第233回 社楽の会報告 臨時増刊1号へ 第234回へ TOPへ
報告者 土
井
2005年9月1日(木)布袋北学習等供用施設にて社楽の会を開催しました。参加者(勤務校)を紹介しましす。
土井、高橋先生(門弟山小)、早川先生(江南北中)、大野先生,奥村先生(岩南小)、尾関先生(曽野小)、岩井先生(木曽川中)、勝村先生(楽田小)、坪内先生(大北小)、池邑さんの10名でした。
土井より、今回紹介したものの目次です。番号をクリックしてください。
1 ODA民間モニター 中国班視察報告
2 戦後60年関連書籍特集 3 平成17年度 小学校及び中学校教育課程協議会の概要(社会) 4 第53回日本PTA全国研究大会愛知大会記念講演 5 文字・活字文化振興法が成立 6 便利Web特集 7 教育関連情報 8 メルマガ紹介 9 耳寄り情報 |
まさか自分がPTAで講演をするようになるとは。子どもは期待と危険の生き物。
自分は挫折と栄光の繰り返し。3歳からバイオリンをはじめ、練習のために幼稚園にも行っていない。
神童、天才と呼ばれた。5年生で西部大会3位、6年で2位、どちらも上位は山口県の子。九州だけな
ら2連覇だったのに。
中1から一人で東京へ。長崎−東京間は、国鉄で23時間57分かかった。今ならブラジルへ行ける。
中学1年生を、そのような所へ一人で生かせる勇気があるか?今思えばすごい親だった。子どもを信頼
していた。高校は音楽科を受けたが、学科で落ちた。
國學院で補欠合格。いまだにその仲間と旅へ出かけている。先生も連れて。なぜ先生を連れて行くか
って?隣の組の先生に悔しがらせるだけのために連れて行っている。(笑)
最初の授業、教室はざわついている。その先生は前を行ったり来たりしている。みんなが不思議そう
に黙ってみていると、「もうしゃべってもいいか?」(笑)そこでこういった。「学校は勉強をしに来る
所ではない。」こういう先生もすごい。「学校は勉強をする方法を学ぶ所だ。」「俺は古典を教えてやれる
ほど古典のことは知らない。でも、辞書の引きかたや古典の読み方など勉強の仕方を教えてやるから、
黙って俺についてこい。」かっこよかった。
17歳の時にノイローゼになった。バイオリンを捨てることについてだ。3歳からずっとやってきた
ので、バイオリンを捨てるということは、自分の人生を否定することになる。1日中悩んでいた。そこ
で、大きな模造紙に悩みを書き連ねていった。そして、どうでもいい悩みを一つずつマジックで消して
いった。そして最後に残ったのは、哲学者といっしょ。「私は誰?」が残った。これで悩みは消えた。
「17歳の若造に自分が何者かなんて分かるはずがない。そうだ45歳になって、俺が何かが分かれば
いい」そうやって結論を先延ばしにした。45歳の2週前にまたノイローゼになった。俺は何者か。
「たかが45で自分が何か分かるはずがない。60歳になってわかればいい。」そう言って先延ばしし
て解決した。また、60歳が近づいたら80歳に先延ばしする。人生なんてそんなもの。
(ここで「案山子」を歌う)
25歳の時に作った歌で、子を東京に送った親の心境を歌。母の手紙には、いつも最後に、「おまえ
を信頼しています。母より」と必ず書き添えてある。偉い親だと思う。
最近のPTAはものわかりがよすぎる。昔の親は頭が固かった。鉄腕アトムでさえPTAから攻撃さ
れた。「たとえ悪いロボットでも壊していいのか?」ハレンチ学園はすごかった。今はひどい。エロ、
グロ、そこで何か言うと表現の自由を奪うとか言われて引き下がってしまう。昔の親は固かった。
体罰には理由がある。でも一発だった。自分もそれで気がついて反省した。叱ると怒るは違う。「や
っぱり」と自分でも納得できた。今の子は、親もだけど、陰湿。がんばらなくてはだめ。
北の国から。あれは教育ドラマ。不器用な親が子ども達に誠実に向き合う。何もしないけど、じっと
抱きしめただけ。何かあると、半分は親の責任だといっしょに頭を下げる。剪定しない。今の親は、剪
定しすぎて切りすぎてしまう。昔の日本の親はああだった。あの愛し方を、日本人はいつ忘れてしまっ
たのか。
(ここで「北の国から」「無縁坂」を歌う)
頑固じじいがいた。長崎に松竹医院があり、そこの医者が頑固じじいだ。ターザンごっこをやってい
ると必ず怒りに来た。危険なことをすると叱る。なんて子どもが嫌いなじじいかと思っていたが、今思
うと子どもが好きだから叱っていた。演技が必要。父、母、それぞれの演技が必要。
昔は母は寝ないと思っていた。早く寝なさいっと叱られ、朝起きるともう朝げの支度をしていた。今
の子は、夜更かしをしすぎ。親は寝姿を見せすぎ。
男が弱くなった。中日、阪神が強いわけではない。(笑)他の球団が弱くなった。
(「関白宣言」を歌う)
男が弱くなるのは平和の象徴。女がちょっと強いくらいがよい。要は、いざという時に旦那を立てら
れるか。長崎の給料日はイベントだった。いつもその日だけ、父親だけ一品多かった。でもだれも文句
を言わなかった。
「ただいま」と言うときに、高い声で「おかえり」という声が返ってくるが正しい風景。何も言って
くれないのは…。「お風呂にします、ご飯にします。」と聞いて、入るお風呂は一番風呂。先に入ろうも
のならひっぱたかれた。「お湯抜け、水入れて沸かし直せ!。」さら湯は体に悪いの(笑)
じいちゃん、ばあちゃんを見てるとわかる。ばあちゃんが逝っちゃうと、じいちゃんはすぐに後を追
うから。でも、じいちゃんが逝っちゃうと、ばあちゃんはますます元気になる。(笑)こうやってみる
と、男は女の付属品であることがわかる。
人間って、言葉で生きている。ちょっとの声掛けで、ずっとよくなる。
昔は給料が出る幸せがあった。諸悪の根元は銀行振込。これで感謝がなくなる。昔の子は、給料日に
父のおかずが一品多かったことで、おぼろげながら感謝していた。心の言葉で、感謝されたら、それで
つらさがふっとんだ。戦後を支えたのは、家族。女の声掛けで旦那を変え、子どもを変えた。子どもを
変えるということは未来を変えるということ。女が未来を変える。
(「関白失脚」を歌う)
今選挙があるが、何が大事かといって教育が最も大事。初等教育に優秀な人材を集めろ、学校と家庭
の関係をもっと強く、心遣いの言葉掛け、日本言葉を、駅前留学ではなく、駅前帰国(笑)
かつて、武将が出て血で血を洗った愛知も今は平和。歴史をひもとくと戦争の歴史だったヨーロッパ
も、今はEUなんていっている。まず話すこと。日本人は訓練が大事なんだ。ギターの石川鷹彦さんは
努力でギターでは日本一になった。こうやって言うと、今後のコンサートがスムーズになるので…(笑)
努力に勝るものはない。ホークスの松中は、「これだけ練習するのだから負けるはずがない」という。
7時までレギュラーが練習している。それを過ぎても若手ががんばる。巨人は3時で終わっていた。
人間、努力すれば誰でも成功するわけではない。人には才能があるが、それぞれ違う。誰でもプロ野
球選手になれるわけではない。でも、心の自信は五分と五分。心の自信は努力すれば得ることができる。
(「もったいない」他1曲 次のアルバムから紹介)
ノーベル平和賞を受賞した、ケニア環境副大臣のワンガリ・マータイさんが、もったいないキャンペ
ーンをした。日本語には、もったいないという言葉があることを知り、そのような概念の言葉、価値あ
るものを引き出す前に捨てる言葉があることに感激して、みんなにもったいないと呼びかけた。ぼくも
偏食を直さなければ…(笑)
前の戦争があったから今の平和がある。軍閥とかいう軍隊が暴走したから戦争が起こったというが、
軍隊だけでは戦争できない。日本中の国民が支持したからおこった。誰が悪いと言えばみんな悪い。そ
の上で、なぜ戦争が起こったかを、痛いことでも次の世代にきちっと伝えなきゃいけない。それが大人
の責任であり、この国の未来がかかっている。ある調査で、若者に将来の不安について聞いたが、日本
だけが国の不安がなかった。日本の若者は、国の意識が低い。
(「秋桜」を歌う)
夏休みが長すぎる。信州では、8月18日から始まる。個人的には、土日休みは反対。資源のない日
本が、楽して働いてやっていけるか?
今日は、極論を言わないとだめ。極論を言うと印象に残るが、なあなあですませると、「さだまさし
は何を話したっけ?」ということになってしまう。
大人が変わらないと、子どもが変わらないということを言いたいと思います。
子どもの頃には、旅をさせてあげたい。小泉八雲は、「日本人は妖精の子孫。日本女性は最高の芸術
品」といっていた。「勤勉な日本人が西洋の合理性を学んだら、日本製品は欧米を追い抜くだろう。」と
明治40年に予言している。これが本当の予言。でも、そうなると「私の好きな日本人はなくなる。そ
んなときに、いつか街角のお地蔵さんのほほえみを見て、そのほほえみに自分を思い出すだろう」とも
言っている。自分の文化をもっているか。
アンコール
講演にアンコールがあるのは珍しい。
(「風に立つライオン」をうたう)
大切な人の笑顔を守るために、がんばろう。
|