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報告者  土 井
 2010年5月20日(木)布袋北学習等供用施設にて社楽の会を開催しました。参加者(勤務校)を紹介しましす。
 参加者は、土井(江南市教委)、奥村先生(岩南小)、早川先生(藤里小)、野沢先生、馬場先生(宮田中)、天野拓先生(大南小)、松田先生(曽野小)、大島先生、柴田先生(草井小)、浅井先生、坪内先生(岩倉中)、小澤先生(扶東小)、杉田先生(扶北中)、中野先生(布袋小)、織田先生(扶桑中)、大野先生(犬山中)、太田先生(犬北小)、吉田先生(古西小)、高橋先生(岩倉市教委)の計19名でした。

☆ 今回は、それぞれが調べた「日清・日露」の情報交換、中学校地理的分野「地方の特色」のどこにテーマを絞るかについて話し合いました。

 土井が提案したものです。番号をクリックしてください。

  教師力アップセミナー 赤坂真二氏−1−  ブログより
 
2月27日古都セミナー主催の「第7回とっておきの授業&学級づくりセミナー」
  落とし物ゼロ作戦  ブログ「あなたも社楽人」より
   小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について(通知)
  役立ちWeb特集  
  教育関連情報   
  MM紹介
8 研究発表会

 教師力アップセミナー 赤坂真二氏−1−  ブログより 
 これから数回に分けて、「勇気づけの学級づくり」と題して、昨日の赤坂真二先生の講演内容を主観を交えて紹介します。
「勇気づけ」という言葉でピン!と来る人は、よく勉強している人です。
 
アルフレッド・アドラーは、エンカレッジメント[encouragement]という言葉を使いました。「激励」「励まし」という意味ですが、アドラー心理学では「勇気づけ」と訳しています。
このタイトルだけで、「アドラー心理学を学級づくりに応用した話だろうな…」とわかるわけです。
 
私も、かつて『クラスはよみがえる―学校教育に生かすアドラー心理学』野田俊作・萩 昌子(著)に大きな影響を受けた一人です。
 赤坂氏は、自己紹介ゲームでアイスブレイクした後、次のように問いかけました。
「なぜ学級づくりをするのか?」「もし学級づくりをしなかったら?」
 そして、次の具体的な事例を提示されました。
 
新しい学年がスタートして早々、授業が始まるとT君(6年生)はナイフを出して挑発してきた。
「それしまいなさい。」というと、「先生、教師は子どもを殴っちゃいけないんですよね。」と返してきた。
 さて、あなたならどうする? T君の行動について、感じることは?(次回に続きます。)
 
このような、いわゆる「困った子」は、程度の差こそあれ、誰でも経験があるでしょう。
「なぜこの子はこんなことをするのだろう?」
「なぜ注意してもやめないのか?」
「怖いけど、ここで引き下がっては教師の威厳を示すことができない。」
「力ずくでナイフを取り上げようか…」
 
いろいろな考えが浮かびます。
しかし…
困った子どもは、自分自身の問題に困っている子どもなのです。
自分だけの力では課題を解決できないから困っているのです。
まず必要なのは、「対決」よりも、「支援」よりも「分析」なのです。
しかも、分析のための分析ではなく、次に行動するための分析なのです。
 
アドラー心理学は、正式には「個人心理学」といい、目的分析学とも呼ばれています。
この名称が、全体の性格をよく表しています。(次回に続きます。)
 
前回は、「困った子どもがいたら分析しましょう」という話で終わりました。
ここに、「原因論」「目的論」という考え方が生まれます。
 
アドラー心理学の基本的な考え方のひとつ「目的論」。「人間の行動には目的がある」という考え方です。
目的論の反対が原因論。「人間の行動には原因がある」という考え方です。
 
例えば、子どもが不登校になった時、「なぜ?」を追求するのが原因論です。
会話が足りなかった、担任との相性が悪かった、いじめにあったかも、甘やかしたから、などと、過去の原因を探ろうという考え方です。
 
これに対して「目的論」では、不登校という行為には、その子の「こうしたい」「こうなりたい」などの意志や目標があり、その目標を達成するための手段が不登校であると考えるのです。
この二つをまとめると左のようになります。
 
原因論に立つと、悪者探しになります。
しかし目的論に立つと、子どもが悪くなくなります。
 
前々回のT君の場合、原因論では、「あの家庭は…」「あの子は以前から…」「去年の学級では…」と過去の視点で考えます。
 
 
 
しかし目的論に立つと、「気を引きたいから…」「一緒に遊びたいから…」「ストレスを発散させたいから…」と、行動の目的が見えてくるのです。
目的が分かれば対処も見てきます。
 
一緒に遊んであげよう、ストレスを発散させてあげようとなるわけです。
 
次回に続きます。
 
 
 
あなたが、電車に乗ったら座席を探し、宴会では隣の人を気にするように、教室における子どもの目的は、「所属」すなわち、クラスの中に居場所を確保することなのです。
 
ひとつのモデルですが、不適切な行動のメカニズムには次のパターンがあります。
いかがです?
思い当たる子はいませんか?
 
誤った目的を持った子どもたちは、集団に所属するために作戦を立てます。
 
○ まず注目を引く
○ 権力闘争を仕掛ける
○ 仕返しをする
○ 無能力を誇示する
もう少しわかりやすくしてみましょう。
 
アドラーは、「人間の行動には目的がある」ということ,そして,子どもの問題行動の動機は「@注目→A闘争→B復讐」の順で、より教師を手こずらせることを目的とした動機へと移っていくと述べているのです。
 
児童・生徒の不適切な行動は、3つのレベルに表れます。
 
そのレベルに応じた対応のポイントは次のようです。
 
 
しっかり見たい方は、次の出典を見てください。
 「カウンセリングの理論・技法を生かした生徒指導の危機管理」
 http://www.pat.hi-ho.ne.jp/soyama/gakusyuukai/siryou/kazu-kikikannri.pdf  
 
 
   赤坂先生のhp http://manabiai.g.hatena.ne.jp/shinji-akasaka/ 

 2月27日古都セミナー主催の「第7回とっておきの授業&学級づくりセミナー」
   一宮市立浅井北小学校 酒井直樹
・1限 研究授業1「心ほぐしのミニネタ学活」(低学年)赤坂真二先生
・2限 研究授業2「とっておきの道徳授業」(低学年)佐藤幸司先生
・3限 研究授業3「ミニネタ実践・おもしろ理科教室」(高学年)土作彰先生
・4限 研究授業4「国語授業の神髄」(高学年)野口芳宏先生
・13:30〜15:00パネルディスカッション1
「子どもの伸びをどこで見取るか」子どもの見方、学級の見方
〜本時の授業を通して〜佐藤VS赤坂VS土作
・15:15〜16:30
総括 今こそ大切!学校現場が守るべきもの…野口芳宏先生
  別紙で紹介しました。

 落とし物ゼロ作戦
 ブログ「あなたも社楽人」より
よく教室には落とし物箱がおいてあり、持ち主がわからない鉛筆や消しゴムがたくさん入っている。
「お落としものをしてはいけません。」
これは指導とは言わない。
スローガンを掲げたにすぎない。
 
指導とは、あるべき姿を示し、そこに至るまでの方法を具体的に示さなければならない。
たとえば、落とし物をなくしたい時はどう指導するか?
私はこうした。
 
第1段階
名前ペンを持参させる。
「これから5分後に、この教室にあるものはすべて先生のものになります。」
「エ〜!!」
「ただし、名前が書いてあるものはその人のものです。
 今から5分間で、自分の持ちものすべてに名前が書いてあるかチェックして、書いてないものには名前を書いてください。質問はありますか?」
「では、よ〜い、はじめ!」
これを、月に1回程度行いたい。
 
第2段階
まずスローガンを示す
「床に物を置いてはいけません。」
次に方法を示す。
「もし置いてあったら、名前を見て持ち主に渡してください。その時は、どうぞ、ありがとう と言いましょう。」
「もし名前がなければ、周りの人に聞きましょう。」
「周りの人が知らなければ、帰りの会で聞きましょう。」
これで、落とし物はまず発生しない。
 
最終段階
落とし物という現象がなくなってしばらくしたら、学級全体を大げさに褒めながら、「物の大切さ」「物を大切に思う心の尊さ」を伝える。
形に心を入れるのである。

 小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について(通知)
   http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/1292898.htm 
 このたび,中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会において,「児童生徒の学習評価の在り方について(報告)」(平成22年3月24日)(以下「報告」という。)がとりまとめられました。
 「報告」においては,学習指導要領において示された基礎的・基本的な知識・技能,それらを活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等及び主体的に学習に取り組む態度の育成が確実に図られるよう,学習評価を通じて,学習指導の在り方を見直すことや個に応じた指導の充実を図ること,学校における教育活動を組織として改善すること等が重要とされています。また,保護者や児童生徒に対して,学習評価に関する仕組み等について事前に説明したり,評価結果の説明を充実したりするなどして学習評価に関する情報をより積極的に提供することも重要とされています。
 指導要録は,児童生徒の学籍並びに指導の過程及び結果の要約を記録し,その後の指導及び外部に対する証明等に役立たせるための原簿となるものであり,各学校で学習評価を計画的に進めていく上で重要な表簿です。
 文部科学省においては,「報告」を受け,各学校における学習評価が円滑に行われるとともに,各設置者による指導要録の様式の決定や各学校における指導要録の作成の参考となるよう,学習評価を行うに当たっての配慮事項,指導要録に記載する事項及び各学校における指導要録の作成に当たっての配慮事項等を別紙1〜6のとおりとりまとめました。 (以下略)


 役立ちWeb特集 
(1)インクカートリッジレスのカラープリンター 
 約8,000枚印刷できる大容量インクパックをプリンター本体に内蔵し、インクが限界値に達したら補充してプリンター本体を再利用することで、環境負荷・使用コストを低減する新しい発想のインクカートリッジレスのインクジェットプリンターが登場。
 
(2)あなたの町ではピーテーエー?ピーティーエー?
 北海道はPTAをピーテーエーと発音する人が多いのに、西日本ではピーティーエーが圧倒的。外来語の発音にもこうした「方言」と呼べる地域差があることがわかった。 「Disneyland」も北海道や東北ではデズニーランド、西日本ではディズニーランドと発音する傾向。

6  教育関連情報
(1) 各教科等・各学年等の評価の観点等及びその趣旨
 4で紹介した、「小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について(通知)」 には、各教科や学年の評価の観点、指導要領の参考例などが載っています。

 MM紹介
(1)【世界の新聞「101紙」の視点】〜2010年5月17日(月)の紙面より〜
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16日付「中日新聞」「東京新聞」『週のはじめに考える 『抑止力論』の呪縛』の社説。
 
『首相は国外・県外移設が難しい理由に「沖縄に存在する米軍がすべて連携し、抑止力が維持できるという思いに至った」ことを挙げましたが、説得力はありません。』
『むしろ、公約を守れなかった言い訳に、抑止力という概念を持ち出したというべきでしょう。』
『沖縄には米海兵隊で唯一の海外常駐部隊である第三海兵遠征軍が駐留し、普天間飛行場には第一海兵航空団第三六海兵航空群のヘリコプターや空中給油機などが配備されています。』
『首相は、この航空群を名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部に移さなければ、敵に攻撃を思いとどまらせる「抑止力」が損なわれると言っているのですが、果たしてそうでしょうか。』
『沖縄に駐留する海兵隊はイラクやアフガニスタンに派遣され、太平洋地域で行われる訓練・演習にも頻繁に参加しています。』
『沖縄を空けることが多くても、この間、日本を含むいわゆる「極東」地域で抑止力が著しく低下したという話は聞きません。』
『この地域の安定は、在韓・在日米軍や米海軍第七艦隊、韓国軍や自衛隊の総体としての抑止力によるものと考えるのが自然です。』
『朝鮮半島有事での海兵隊の役割は米国市民らの救出、北朝鮮の核兵器確保が主とされますが、それを機動力と呼んでも、抑止力とは言いません。』
『軍事力を強化する中国軍と米軍とが万一、対峙(たいじ)した場合、航空優勢や制海権の奪い合いになるでしょうから、海兵隊よりも米海空軍の役割が大きいといえます。』
『そもそも、有事には米本土から増援部隊が投入されるので、海兵隊が沖縄にいなければ抑止力にならないとは考えにくいのです。』
『この問題では、言を左右にする首相の資質欠如や日米同盟の危機が喧伝(けんでん)されますが、日本国民には悪いことばかりではありません。』
『意図的かどうかは別にして、米軍の抑止力という問題や「沖縄の思い」に、日本全体で思いを至らせるきっかけになったからです。』
『沖縄の海兵隊は以前、岐阜、山梨両県にありましたが、砂川闘争など日本本土での反基地闘争の激化を背景に一九五六年、当時米軍政下に置かれていた沖縄に移駐した経緯があります。』
『もし、在日米軍が日本を含む極東の安定に不可欠というのなら、その基地負担は日本国民ができる限り等しく負うべきです。沖縄に基地を押しつけての日米安保体制維持など、空論にすぎません。』
『鳩山内閣は、沖縄の基地負担軽減に向けて、全国の都道府県知事に米軍訓練の受け入れを求める方針で、大阪府の橋下徹知事は前向きな姿勢を示しています。』
『もちろん、地元住民の大方の受け入れ同意が前提ですが、安保体制の維持が重要であるなら、沖縄の負担を全国で分かち合うことも一つの手です。それも難しいというのなら、鳩山首相はいよいよ国外移設を求めるほかありません。』
『抑止力論は、沖縄に米軍基地を固定する口実に使われています。その呪縛(じゅばく)から自らを解き放つことが、沖縄の過重な基地負担を軽減することにつながるのです。』
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 以上、「抑止力」と「海兵隊」という部分を中心に、抜き出してみた。
 社説全般に共感するかどうかはともかくとして、
『首相は(中略)公約を守れなかった言い訳に、抑止力という概念を持ち出したというべきでしょう』の一節は、そのとおりと思う。
一般的に、「海軍」と「海兵隊」を混同している人が多いように思うのだが、いかがだろうか。
 
「海兵隊」というと、沖縄周辺の海域を防衛してくれそうなイメージがあるが、実際には、簡単にいうと陸上での作戦行動を任務とする部隊だろう。
『朝鮮半島有事での海兵隊の役割は米国市民らの救出、北朝鮮の核兵器確保が主とされますが、それを機動力と呼んでも、抑止力とは言いません』との一節があるが、確かに「抑止力」というよりも「機動力」といったほうがしっくりくるかもしれない。
 
各メディアでは、「そもそも海兵隊というのは」ということについて、あまり触れていないように思う。
それは、既知のことと思っているからだろうか。
よもや、「抑止力とは関係ないじゃん!」などと思われないようにするためではなかろうが。
 
先日、日本テレビのニュースだったか、徳之島受け入れ賛成派の発言を放送していた。
沖縄や徳之島の方々の民意の多くは反対なのかもしれないが、賛成とする人たちも少なからずいるものと思う。
この件について、様々なことがマスコミを経由した情報によってイメージが形作られているような気がしてならない。
『米軍の抑止力という問題や「沖縄の思い」に、日本全体で思いを至らせるきっかけになった』
との一節。
確かに、日本の防衛などについて、国民それぞれが自ら一歩踏み込んで、考えようとするいい機会になるかもしれない。(桐鳳)
☆★☆ コメント ☆★☆
 普天間問題で、各紙がいろいろ書いているが、「中日新聞」は他とは違う。以前中日春秋にも書かれていたのが、「基地の海外移転」。日米安保そのものの見直しも論議しようというものだ。朝日新聞でもそこまでは書けない。

8 研究会紹介
(1)平成22年6月2日
  愛知教育大学附属名古屋小学校 第57回 小学校教育研究発表協議会
   「『自分の考え』をしっかりともつことができる子」の育成をめざした教科指導(第二年次) 「『自分の考え』を再構築する子」に迫る
 
(2)(財)総合初等教育研究所 第18回 授業実践フォーラム
   2010年 06月 05日 ? 2010年 06月 06日
  羽島市文化センター     http://www.sokyoken.or.jp/ 
 
(3)平成22年6月18日(金)・19日(土)
 岐阜市立加納小学校  詳細は   http://www.gifu-gif.ed.jp/school/kanou-e/ 
 
※ 東長良中学校 授業参観 6月12日


  問い合わせは 土井謙次  syaraku☆tcp-ip.or.jp ←☆を@に換えてください