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報告者  土 井

2007年6月21日(木)布袋北学習等供用施設にて社楽の会を開催します。参加者(勤務校)は犬中高木先生・扶中織田先生・犬南小川井先生・大藪先生・岩南小奥村先生・大野先生・楽田小勝村先生・曾野小尾関先生・扶東小小澤先生・門弟小高橋先生の10名でした。

 土井より、紹介したものの目次です。番号をクリックしてください。
   教師力アップセミナー 有田和正先生
 水谷 修講演会
  あいち子ども芸術大学
  「知と技の先端現場体験」見学可能リスト
 役立ちWeb特集  
 教育関連情報    
 MM紹介
 研究会情報
 書籍紹介

教師力アップセミナー 有田和正先生
  今年度第2回のセミナーは、有田先生の模擬授業「自動車ができるまで」を6月9日に受講しました。テーマは、「知識がなければ物が見えない」
  有田先生の講演の一部です。
 「百聞は一見にしかず」といいますが、こと教材開発に関しては違います。「百聞があってこそ、一見が生きる」事前に情報を十分仕入れ、相手を知り尽くした上で一見する。そうすることにより、見えないものが見えて、新たな発見、疑問がわくのです。
 有田先生は、取材にいく前に相手から資料を送ってもらいます。お礼を書きながら、さらに追加の資料を請求します。これをもう一度繰り返します。そうして相手に会いに行くと、さすがに覚えてもらっており、普段入れないような所まで案内してもらえるのだそうです。こうした取材活動を年中行ってみえます。
 有田先生を見ていると、名人になる人は努力を楽しんでできる人なのだと思いました。
   http://school55.net/cgi-bin/kyoushi/kiroku/19/2/index.html 
 
 水谷 修講演会
 6月17日に岩倉総合体育文化センターで行われた水谷修氏の講演会の報告を、南中の校長日記から紹介します。
 ☆★☆ 水谷 修 講演会  ☆★☆
 今日は、岩倉青年会議所30周年記念式典・交流会の記念講演会へ行って来ました。講師は「夜回り先生」の水谷 修氏です。岩倉総合体育文化センターは大盛況でした。
 彼の講演を直接聴くのは初めてですが、これまで彼の講演のビデオを見たことがあります。本も読んでいます。それでも、今回はどうしても聞きたかった講演会でした。その理由は…。
 昨年、ある講演会を、「私の言葉は生でなくては伝わらない」と言って当日キャンセルされたことがあったのです。彼にそこまで言わしめたのは何なのだろうと、それ以来ずっと気になっていました。
 今日、講演を生で聴いてわかった気がしました。彼の講演は、まさしく会場の全員を魅了しました。私自身、背筋に電気が走りました。ハンカチで目頭を押さえている人も少なくありません。「すばらしい講演」などと軽々しく言えないほどの重みがありました。
 本物なのです。本当の話なので説得力があります。いろいろな事例を貫く信念を感じます。それ以上に感じたのは、「自分の生命をかけている」と言うことです。 
 水谷先生をご存じない方のために簡単に紹介します。教育評論家で元高等学校教諭。少年少女の非行や薬物依存症問題に尽力し、5000人超の青少年と向き合っています。夜間に繁華街をパトロールすることから「夜回り先生」との異名を持っています。そうでない日はメール相談に回答し、もう40年近く眠らない生活を送っています。
 実は、水谷先生は胸腺リンパ腫という病気で、この先もう長くはないと本人が語っています。抗がん剤や放射線治療は身動きがとれなくなってしまうために拒否し、2001年には医者から「あと3年の命」と言われたほどです。
 その先生が、これまで「数十人の子を殺した」と言っているのです。助けられなかったということです。面倒を見ていた子が、薬物中毒やエイズ、自殺などで亡くなっています。「殺した」と言う表現の中に、その子達の命を背負った悲壮な決意を感じます。
 それらをすべてふまえた上で、今日は単なる講演と言うより「魂の叫び」でした。時折ユーモアを交えながらも、常に目は笑っていない。時間を焦っているようにすら思えました。
 教育に携わるものとして、今日の講演を真摯に受け止めないわけにいきません。 
 水谷先生、どうぞ生きて下さい。これからも子どもたちを助けてください。私たちも頑張りますから…。
   校長日記 http://www.schoolweb.ne.jp/weblog/index.php?id=2320030 
 あいち子ども芸術大学
 あいち子ども芸術大学実行委員会では、平成19年7月から、愛知県内の小・中学生を対象に、第一線で活躍する芸術家との交流など、文化芸術に身近に触れていただく「あいち子ども芸術大学」を開催します。
 愛知県内の各地域で、美術、音楽、映画、ダンスなど様々な文化芸術の体験講座を開催し、子どもたちの豊かな感性や想像力を文化芸術の面から育む取り組みを進めていきます。
 http://aichi-kodomogeidai.com/ 
 
 

 「知と技の先端現場体験」見学可能リスト
 県産業労働部新産業課科学技術推進室がまとめた県内の見学可能リストです。ただし、当分の間は県がとりまとめるので、個別の問い合わせはいけないそうです。
 掲載された管内企業は次のものです。
 名古屋特殊鋼株式会社(犬山市)  http://www.meitoku.co.jp/index_j.html 
 タイム技研株式会社(大口町)   http://www.time-eng.co.jp/ 
 株式会社今仙技術研究所(犬山市)http://www.imasengiken.co.jp/ 
 豊田紡織株式会社(大口町)   http://www.toyota-boshoku.co.jp/jp/about/corporation/outline.html 

 役立ちWeb特集
(1)都道府県勢を順位表とグラフで表示
 日本の都道府県勢を、統計値による順位表とグラフで表示できるシェアソフトが登場。さまざまな調査項目における都道府県別の統計値やランキングを知りたい場合にお勧め。調べられる項目は、面積、人口、農業、商業、金融、サービス、医療・福祉、災害など25分野。
 たとえば人口なら、“総人口”や“人口増減率”“人口密度”“男女別人口”“出生率”など100以上の項目がリストに現れ、見たい項目を選べばその都道府県別の順位と数値を表示、さらに日本地図上に棒グラフで表示する。このとき調査項目の数値は、特定の都道府県、たとえば東京都の値を1とした場合の相対値で表示することも可能。また逆に、任意の都道府県を1つ選び、その都道府県がランキングで上位や下位に入るような調査項目を探し出せるのも便利。そのほか、いわゆる“平成の大合併”で合併した市町村の位置を、各都道府県の地図上に表示する機能などもある。
                                
(2)プロジェクト・フィンランド  http://www.projectfinland.jp/ 
 プロジェクト・フィンランドは、日本の子供たちのためにつくられたインタラクティブな学習支援サイトです。フィンランドの自然や社会、文化について楽しく学ぶことができますので、子供たちの外国への興味を広げるきっかけとして、また総合学習や夏休みの自由研究をはじめ子供たちと一緒に世界のさまざまな問題について考える場で、ぜひご活用ください。
 
(3)進路指導に関するリンク集
  これは役に立ちます。
 
(4)苦情等対応マニュアル(学校版)
  岩手県教育委員会が出したものです。
 
(5)理解する世界史
 宇宙誕生から現在に至る年表と、詳細な解説。リンクが充実しており、資料的価値が高い。
 
(6)時間空間世界史
 前3000年から1914年までの世界史を、時代と地域に分類して網羅。膨大な情報をスマートにまとめるセンスには脱帽
 
(7)7 割はインターネットがなくなれば日常生活に支障をきたす
 インターネット利用歴3年以上で15歳以上のユーザーを対象に調査を実施したところ、「インターネットがなくなったら?」という質問に対しては、約7割が「日常生活に支障をきたす」と回答し、インターネットが日常生活の重要なインフラとなっていることが明らかに。
 
 
(8)クラフトテープやポリ袋にも書ける油性インキ
 従来の油性インキではうまく書くことのできなかったクラフトテープやポリ袋に筆記できる画期的な油性インキが登場。また、従来の油性マーカーは使い終わりに近づくほど、かすれてしまったが、最後までかすれにくく、安定した濃度で筆記することが可能に。
 
(9)学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果【速報値】について
 
(10)日本でただ1台の水陸両用車バス、営業運行許可
 日本でただ1台の水陸両用車バスが、営業運行の許可を取得。6月16日から30日までの間、なんばパークスから出発、桜宮公園から大川に侵入し、大川を船として遊覧、その後再びバスとしてなんばパークスに戻る。
 
(11)世界で初めて、対話と行動を学習するロボット
 日常生活支援ロボット分野において、対話と行動を学習するロボットの知能化技術の開発に世界で初めて成功。幼児の発達過程と同じように実世界における利用者とのやり取りを通して、利用者の意図や状況を適切に理解できるコミュニケーション能力の学習が可能に。

(12)間瀬誠のメッセージの総合索引
  http://www.d1.dion.ne.jp/~masehts/index5.html
  おもしろい!
6  教育関連情報
(1)府教委:教職員「能力給」導入 ボーナスに反映するが…大半がAとBに集中/大阪
                            6月9日16時1分配信 毎日新聞
 ◇教職員の5段階総合評価
 府教委は8日、府内の全教職員(大阪、堺両市を除く)を5段階評価する「評価・育成システム」の06年度の結果を発表した。今年度から導入する「能力給」に基づき、今月末に支給するボーナスに反映させる。評価は、上からS、A、B、C、Dの5段階で、全体の95%以上がA、Bに。ボーナスで最大7万円前後の差が出る見通しだが、大半が特定の段階に集中している実態が浮き彫りになった。【坂口佳代】
 同システムは、教職員約3万5000人が対象。年度当初に個人目標をそれぞれ設定し、達成状況を自己申告。これに校長の評価を加えて5段階で総合評価する。(以下略)
☆★☆ コメント ☆★☆
 難しい制度である。個人目標の達成度は、制度としてボーナスに反映させてよいものなのか?
 個人目標の立て方は主観であり、低めにも高めにも立てることができる。達成度は当然異なるだろう。
通常、力のある人が自分に厳しく、そうでない人が自分に甘めの点数を付けるという。これも分かる気がする。だとしたら、達成度の評価は無意味だろう。
 結局ボーナスのランクは校長の評価が大きい。

 MM紹介
(1) 社会人の雑学    ★雑木話★   第775回配信  星田直彦    2007/06/09
 オーケストラにシンバル、トライアングルの専任担当がいる場合は、ほとんどないと思います。普通「打楽器」担当です。大学の音楽学部でもたいてい「ピアノ専攻」や「バイオリン専攻」などに対して「打楽器専攻」です。
 打楽器は、叩けば音が出るから簡単と思われがちですが、実際、プロと素人とが叩く音はまったく違います。オーケストラの中で打楽器を鳴らすというのは、専門的な訓練をうけていないとできるものではありません。オーケストラの音量と迫力は相当なものです。その音に負けずに鳴らすのは、かなりの技術が必要です。
 たとえばワーグナーの『ワルキューレの騎行』は、大音響で攻め立てるハードロックのごとき曲ですが、トライアングルが効果的に使われています。分厚いホーンセクションの音の中、トライアングルを正確に観客の耳に届かせるのは、高い技術が必要です。また打楽器にもチューニングも音階もあります。
 オーケストラの打楽器奏者の条件は……、
1・当然、オーケストラ譜が読める。
2・指揮を理解できる。
3・楽器のメンテナンスができる(シンバルやトライアングルなど、実はとても繊細な楽器です) 
4・姿がいい(出番でないとき、姿勢を崩さず格好よく待つのはプロフェッショナルな技術です) 
5・音色で「感情」や「情景」の違いを出せる。
6・鳴らすだけでなく音の「消え足」(余韻のフェードアウトの長さ)のコントロールが自在にできる。
7・自在に変拍子が打てる
などがあります。
 また、微妙な「間」は譜面に表現できませんから、演奏の中で直感的に最適な「間」をはかるのは、極めて高い音楽的感性が必要です。
 私は音楽学部のある大学に通っていましたが、よく打楽器専攻の学生が、練習でひとつ叩いては5分も10分も考え込んでいるのを見ました。それも当然なのですね。実はとても難しいのです。
 ちなみに同じオーケストラの同じ階級の団員であれば、長いソロを取るバイオリニストやずっと弾き続けているチェリストも、シンバル奏者も、出演料は基本的に同じです。音楽への貢献は同じ、ということでしょう。ただ、打楽器奏者はスタープレーヤーになるには不利ですね。
 オーケストラで一般客が打楽器に注目して聞くのはシュトラウスの『ツァラトゥストラはかく語りき』とラベルの『ボレロ』くらいではないでしょうか?
 でも、最近では、オーケストラを離れて『ブラスト!』や『バチホリック』のような打楽器パフォーマンスも人気があり、打楽器の新しい可能性を感じています。
 また、ビートルズなどはクラシック系の打楽器を印象的に使っています。『Every Little Thing』のティンパニは典型的だと思います。ファンの方は改めて意識して聞いてみてください。
☆★☆ コメント ☆★☆
 時々紹介しているのがこのMM。誰かの質問に誰かが答えるという、不特定多数の人を対象にしたインターネットならではのシステムです。得てして、無責任な回答が多いような気がしますが、どうしてどうして、ここにあるように、十分納得できる専門的な回答です。これは、新たな文化の形だと思っていますがいかがでしょうか?



  問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp