第27回 社楽の会報告    第26回へ   第28回へ
                                  報告者 布袋中 土 井

 5月25日(木)7:00〜9:20,布袋北学供にて第27回の社楽の会を開催しました。参加者は土井,木本,勝村,尾関,大島(敬称略)の5名で,これまででは最少でしたが,内容の濃い話し合いになりました。

☆  はじめに,資料集部会の実践の構想について話し合いました。全体の流れは昨年度と同じように「ア 問題づくり(個)→ イ調査活動(個)→ ウ 発表 →エ 課題づく(全体)→ オ 課題についての再調査(グループ)→ カ 討論(全体)→ キ これからの社会のあり方を考える(全体)→ ク 社会にはたらきかける」で行い,「戦争」を素材として,評価に力を入れていこうということになりました。次回に詳しく話し合う予定です。
「調査活動」の方法として,布袋中の“選択社会科「戦後50年を機に考える」部会”の調査案を紹介しました。老人ホームでボランティアをしながらの戦争体験の聞き取り,アジアの人々との意見交換,パソ通でのディベートなどの案を紹介しました。
 「社会にはたらきかける」では,これからの平和な国際社会づくりに小・中学生でも貢献できる事を行っては,という意見が出ました。日本ユネスコ協会や日本赤十字では,
小・中学生が身近にできる国際貢献の方法を紹介してくれます。例えば,アフリカのザンビアに使用済みテレカ6枚を送ると,子ども1人が1カ月昼食付きの保育園へ通うことができるそうです。(東京新聞1994・5・14より)
 他にもいろいろなアイデアがあると思います。ぜひ,この会で紹介して下さい。

☆ 土井からは,『社会科教育9月号』の原稿依頼,「日本と世界の国のNOW bT」
のプランの提案です。日本と世界を考える人・事物を5つあげるものです。1に「空洞化」,ベストセラー日経の『1ドル80円工場』に詳しく書かれています。これ以下は,“日本から世界へ”という観点から,その象徴を挙げたいと思います。2に,「ワコールの下着」。日本製品が国際競争力の高い理由の例として挙げました。ワコールでは,アジアを中心に11カ国で現地生産・現地販売を行っていますが,地域ごとに女性の体型・好みを徹底的に調べています。日本は,こうした消費者のニーズに合った製品作りを行ってきたからこそ,これまで支持されてきたのです。
 3には,「ヤマハ音楽教室」です。日本のシステム化された教育方法が,欧米から高い評価を得ています。その典型が,バイオリンのスズキメソード,公文式でありこのヤマハ音楽教室です。ヤマハ音楽教室は,1992年現在で海外で2,000会場,23万人の生徒数を誇っています。ワコールやヤマハの詳細については,現在問い合わせ中です。
4では,「マッハGoGoGo」。これまでの歴史上になかった日本から世界へ向けての大衆文化の発信の例としてあげました。日本製アニメは,今や世界中で見ることができ,特にドラエモンは世界中で人気を博しています。マッハ〜は,『ダイ・ハード』のプロデューサーが実写映画化の権利を買ったらしいということで,ついに日本のアニメがハリウッドにも進出しそうです。ファミコンのソフトの輸出も調査中です。   
 5として,中田武仁氏・川原啓美氏を挙げました。民間レベルで国際貢献している人の生き方にスポットを当てるとともに,こうした人たちに協力することも,立派な国際貢献の一つであることを生徒に認識してもらいたいと考えたからです。
 布袋中学校では,教育講演会の講師として,昨年度は川原氏,今年は中田氏をお招きします。 
・ 土井からの2点目は,郡上八幡の自然園で行った野外学習のアイデアを紹介しました。 @ 創意活動として,事前に何も知らせずに,きもだめしで使う提灯と夕食の火をおこすための火おこし器を作れというものです。
A 選択活動としては,山菜採り,渓流釣り,焼き杉を講師の先生をお招きして,郡上の町のOLを町の方とふれ合う目的で行いました。
 B 決められた材料で料理の腕を振るう食事コンクールを行いました。
 C 最後は,きも試しで驚かすアイデア集です。いろいろな作戦があります。尾関先生から,郡上ではこのほかに,紙切り・飴作り・郡上焼・カヌーの体験ができるという話がありました。
・ 3点目は,「啓発的体験学習の在り方と実践例」についてです。基本的な考え方,実践例として文化祭・職業体験学習・福祉体験活動を紹介しました。
・ 4点目は,私が作った“1学期2年中間テスト”です。生徒からは,「説明問題が多い」と不評でした。
・ 最後に,校外学習“人道の丘”のしおりです。日程等の参考になればと思います。

☆ 木本先生からは,「岩倉市小中学校教職員郷土学習資料」の紹介がありました。郷土学習は,具体的な見学としては,愛北衛生処理組合・関戸養鶏場・のんぼり屋・山車などで,他は車上見学です。資料には,岩倉市の概略・いわれの他,30近くの施設・史跡の解説,公共施設,学校の沿革,橋の紹介がなされ,この1冊で岩倉の概略がつかめます。それにしても,よくまとめられたと感心しました。
・ 続いて,戦争資料を15点紹介していただきました。おすすめ『BC級戦犯の墓碑銘』は,現在行方不明だそうです。
☆ 勝村先生からは,市教研に向けての実践の構想を示していただきました。
@ 社会科,理科,家庭科等では環境問題に取り組む
A 特活では,ボランティア活動などで環境問題に対して行動を起こす。
 B 学校行事では,社会福祉協力校としての活動を推進する。
 C 地域との関連として,市役所訪問,環境新聞発行,校区の環境調査,家庭へ啓蒙 スケールの大きな実践になりそうですね。関連情報をお持ちの方は,会で紹介して下さい。
・ 2点目に,「問題作りと手紙による資料収集の実践から」を紹介していただきました。問題解決力の育成(追究意欲と追究力を高める)のために,1学期は問題を見つける力と資料収集のための行動力の向上を重視するそうです。
 また,各自の問題を各自で追究し,楽しく生き生きと学ぶ授業をめざすということです。
 資料としては,児童が作った学習問題,質問内容,手紙の書き方例,手紙の送り先一覧をいただきました。手紙の送り先としては,全校の食糧事務所,農政局,県庁を紹介していただきました。
 土井も中2の地理で,生徒による調査活動を開始しました。先生方もおそらく実践されることと思います。データはできるだけ紹介し合い,使えるものは利用していきたいと思います。

☆ 尾関先生からは,修学旅行官公庁関係資料をいただきました。警視庁,日銀,最高裁,東京地裁,築地市場などの見学時間,交通機関,条件などがまとめられています。 今年の古中は,夜間に観劇を組み込まれたそうです。明治座の銭形平次,サンシャインのハムレット,帝国劇場の回転木馬を分かれて見られたそうです。おもしろいアイデアですね。
 

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp