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報告者  土 井
 2009年4月23日(木)布袋北学習等供用施設にて社楽の会を開催しました。参加者(勤務校)を紹介しましす。
参加者は、阿部先生(大口中)、高橋先生(曽野小)、早川先生(藤里小)、馬場先生、野沢先生(宮田中)、奥村先生(岩南小)、大野先生(犬山中)、大藪先生(犬南小)、小澤先生(扶桑東小)、織田先生(扶桑中)、野口先生(城東中)、天野先生(大口町教委)、高木先生(犬南中)、池邑さんの計14名です。

 今回のメインは、大野先生の模擬授業です。江戸時代の会津藩の藩校の教育についての授業を受けました。翌日の授業参観のために準備した授業ということで、小グループでの話し合いを中心にしたものでした。ワークシートの( )に当てはまる言葉を想像しながら、真剣に意見交換する、楽しい授業でした。授業後は、全員で授業についての意見交換をしました。

 以下は、土井が提案したものです。番号をクリックしてください。

  「おもしろ社会科研究雑記帳」社会科教育4月号より
 企画「これだけははずせない! 中学校社会科単元別 キー発問アイデア」
  掃除のビデオ
  教師力アップセミナーいよいよ始まる!
  役立ちWeb特集  
  教育関連情報    
  MM紹介

 「おもしろ社会科研究雑記帳」社会科教育5月号より 
 今後、私たちによる連載が続きます。6月号は土井が衣食住。7月号は高木先生による「博学連携」、8〜10月は、野沢先生、大野先生、早川先生の予定です。
 
 「これだけははずせない! 中学校社会科単元別 キー発問アイデア」原稿
 「丹葉社会科授業事典」を作ります。そろそろ希望の単元を聞きますので、よろしく!。

 愛社研海部地区研修会
 4月18日に模擬授業をしてきました。知多でやったものとほとんど同じですが、知多と海部の苗字を比較したことが新しいところです。
 土井の新しいブログ、「ようこそ、社楽人!」から紹介します。
 
愛社研海部地区研修会
 4月18日に模擬授業をしてきました。知多でやったものとほとんど同じですが、知多と海部の苗字を比較したことが新しいところです。
 土井の新しいブログ、「ようこそ、社楽人!」から紹介します。
 
海部地区の苗字
 昨日、愛社研海部地区研修会で模擬授業をしてきました。その中で、海部地区と知多地区の苗字の分布を比較しました。
 ここでは、海部地区の苗字の分布の特徴を考えてみましょう。
 ずばり「都会型」です。津島市に代表されます。
 津島市は「加藤・伊藤・鈴木・山田・佐藤」の順です。山田の全国12位以外は、すべてベスト10に入っている、日本人に多い苗字です。
 その他でも、林(19位)、後藤(33位)、吉川(110位)、服部(132位)、早川(175位)、水谷(245位)、堀田(317位)、もっとも少ない苗字の横井ですら412位なのです。
 ちなみに、名古屋市中区は「伊藤・加藤・鈴木・山田・佐藤」。津島と1・2位が入れ替わっているだけです。
 一般に、人の出入りの多い地域は、苗字の分布が全国平均と近くなってきます。
 たとえば東京や北海道のランキングと、日本全体のランキングとを比べてみましょう。

 全  国;佐藤・鈴木・高橋・田中・渡辺・伊藤・山本・中村・小林・加藤
 東  京;鈴木・佐藤・高橋・田中・小林・渡辺・中村・伊藤・加藤・吉田
 北海道;佐藤・高橋・佐々木・鈴木・伊藤・田中・吉田・渡辺・小林・中村

 東京や北海道は、人の出入りの多い都道府県の代表といえるでしょう。全国順位ととても似ていることがわかります。海部地区は、人の出入りの多い都会型地域であることがわかるのです。
 津島神社の存在、東西南北に延びる街道の存在とは無縁ではないでしょう。
 
 知多の苗字
 沖縄は別格としても、比較的人の出入りの少なそうな、青森、高知、鹿児島と全国とを比較してみましょう。
全  国;佐藤・鈴木・高橋・田中・渡辺・伊藤・山本・中村・小林・加藤
青  森;工藤・佐藤・佐々木・木村・成田・斎藤・中村・田中・三上・高橋
高  知;山本・山崎・小松・高橋・浜田・井上・西村・山中・岡林・川村
鹿児島;中村・山下・田中・前田・東・山口・池田・川畑・浜田・松元
 著名な苗字に混じって、個性的な苗字が多いことがわかります。知多がこれに当たります。
 海部地区は、最も少ない横井で412位でした。
 知多地区は、榊原362位、磯部521位、久野612位、深谷629位、久米824位、長坂1,011位、久田1,129位、大岩1,142位、新美1,332位、間瀬1,501位、新海1,860位。知多地区に希少な苗字が多いのは明白です。海部地区に比べて、半島であり、人の動きが少なそうなことが推測できます。
 苗字の分布は、人の動きなのです。

 
教師力アップセミナーいよいよ始まる!
  5月16日(土)10:00〜15:00(一日)橋本 定男 上越教育大学准教授
  学級づくりの達人。クラスのコミュニケーション力を伸ばす実践は「ホンネでぶつかりみんな納得!」と題してNHKの「わくわく授業」に取り上げられた。『子どもが力をつける話合いの助言』など著書多数。話し合い活動や係活動、集会活動でのポイントや、学級の諸問題の解決方法、いじめ問題等の危機的状況に強い学級をつくる方法など、実践に根付いた話をワークショップを交えてうかがいます。乞うご期待!
 
 以後、6月13日(土)10:00〜12:00  菅 正隆 大阪樟蔭女子大学
                    前 文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官
 9月12日(土)10:00〜12:00   土作 彰 日本教育ミニネタ研究会代表
10月12日(月・祝)10:00〜15:00(一日) 野口 芳宏 草学園大学教授
11月14日(土)10:00〜12:00    佐藤 幸司 道徳教育改革集団:代表
 1月16日(土)10:00〜12:00  田中 博史 筑波大学附属小学校
 2月6日(土) 13:00〜15:00    有田 和正 東北福祉大学教授
 
 役立ちWeb特集 
(1)定住外国人の子どもに対する緊急支援(第2次)〜定住外国人子ども緊急支援プラン〜
(2)「教師が知っておきたい子どもの自殺予防」のマニュアル及びリーフレットの作成について

(3)平成20年度全国学力・学習状況調査追加分析(その2)について

(4)「教育の情報化に関する手引」について

(5)自動データ消去機能を実現した安全USBメモリ
 USBメモリの紛失やWinnyなどによる情報流出の防止に向けて、単体でも一定時間が過ぎると自動的にデータが消える安全なUSBメモリおよび、本USBメモリ中のデータを特定のサーバにしか保存させないファイル・リダイレクト技術が登場。

(6)キーボードの手前に置いて使用するローラー型マウス
 キーボードの手前に置いて使用するローラー型マウスが登場。本体のキーボード側にマウスポインタをコントロールする丸棒状ローラー型マウス、その手前の左右にパームレスト、間にクリックボタンとスクロールキーがそれぞれ配置されている。

(7)平成20年度 教員資格認定試験問題
                http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/nintei/1260828.htm 
  ・平成21年度 教員資格認定試験
                http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/nintei/1260447.htm 

(8)平成20年度特別支援学校に関する調査結果について

(9)テキストも画像も動画も何でも閲覧
 テキストや画像、動画、音楽など多彩なファイル形式を閲覧できるマルチビューワー(フリーソフト)が登場。TXTや各種プログラムのソースファイルをはじめ、BMP/JPEG/GIF/PNGなどの一般的な画像、「Windows Media Player」で再生できる動画や音楽などに対応。

(10)著名人のおすすめ本データベース
 著名人のおすすめ本情報をみんなで投稿し共有するサイトが登場。出版物(雑誌、書籍、書籍の帯の推薦文など)やテレビなど世の中に公表されている情報や、独自取材・インタビュー等を元に、サイトのスタッフが地道に調べて集めたデータを収録。

6  教育関連情報
(1)新しい学習指導要領の先行実施に当たって (文部科学大臣からのメッセージ)
 いよいよ本日から全国の小学校・中学校において、新しい学習指導要領の一部が先行実施されます。また、幼稚園の新教育要領が全面実施されるとともに、特別支援学校の新学習指導要領等についても幼稚園、小・中学校に準じて実施されます。
 新しい学習指導要領では、教育基本法の改正等を踏まえ、子どもたちに「生きる力」をはぐくむことを目指し、言語活動、算数・数学や理科教育、道徳教育、体験活動、外国語教育などの充実を図りました。
 4月からの先行実施では、算数・数学、理科は、授業時数を増やして新しい内容も充実します。また、多くの小学校では、5・6年生で新たに外国語活動に取り組むこととなります。
 このため、文部科学省としては、これまでも、教職員定数の改善や非常勤の教師の増員、算数・数学や理科の補助教材や小学校英語ノート、心のノートの作成・配布などの条件整備を進めてきました。平成21年度も、新学習指導要領の趣旨の周知・徹底を引き続き行うとともに、省を挙げてその円滑な実施のために必要な条件整備に努めていくこととしています。
 4月からの先行実施に当たり、関係者に改めてお願いしたいことがあります。
 学校の先生方には、新学習指導要領が目指す確かな学力、豊かな心、健やかな体の育成に努めていただきたい。
 各教育委員会においては、新学習指導要領の実施のために、各学校現場への趣旨の周知・徹底や支援に取り組んでいただきたい。
 さらに、各御家庭でも、学校の教育がどのように変わるのか知っていただき、子どもたちに「早寝早起き朝ごはん」などの基本的な生活習慣や学習習慣を身に付けさせることなどをお願いしたい。
 こうした取組を通じて、子どもたちには、私もかねてお願いしていますように、「読み書きそろばん・外遊び」をはじめ、何事にも好奇心を持って意欲的に取り組むように育って欲しいと考えています。
 新しい学習指導要領の実施に当たり、様々な課題が生じた場合には、文部科学省は、教育委員会等と十分に連携してその解決に努めるなど、今後とも学校現場や国民の視点から必要な支援を行ってまいります。
 次代の日本を担う子どもたちのために、国民各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。
                                  平成21年4月1日
                                  文部科学大臣 塩谷 立
☆★☆ コメント ☆★☆
 今、国として取り組もうとしていることが、コンパクトな文章の中に詰まっている。国民向けの文章としてはわかりやすくよくできている。
 あしかし、あくまで現場でどこまでできるかにかかっている。目に見える形で具体化し、それを積み上げていくしかない。
 
(2)教員の熱意など学生が点検、大学の77%が導入
 国公私立の4年制大学のうち77%の571校で、授業の分かりやすさ、教員の熱意などを学生に点検させる「逆評価」を大学全体で導入したことが、文部科学省がまとめた2007年度の大学教育改革状況調査で分かった。527校では評価が低かった教員に報告書を提出させるなど、授業改善に反映するための取り組みを組織的に行っていた。
☆★☆ コメント ☆★☆
 以前にも書いたが、大学の方が教員評価が進んでいる。岐阜の中学校で、同様に毎回の授業を生徒が評価する例を見たが、毎日続けることは難しい気がした。小中学校でやるなら、単元ごとぐらいなら可能だが…。
 
(3)達成目標(栃木)
 県教委が今月公表した、小中学校の学年や教科ごとの達成目標「とちぎの子どもの基礎・基本」は、教育の現場に影響を与えそうだ。子どもたちの勉強の「つまずき」を防ぐため最低限の達成目標を設定したことに評価の声が上がる一方、指導法はまだ具体的に示されておらず、現場任せの面が強いためだ。
 「『栃木』と漢字で書く」(小5国語)
 「県民の歌や市町の歌を正しい音程で歌う」(小5、6音楽)
 県教委が今回設定した目標は、「栃木県の子どもとして身につけてほしい」(須藤稔教育長)ことばかりという。「分母の異なる分数の足し算、引き算が出来る」(小6算数)、「アルファベットの大文字と小文字を書く」(中1英語)などの一般的な目標と併せて、地元知識の習得を多く求めたのも特徴だ。
 小中学校9学年で、生活科を除く9教科すべてを対象に設定し、合計1000項目を超える。「県版の学習指導要領」といった位置づけで、その後の学習に不可欠な目標を厳選した。
 そのため、例えば数学は、「簡単な2次方程式を解く」(中3数学)が入る一方、応用の要素が強い文章問題などの重要性は盛り込まれなかった。  (2009年4月20日 読売新聞)
☆★☆ コメント ☆★☆  
 まずは、実物をごらんいただきたい。
 指導要領を具体的な形にして並べてある。学年が上がると羅列的になっているが、低学年は比較的精選してある。指導の目安、評価規準にもなる。

 
 MM紹介
(1) ごまめの歯ぎしり メールマガジン版
      衆議院外務委員長河野太郎の国会日記
 ついこの間もみのもんたさんが、番組で、天下り先に12兆円もつぎ込んでというような発言をしていた。それをやめれば12兆円があたかも浮いてくるような言い方だ。が、現実は違う。
 民主党も、4696法人に、26632人が天下りし、そこに12兆円が流されている、という言い方をする。これも正確ではない。
 国家公務員が再就職している法人は確かに4696法人ある。しかし、このうち国から公費が投入されているのは1766法人。1766の内訳は、特殊法人が23、独立行政法人が82、財団・社団法人が990、国立大学が40、学校法人が282、株式会社が220、その他が129。(その他の129のうち、80が更生保護法人)
 この1766法人に天下っているのは16230人。この他の一万人は、国費投入されていない法人に再就職している。
 正確には1766法人に16230人が天下り、そこに12兆円が流れている。(正確には12.6兆円)この12.6兆円を細かく見てみると、まず、3.9兆円は、政策金融公庫など政府系金融機関を通じて中小企業などに融資されている財融貸し付け。8千億円は国立大学への補助金。1千億円は学校法人への補助金。ここまでの4兆8千億円は、無駄がないように細かいチェックは必要だが大枠では止めろというのは無理ではないか。
 さらに129のその他法人に1千億円の補助金が出ているが、そのうち80は更生保護法人だ。ここまでが4兆9千億円。
 他方、国家公務員OBが就職した株式会社に1兆5千億円の契約が出ている。このうち1兆4千億円が防衛装備品だ。OBが天下ったところから防衛装備品がこれだけ購入されているのはいかがなものか。ここは細かいチェックが必要だし、購入のメカニズムは何らかの変更が必要かもしれない。しかし、これらの防衛装備品全てが全く不要なものということは考えにくい。
 さらに特殊法人への8千億円の補助金と2千億円の契約、合計1兆円。財団・社団法人に4千億円の補助金と3千億円の契約、合計7千億円。さらに独立行政法人に6千億円の財政融資、3兆8千億円の補助金と1千億円の契約、合計4兆5千億円。
 ただし、この4兆5千億円には国立公文書館、宇宙航空研究開発機構、造幣局、国立印刷局、国立病院機構、国立美術館、国立科学博館、国立文化財機構、国民生活センター、国際協力機構、日本貿
易保険なども含まれている。だからこれがゼロになるということは考えられないし、ゼロにすべきではない。
 防衛装備品を含む株式会社との契約、特殊法人への補助金と契約、そして財団・社団法人、独立行政法人への公費支出の合計7兆7千億円は徹底したチェックと見直しが必要だ。だが、これらもゼロにはならない。ゼロにはならないが、厳しい目でこの12.6兆円全体をチェックする必要はある。
 河野チームは、このうち担当する内閣官房、内閣府、財務省、外務省、法務省、環境省、文科省、金融庁、警察庁、人事院、会計検査院の11の官公庁による公費投入を一法人ずつチェックを始める。
☆★☆ コメント ☆★☆
 わかりやすい。マスコミ受けのために、「全廃」「一律カット」などの文字が飛び交うが、それは現実的でない。何が切れて、何が切れないのか、切るべきではないのかを、このように分析していかないと、空論に振り回されることになる。
 
(2)メールマガジン「授業成立プロジェクト(JSP)」第181号 2009年4月22日発行
1 若手教師の悩み(その17)   北海道・中学校教諭・教師3年目
(前略) 私が昨年学級経営をしていてうまくいかなかったことは、とくに女子なんですが、なかなか思っていることを言ってくれなくて、話しがうまくできない生徒が数名おり、コミニュケーションがなかなかとれず悩みました。話してくれないので、紙やノートに思ったことを書かせたりしたこともありましたが、なかなかうまくいきませんでした。
 また、学級の中では女子のグループ化がされており、学級討議の時間になると強い子の前ではその子達のことが気になってなおさら話せなくなり、しまいに追い詰められると「○○さんと同じです」としかいわず、なんのために学級討議をしているのかわからなくなってきてしまう状態でした。
(中略)先生には今回、安心感の持てる学級づくりのコツやなかなか思うように発言出来ない子への対応を教えて頂きたいと思います。
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2 悩みにお答えします    横浜市立子安小学校(初任者担当)教諭       野中 信行
(前略)先生は、今小学校の高学年で、女の子たちがどのようになっているのかご存じでしょうか。先生が担任されていた中一の女の子たちが、小学校の高学年でどういう問題を起こしていたのか、調べたりされたのでしょうか。私は、小学校高学年の最大の課題は、この高学年女子のグループ問題だと思っています。これにコミットできない高学年教師は、もはや勤まらないと言い切っています。このくらいに高学年が、切迫しているということを中学校の中一を担任された先生は、ご存じだったでしょうか。
 あなたが、中一の担任で女子問題に悩まれたということは、当然のことです。小6年で、さまざまな深い問題を抱え込んで、中学校へ進んでいったことは、容易に想像することができるのです。
 女子のグループ化の問題、そのグループ間の抗争、グループ内部の問題、グループに入れない孤立化した子供のことなど問題は多岐に渡ります。私は、彼等と直接的に関わりました。掛け値なしに率直に、心置きなく話し合いました。気を付けたことは、彼等の言い分をほとんど全て受け入れてあげたことです。否定的な言葉を挟まないで、しっかり聞いてあげたことでした。そして、問題のある部分だけを、中立的な立場で、双方を呼んで話し合いをしました。簡単に解決することは、なかなか難しいのですが、信頼する教師がいてくれるという安心感はあったのではないでしょうか。
 学級経営には、さまざまな迫り方があります。私は、最初にきちんと学級に型(きまりやシステムなど)を作り上げて、学級づくりを始めていく方式をとっています。(3・7・30の法則)型を作り上げるのは、子供たちに安心感や安定感を持たせるためです。(くわしくは、「学級経営力を高める3・7・30の法則」学事出版を参照してください)(後略)
 
(3)  社会人の雑学          |●7429部発行 
 ● 第四段 ●  7の倍数の見分け方
■ 偶数 ■
(前略)次に、3の倍数。中学生になると、3の倍数の見分け方を知っているという生徒がいる。この方法は、なかなか面白い。各位の数の和を求めて、それが3の倍数なら元の数も3の倍数だというわけだ。例をあげよう。
   6543の場合  6+5+4+2=18
 18は3の倍数だから、6543は3の倍数である。
   5678の場合  5+6+7+8=26
 26は3で割り切れないから、5678は3の倍数ではない。
 9の倍数の場合も同様だ。各位の数の和が9の倍数になっていればよい。
 次に、4の倍数。判断のポイントは十の位と一の位の下2桁。100が4の倍数だから、百の位から上は、無視することができるのだ。つまり、下2桁が4の倍数なら、4の倍数ということになる。
 たとえば、5678の場合、下2桁の「78」が4の倍数ではないから、これは4の倍数ではない。
 同様に、8の倍数も判断できる。1000が8の倍数だから、千の位から上は無視できる。判断のポイントは下3桁。下3桁が8の倍数なら、元の数は8の倍数である。
 この考えを進めていけば、16の倍数、32の倍数も判断できるはずだ。できるというだけで、そんな場面はあまり登場しないと思われるが……。
 6の倍数は、6が2と3の最小公倍数であることを利用する。つまり、2の倍数でもあり、3の倍数でもあるという数を見つければよい。2の倍数の見つけ方と3の倍数の見つけ方を合体させればよい。
 最後に、7の倍数の場合。これは手強い。何かいい方法はないかと悩んでいたら、数学が得意な友人の杉野君が教えてくれた。3桁の数の場合と4桁以上の数の場合に分けて考えるそうだ。
 まずは、3桁の数の場合。百の位の数をa、十の位の数をb、一の位の数をcと表す。これが7の倍数かどうかを調べるには、    2a+10b+c
が、7の倍数になっているかどうかを調べるといい。
 532という数の場合では、     2×5+32=42
 42は7の倍数だから、532も7の倍数ということになる。どうしてそうなるのかは、中学数学の問題。ヒントとして、    98=7×14  をあげておこう。
 次に4桁以上の数の場合。この場合、与えられた数を千の位以上のグループと百の位以下のグループに分ける。なぜ、このように分けるのか、これもヒントとして、
   1001=7×143
をあげておこう。
 654227を例にする。
  (1) 千の位以上のグループと百の位以下のグループに分ける。例の場合は、「654」と「227」。
  (2) 654−227=427
  (3) この427が7の倍数なら、もとの数も7の倍数だ。ここで、先に説明した3桁の数の場合の判別方法を用いる。
      2×4+27=35
  (4) 35は7の倍数なので、もとの数も7の倍数というのが分かる。
 7桁以上の数の場合は、(2)での引き算の結果が4桁以上になることがある
が、その場合は、3桁以下になるまで同様のことを続ければよい。
 しかし、7の倍数が見分けられると何の役に立つのか? それが問題だ。


  問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp