 岩井先生からは,山田昌宏先生の「アメリカ・メキシコの教育事情を視察して」というレポートの紹介です。昨年11月に16日間にわたって視察されたアメリカ・メキシコの教育制度と,実際に訪問されたそれぞれの国の小・中・高の3つの学校について紹介されています。アメリカの教師・生徒の主体性,メキシコでの交流の様子が特に印象的でした。
☆ 栗林先生からは,吉野ケ里遺跡関係の書籍の紹介,邪馬台国の位置についての考古学会の見解,赤塚次郎氏の学説「狗奴国の首都は萩原にあった」の紹介です。この地区独特の生活用品が,3世紀に東日本に広まり(勢力を伸ばし),次第に畿内の文化に変わっていったことが根拠だと自分は理解しました。
☆ 坂野先生からは,今回の会に参加された感想をいただきました。「来てよかった」と述べられたことに,まずほっとしました。そして,「義務感・期待感を持たないで,長続きさせてほしい」という要望もいただきました。さらに,次のようなご助言もいただきました。
・言葉に酔わないように,かっこいい言葉に気をつけること。
・実践の伴わない理論は卑屈,理論の伴わない実践は幼稚
・学校教育の限界をはっきりさせること。勇気を持ってできないことはできないと言うべき。良い子は学校だけで育つものでなく,両親・地域・友達・学校全体で育つ。
・これからは人間性が大切。相手を説得させるためには,自分の言葉で話すことが必要で,そのためには,このような会や読書で情報を得て,幅広い経験・体験を積んでほしい。
今後も,みんなで情報を交換し合い,経験を積んでいきたいと思います。
☆ 熊澤氏(布袋小)からの連絡です。上田 薫先生の会が2月26日(日)2:00〜4:00名古屋市市政資料館 第3集会室で行われます。参加費は\2,000,テーマは“いじめの問題を考える”です。ぜひ,参加してくださいということでした。
問い合わせは 土井謙次 syaraku@tcp-ip.or.jp