(1)知らなきゃ損する!面白法律講座 2007年 5月31日 第334号
XとYは、道を歩いていた女性Aを車に引き込んで連れ去ろうとし、Aを車に引き込みました。Xは、Aが携帯で通報しないように、Aの携帯をとりあげ、車の窓から川に投げ捨てました。その後、Aはスキをみて逃げ出し、警察に通報しました。
XとYには、監禁罪(刑法220条)が成立しますが、XがAの携帯をとりあげて、川に投げ捨てたことについては、刑法上、何罪が成立するでしょうか。
1. 窃盗罪が成立する
2. 器物損壊罪が成立する
3. 犯罪は成立しない
正解 (2)
他人の財物を盗むと窃盗罪(刑法235条)が成立します。本問でも、窃盗罪が成立すると考えた方も多いのではないでしょうか。しかし、窃盗罪が重く処罰されるのは、他人の財物を自分のものにするという「利欲犯」としての性質によるものだと説明されます。
本問のXのように、携帯が欲しかったわけではなく、捨てるために取り上げたような場合には、器物損壊罪(刑法261条)の問題となります。
器物損壊罪の「損壊」とは、物質的に物を壊すことのほか、物の本来の効用を失わせることをいいます。後者には、物の利用を妨げることも含まれます。過去の裁判例では、携帯を川に投棄した場合に、効用を失わせたとして、器物損壊罪の成立を認めたものがあります。
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なるほど。このMMはいつも面白い。
(2)常識ぽてち【やや日刊】 ♪2007-05-31(第1073号) 〜たまごや〜
■華僑とチャイナタウン
1週間ほどカナダのトロントに行ってきました。ここの見どころとしては世界一の高さを誇る人工構築物のCNタワー(ギネスブック掲載)、そして世界一の長さを誇るトロントのメインストリート・ヤング通り(全長1896km・ギネスブック掲載)。そしてやっぱりありましたチャイナタウン。
日本でも横浜、長崎、神戸のチャイナタウンが有名ですが、チャイナタウンは世界中にあります。ベトナムに行ったときも華僑の町があり、そこの寺院に祀られているのはその地で偉業をなした初代華僑でした。
もともと中国人は長い歴史を持つ国ですが、その歴史の中で動乱も多くあり、そのたびに中国本土から離れなければならなかった事情もあったのでしょう、世界中に散らばっている中国人です。
もともと商売が上手で、持ち前のバイタリティと向上心が先住民をしのぎ、その地域では経済・文化的に重要な地位を占めるのも華僑と呼ばれる中国人だったりします。華僑は出身に対して強い帰属意識を持つ場合が多く、この意識が強大なチャイナタウンを構成するのです。
ちなみに、華僑とは中国国籍を持ったまま他国に永住権をもつ中国人をいい、他国で国籍を得たものを華人といって区別します。初代は華僑であっても、生まれた二世は華人のことが多いです。華僑は中国政府にも認められている制度で中国からの支援も厚いと聞きます。永住権を持たないものは華僑とはいわず
また華人ともいわず、単なる「海外にいる中国人」として扱われます。
日本では野球の王貞治さん、歌手のジュディ・オングさん、アグネス・チャンさんが華僑です。アグネス・チャンさんはカナダで出産しているのでその子はカナダ国籍の華人ということになります。
最近日本では華僑という言葉に「成り上がり者」という蔑視した考えもあることから、華僑という表現を避ける場面も出てきているようです。状況を判断して使いましょう。
ちなみに、トロントにはギリシャ人街、ポルトガル人街、イタリー人街、韓国街もありました。
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教科書は、かつては華僑、今は華人ではないでしょうか。明確な区別があ流野ですね。
(3)ワールド・ニューズ・メール ★ 火曜グローバル版 ■
〓The World News Mail@2007.5.29 No.784 週2回無料、金曜はスペシャル〓
韓国物ビデオのコピーで公開処刑 2007年5月26日
北、外部情報取り締まりに躍起
極度の情報統制で知られる北朝鮮で近年、韓国のビデオテープをひそかに見たり、中国との国境地帯まで行って携帯電話で国際通話をする一般住民が急増し、当局が取り締まりに躍起になっている。摘発された住民は政治犯扱いされて収容所に送られるほか、公開処刑されるケースもあるという。
[2007.5.25 Fri.]
【北朝鮮、日本海に短距離ミサイル発射】
北朝鮮が、日本海に向けて短距離ミサイルを発射した。北朝鮮の東部沿岸部から地対艦ミサイルを発射し、周辺海域に着弾したとみられる。発射されたミサイルは射程100キロ程度の中国製地対艦ミサイル「シルクワーム」の改良型とみられる。
☆★☆★ コメント ☆★☆★
北朝鮮がらみの2点。亡命騒ぎもあり、何かとお騒がせな国だ。