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おもしろ社会科研究:雑記帳
10月号は、大野先生の「アジア」でした。
11月号は、土井が「フィールドワーク」を書きました。
12月号は締めきりが近いので、土井が書くつもりです。
1〜3月のライターを募集します。ぜひ希望してください。
2 第3回教師力アップセミナー
9月12日(土)は、小牧中学校で第3回教師力アップセミナーが開催されました。
昨日の講師は、昨年に続いて土作 彰先生。日本教育ミニネタ研究会代表で奈良県広陵町立広陵西小学校教諭です。
「目からウロコ落とし」のネタの数々だけではなく、芸人の顔負けの話術。やる気と集中力を持続させる授業づくりや活気ある学級にするコツを伝授してもらえます。
実は、私は、土作先生の話を聞くのは昨日が初めてでした。論文や書籍は何度も目にしていましたが、少々驚きました。
マシンガンのように出てくる言葉。
常にウケねらいを考えている遊び心。
子どもを惹きつけるちょっとしたネタを次から次に披露してくれました。
一見、子どもに迎合しすぎるような気もしましたが、違います。彼には、しっかりとした哲学がありました。
そして、ネタのどれもが、「育てたい子供像(哲学)」に向けた手だてだと感じました。
彼は言います。
(子どもを驚かすために)「作ったものは一瞬だけど,それで救われる子がいる」
そのための努力を惜しまないのです。

彼の哲学がわかるのががマナー音読。音読練習とマナー学習を兼ねたものです。18ある中の、14から18を紹介します。
M 人に物を渡すときは、渡す方向を考えて「どうぞ」といって思いやる。
N 人から物をもらうときは、「ありがとう」と言って感謝する。
O 一日に「どうぞ」「ありがとう」を併せて100回言おう。
P 自分一人で大きくなったなんて思うな。
Q 親、兄弟、友達、食べ物、衣服、住居、世の中のありとあらゆる人や物に感謝しよう。
これだけ読んでも、「感謝をし,自他を幸せにしていくことこそが,人生の大きな意味」と考える子どもを育てたいという意思は明確です。
この後の、ラグビーの話や知覧・特効記念館の話からも、土作氏が広く支持されているわけがわかりました。
満員の会場は、常に笑いと、暖かなムードに包まれていました。
3 岐阜市立研究校 秋の陣!
10月23日(金)東海北陸小中学校音楽教育研究会 岐阜市立長良東小学校
金曜日に行われるのが3年に1度の本発表会。土曜日が中間発表会です。
すべて、1日日程だと思います。
詳しい日程は、順次、各学校HPにアップされます。
4 「指導と評価大学講座」聴講報告U
毎年恒例になりました、島原先生の「指導と評価大学講座」聴講報告がはじまりました。今回はその2からその5を紹介します。
[1]「指導と評価大学講座」聴講報告 その2(連載 全11回)
新教育課程編成のポイント
安彦忠彦(早稲田大学教授,中央教育審議会委員)
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1 学習指導要領改訂の背景(「教務資料第3号」参照)
(1)わが国の歴史的位置の変化
○ キャッチアップ(先進国に追いつけ追い越せで成長)した国の教育→モデルとなる国がなく なった=「習得・記憶型」から「思考力」重視へスタンスを移す
(2)社会の教育力の衰退
○ 社会全体の取り組みによる教育の回復と再生の声
・私教育(家庭や地域の教育)の再生…学校が引き受けるとますます低下していく。
(3)学校教育の国際比較上の変化
○ OECD/PISAの学力観と学力低下傾向(*キーコンピテンシー:中教審答申P9参照)
○ 日本も倣わざるを得ない国際状況
2 新教育課程編成の大枠
(1)義務教育9年間を見通した教育課程
○ 学教法21条の目標規定(10項目)=6/3制の相対化…9年間の区切り方
○ 個性教育より共通教育の重視
(2)「実社会・実生活に生きる力」の育成
○「知識・技能」により質を高めた「思考力等」の育成=学教法30条2項の学力規定…知識・ 技能+思考力等+意欲・態度
○ 知識・技能…反復練習不可欠→身につけた力を使う場を設定しなければならない。
○ 思考・判断…理論と体験の往復運動→論理,批判的思考重視
○ 知識・技能と思考・判断のバランスが大切という意識を教師は忘れずに。
○ フィンランド…読み書き能力低下/04年から指導要領改訂/考える力を重視しすぎた結果
(3)「活用型」学習の具現化
○ 学習の新類型の導入=「活用型」は「習得型」と「探究型」を媒介する学習類型
○ 「活用」…ねらいは「探究型」につながるもの。知識・技能を活用・適用する学習であり, 総合的な学習の時間への慣らし運転となるべき学習
○ 総合的な学習の時間…「探究型」→学習の質を高めるべき性質の学習
○ 教科時数増は「活用型」に使う。
(4)「持続発展教育」ESDの導入による「環境教育」の強化
○ 国際連携,国際協力の不可欠性=国家主義・民族主義・自国の利益優先は通用しなくなって きた。
○ エネルギー,資源,食料などについての共通認識…自国レベルだけではすまない。
○ 小学校でも上記のような意識を育てる必要性がある。
(5)道徳教育のいっそうの強化
○ 「学校外の教育資源」のいっそうの効果的利用の促進
○ 社会人,外国人の参加促進
○ 生きる力のイメージ図改良版2(文科省作成:既に配布済み)では,「豊かな心」が学力や健康な体を規定している。
○ 学校全体での徳育の充実→学校体制での組織と年間計画
(6)その他
○ 表現力…単独ではなく,3つの能力(思考力・判断力・表現力)の一つとしての示し方
[総則編3章5節の1]
○ 読み・書き・算…技能水準の維持が重要,15〜20分の宿題を
3 新教育課程編成のポイント
* 中教審最終答申の内容上の「おもな改善点」7項目が教育課程に具体化されているか。
→教職員が一丸となってなすべきことをなす。(実践のための「場づくり」を)
(1)言語活動の充実
○ 各教科での言語活動重視…「記録」「説明」「論述」「討議」など
○ コミュニケーションや感性,情緒の基盤としての言語活動重視…「表現活動」
○ とりわけ「書く活動」を重視
(2)理数教育の充実
○ 小中の円滑な接続を踏まえた内容の系統性
○ 実生活に結びついた学習(科学リテラシー)…「わかる」「楽しい」「役に立つ」
○ 論理的・批判的表現力を磨く。
(3)伝統や文化に関する教育の充実
○ 他国の伝統や文化の尊重…国際社会で活躍する「成熟した」=「自己絶対化しない」日本人の育成
○ 宗教に関する一般的教養
○ 多文化共生の考え方…未熟な民族主義に陥らないよう
(4)道徳教育の充実
○ 道徳の時間は要,発達段階に応じたないような体験活動,社会人との協働
○ 「人間性・道徳性」の育成が究極目的,学力はその一部
○ 感動的な教材づくり,社会人とのコラボ
(5)体験活動の充実
○ 社会性・人間性・知性の基礎,発達段階への対応
○ 集団宿泊活動や自然体験活動,職場体験学習の重点的・拡張的推進
(6)小学校段階における外国語活動
○ 外国人との積極的なコミュニケーション活動を国際理解
○ 中学校へ向けて外国語嫌いにしないこと=発音などは重視しない
(7)社会の変化への対応の観点から,教科等を横断して改善すべき事項
○ 情報教育/環境教育/ものづくり/キャリア教育/食育/安全教育/心身の成長発達につい ての正しい理解
○ 情報教育…特に形態に関する問題
4 まとめ
○ 各学校で課題に優先順位をつけ,学校固有のものと校外連携のものとに区別する。
・考える時間を増やす。集団で考え合う場を
○ 学校=公教育から家庭・地域=私教育への「教育的関心」の広がりと教科する。
・社会に向かって呼びかけよ!→社会全体による私教育の再生・復活
○ 参考図書「成長のものさし」チップ ウッド:著 安彦忠彦・無藤 隆(翻訳)図書文化社 ¥2,310
☆★☆ コメント ☆★☆
関連論文がBenesse のサイトに載っている。そちら併せてお読みいただきたい。
[2]「指導と評価大学講座」聴講報告 その3(連載 全11回)
教育評価の現状と課題
石田恒好(文教大学学園長)
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1 教育評価の基礎的知識の不足と誤解
(1)教育測定とは
○ 観察,テスト等によって事象(状態)を明らかにし,数量的に表す操作
・テスト…その単元でつけたい力(学習指導要領)がチェックできるもの
・数量的に表す…客観性の問題
(2)評定とは
○ 観察,テスト等によって事象(状態)を明らかにし,あらかじめ設定した基準に従って点数 や記号を付与する操作→「3・2・1」「A・B・C」
・80%以上実現を「3」など
・教師は,評定「1」がなくなる努力を
○ 記述評定
・総合的な学習の時間の評価→加えて「外国語活動」の評価
(3)目標達成のための授業づくり
○ 評価・評定は教師自身への評価である。
○ 指導と評価の一体化…手がかかるがとても大切な授業論
(4)教育評価とは
教育による目標の実現状況を明らかにし,それに基づいて教育(教師の指導,児童生徒の学習,管理職の学習環境の整備,管理運営等)が,目標の実現のために機能しているかを値踏み(反省・チェック)し,不十分であれば機能するよう改め,教育をし直し,目標の実現を目指すためのもの。
→「教育をし直し・・・・」がポイント
(5)指導と評価の一体化
○ 目標が実現される授業づくり
○ 短いサイクル(単元ごと)の指導と評価の一体化
・O → Plan → Do → Check → Action → O
目標 計画 実践 評価 指導のし直し
・テストは実施後,直ちに返却する。→子ども自身の素早い自己評価
○ 反省
・教師…指導について 児童生徒…学習について
管理職…学習環境や学級編制など
・行政…カリキュラムなど
○ 目標の実現
・教師…指導のし直し
児童生徒…学習のし直し→できているかどうかを自己評価すべし。
(6)身につけるべき学力とは
○ 学力とは,学習によって獲得された能力であり,習得すべき学力は学習指導要領で示されて おり,教育によってそれが実現している状態である。
2 評定への不信 ―信頼回復への手順―
(1)測定目標の設定(共有)
○ 評価目標の全体を具現化し(目標分析),そこから代表的なものを抽出して設定する。
・目標分析→教材研究=身につけさせるべき内容は何か
○ 具現化とは,すべての教師に指導内容が見え,測定のしかたがわかる状態
・例:九九をすべて唱えることができる/2桁×2桁の文章題が解ける/新出漢字が書ける
・指導要領を具体化させた埼玉県の例
○ あくまでも「目標中心」→目標達成が目的であり,方法論が目的にならぬように
(2)評価資料の収集
○ 測定技術の選択……テスト,作品,アンケート,面接など
○ 測定技術の作成……選択した技術を具体化
○ 実施…妥当性,信頼性,客観性などの検証
(3)資料の解釈
○ 評定基準
・評定のよりどころ
・目標基準,集団基準,個人基準
○ 規準
・目標(あり方)というよりどころ
・このレベルにはしたいという指導の方向性
○ 基準
・評定(現実)のためのよりどころ
・目標基準…目標基準準拠評定,絶対評定→重視
・集団基準…集団基準準拠評定,相対評価
・個人基準…個人基準準拠評定,個人内評価→重視/ポートフォリオ評価
3 指導と評価の遊離 ―一体化を目指すシステム―
目標1―計画1(P1)―実践1(D1)―評定1(S1 見とり,チェック,改善)―計画2
(P2)―実践2(D2) ―評定2(S2 実現の確認,成績)
(1)指導目標の具体化
○ 指導目標を目に見える形で具体化させる。
・数値目標,行動目標→誰にでもできる評価/客観性のある評価
○ 本時で,単元で行う。
・短いスパンで。評価即手当が原則→そのための評価
○ 観点別に行う
○ 学年部会,教科部会で妥当性を検討
(2)指導その1/計画1(P1)―実践1(D1)
○ 多くの児童がわかる,できる計画であり,実施である。
・一斉指導や少人数指導
(3)評定1(チェック,改善)
○ 目標の実現状況を見とり,次の指導についての資料を得る。
○ 測定目標(規準)の設定
・分析した指導目標から抽出する。→代表的なものを抽出して設定
○ 測定技術の選択,作成,実施
・設定した測定目標にもっとも適した技術
○ 資料の作成・解釈
・採点等で処理,集計した結果を評定基準により評定を行う。3段階以上がよい。
・児童の学習状況チェックだけでなく,自己の指導の妥当性も検証→以後の指導に生かす。
○ チェック,改善して次の指導2へ
(4)指導その2/計画2(P2)―実践2(D2)
○ 目標の実現状況に応じて,改善した指導,学習の見直しを行い,目標の実現を果たす。
・少人数指導(習熟度別指導)やTT指導など,指導法の工夫
(5)評定2(S2)
○ 目標の実現状況を確認し,成績(評定)の資料とする。
○ 測定目標(規準)の設定…評定1に準じて
○ 測定技術の選択,作成,実施…評定1に準じて
○ 資料の作成,解釈,成績の付与
・評定1の評定基準で評定を行う。
[3]「指導と評価大学講座」聴講報告 その4(連載 全11回)
新学習指導要領移行期における授業づくり
有田和正(東北福祉大学教授/教材・授業開発研究所代表)
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1 法で規定された学力の3要素
1. 基礎的・基本的な知識・技能の「習得」
2. これらを「活用」して,思考力・判断力・表現力,その他の能力
3. 主体的に学習に取り組む態度(言い換えれば「探究」)
*学校教育法 第30条2項
2 今しなければならないこと
○「習得・活用・探究」の学び方の育成
3 指導するということ
(1)見えない(わからない)こと──見える(わかる)ようにすること
(2)多様な学び方を体得(体験)させる。
(3)学習意欲を引き出す。
(4)教材……おもしろい,内容がある,方法がわかる
*「円の直径」の実践例
4 何を,どのように育てるか
(1)応用力を育てる〈タラントのたとえ〉
○ 今までの教育→10学んだら,その10を保持する(学んだことをその通りに身につけている子)
○ これからの教育→10学んだことを,20,30にする。忘れなければいい,だけではだめ。
・自らの力で知識や学習技能を発展させる力
・「基礎・基本」を確実に習得させる。
・「基礎・基本」とは?→「応用が利く」「身につきにくい(剥落しやすい)」
「次第に個性的になる」
・そのための教材は?→「興味・関心が持てるもの」「内容・方法など力をつけるもの」
(2)授業を充実させる
ねらい(これだけは何としても教えたい……これを鮮明につかむ/しかし教えてはならない
1 発問と指示
2 板書
技 3 資料の活用 │子どもへの│
術 4 話し合い │対応の技術│
5 話術・表情・パフォーマンス
6 人間性
子どもが学びたい,追究したい,調べたい
5 具体的な授業の例
(1)活用型の授業例
○ 授業づくりのポイント
・子どもが追究したくなる「はてな?」を持たせる
○ 授業の流れ
・遠足で導入……三浦半島へみかん狩り
・「みかん学習」へ切り込む……作文「温かい土地」「海のそば」「リンゴ産地との差」
・動き出した子どもたち……「八百屋のみかんの箱」「愛媛みかん」
・みかん栽培の条件……ひとりの考えがみんなを変えた
・驚くべき調べ方と表現方法……調べてきたことを「実況中継風」に書いている。
何としても伝えたいと思えば,自ら書き方を工夫する。
・計算する子ども……「30葉1果」をつきとめる。*1葉1果はイチジク
・まとめ
(2)歴史学習の授業例
○ 長崎街道(シュガーロード)と京都の菓子
・寺,神社と菓子
・京都に集まる砂糖(ザビエル)
・上質の菓子
・シュガーロードとの関係
○ 長崎街道(シュガーロード)と小城羊羹(佐賀県)
→228km →小さな町に29軒の店(工場)
・出島─砂糖(白い宝石)
・長崎街道→全国へ「白い宝石」
・カステラ,丸ボーロ
・お菓子の歴史─シュガーロードの歴史
・佐賀県は羊羹の消費量日本一
・東京の「虎屋の羊羹」が見えてくる
6 まとめ
(1)「意欲」を引き出すことの大切さ
○ おもしろい教材
○ おもしろい体験
(2)生きる力
○ 時代の変化に対応して新しい知識・技能を創造し続けていく力
(3)資質×環境×意欲=能力
○ 変えられるのは「意欲」だけ/能力を伸ばすには「意欲」を高めるしかない。
○ 意欲のもてる教材,指導法を開発する
[4]「指導と評価大学講座」聴講報告 その5(連載 全11回)
生徒指導とカウンセリング
─心理療法志向のカウンセリングから生徒指導志向のカウンセリングへ─
国分康孝(東京成徳大学副学長:日本カウンセリング学会会長
:日本教育カウンセラー協会会長)
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1 2つのスクールカウンセリング
(1)ロジェリアンの特徴=臨床心理士
○ 日本のスクールカウンセリングはロジェリアンと臨床心理士が主流の時代が続いてきた。これに対するのが生徒指導志向のカウンセリングである。
○ カール・ロジャーズ アメリカの臨床心理学者で、来談者中心療法を創始
○ 受け身的である……来るものは拒まず,去る者は追わず
○ 心理療法とカウンセリングの識別がない。
○ 学校からいうと「外部連携機関」にあたる。
(2)生徒指導志向のカウンセラーの特徴⇔心理療法志向のカウンセリング
○ 発達課題を対象とする
○ プログラムを展開する
・授業型カウンセリング
○ 教員が行うカウンセリング
○ 教員が心理療法志向のカウンセリングをすべきではない……保護者への責任
2 生徒指導志向のカウンセリングの原理
○ 生徒指導(ガイダンス)は教育
○ 心理療法よりも現実原則の要素が強い
○ 心理療法よりも能動的
○ 心理療法よりもグループ志向(プログラム展開方式)
○ スクールカウンセラーは「教育者」であるべき,「治療者」(心理臨床医・臨床心理士)ではない。
(1)現実原則と心理主義
○ 心理主義にとらわれてはならない。→心理の説明だけで人生は生きられない。
○ 現実原則→目の前の現実をとらえる。
(2)「受容」と「コンフロンテーション」
○ 受容……傾聴
○ コンフロンテーション……自分の考えを子どもに訴える/打って出る
○ 自己の思いを開示(自己開示)……「先生,とてもいやな気持ちになったんだ」
(3)プログラム(エクササイズ)
○ 個別の身の上相談ではなく,学級全体でエクササイズ
○ プログラム方式エクササイズ……集団に対して働きかける/集団を向上させる
3 SGEのプログラム Structured Group Encounter「構成的エンカウンター」
(1)目的
○ ふれあいと自他理解
・構成的……枠(制限)を与える。指示をする(「1分間ですよ」「3人グループですよ」等)
・エンカウンター……本音と本音の交流
・例:「私は私が好きです。なぜなら〜」「私は○○ちゃんが好きです,なぜなら〜」 別れの花束「あなたは〜がすてきです。これからも〜」
(2)方法
○ インストラクション
○ デモンストレーション
○ インターベンション
○ シェアリング
(3)条件
○ 自己開示能力は自己受容の度合いによる。
・アイデンティティーがあるかないか
4 キャリア教育のプログラム
(1)先を見て今を生きる教育
○ 先を見て生きる教育……子どもの現実判断を促進,トレランスを生む。
・先を見るにはどのようなプログラムが有用か。
→今,何をするべきかがわかる/今の苦労に耐えられる
→アウシュビッツ収容所の例(時計もなく,いつになったら出られるかわからない不安から自殺者が多発。クリスマスには解放されるらしいという情報で自殺者が激減)
・SGEが示唆に富む
・往復書簡法……「20才の自分に手紙を書く」「20才になったつもりで中学生の自分に手紙を書く」
(2)人生の状況に意味を見いだす教育
○ どのキャリアにも欲求不満やストレスが伴う。
・認知のしかた(意味づけ)が有効
→自分で意味づけを発見できる能力
・そのためにどのようなプログラムが有効か
・リフレーミング,論理療法REBT
(3)自己肯定感を育てる教育
○ キャリアを選ぶ(自己主張)には自己肯定感が必要
・どのようなプログラムが自己肯定感を育てるか。
・印象を語る/ほめあげ大会/別れの花束など
・ポジティブな自己概念を育てる。→日常生活の中で
5 サイコエジュケーション(心の教育)のプログラム
心→反応……感情/思考/行動
(1)思考のサイコエジュケーション
○ 役割交換法……偏見・上下関係・尊卑
・ホワイトカラーにブルーカラーの仕事を
○ 対話法
○ 自己開示法
・自己を語る
(2)感情のサイコエジュケーション
○ 心を揺さぶる
・ケアされる体験,音楽や歌,遊び,未完の行為の完成など
・ある中学校での実践「浴衣を着させてもらい,運んでもらい,脱がせてもらう」
→いたわりの感情を育てる。
(3)行動のサイコエジュケーション
○ ソーシャルスキル
・あやまり方/あいさつのしかた/上司との接し方 など
○ スタディスキル
・勉強のしかた/読書のしかた/レポートの書き方 など
○ コミュニケーションスキル
6 結 論
学校教育で求められるカウンセリングは心理療法家・臨床心理士による個室内の身の上相談分の面接(インドア方式)ではなく,教師の行えるアウトドア方式のプログラムを展開する授業型のガイダンス・カウン セリングである。これが本来のスクールカウンセリングである。
5 役立ちWeb特集
(1)回転地図、統計地図など地図コンテンツの拡充
地図サイトにおいて地図上の文字はそのままに、地図のみが回転する「回転地図」や、ユーザ自身が数値情報をもとに地図を作成できる「統計地図」を提供開始。また、日本国内の地形に合わせて地図を立体的に見ることが出来る「3D地図表示システム」を提供。
(2)HTV技術実証機打ち上げ成功
9月11日、宇宙ステーション補給機(HTV)技術実証機を載せたH-IIBロケット試験機を、種子島宇宙センターから打ち上げ。今後、HTV技術実証機は国際宇宙ステーション(ISS)へ徐々に接近し、18日にISSに結合する予定。愛知のものづくりの一大成果です。
(3)南山大で10月10日、教師力セミナー2009
10月10日、「ネット社会をどう生きる〜親の役割・教師の役割〜」をテーマに、「教師力セミナー2009」を南山大学名古屋キャンパスで開催する。情報モラル教育の模擬授業と模擬授業解説、パネルディスカッションなど。玉置先生の模擬授業に注目!
(4)研修主任たけせん参上
ほめ言葉の錬金術師をめざす小学校教師たけせんのホームページ。子どもにとってより価値のある教師をめざすために、立ち上げました。
子どもにとって大事なことはきちんと指導する、時には教え込むことも必要だと考えています。
本気で叱り、本音でほめる、そして汗だくになるまで一緒に遊ぶ。そんな熱血教師をめざしています。
教師の力量が問われる時代、教師が迷えば子どもも迷う。教師が輝けば、子どもも輝く。
素敵な教師が増えれば、素敵な子どもも増える。おごりではなく、真摯に自分を振り返る場を
ここに作ってみた。
(6)総合型地域スポーツクラブを核とした活力ある地域づくり推進事業
(1)文部科学大臣はこんな人
昭和20年(1945)1月24日近江八幡生まれ。滋賀県立彦根東高校卒、京都大学工学部卒、京都大学工学部大学院を修了。東レ株式会社に入社、研究開発業務に従事。昭和61年衆議院議員初当選(民社党)以来7期連続当選。
私は小さい頃から機械いじり、自然観察が好きでした。
大学、大学院と工学部、工学研究科を修了し、「技術の東レ」と評価の高い、東レ株式会社に入社しました。
東レでは海水を真水に変える「水処理システム」の研究・開発にたずさわり、自然科学で世の中に貢献すべく、一心不乱の毎日でした。
ところがある時、金権政治に対抗して出馬し、資金も組織も劣り、勝つのはかなり難しいと思われていた人の選挙の応援をし、熱く、燃えに燃えて戦った結果、劇的な勝利をするという、深い感動を味わいました。
一人ひとりの力が集まると大きなパワーとなり、社会の大きな壁を突き崩すことを知り、社会科学に興味を持つようになりました。そして「初心生涯」をモットーに政治家として新しい道を歩くことになりました。( 略 )
☆★☆ コメント ☆★☆
実務派だが、教育は専門外。まずは、マニフェストの実行に全力を尽くすと思われる。考え方が偏っていないのがありがたい。