第233回 社楽の会報告    臨時増刊1号へ  第234回へ  TOPへ
                                           
報告者  土 井

2005年9月1日(木)布袋北学習等供用施設にて社楽の会を開催しました。参加者(勤務校)を紹介しましす。
土井、高橋先生(門弟山小)、早川先生(江南北中)、大野先生,奥村先生(岩南小)、尾関先生(曽野小)、岩井先生(木曽川中)、勝村先生(楽田小)、坪内先生(大北小)、池邑さんの10名でした。

 土井より、今回紹介したものの目次です。番号をクリックしてください。

 ODA民間モニター 中国班視察報告
 戦後60年関連書籍特集
 平成17年度 小学校及び中学校教育課程協議会の概要(社会)
  第53回日本PTA全国研究大会愛知大会記念講演  
  文字・活字文化振興法が成立
 便利Web特集 
 教育関連情報
 メルマガ紹介
 耳寄り情報

ODA民間モニター 中国班視察報告
   Web上で公開するとともに、 http://www.tcp-ip.or.jp/~syaraku/oda/index.htm 
  より詳細にパワーポイント、動画で紹介しました。

2 戦後60年関連書籍特集
 出版社提供の情報で書評・推薦図書ではありません。以下のURLから購入できます。

○『未来をひらく歴史』日本・中国・韓国=共同編集/日中韓3国共通歴史教材委員会編著/\1,680/高文研
 自国中心の歴史は21世紀には通用しない。「開かれた歴史認識」の共有をめざす日・中・韓3国の研究者・教師らが、3年間・10回の国際会議を重ね、共同編集・執筆した近現代史入門書
http://www.bk1.co.jp/product/2562612/=p-suma0100212 

○ 『戦後責任論 』(講談社学術文庫) 高橋 哲哉〔著〕 \1,008 講談社
http://www.bk1.co.jp/product/2536268/=p-suma0100212 

○『靖国問題 』(ちくま新書) 高橋 哲哉著 \756 筑摩書房
 二十一世紀の今も、なお「問題」であり続ける「靖国」。「A級戦犯合祀」「政教分離」「首相参拝」などの諸点については、いまも多くの意見が対立し、その議論は、多くの激しい「思い」を引き起こす。だが、その「思い」に共感するだけでは、あるいは「政治的決着」を図るだけでは、なんの解決にもならないだろう。本書では、靖国を具体的な歴史の場に置き直しながら、それが「国家」の装置としてどのような機能と役割を担ってきたのかを明らかにし、犀利な哲学的論理で解決の地平を示す。
http://www.bk1.co.jp/product/2542618/=p-suma0100212 

○ 『とめよう!戦争への教育 』(シリーズ世界と日本21)教育基本法「改正」と教科書問題  高橋 哲哉〔ほか〕執筆・子どもと教科書全国ネット21編 \1,000 学習の友社
 教育基本法・憲法改悪阻止、「つくる会」教科書採択阻止の活動に取り組む人々の学習の一助になることをめざしたテキスト。教育基本法と憲法の関係、教育基本法が果たした役割と今日の改悪を先どりした動きなどを解説。
http://www.bk1.co.jp/product/2544724/=p-suma0100212 

○ 『私の「不服従」』 (かもがわブックレット) 東京都の「命令」教育に抗して高橋 哲哉編・「君が代強制反対訴訟」編集委員会編\630 かもがわ出版

○ 「日の丸・君が代」強制に抗して処分された教職員と、それを支える弁護士や教え子らの手記。巻頭に高橋哲哉による講演「思想・良心の自由と教育」を収録。
http://www.bk1.co.jp/product/2535818/=p-suma0100212 

○ 『教育と国家 』(講談社現代新書) 高橋 哲哉著 \756 講談社 
 「愛国心」教育のウソを衝く!戦後教育悪玉論 http://www.bk1.co.jp/product/2489732/=p-suma0100212 

○ 『ヒロシマから問う 平和記念資料館の「対話ノート」 』
「対話ノート」編集委員会編・安斎 育郎監修・藤田 明史英訳・アンソニー・ガイスト英訳
\1,260 かもがわ出版広島の平和記念資料館に置かれた「対話ノート」。原爆資料を見学した人達がその思いをノートにつづっている。戦後60年に平和を問う
http://www.bk1.co.jp/product/2569815/=p-suma0100212 

○ 『戦後史とジェンダー 』加納 実紀代著\3,675 インパクト出版会
 もはや戦後ではない。敗戦から新たな戦前へ。8・15から「慰安婦」・教科書・女性兵士問題まで、戦後60年をジェンダーの視点で読み解く。 http://www.bk1.co.jp/product/2582366/=p-suma0100212 

○ 『きけわだつみのこえ 新版 』日本戦没学生の手記 ・日本戦没学生記念会監修  \1,000 光文社
 死んでいった学徒兵たちの手記が戦後60年を機にいま蘇る。記録された戦没学生の嘆きと絶望、そして断たれた生への渇望が生々しく伝わってくる。光文社創業60周年記念出版。
http://www.bk1.co.jp/product/2583015/=p-suma0100212 

○ 『加藤周一対話集 5 歴史の分岐点に立って』 加藤 周一著 \2,940 かもがわ出版
「知の巨人」加藤周一の知的で刺激的な対話を集大成したシリーズ。第5巻は、戦後60年について大江健三郎、姜尚中、辛淑玉、沢地久枝、寺島実郎、池沢夏樹、金容雲、網野善彦等と論じる。
http://www.bk1.co.jp/product/2525315/=p-suma0100212 

○ 『戦争のない世界ってつくれるヨ  21世紀の今、9条のもつ意味をみんなで考えましょう』 橋本 勝絵と文 \735 BOC出版部
 悲惨で残酷な戦争がつづく世界を希望に満ちた平和な世界へと変えたのが日本の憲法第9条。その第9条が今とてもあぶない!日本は戦争のできる国になろうとしている。戦争のない世界を実現しようとやさしい言葉で訴える。 http://www.bk1.co.jp/product/2584526/=p-suma0100212 

○ 『ラディカルに〈平和〉を問う 』小田 実・木戸 衛一編小田 実〔ほか〕著 \1,680 法律文化社
 戦後60年、日本は再び「戦争をする国」になるのか? 大阪大学大学院国際公共政策研究科の講座で行われた反戦平和の問題にかかわる5つの講義をもとにまとめる。
http://www.bk1.co.jp/product/2584993/=p-suma0100212 

○ 『戦争体験は無力なのか  ある政治記者の遺言 』石川 真澄著・国正 武重編  \1,995 岩波書店
 政界記者ならぬ政治記者たらんとし、孤立を恐れず小選挙区制に反対しつづけた石川真澄。新憲法の輝きを記憶する世代として、希望の見えにくい政治や社会と向き合い、がんと闘いながらつづられた痛憤と提言のメッセージ。 http://www.bk1.co.jp/product/2583221/=p-suma0100212 

○ 『教科書に書かれなかった戦争 Part47 アメリカの化学戦争犯罪 』 \3,675 梨の木舎
 1961年8月10日、アメリカ軍は枯れ葉作戦を開始。猛毒・ダイオキシンは、ベトナムの人と自然を破壊しつづけた。それから30年、被害家族の苦しみは絶えることはない。
http://www.bk1.co.jp/product/2584215/=p-suma0100212 

○ 『祖父の戦争 』早坂 隆著\2,100 現代書館
「戦争を経験した世代の誇りは、それ以降、日本は戦争をしていない、一発の銃弾も戦争で放っていないことだ」。元兵士である著者の祖父が語る戦争体験を元に構成された一冊
http://www.bk1.co.jp/product/2581342/=p-suma0100212 
 
○『憲法を変えて戦争へ行こうという世の中にしないための18人の発言 』(岩波ブックレット) 井筒 和幸〔ほか〕著\500  岩波書店
 憲法を変えるかどうか、とくに「戦わないこと」を明記している9条をどうするのか−。9条の理念、そして可能性とは。http://www.bk1.co.jp/product/2581749/=p-suma0100212 

○ 『あの日のこと  ぼくの消えない記憶・1945.8.9 』西山 進文・絵
\1,890 クリエイティブ21
 1945年8月9日、私は長崎で被爆しました。原爆は、その後の私の人生にこびりついたまま離れることはありませんでした−。二度と戦争をしてはならない、という平和を願う気持ちを子どもにもわかるように描いた自分史。 http://www.bk1.co.jp/product/2558740/=p-suma0100212 

○ 『戦火に散った女たち まんがで読む戦争悲話 』天ケ江 ルチカ・板東 いるか・かずはし とも・一川 未宇・空路著\1,050 (本体 : \1,000)出版 : ぶんか社
http://www.bk1.co.jp/product/2577988/=p-suma0100212 

○ 『戦火の中の子どもたち まんがで読む戦争悲話 』北川 玲子 著\1,050 ぶんか社
http://www.bk1.co.jp/product/2577989/=p-suma0100212 

○ 『戦後60年を考える  補償裁判・国籍差別・歴史認識 』田中 宏著  \1,890
戦後の日本は、植民地支配と戦争の歴史を清算できたのか。戦後補償裁判、国籍差別、強制連行、外国人学校…。戦後処理の問題を問い続けてきた行動する学者の集大成。今もアジアの隣人を踏みにじる日本の現実が見えてくる。 http://www.bk1.co.jp/product/2580196/=p-suma0100212 

○ 『総動員の時代  私たちはこうして戦争に呑みこまれた 』岡山・十五年戦争資料センター編・\2,000
 庶民が戦争遂行のために、自らの生活苦に耐えながらも与えられた場で懸命に生きたことを示す一方で、庶民が懸命に生きるということは戦争を支える役割を果たすことにもつながったことを明らかにした総動員に関する論考。 http://www.bk1.co.jp/product/2583666/=p-suma0100212 

○ 『林京子−人と文学  見えない恐怖”の語り部として 』渡辺澄子著\1,680 長崎新聞社
 被爆作家・林京子の文学を通して、平和を伝えることの大切さを戦争を知らない人たちに語り伝える。戦争への無関心さを危惧し、世界の人々への平和への祈りを込める。
http://www.bk1.co.jp/product/2584440/=p-suma0100212 

○ 『十五年戦争極秘資料集 補巻23〔第6冊〕 陸軍軍医学校防疫研究報告』\21,000不二出版
「七三一部隊」「一○○部隊」等を統轄する、陸軍軍医学校防疫研究室の研究の全容を知る極秘資料。第6冊は第501号〜第600号を収録する。復刻。
http://www.bk1.co.jp/product/2576888/=p-suma0100212 

○ 『悲しい下駄』 クォン ジョンセン作・ピョン キジャ訳・高田勲画\1,575 岩崎書店
1944年、敗色濃厚の日本。朝鮮人と日本人の子どもが同居する長屋を舞台に、子どもたちの目で見た戦争の悲惨さ、貧しさやひもじさ、差別への深い悲しみを情緒豊かに描く。韓国を代表する児童文学作家の自伝的小説。 http://www.bk1.co.jp/product/2580939/=p-suma0100212 

○ 『アジア・太平洋戦争史  同時代人はどう見ていたか』 山中 恒著\4,200 岩波書店
いったい何が自分を軍国少年に育て上げたのか、という疑問を抱えて、30年間集めた膨大な同時代資料から書き下ろした、日清戦争から東京裁判までの通史、1200枚。見過ごされてきたあの戦争の真実が初めて明らかにされる。 http://www.bk1.co.jp/product/2581405/=p-suma0100212 
 平成17年度 小学校及び中学校教育課程協議会の概要(社会)
   5月19日、20日 渋谷フォーラムエイトでの資料を別紙で紹介しました。
 第53回日本PTA全国研究大会愛知大会記念講演
    さだ まさし  演題「夢いっぱいの笑顔のために」
 8月27日に名古屋レインボーホールで行われた講演会。普段のコンサートでもトーク中心で、その間に曲があるさだまさし。講演会でも同様だった。必ずオチのあるユーモアと、聴くものを引きつける絶妙な語り口、そして何よりしっかりとした考え方。その間にはヒット曲。講演会の講師としては最高の人選だ。
 あのおもしろさを文字にするのはおこがましいが、内容の、しかも要約の一部を紹介したい。もちろん、ジョークは表現できないのであしからず。多少の聞き間違いはご勘弁を…。
まさか自分がPTAで講演をするようになるとは。子どもは期待と危険の生き物。
 自分は挫折と栄光の繰り返し。3歳からバイオリンをはじめ、練習のために幼稚園にも行っていない。
神童、天才と呼ばれた。5年生で西部大会3位、6年で2位、どちらも上位は山口県の子。九州だけな
ら2連覇だったのに。
 中1から一人で東京へ。長崎−東京間は、国鉄で23時間57分かかった。今ならブラジルへ行ける。
中学1年生を、そのような所へ一人で生かせる勇気があるか?今思えばすごい親だった。子どもを信頼
していた。高校は音楽科を受けたが、学科で落ちた。
 國學院で補欠合格。いまだにその仲間と旅へ出かけている。先生も連れて。なぜ先生を連れて行くか
って?隣の組の先生に悔しがらせるだけのために連れて行っている。(笑)
 最初の授業、教室はざわついている。その先生は前を行ったり来たりしている。みんなが不思議そう
に黙ってみていると、「もうしゃべってもいいか?」(笑)そこでこういった。「学校は勉強をしに来る
所ではない。」こういう先生もすごい。「学校は勉強をする方法を学ぶ所だ。」「俺は古典を教えてやれる
ほど古典のことは知らない。でも、辞書の引きかたや古典の読み方など勉強の仕方を教えてやるから、
黙って俺についてこい。」かっこよかった。
 17歳の時にノイローゼになった。バイオリンを捨てることについてだ。3歳からずっとやってきた
ので、バイオリンを捨てるということは、自分の人生を否定することになる。1日中悩んでいた。そこ
で、大きな模造紙に悩みを書き連ねていった。そして、どうでもいい悩みを一つずつマジックで消して
いった。そして最後に残ったのは、哲学者といっしょ。「私は誰?」が残った。これで悩みは消えた。
「17歳の若造に自分が何者かなんて分かるはずがない。そうだ45歳になって、俺が何かが分かれば
いい」そうやって結論を先延ばしにした。45歳の2週前にまたノイローゼになった。俺は何者か。
「たかが45で自分が何か分かるはずがない。60歳になってわかればいい。」そう言って先延ばしし
て解決した。また、60歳が近づいたら80歳に先延ばしする。人生なんてそんなもの。
 (ここで「案山子」を歌う)
 25歳の時に作った歌で、子を東京に送った親の心境を歌。母の手紙には、いつも最後に、「おまえ
を信頼しています。母より」と必ず書き添えてある。偉い親だと思う。
 最近のPTAはものわかりがよすぎる。昔の親は頭が固かった。鉄腕アトムでさえPTAから攻撃さ
れた。「たとえ悪いロボットでも壊していいのか?」ハレンチ学園はすごかった。今はひどい。エロ、
グロ、そこで何か言うと表現の自由を奪うとか言われて引き下がってしまう。昔の親は固かった。
 体罰には理由がある。でも一発だった。自分もそれで気がついて反省した。叱ると怒るは違う。「や
っぱり」と自分でも納得できた。今の子は、親もだけど、陰湿。がんばらなくてはだめ。
 北の国から。あれは教育ドラマ。不器用な親が子ども達に誠実に向き合う。何もしないけど、じっと
抱きしめただけ。何かあると、半分は親の責任だといっしょに頭を下げる。剪定しない。今の親は、剪
定しすぎて切りすぎてしまう。昔の日本の親はああだった。あの愛し方を、日本人はいつ忘れてしまっ
たのか。 
 (ここで「北の国から」「無縁坂」を歌う)
 頑固じじいがいた。長崎に松竹医院があり、そこの医者が頑固じじいだ。ターザンごっこをやってい
ると必ず怒りに来た。危険なことをすると叱る。なんて子どもが嫌いなじじいかと思っていたが、今思
うと子どもが好きだから叱っていた。演技が必要。父、母、それぞれの演技が必要。
 昔は母は寝ないと思っていた。早く寝なさいっと叱られ、朝起きるともう朝げの支度をしていた。今
の子は、夜更かしをしすぎ。親は寝姿を見せすぎ。
 男が弱くなった。中日、阪神が強いわけではない。(笑)他の球団が弱くなった。
 (「関白宣言」を歌う)
 男が弱くなるのは平和の象徴。女がちょっと強いくらいがよい。要は、いざという時に旦那を立てら
れるか。長崎の給料日はイベントだった。いつもその日だけ、父親だけ一品多かった。でもだれも文句
を言わなかった。
 「ただいま」と言うときに、高い声で「おかえり」という声が返ってくるが正しい風景。何も言って
くれないのは…。「お風呂にします、ご飯にします。」と聞いて、入るお風呂は一番風呂。先に入ろうも
のならひっぱたかれた。「お湯抜け、水入れて沸かし直せ!。」さら湯は体に悪いの(笑)
 じいちゃん、ばあちゃんを見てるとわかる。ばあちゃんが逝っちゃうと、じいちゃんはすぐに後を追
うから。でも、じいちゃんが逝っちゃうと、ばあちゃんはますます元気になる。(笑)こうやってみる
と、男は女の付属品であることがわかる。
 人間って、言葉で生きている。ちょっとの声掛けで、ずっとよくなる。
 昔は給料が出る幸せがあった。諸悪の根元は銀行振込。これで感謝がなくなる。昔の子は、給料日に
父のおかずが一品多かったことで、おぼろげながら感謝していた。心の言葉で、感謝されたら、それで
つらさがふっとんだ。戦後を支えたのは、家族。女の声掛けで旦那を変え、子どもを変えた。子どもを
変えるということは未来を変えるということ。女が未来を変える。
(「関白失脚」を歌う) 
 今選挙があるが、何が大事かといって教育が最も大事。初等教育に優秀な人材を集めろ、学校と家庭
の関係をもっと強く、心遣いの言葉掛け、日本言葉を、駅前留学ではなく、駅前帰国(笑)
 かつて、武将が出て血で血を洗った愛知も今は平和。歴史をひもとくと戦争の歴史だったヨーロッパ
も、今はEUなんていっている。まず話すこと。日本人は訓練が大事なんだ。ギターの石川鷹彦さんは
努力でギターでは日本一になった。こうやって言うと、今後のコンサートがスムーズになるので…(笑)
 努力に勝るものはない。ホークスの松中は、「これだけ練習するのだから負けるはずがない」という。
7時までレギュラーが練習している。それを過ぎても若手ががんばる。巨人は3時で終わっていた。
 人間、努力すれば誰でも成功するわけではない。人には才能があるが、それぞれ違う。誰でもプロ野
球選手になれるわけではない。でも、心の自信は五分と五分。心の自信は努力すれば得ることができる。
(「もったいない」他1曲 次のアルバムから紹介)
 ノーベル平和賞を受賞した、ケニア環境副大臣のワンガリ・マータイさんが、もったいないキャンペ
ーンをした。日本語には、もったいないという言葉があることを知り、そのような概念の言葉、価値あ
るものを引き出す前に捨てる言葉があることに感激して、みんなにもったいないと呼びかけた。ぼくも
偏食を直さなければ…(笑)
 前の戦争があったから今の平和がある。軍閥とかいう軍隊が暴走したから戦争が起こったというが、
軍隊だけでは戦争できない。日本中の国民が支持したからおこった。誰が悪いと言えばみんな悪い。そ
の上で、なぜ戦争が起こったかを、痛いことでも次の世代にきちっと伝えなきゃいけない。それが大人
の責任であり、この国の未来がかかっている。ある調査で、若者に将来の不安について聞いたが、日本
だけが国の不安がなかった。日本の若者は、国の意識が低い。
(「秋桜」を歌う)
 夏休みが長すぎる。信州では、8月18日から始まる。個人的には、土日休みは反対。資源のない日
本が、楽して働いてやっていけるか?
 今日は、極論を言わないとだめ。極論を言うと印象に残るが、なあなあですませると、「さだまさし
は何を話したっけ?」ということになってしまう。
 大人が変わらないと、子どもが変わらないということを言いたいと思います。
 子どもの頃には、旅をさせてあげたい。小泉八雲は、「日本人は妖精の子孫。日本女性は最高の芸術
品」といっていた。「勤勉な日本人が西洋の合理性を学んだら、日本製品は欧米を追い抜くだろう。」と
明治40年に予言している。これが本当の予言。でも、そうなると「私の好きな日本人はなくなる。そ
んなときに、いつか街角のお地蔵さんのほほえみを見て、そのほほえみに自分を思い出すだろう」とも
言っている。自分の文化をもっているか。
アンコール
 講演にアンコールがあるのは珍しい。
(「風に立つライオン」をうたう) 
  大切な人の笑顔を守るために、がんばろう。
 
 文字・活字文化振興法が成立 
    http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/mojikatujisinnkouhou.htm 
2005年07月22日19時49分の読売新聞から紹介する
 
 読書週間初日の10月27日を「文字・活字文化の日」と定め、学校図書館の充実などを通じて「言語力」を育てることを目指した「文字・活字文化振興法案」が22日、参院本会議で賛成多数で可決、成立した。法案を議員提案した「活字文化議員連盟」は新聞を使った教育活動の充実といった具体策に取り組む方針だ。
 法律は文字・活字文化の役割に関して「人類が長い歴史の中で蓄積してきた知識及び知恵の継承及び向上、豊かな人間性の涵養(かんよう)並びに健全な民主主義の発達に欠くことの出来ないもの」と位置づけた。
 「言語力」は読み書きにとどまらず、調べる力や伝える力を含む幅広い能力を表す言葉とされ、法律は教職員の資質向上などによって、子どもたちの言語力を育てるよう国や地方公共団体に求めている。
6 便利Web特集
(1)大学進学率、初めて50%の大台 学校基本調査
  大学・短大進学率が、初めて50%の大台に突入した。文部科学省による、
    平成17年度学校基本調査の結果から。
 
(2)台風サイト
☆ リアルタイムで 台風がわかるサイト
  台風の目も、はっきりとわかります
☆ 気象庁による過去の台風資料、台風の統計資料など基本的なものがあります。
☆ 1959年9月26日・伊勢湾台風の記録。
   当時の中部日本新聞の報道、グラフ写真などがあります。
☆ 台風の発生、強さと大きさ、気圧、名前のつけ方等に関する解説が掲載されています。
 
(3)地震特集
☆消防士さんのつくったサイトです。
☆2004世界中が見守った、スマトラ地震の情報です
☆新潟中越地震、近年ではこれが記憶に新しいです
☆8月16日にあった宮城県南部地震情報
 
(4)「義務教育に関する意識調査」結果の速報について
 現在、中央教育審議会で行われている義務教育改革に係る審議の検討資料とするため、全国の小・中学生、保護者、小・中学校教員、小・中学校評議員、都道府県及び市区町村の教育長と首長を対象に、義務教育に関する評価と期待や、子どもの家庭での生活状況等に関する質問紙調査を行った。
 なお今後、更に詳細分析を行い、本年10月を目途に最終報告書を作成する予定。
  「義務教育に関する意識調査」結果の速報について(PDF:353KB)
「義務教育に関する意識調査」中間報告書

 教育関連情報
(1)理想の子供の数は変化せず、出生率は低下し続ける謎「子育て世代の意識と生活」 (2005年08月17日)
 内閣府は、平成17年版国民生活白書「子育て世代の意識と生活」を発表した。理想の子供の数は2.5人とここ20年変化していないのに、出生率だけが低下し続けているとして、その状況の俯瞰と対応策とをまとめた白書となっている。
 同白書は、若年層に「子育ての負担感」が増加していると指摘、出生率を上げるためには、経済的な支援もさることながら、精神的な支援も多方面にわたって必要となると主張している。
 負担感を和らげるために、子育てを社会全体によって取り組む「子育ての社会化」が重要であるとのこと。
【関連リンク】平成17年版国民生活白書「子育て世代の意識と生活」
    要旨 http://www5.cao.go.jp/seikatsu/whitepaper/h17/10_pdf/03_youshi/index.html        ☆★☆ コメント ☆★☆
 日本という国の視点で見た場合、最も大きな問題は少子高齢化問題である。(外国人労働者の大幅な流入を想定しない場合である。)労働力人口の減少は年金・福祉を崩壊させ、貯蓄の切り崩しにより経済活動は停滞、税収の減少が悪循環を生む。
 理想の子ども数が変化していないのだから、その解消は簡単なことだ。子どもを産むと、儲かるシステム、社会全体で子どもを育てるシステムを作ればよい。そのための支出は投資であり、将来返ってくるものである。静岡県島田市の子育て支援金は第3子に30万円、4子40万円、5子50万円で、6子目以降は100万円授けている。
  
(2)「教師の見分け方」本を出版。上田の元校長(長野)
 上田市の教育アナリスト戸田忠雄さん(68)が、「『ダメな教師』の見分け方」(ちくま新書)を出版した。戸田さんは県立高校で社会科教諭として教べんを執り、長野吉田高校の校長を務め、退職後は信学会長野予備学校の校長を務めた。現在は教育に関する講演や執筆活動に励む傍ら、子どもが体験を通じて学べる機会を提供するNPO法人「XYサタデースクール」の代表も務めている。
 著書の前半部分で戸田さんは、教師や教職員組合の実態を、自身の経験を交えながら説明。自分以外には児童・生徒しかいない教室で教えるうち、「教師の考えることは絶対」と考えるようになってしまうと批判する。その上で、現在の学校の問題点を「教師に関する保護者や子どもたちの声が、日常的に学校側に届くシステムになっていない」と指摘している。
 後半部分では、教師評価システムを提案。「上」(校長、教育委員会)からの評価、自己評価、「下」(児童・生徒、保護者)からの評価を一体化させ、教育委員会はその結果を勤務評定と人事考課に反映させる―などを柱にする。この評価制度により、学校が「よい教師が上手に教える」場所に変わると主張している。(2005年8月25日 読売新聞)
☆★☆ コメント ☆★☆
 この本には賛否両論あり、しかもその距離が大きい。そういう本は、内容はともかく、おもしろいものが多い。まだ読んでいないが、読んでみたい本である。
 
(3)2007年度から小6と中3対象、全国学力テスト…文科省方針
 文部科学省は、児童生徒の学習到達度を測る「全国学力テスト」を2007年度から実施する方針を固め、来年度予算の概算要求に関連経費を盛り込むことを決めた。結城章夫・文部科学次官が25日の定例会見で明らかにした。テストは小6と中3を対象に、国語と算数・数学の2教科で行う予定。全員を対象とする場合、問題作成や採点など経費が数十億円規模に上るとの試算もある。
☆★☆ コメント ☆★☆
 個人的には、全員を対象にするのは反対である。せめて3分の1ずつ、3年に1回というところか。理由はもちろん変な競争を避けるためである。教育をいびつにする。
 さらに注文がある。問題の質である。読み・書き・計算のような基礎・基本はもちろんだが、「これが学力」という思考力・判断力、創造力、興味・関心・意欲を測るような、そしてそれが授業改善につながるような問題を要望したい。そのためには、簡単に採点できるような問題では難しい。そのためにも実施校は数を絞りたい。
 
(4)学校編成 学校・市町村の裁量拡大−文科省協力者会議
 文部科学省の教職員配置等の在り方に関する調査研究協力者会議は23日、中間報告をまとめた。35人学級など全国一律に学級編制標準を引き下げるよりも、40人を上限とすることを明確にした上で、市町村や学校に学級編制の権限を付与するとともに、学校、児童・生徒の実態に応じて加配教員を活用、少人数指導や少人数学級などを選択できるように裁量拡大を促した。そのため、学校や市町村教委へ学級編制の権限と責任を強化するなど学級編制の仕組みの見直しを提言した。
☆★☆ コメント ☆★☆
 これは、すでに現場で流れになっているものを追認したものだ。当然であるが、義務教育費の国庫負担制度と大きく絡むので、全体を見通した議論が必要となろう。
 
8 メルマガ紹介
 いつも紹介している島原先生のメルマガです。単に「すごいメルマガだ」と思わないで、ぜひみなさんも島原先生の後を追ってもらえたらと思います。「個人の財産にしないで共有財産にする」という考えは、教育界には必要です。さらに、こうしてまとめた人自信が、最も力がつくということを体感してほしいと思うのです。
 転載自由ということで、最終回をノーカットでお知らせします。
 
◆ Vol.159 ──────────────────────── 2005.8/21(SUN)◆
          教育情報 Magazine/ある小学校教師の独り言
─────────────── ■ CONTENTS ■ ───────────────
[1]研修会参加記録   第47回『指導と評価大学講座』 Part5(最終回)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 評価大学講座の参加記録も回を重ねて5回目です。今回で終わりです。3日間かけて受講した全11講座を完全収録しました。転載は自由ですので,よろしければ役に立ててください。
 今号では,渡辺先生(キャリア教育)と國分先生(カウンセリング)の講義を紹介します。
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◇講義10 キャリア教育の考え方       
  講師:渡辺三枝子(筑波大学教授,文科省キャリア教育推進総合的調査委員会主査)
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1 キャリア教育が導入された背景
(1)直接的原因
 ・若者の離転職率の増加‥‥フリーター,ニート
 ・社会と乖離する学校教育への批判
(2)間接的原因
 ・若者の生育環境の変化‥‥昔の子どもとはちがう
 ・社会全般が直面する変革期
 ・自己責任の問われる社会への移行
(3)問題対処型思考への反省
 ・後追い指導‥‥本来の教育の意義・重要性に立ち返る必要性への警鐘
2 キャリア教育とは
(1)教育改革の理念
 ・教育全般の「見直しの視点」
  社会に出てからの適応のための学校教育を見直し,意味づける→今までの教育に付加
  価値を。 
 ・キャリアについての教育ではない
 ・新たな教育活動ではない→現在の教育課程の中に盛り込んでいく。+α
(2)「生きていく力」を育てる教育
 ・進路指導や職業指導との違い→自分で進路を決める指導やその職に就くための学習で
  はない。 
 ・学ぶ意欲,働く意欲との関連→将来働く,ということを前提とした人間教育(生涯学
  習)
 ・可能性のある子を育てる→未来が開けている。自己存在感・自己肯定感・自己有用感
(3)4つの能力の提案‥‥これを日々の指導の中で意識することが大切
 ・人間関係形成能力‥‥自他の理解能力/コミュニケーション能力
 ・情報活用能力‥‥情報収集・探索能力/職業理解能力
 ・将来設計能力‥‥役割把握・理解能力/計画実行能力
 ・意思決定能力‥‥選択能力/課題解決能力
(4)教師の理解と実践能力にかかっている。
3 キャリア教育を成功させる鍵
(1)全教師の理解が土台
 ・発達段階を考えた同じレベルの指導を。
(2)教師の基本的教育力の向上
 ・柔軟な態度
 ・観察力
 ・コミュニケーション力
 ・意思決定力
 ・情報活用力
(3)地域・保護者との協力体制
   *参考資料  文科省 2004 キャリア教育の推進に関する総合的調査研究協力者会
          議報告書
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◇講義11 教師の魅力
                       講師:國分康孝(東京成徳大学教授)
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1 「先」を示す
 ・「いま,ここが」大切だというだけでは子どもは人生設計が立てられない。
 ・どうしたら先が見えるか→今の自分に何が問題かを知ること。
              その裏返しが「先」=「目標」「目標」を持った生活を。
 ・子どもに「先」を見せる→その手段としてのエンカウンターの役割
              エクササイズ「往復書簡法」→目標が見えてくる,実感で
              きる。
2 「意味」を示す‥‥語って聞かせる
 ・先を見て生きる中で苦境を乗り越える→意味を見つける
3 「けじめ」を示す
 ・役割をきちんと認識して生きる。
 ・役割→「権限」と「責任」を持つ。
 ・学級委員の役割,班長の役割,日直の役割→「権限」を認め,「責任」を持たせる。
4 「個別的ケア」を示す
 ・子ども一人一人をケアする→愛でる
 ・一人一人を見ている→口だけでなく行動する。
5 「自己」を示す
 ・自分の思考,価値観,感情,行動をオープンにし,相手と共有する。
 ・自己開示→自分のことを子どもに語る。
 ・自己開示の意義→ふれあいを深める/人生指針となる/子どもに自己開示の姿勢が育
          つ
6 学校で行うカウンセリング(教育カウンセリング)
 ・治す心理学→臨床心理士の分野(心理療法・学校は治すところではない,が原則)
 ・育てるカウンセリング→教育カウンセリング(教師のすべてが実践すべきこと)
 ・子どもが解くべき発達課題をクリアしていくことの手助けする。
 ・専門家に任せなくてすむよう予防的カウンセリング
 ・ふつうの子が困っている発達課題を解くための援助をする。
 ・5つの発達課題…これらに対応するのは教師の役割
   〈学習指導に関わる課題〉
   〈進路指導(人生設計)に関わる課題〉
   〈性格の育成に関わる課題〉
   〈社会性の育成に関わる課題〉
   〈心身の健康教育〉…養護教諭
   〈組織の中でどう生きるか〉
 ・ごくふつうの子が持つ課題であり,教師がケアすべきである。
 ・問題の未然防止…臨床心理士にゆだねる前の予防
7 教育カウンセリングの5つの方法
(1)構成的グループエンカウンター
 ・ふれあいの欠如…人との接触を拒否(不登校,いじめ,家出など様々な問題)
 ・ふれあい体験と自他発見をねらいとするグループ体験→自己と他者の理解(人付き合
                           い)
 ・自他一体感があるときが最も落ち着くとき
 ・自己理解できない子の増加…自己疎外(自己肯定感の欠如)
 ・自己を語っていくうちに他と異なる自己の良さに気づく(自己肯定感の芽生え)
(2)キャリア・ガイダンス(人生設計学)
 ・先を見て今を生きる…時間の流れの中で今を生きる
 ・グループ体験を通して自己発見や外界理解,そして人生計画を促進する。
(3)サイコエデュケーション(心の教育)
 ・講義やワークショップやメディアを介して思考・行動・感情を豊かにする方法。集団
  を対象とした予防的・開発的カウンセリング
 ・傾聴能力とともにスピーチ能力が育つ。
(4)グループワーク
 ・運動会や生徒会への参加体験を通して,思考・行動・感情の社会化を試みる。
(5)対話のある授業
 ・シェアリング(自己開示)の精神に支えられた授業のこと。
8 教師の求められる3拍子そろった能力
  「集団をまとめる能力」「集団を動かす能力」「一人ひとりをケアする能力」
 耳寄り情報
(1)「教育講演会」に講師を派遣します。
 教育新聞社では、学校・PTAが主催する「教育講演会」などに、学校・PTAの予算内で講師を派遣します。各講師の専門分野などは、以下の通りです。http://www.kyobun.co.jp/info/index.html 
 お申し込み、日程の調整などは、本社/TEL03(3832)3581にお問い合わせください。 
 
(2)書籍紹介 
 『困った親への対処法!』(教育開発研究所)尾木直樹 編 \1,900+税
   具体的でとても役に立ちます。
    問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp