第332回 社楽の会報告    第331回へ     第333回へ   TOPへ
                                                             
報告者  土 井
 2010年9月2日(木)布袋北学習等供用施設にて社楽の会を開催しました。参加者(勤務校)を紹介しましす。
 参加者は、土井(江南市教委)、奥村先生(岩南小)、早川先生(藤里小)、天野拓先生(大南小)、松田先生(曽野小)、小澤先生、山田先生(扶東小)、杉田先生(扶北中)、吉田先生(古西小)、大野先生(犬山中)、野沢先生、馬場先生(宮田中)、尾関先生(岩北小)、中野先生(布袋小)、高橋先生(岩倉市教委)の計15名でした。

☆ 今回は、夏休みのフィールドワークや、夏季研修会の情報交換がありました。

 土井が提案したものです。番号をクリックしてください。

  台湾レポート  
  台湾で気づいたことは・・・
  書籍紹 
   教職員増員についての2つのニュース
  役立ちWeb特集  
  教育関連情報   
  MM紹介

 台湾レポート  
 ブログより−1−を紹介します。

 今日から、台北に来ています。
見るもの全てが授業のネタになりそうです。
これから、しばらくの間、台北シリーズをお送りします。
 最初に気になるのがレートです。
 
中部国際空港で、1円が何台湾ドルになるかを見てみましょう。
1円 = 3.23台湾ドル でした。
次に、台北の空港では・・・・
1台湾ドルが0.364円 
すなわち、1円 = 2.75台湾ドル
 









台北市内の土産物店の両替では・・・
 
1円 = 2.75台湾ドル
ホテルでは、            1台湾ドル = 0.353

すなわち、1円 = 2.83台湾ドル
中部国際空港がもっともレートが悪いことが分かりました。

 比べてみると、おもしろいですね。

 明日に続きます。           
 しばらく中断していましたが、今後、最終的には31号ほどを予定しています。








 台湾で気づいたことは・・・
 海外へ行くと、はじめは新鮮ですが、すぐに順応してしまい、日本との違いが分からなくなってしまいます。とにかく、新鮮なうちに書き留めておくことが大切です。
 家族を含めて感じたことを書き留めてみました。
 
台湾の人々について
・ 電車の中で携帯を触っている人が少ない。しかし、使うときは車内でも平気でしゃべる。
・ シャイな人が多い。
・ ブランド物を持っている人が少ない。
・ 肥満の人が少ない。ウーロン茶のおかげ?
・ 本土に比べて、伝統を大切にし、マナーがよい。親日的で、親切な人が多い。
・ 遠足・社会見学以外の子どもを見ない。
・ 特にバイクでマスクをしている人が多い。活性炭入りで、黒っぽい。
・ 中国本土の学校は私服だったが、台湾では幼稚園・小学校・中学校が制服。これは日本の統治時代の影響か?
 
交通について
・ MRTのいすがプラスチック。切符もおもちゃのコインみたい。
・ 自動車運転手のテクニックがすごく、バイクが多い割に、事故を1回も見なかった。
・ 矢印信号はあるが、日本のように右折、左折信号がない。
・ 自転車が少ない。
・ MRTのプラットフォームが広くきれい。車両の幅も広い。
・ MRTでは、お金を後に入れる。
・ 日本の自動車が圧倒的に多い。特にトヨタ。韓国製は少し。中国本土の車は気付かなかった。
・ 乗り物の運賃が安い。MRT初乗り20元(54円)、タクシー初乗り70元(189円)
・ バイクがたいへん多く、主な足になっている。自動車の前に、バイク専用の停止線があり、信号待ちはバイクが全面に並ぶ。
・ バイクは、女性も多い。二人乗りも多い。
・ 自動車の女性ドライバーが少ない。自分は全く見ていない。
・ 首都高速は無料。空港から、1回だけ料金所があり、そこを通過する車だけが料金を徴収される。ETCが普及している。
・ 横断歩道でも歩行者優先とはいえない。
・ 淡水では、メーターの90円以外に、30円余分に請求された。説明してくれるのだが分からない。なぜ?
 
若者のファッションについて
・ 茶髪が少なく清楚。目立つ茶髪がいると、たいてい日本人。
・ 若い女の子のメイクは日本に近いが、比較的地味。
・ 卵形の輪郭をした小顔の美人が多い。
 
街のようすについて
・ 歩道の段差が多い。とても車いすやベビーカーでは通れない。
・ エスカレーターも上りのみが多く、障害者に優しくはない。
・ 食べ歩きが多い割に、街中に意外にゴミが落ちてなくきれい。
・ 名所が集中している。
・ 歩道が駐車バイクで占領されているところもある。
・ 自販機が少ない。たばこの自販機も見ない。
・ 蚊がいない。
・ カラスも含めて、野鳥が少ない。
 
観光地・観光施設について
・ 中国人本土からの団体が多い。
・ 説明は3カ国がざらにある。日本の観光地は?
・ ガイドボランティアが多く活躍している。
・ 博物館等には、イヤフォンガイドを準備してある施設が多い。
・ 必ず売店がある。そこでは、ペーパークラフトのミニチュアを売っている。
 
店について
・ ジュースや氷屋がやたらに多く、種類も多い。
・ 商売魂が熱い。
・ 屋台が多く、具の種類も多い。
・ 夜店がやたらに多い。
・ 単品の店も多く、夜店の種類も多い。
・ 市では、魚や裸の肉がいろいろ並んでいる。
・ キンカンやトマト、レーズンなどのドライフルーツの店が多い。
・ 書店が少ない。
・ 学習塾が多い。
・ マッサージの店が多い。
・ 碁会所を1軒も見なかった。
・ コンビニはセブン・イレブンが大半で、次にファミリーマート、OKマート、他は地元の店。
・ 車(汽車)の修理を、普通の店でやっている。狭く、1台がやっと。
・ 日本でもあるチェーン店は、吉野家、ケンタッキー、.麦當労(マクドナルド)や摩斯漢堡(モスバーガー)、
食べ物について
・ 食べ物の味付けが甘い。味噌汁も甘かった。
・ ペットボトルの緑茶も甘い。
・ メニューが豊富。食文化が豊か。日本は素材を大切にするが、台湾は調理を大切にする。
・ コンビニに入るとむっと鼻を突く臭いは、おでんではなく茶葉蛋というゆで卵の一種である。
 
建築物について
・ 古い建物は汚い壁が多い。
・ 日本に比べて、高層建築が多い。
・ 古い建物の壁が薄い。
・ 建物が、屋上に継ぎ足してる。室外機が多く表側にも付けられている。
 
ペットについて
・ 犬の放し飼いが多い
・ 猫が少ない。
・ ペットを銀行でもリードなしで連れてくる。
・ デパ地下にもペットを連れてくる。
 
中国語について
・ 漢字ばかりだが、「の」だけが登場する。
・ 文字が分かりやすい。
・ 日本では扉を「押」が「推」、「引」が「拉」  他にも多数。
 
日本・日本語について
・ 台北の名所は日本語が通じるが、田舎に出ると通じにくい。
・ 若い人の日本語がうまいが、高齢者はうまくない。
・ 銀行では、日本の雑誌がおいてある。
 
宗教について
・ 道教の建物やお供え物、お祈りの仕方が派手。
・ お墓がカラフル。
・ 道教と仏教が混じっている。
・ 信仰心が厚く、至る所に祀ってある。
・ かつては神社があったが、今はない。圓山ホテルに、狛犬が残っていた。
・ 道教寺院にも、狛犬のようなものがいた。
・ 淡水では、電飾の道教寺院があった。
 
その他
・ 紙細工(ペーパークラフト)のみやげが多い。
・ 銀行で、お湯で接待された。
  身長110cm以下の子供は無料入場。(大人1人につき、子供1人無料)
※ 物価については、後日特集します。


 書籍紹介

『神と仏 日本人の宗教観』著者: 山折哲雄  講談社現代新書
ネットより
 人は古来、神秘という名の不思議や不安、恐怖にとらわれ、見えない神に祈願を捧げた。6世紀半ば、仏教とともに仏像がもたらされた時、日本人はそこに人間を見、来世を信じた。以来、神と仏は、陰に陽に、いつもわれわれの生活とともにある。肉体から霊魂を救済することをめざす神道、心身一如の状態を理想とする仏教。対照的な2つの宗教と、日本人はどのようにかかわってきたのだろうか。協調、融和、統合の関係を6つの側面からさぐり、日本人のアイデンティティに迫った。(後略)
 
『全集日本の食文化〈第9巻〉台所・食器・食卓』芳賀 登 石川寛子【監修】
雄山閣出版
おもしろい!
人にとって当たり前の「食」だからこそ、歴史があり、文化がある。
暮らしの空間を器物から解析する、モノから迫った文化総覧です。
  第1章 台所空間の成り立ち  第2章 調理の諸道具
  第3章 飲食用具       第4章 膳と卓
 
『考古学つれづれ草』佐原 真(小学館)
人類はいつから花を愛するようになったのか?
ピカソの絵と大昔の絵の共通点は何か?
大昔のゴミから何がわかるのか?
日本人はほんとうに数に強いのか?
日本人が働き者になったのはいつからか?
戦争はいつどうして始まったのか?
世界的視野で日本文化の特性を見つめ、考古学の成果から現代の問題を考える。


4 
教職員増員についての2つのニュース
(1)文科省、8年で教職員2万人増へ 1学級も30〜35人に
 文部科学省は24日、現行の40人学級を段階的に30〜35人に引き下げ、教職員を8年間で計約2万人増員する新たな教職員定数改善計画を作成した。1学級あたりの人数の上限引き下げは、1980年度に45人から40人に減って以来、約30年ぶり。27日にも正式発表し、来年度予算の概算要求に、教職員の人件費にあたる義務教育費国庫負担金の初年度分を必要額として盛り込む。
 新しい定数改善計画をつくるのは、2001年度から5年間分として作成して以来。文科省は今年7月にまとめられた中央教育審議会の提言を踏まえ、少人数学級化を検討。授業のコマ数が増える新学習指導要領(小学校2011年度、中学校12年度全面実施)の円滑な実施も考慮し、現場の負担を減らす必要性があると位置付けた。
 その結果、小中学校全学年で35人へと段階的に引き下げる方針を固めた。小1、2年生については、学校教育に適応できるよう細やかな指導が必要として、最終的に30人にまで下げる。
 8年間での増員は計約5万人で、国の新たな負担は約1100億円。ただ、退職などの自然減が約3万人出ると見込み、純増分では約2万人、国の負担は約400億円となる。
 
(2)障害児教育などで教職員4万人増 文科省計画
 文部科学省が、公立小中学校の中長期的な教員配置の指針となる第8次教職員定数改善計画案に、障害のある児童生徒への特別支援教育など多様なニーズに応えるため、2014年度からの5年間で4万人の定数純増を盛り込むことが24日、同省関係者への取材で分かった。
 同時に、40人学級を改め、1クラス当たり30〜35人が上限の少人数学級を目指す狙いで来年度から8年間で定員を約2万人の純増とすることも盛り込むが、4万人はこれとは別枠の措置。
 ただ計画案は「4万人の純増には恒久的な財源確保の理解を得ることが必要」と総額1千億円規模とみられる追加財源の確保が課題であることを認めており、計画通りに実施できるかどうかは不透明だ。
 計画案では、発達障害などがある子が、通常学級に在籍しながら障害の程度により特別支援教育も受けられる「通級指導」の拡充や、習熟度別指導などきめ細かな教育を可能にするための教員の定数増が柱。
 注意力に欠けて動き回りがちな注意欠陥多動性障害(ADHD)など発達障害のある子どもへの対応は教育現場の大きな課題になっており、専門知識を持つ教員の増員が求められている。
                         (共同)2010年8月25日 02時02分



 役立ちWeb特集 
(1)野菜と果物500種以上を解説した電子百科事典
 野菜と果物、全500品種以上を解説したPDF形式の電子百科事典(フリーソフト)が登場。2010年の最新情報を含めて改訂されており、食べ方から入荷量グラフ、作型表、用語解説やコラムもあり読み物としても楽しめるのが特長。なかなかのすぐれもの。
 
(2)統計学習の指導のために(先生向け) 
 ○ 実用的かつシンプルな構成・コンテンツにしています。
 ○ 教育専門家・学校の先生が開発した授業モデル、統計局作成による補助
  教材等で構成しています。
(3)なるほど統計学園(児童・生徒向け) 
○ キーコンセプトは 「発見・気づき」、「納得」、「親しみ」です。
○ 豊富な統計データを使いやすい形で提供し、統計データ以外のコンテンツも充実
○ 子供が親しみを感じるキャラクターを使って、ストーリー性を意識したコンテンツを展開
 
(4)「教育の情報化ビジョン(骨子)」の公表について
電子教科書?
(5)おもしろい!市名や所在地をクイズ型式で回答
 ランダムに出題される市名を見て、その市がどの都道府県にあるか日本地図をクリックして回答する学習支援ソフト(フリーソフト)が登場。実在しない地名が出題される“イジワルモード”のオプションもあり。
 
(6)国立国会図書館サーチが試行公開 
 国立国会図書館の新しい検索サービス「国立国会図書館サーチ」は、平成24年1月の本格稼働を目指して試行公開を開始。現在、34個のデータベースから収集した約5,500万件の文献情報等を検索でき、9個のデータベースを横断検索できる。
 
(7)夏休みの宿題・自由研究特集2010後編
 前編に引き続き、夏休みの宿題特集サイトがオープン。後編では、調べ学習や図画工作、天気関連のウェブサイトを集めている。図鑑や統計データのサイト、企業によるバーチャル工場見学といったコンテンツなどを紹介。夏休みが終わってもチェックしたい。
 
(8)きみの絵を動かそう「プログラミン」
 プログラムを通じて、子どもたちに創ることの楽しさと、方法論を提供することを目的とした、ウェブサイト「プログラミン」が登場。プログラムの最も基本となる概念に、子どもたちが自発的に触れ、楽しみながらルールを発見していくことができるよう設計。
 
(9)梶田叡一先生の教育コラム
  「言葉の力」を考える 連載2  「言葉の力」を育てる
 
(11)「平成22年度全国学力・学習状況調査」結果について
 
(12)「平成21年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」(小中不登校)
 について(8月速報値)
 


6  教育関連情報
(1)平成22年度学校基本調査(速報)について     〔生涯学習政策局調査企画課〕
 文部科学省では、学校に関する基本的事項を明らかにすることを目的として毎年実施している「学校基本調査」について、平成22年度調査の結果の一部を速報として公表しました。調査結果の概要は以下のとおりです。
 
○小学校の児童数、700万人下回る
 〜昭和57年から29年連続して減少、過去最低を更新〜
 *小学校の児童数は699万3千人(対前年度7万人減少)。
 *中学校の生徒数は355万8千人(同4万2千人減少)で過去最低。
○「不登校」を理由とする児童生徒数は減少(平成21年度間)
 〜12万2千人、平成20年度間より4千人減〜
 *長期欠席者(30日以上の欠席者)数のうち、「不登校」を理由とする児童生徒数は、小学  校で2万2千人、中学校で10万人。
○進学率が上昇
 〜過去最高を更新〜
 *平成22年3月の中学校卒業者数(中等教育学校前期課程含む)は123万2千人。うち、高  等学校等への進学者数は120万7千人(卒業者数に占める比率は98.0%)。
 *平成22年3月の高等学校卒業者数(中等教育学校後期課程含む。以下同じ)は107万1千  人。うち、大学等への進学者数は58万2千人(卒業者数に占める比率は54.4%)。
○就職率が低下
 〜過去最低に〜
 *平成22年3月の高等学校卒業者のうち就職者数は16万9千人。
  卒業者数に占める比率は15.8%で、前年度より2.4ポイント低下。
 *「一時的な仕事に就いた者」と「進学も就職もしていない者」の計は7.0%で、前年度よ  り計0.6ポイント上昇。
  
 詳しくはホームページを御覧ください。
 初中教育ニュース(初等中等教育局メールマガジン)第149号より
 MM紹介
(1)教育情報 Magazine/ある小学校教師の独り言 より
@Vol.280
 [1]「力のある学校」の8つの要素:バスモデル
 おもしろいページを見つけた。
 「力のある学校」の8つの要素 ─together 号─
 その名も「トゥギャザー号」 1から8の英語をつなぐとtogetherとなる。
 車の各部を「学校の力」にたとえ,8つの力が備わったとき,「力のある学校」ができる。
 とても興味深く,おもしろい。
 
 1 エンジン
   気持のそろった教師集団(Teachers)
    *チーム力を引き出すリーダーシップ……校長・教頭・ミドルリーダー
    * 信頼感にもとづくチームワーク……学校の組織力
    * 学びあい育ち合う同僚性・・若手教員の育成
  ○ 学校づくりの要は、まとまりのある教職員集団をいかに作り上げるかである。学
   校が良くなるか悪くなるかは校長次第である。キーパーソンが学校には要る。
 2 ハンドル・アクセル・ブレーキ
   戦略的で柔軟な学校運営(Organization)
    *ビジョンと目標の共有……児童生徒及び地域や保護者の実態把握,自校の教育
     課題の明確化
   公立学校は走る地面を選べない。十分なガソリンが必要。
    *柔軟で機動性に富んだ組織力……教育資源組み合わせ最適化、システム化
 3 左前輪
   豊かなつながりを生み出す生徒指導(Guidance)
    *一致した方針のもとでのきめ細かな指導……情報の共有とコーディネート
    *子どもをエンパワーする集団づくり……協働的な学び、子供の自治能力育成
 4 右前輪
   すべての子どもの学びを支える学習指導(Effective teaching)
    *多様な学びを促進する授業づくり
    *基礎学力定着のためのシステム……基礎学力保障のセーフティーネット
 5 左後輪
   ともに育つ地域・校種間連携 (Ties)
    *多彩な資源を生かした地域連携
    *明確な目的をもった校種間連携……小中高連携
 6 右後輪
   双方向的な家庭とのかかわり(Home-school link)
    *家庭とのパートナーシップの推進……家庭訪問、日本の学校文化
    *学習習慣の形成を促す働きかけ
 7 内装(インテリア)
   安心して学べる学校環境 (Environment)
    *安全で規律のある雰囲気
    *学ぶ意欲を引き出す学習環境
 8 外観(ボディ)
   前向きで活動的な学校文化(Rich school culture)
    *誇りと責任感にねざす学校風土
    *可能性をのばす幅広い教育活動
 
  出典:「公立学校の底力」
  大阪大学大学院人間科学研究科教授 志水宏吉 ちくま新書
 
 詳細は以下を参照されたい。
 イラストでうまくまとめられている。
 
 
A Vol.281
[1]Q-U式学級づくり
「指導と評価大学講座」から,早稲田大学の河村先生の講義を紹介する。
− 理想の学級集団の構造 ─
 
1 集団内の規律と共有された行動様式
    →「ルールの確立」
2 集団内の子ども同士の良好な人間関係
  役割交流だけではなく,感情交流も含まれた内面的なかかわりを含む親和的な人間関係     →「リレーションの確立」
 
 学級集団を「ルール」と「リレーション」の2つの側面からとらえる。
 そして学級成員全員に両者の満足度,不満足度をアンケート調査する。
 その結果により学級を5つのパターンに分類する。
 
 ■満足型
  ルール,リレーションともに満足な状態
  ルールもリレーションともに良好
 ■管理型
  ルールは満足,リレーションは不満足
  ルールを重視しているため,リレーションが不足している状態
 ■なれ合い型
  リレーションは満足,ルールは不満足
  リレーションはある程度あるが,ルールが不足している状態
 ■荒れ始め型
  ルールもリレーションもバラバラ
  ルールもリレーションも不足し始めている状態 
 ■崩壊型
  どちらも不満足
  ルールもリレーションもない状態。
 
B Vol.283
[1]明日からできる指導と「評価の一体化」
 夏季休業中に3回職員研修会を開いた。
 その3回目は新学習指導要領と評価についての学習会。
 内容は,ちょっと欲張って「新学習指導要領を理解しよう」「新指導要録の中身を知ろう」そして「評価─できることからはじめよう」とした。
 特に「指導要録」と「評価」に重点を置いた。
 ・評価の観点が変更された背景は?
 ・「思考・判断・表現」のとらえ方は?
 ・「活用」とは?「探究」とは?
 ・観点の変更により授業はどのように変わる?
 ・PDCAサイクルを日常化させるには?
 ・すぐにできるPDCA型授業 など。 
 
 以下,「明日からできる指導と評価の一体化」ということで配付した資料の一部を紹介
する。
○ 毎時間の評価について
・授業開始時に,今日の授業で何がわかればいいのか,何ができるようになればいいのかを明確に伝える。
・「ここまでのところでわからないところがある人?」など,適宜挙手で子どもの反応を見る。
   →毎時間続けると,子どもたちも慣れてくる。
   →子どもたちの自己評価能力を高めることはとても大切なこと。
・合わせて,つまずいている子は誰か?,十分理解できている子は誰か?を教師の目で把握する。
・授業の最後に「今日の授業,よくわかった子?」「まだわからないことがある子?」など,挙手で自己評価させる。
・重要なことは,「今日の授業が理解できていない子は誰か」「十分理解できている子は誰か」を把握すること。
・そして,それを次時以降の授業に反映させる。
  理解できていればスピードアップ,そうでなければスピードダウン。
○ 名簿を活用した記録法
・1単元1枚の名簿を用意する。
・授業日別,観点別にチェック欄をつくる。
・1時間終了後,すぐに気になる子やきらりと光る発言をした子などを観点別にチェックしておく。
 記号を決めておくと負担にならない。
○ 単元ごとに評価をすませておく。
・上記2項目の資料やテスト結果などから1単元終了時に単元評価を観点別に完了させる。
○ 通知表の評価
・上記で作成した評価資料を基礎資料とする。
・他の評価資料と総合させ,通知表の評価とする。
 
C Vol.285
 この資料,校内研修で使えます!
 文科省が新学習指導要領全面実施に向けて,各都道府県の担当者を集めて説明会を開いた。 その全体会の様子が動画で公開されている。
 文科省の教育情報通信ネットワーク「エルネット」
 この中の2チャンネルが「文部科学省から」となっている。
 ここを開くと,
 「平成22年度小学校,中学校及び特別支援学校の新学習指導要領全面実施に向けた全国説明会(全体会)」が見つかる。
 動画は約1時間。また,そのとき使われたパワーポイントの原稿が全ページにわたって公開されている。ぜひこれをダウンロードし,活用したい。校内での研修会でのいい資料となる。


  問い合わせは 土井謙次  syaraku☆tcp-ip.or.jp ←☆を@に換えてください