第24回 社楽の会報告    第23回へ   第25回へ
                                  報告者 布袋中 土 井

3月16日(木)7:00〜9:15,布袋北学供にて第24回の社楽の会を開催しました。
参加者は,土井,木本,勝村,奥村,多和田,岩井,大島,川井,栗林,高橋(敬称略),和田先生,の11名です。

☆ 初めに,木本先生により「パソコン通信による一般へのアンケート」の結果を紹介していただきました。“あの戦争は何だったのか”というタイトルでNIFTYで問いかけたところ,すぐに7名の返事が寄せられました。ざっと次のような内容です。
会社員の高橋さんは …侵略・自衛の両方をバランスよく教えるべき
  元軍人を知る加藤さん…多角的に考えてほしい。死んでいった人たちを冒涜することはしないように。
久我さん …真実を語り,その解釈・思想は生徒に委ねるべき。15年戦争という呼び方はやめていただきたい。流れの中でとらえるべき。
 長田さん …歴史的事実はそのまま教えて,2度とあのような悲惨な人類の愚行をしないようにするためのことを子どもたちに考えてもらいたい
イワタさん …戦争は文化摩擦からおこった。過去に責任を持つとは,非を責め合うのではなく,歴史的過程と文化的な相違を冷静に見つめてほしい。
金子さん …現実にアジアを解放した。戦争には犠牲が不可欠。
横山さん      …欧米からの自衛を考慮しつつ,南京大虐殺などの悪い面を強調するべき 
 いろんな意見があるものです。私見ですが,高橋さんや長田さんが日本人の平均的な考えではないでしょうか。
 和田先生は,長い目で見るべき,原爆をどうとらえるかもおもしろい。
木本先生は,ベトナムからの帰還兵に比べ,日本兵は多くを語らないので,あまり反省が感じられない。
多和田先生は,戦争は人種差別の要素が大きい,といわれました。

☆ 続いて,同じく木本先生から来年度の資料集部会の実践の骨子を提案していただきました。夏休み前に大きな課題を設定し,夏休みに調査,2学期に戦争に関する資料集を作り,ディベートで一般化を図るというものです。
多和田先生からは,国際連合の旧敵国条項はネタにならないか?日米野球の一員が撮ったビデオが,戦争に利用された,という話を聞きました。
 高橋先生は,戦争で何を得て,何を失ったのか,また,戦争はいつ始まったか考えさせたい,という意見が出ました。
  
☆ 土井からは,佐久間勝彦先生にいただいた授業記録「天気予報が消えたのはなぜか」の紹介です。1882年の新聞に載って以来,今日まで続いていた天気予報が,ただ1941年12月9日から45年8月11日の間だけ消えた理由を考えさせる授業です。
 佐久間先生の授業は,適切な資料を提示し,発問で児童・生徒をうまくゆさぶるのが特徴です。1時間ものがほとんどですが,佐久間先生の‘技’を盗みたいものです。
・ 戦争資料の一覧(3)(4)(5),計58点の紹介です。このリストを作るために,何度も押入をあさりました。資料の半分は,今回初めて目を通したものです。皆さんも,どこかで眠っている資料をさがしてみてください。

☆ 勝村先生からは,9点の戦争資料を紹介していただきました。海軍将校の短剣,寄せ書きのある日章旗,遺髪,愛国婦人会の協約状,召集令状受領後から入隊までの行動予定表の5点は当時のものです。やはり本物は迫力があります。

☆ 大島先生からも戦争資料を35点記載してあるフロッピーをいただきました。ビデオや当時の文書など,貴重なものがたくさんありました。次回以降に実物を紹介していただきたいと思います。

☆ 栗林先生からは,戦争資料として『焼け跡に立つ虹』(1984年 愛知県教員組合),
「平和教育教材資料」(愛知県教員組合)を紹介していただきました。後者は,愛教組所有の16oフィルム・ビデオテープのリストです。
 また,江南市の地域情報センターにも多くの資料があるそうです。

☆ 奥村先生からは,「就学相談について」「愛知県教育センターの特殊教育相談」のレポートをいただきました。
 前者では,就学指導の4つのステップ,@子どもを知る,A特殊教育を知る,B親を知る,C親を導く,について説明されています。また,配慮事項も示されています。後者では,センターの相談の対象・内容・方法・手順が示されています。相談は予約制で,愛知県教育センター特殊教育部(05613ー8ー2211)に申し込みます。詳しくは,直接センターにお問い合わせください。

☆ 高橋先生は,「追究力が育つ国語科授業づくり−言葉にこだわる授業を通して−」を報告していただきました。“言葉を検討する力”“論理的な文章を書く力”を授業の中心に据えてみえます。
 言葉を検討するための発問は,児童の意欲が高まるように工夫されています。「1番……なのはどこか」「内容で2つに分けるとするとどこで分けることができるか」などで,論争が期待できます。
 また,説明文を書かせるコツとして,行を決める,一文一義などがあるそうです。

☆ 多和田先生からは,野球部の文集をいただきました。部員一人一人が野球に対して
情熱を傾けていたことがわかります。いい指導をされていると感じました。

☆ 木本先生からは,簡単にできて見栄えがする“マカロニ写真立て”を紹介していただきました。マカロニを板に木工用ボンドで張り付け,スプレーで着色するだけでできます。一度,やってみてください。

☆ 和田先生からは,教育広報で発表のあった自作視聴覚教材コンクールの結果についてです。最優秀賞が「矢作川の砂」という作品でした。草井小学校も毎年参加してみえるそうです。
また,スタディシリーズ「ご導入校様開発教材リスト」を紹介していただきました。シャープは,教育ソフトが充実しているそうです。

☆ 栗林先生から本の紹介がありました。愛教大の木村博一先生と岡崎市社会科授業研究サークルの編著による『農業を学ぶ 授業を創る』(黎明書房)です。構成が綿密で,教材研究はもとより,研究の方法の参考になるのではないでしょうか。
 1冊\2,400ですが,栗林先生を通すと\2,200になります。ご希望の方は3月31日までに栗林先生までに連絡して下さい。( 0587ー56ー5885)
 

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp